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転校生は宇宙人(地球を守れ!)3
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転校生は宇宙人(地球を守れ!)3
「優子、ぼくは天王星から来た者なんだ」
静塗より発せられたおどろきの告白。
「は?」
優子は明らかに脳が順応しないって顔。
「天王星を知らない? 太陽から数えると7番目だ。そして8番目である海王星とは兄弟惑星なんだ。地球には地球人がいるように、天王星にはウラノス人がいる。そして海王星にはネプチューン人がいるんだ」
そう言うと静塗はまるっきり反応出来ない優子の前で、情熱的な天文学者みたいにウロウロしながら語りだした。
静塗の語りによると、天王星も海王星も地球より先にできた。そして知的生命体が出来た。だが後からできた惑星が優遇されたので、先発の惑星は太陽から離されてしまう。その結果として地球くらいの大きさであった天体は、冷たい空間にてガス固めを食らった。
「ウラノスもネプチューンも平和でおだやかだった。つまり平和主義だったんだ。もし宇宙の神さまっていうのがいるのなら、ウラノスにもネプチューンにも優等生の称号を与えるだろうね。それだけですべてオーケーさ。ぼくらの星は地球人からは詳しく見えない。分厚いガス惑星としか見えない。ぼくらが住んでいる内部までは見れない。ぼくらも見られたいと思わないよ。それで平和がたもたれていた」
ここで深呼吸する静塗。話についてこれない優子を見ながら、ムリもないねとやさしい目をする。それは夢矢みたいなキザな感じではなく、静かな愛情という色合い。
「しかし! ネプチューンの方に困ったことが起こった」
静塗はそう言って腕を組む。とても残念そうな表情をしながら、どの世界でも避けられない話だとつぶやく。
「何があったの?」
少しばかり気になったので質問する優子。
「ネプチューンは男が増えすぎたんだ」
「男? 増えすぎた?」
「そう。だからといってウラノス側が助けてやれるわけでもない。するとネプチューンでは、地球の女を利用しようって動きが盛んになった」
「えぇ……」
「しかもそれ、かわいくておっぱいが豊かで安産型の女子だけを狙おうって話。つまり優子みたいな女の子が最高のターゲットなんだ」
「えぇ!」
「優子、もしネプチューンに連れていかれたら……きみは……」
ここで静塗がグッと息をのんだ。そのふるまいは多くを語らずとも威力があった。優子をゾッとさせ、明日への不安を室内によぎらせる。
「じゃ、じゃぁ……海野っていうのは……」
思ったことを口にしかけたとき、なぜか優子に頭痛が走った。ビキン! と地割れみたいな痛みがランニングした。するとどうだろう、急に言いたい事が変わった。スーッと巧妙にセリフを差し替えられたような感じだった。
「バッカじゃないの?」
優子が静塗をグッとつよくにらむ。それは拒絶の目であり、疑わしいモノは最初から排除するという感も備わっている。
「なにが天王星よ、何がウラノス人よ、マンガの読みすぎ!」
ケッ! っと吐き捨てる少女。苦々しいって面で腕組みをこしらえ、静塗の頭はパーだとののしる。海野がかわいそうでしょうと、夢矢のことを気遣ったりもする。
すると言われっぱなしだった静塗が、ズイっと優子に接近。真正面から距離を縮められたので、優子に赤らみとあせりが生じる。さらには右肩に手を置かれたりして、迷子の仔羊みたいに動揺してしまう。
「優子」
「ゆ、優子って名前で言うな……」
「優子、きみはカガミを見ないのか? 自分の目が青いって気づいていないのか?」
「そ、そんなことしらない」
「海野はきみを狙っているんだ。優子これ以上やつと仲良くしてはダメだ」
「よ、余計なお世話!」
正面からつよい目力を向けられてはたまらない。ぷい! っと横を向く優子の顔は赤く、うっすらと汗が流れている。
誤解されたくない! と前置きして、優子は言った。海野夢矢とはちょっと親しくしているだけ。会話をしたりいっしょに下校したり、ただそれだけ。それなのにスゴいことをやっているだろう? なんて思われたりしてはたまらない。
「だ、だいたい……浦野は何者なのよ」
「ぼくはウラノス星人。もう少しくわしく語るなら、ウラノス警備軍のジュニア支部に所属している。ネプチューン人が新たに地球へ向かったと聞いたので、それを追いかける任務をもらったんだ。地球人には気づきにくいかもしれないけど、ネプチューン人には特有のニオイがある。それを追いかけて学校にきた。そして教室で優子という女の子を見たとき、まちがいない! と一目で確信した。ぼくが守るべきはこの子なんだって」
静塗からあふれでるモノは正義感。強引にかっこうよい! と思わせる勢いあり。バキューン! いう弾丸音が発生して、優子のEカップってやわらかい弾力にぶち当たる。
「ぅ……」
何回ともなく顔をホットに赤くしては戸惑う優子。
「優子、海野と仲良くしちゃダメだ」
また一歩分ほど接近する静塗。それはまるでラブロマンスへの発展を思わせるようだった。だからってわけでもないのだろうが、静塗がここでとんでもないことをいう。
「きみの目に生じた青色を解除するには2つの方法しかないんだ。
胸いっぱいにドキドキする優子を見ながら、静塗は2つの救済方法を語った。ひとつはお互いのクチビルを重ねること。すなわちキスするってこと。もうひとつは、優子が豊かな胸の中から真心にして大声で叫ぶ。ウラノス! と片思いの苦しみをはねのけるような必死さでいう事。
「どっちがいい?」
「ど、どっちって……選べるような話じゃない……」
「でもこのままじゃきみはネプチューンに連れていかれる。そこで……」
とっても心配している目が静塗にうかんだ。それはやさしさと切なさを交えており、優子という女子のハートをやんわり感じさせる。
「優子……」
またさらに前に進む静塗。それはちょいと距離を縮めすぎであった。ドキッとする優子はグッと抱き寄せられるような気がする。
「ぁ……」
見つめられ胸が震えて、さらには両足がちいさなガクガクをやり始める。キスされるかもしれない。もしかしたら……それ以上に発展してしまうかもしれない。そんな想像が輝度を上げていき、白い空間で特別な時間なんてイメージを浮かばせる。
「わ、わたし……」
トロっと目が印象的。それは静塗とのキスを受け入れるように思われた。しかし青い目から脳に向かって、高速の痛みが走っていく。
「あんぅ!」
たまらず顔をしかめ左手を顔にあてる優子。だいじょうぶか! と静塗が抱き寄せようとしたら、焼け落ちるほどの赤い顔になった。そしてウラノス人とかいう者の加護を拒否した。
「放っておいて!」
「優子、待って!」
「うるさい、わたしにかまわないで」
ひどくイラついた顔の優子だった。2人しかいない音楽室はとても不愉快! とはっきり顔に示す。天王星なんかきらい! なんて言い放ったら、静塗が止めるのも聞かず外へ出ていく。
「あぁ……」
ひとりになった静塗が右手の甲を額に当てた。静けさだけが巨大になった音楽室。偶然にしてはタイミングよく、外はすこし曇っている。不穏な空気が世界を包み始めているようだった。
「ふん、ウラノス人め……優子は絶対にネプチューンへ連れて帰る!」
ひっそりした校舎の中で夢矢がつぶやく。音楽室でのやりとりをこっそり見つめていたのだ。フッと笑ったとき、そこには多少なりとも自信があるように見えた。中野優子という巨乳女子を海王星に連れて帰ることは、それは可能であると目が光る。
「優子みたいにかわいくておっぱいが豊かな女子、そんなの取り逃がしてたまるものか。絶対手に入れてやる。連れて帰ったら結婚する。そして毎晩求める。10人くらいは子どもをつくって、海王星の危機に貢献してやる!」
そんなことをつぶやく夢矢だった。故郷の危機を救う事と、優子って女子を愛する事、その2つを達成せんと両手をギュッと握りしめる。
いま……中野優子に大きなピンチが訪れようとしていた。
ーウラノス人とネプチューン人は? そして何より優子の運命は? 次回に続くー
「優子、ぼくは天王星から来た者なんだ」
静塗より発せられたおどろきの告白。
「は?」
優子は明らかに脳が順応しないって顔。
「天王星を知らない? 太陽から数えると7番目だ。そして8番目である海王星とは兄弟惑星なんだ。地球には地球人がいるように、天王星にはウラノス人がいる。そして海王星にはネプチューン人がいるんだ」
そう言うと静塗はまるっきり反応出来ない優子の前で、情熱的な天文学者みたいにウロウロしながら語りだした。
静塗の語りによると、天王星も海王星も地球より先にできた。そして知的生命体が出来た。だが後からできた惑星が優遇されたので、先発の惑星は太陽から離されてしまう。その結果として地球くらいの大きさであった天体は、冷たい空間にてガス固めを食らった。
「ウラノスもネプチューンも平和でおだやかだった。つまり平和主義だったんだ。もし宇宙の神さまっていうのがいるのなら、ウラノスにもネプチューンにも優等生の称号を与えるだろうね。それだけですべてオーケーさ。ぼくらの星は地球人からは詳しく見えない。分厚いガス惑星としか見えない。ぼくらが住んでいる内部までは見れない。ぼくらも見られたいと思わないよ。それで平和がたもたれていた」
ここで深呼吸する静塗。話についてこれない優子を見ながら、ムリもないねとやさしい目をする。それは夢矢みたいなキザな感じではなく、静かな愛情という色合い。
「しかし! ネプチューンの方に困ったことが起こった」
静塗はそう言って腕を組む。とても残念そうな表情をしながら、どの世界でも避けられない話だとつぶやく。
「何があったの?」
少しばかり気になったので質問する優子。
「ネプチューンは男が増えすぎたんだ」
「男? 増えすぎた?」
「そう。だからといってウラノス側が助けてやれるわけでもない。するとネプチューンでは、地球の女を利用しようって動きが盛んになった」
「えぇ……」
「しかもそれ、かわいくておっぱいが豊かで安産型の女子だけを狙おうって話。つまり優子みたいな女の子が最高のターゲットなんだ」
「えぇ!」
「優子、もしネプチューンに連れていかれたら……きみは……」
ここで静塗がグッと息をのんだ。そのふるまいは多くを語らずとも威力があった。優子をゾッとさせ、明日への不安を室内によぎらせる。
「じゃ、じゃぁ……海野っていうのは……」
思ったことを口にしかけたとき、なぜか優子に頭痛が走った。ビキン! と地割れみたいな痛みがランニングした。するとどうだろう、急に言いたい事が変わった。スーッと巧妙にセリフを差し替えられたような感じだった。
「バッカじゃないの?」
優子が静塗をグッとつよくにらむ。それは拒絶の目であり、疑わしいモノは最初から排除するという感も備わっている。
「なにが天王星よ、何がウラノス人よ、マンガの読みすぎ!」
ケッ! っと吐き捨てる少女。苦々しいって面で腕組みをこしらえ、静塗の頭はパーだとののしる。海野がかわいそうでしょうと、夢矢のことを気遣ったりもする。
すると言われっぱなしだった静塗が、ズイっと優子に接近。真正面から距離を縮められたので、優子に赤らみとあせりが生じる。さらには右肩に手を置かれたりして、迷子の仔羊みたいに動揺してしまう。
「優子」
「ゆ、優子って名前で言うな……」
「優子、きみはカガミを見ないのか? 自分の目が青いって気づいていないのか?」
「そ、そんなことしらない」
「海野はきみを狙っているんだ。優子これ以上やつと仲良くしてはダメだ」
「よ、余計なお世話!」
正面からつよい目力を向けられてはたまらない。ぷい! っと横を向く優子の顔は赤く、うっすらと汗が流れている。
誤解されたくない! と前置きして、優子は言った。海野夢矢とはちょっと親しくしているだけ。会話をしたりいっしょに下校したり、ただそれだけ。それなのにスゴいことをやっているだろう? なんて思われたりしてはたまらない。
「だ、だいたい……浦野は何者なのよ」
「ぼくはウラノス星人。もう少しくわしく語るなら、ウラノス警備軍のジュニア支部に所属している。ネプチューン人が新たに地球へ向かったと聞いたので、それを追いかける任務をもらったんだ。地球人には気づきにくいかもしれないけど、ネプチューン人には特有のニオイがある。それを追いかけて学校にきた。そして教室で優子という女の子を見たとき、まちがいない! と一目で確信した。ぼくが守るべきはこの子なんだって」
静塗からあふれでるモノは正義感。強引にかっこうよい! と思わせる勢いあり。バキューン! いう弾丸音が発生して、優子のEカップってやわらかい弾力にぶち当たる。
「ぅ……」
何回ともなく顔をホットに赤くしては戸惑う優子。
「優子、海野と仲良くしちゃダメだ」
また一歩分ほど接近する静塗。それはまるでラブロマンスへの発展を思わせるようだった。だからってわけでもないのだろうが、静塗がここでとんでもないことをいう。
「きみの目に生じた青色を解除するには2つの方法しかないんだ。
胸いっぱいにドキドキする優子を見ながら、静塗は2つの救済方法を語った。ひとつはお互いのクチビルを重ねること。すなわちキスするってこと。もうひとつは、優子が豊かな胸の中から真心にして大声で叫ぶ。ウラノス! と片思いの苦しみをはねのけるような必死さでいう事。
「どっちがいい?」
「ど、どっちって……選べるような話じゃない……」
「でもこのままじゃきみはネプチューンに連れていかれる。そこで……」
とっても心配している目が静塗にうかんだ。それはやさしさと切なさを交えており、優子という女子のハートをやんわり感じさせる。
「優子……」
またさらに前に進む静塗。それはちょいと距離を縮めすぎであった。ドキッとする優子はグッと抱き寄せられるような気がする。
「ぁ……」
見つめられ胸が震えて、さらには両足がちいさなガクガクをやり始める。キスされるかもしれない。もしかしたら……それ以上に発展してしまうかもしれない。そんな想像が輝度を上げていき、白い空間で特別な時間なんてイメージを浮かばせる。
「わ、わたし……」
トロっと目が印象的。それは静塗とのキスを受け入れるように思われた。しかし青い目から脳に向かって、高速の痛みが走っていく。
「あんぅ!」
たまらず顔をしかめ左手を顔にあてる優子。だいじょうぶか! と静塗が抱き寄せようとしたら、焼け落ちるほどの赤い顔になった。そしてウラノス人とかいう者の加護を拒否した。
「放っておいて!」
「優子、待って!」
「うるさい、わたしにかまわないで」
ひどくイラついた顔の優子だった。2人しかいない音楽室はとても不愉快! とはっきり顔に示す。天王星なんかきらい! なんて言い放ったら、静塗が止めるのも聞かず外へ出ていく。
「あぁ……」
ひとりになった静塗が右手の甲を額に当てた。静けさだけが巨大になった音楽室。偶然にしてはタイミングよく、外はすこし曇っている。不穏な空気が世界を包み始めているようだった。
「ふん、ウラノス人め……優子は絶対にネプチューンへ連れて帰る!」
ひっそりした校舎の中で夢矢がつぶやく。音楽室でのやりとりをこっそり見つめていたのだ。フッと笑ったとき、そこには多少なりとも自信があるように見えた。中野優子という巨乳女子を海王星に連れて帰ることは、それは可能であると目が光る。
「優子みたいにかわいくておっぱいが豊かな女子、そんなの取り逃がしてたまるものか。絶対手に入れてやる。連れて帰ったら結婚する。そして毎晩求める。10人くらいは子どもをつくって、海王星の危機に貢献してやる!」
そんなことをつぶやく夢矢だった。故郷の危機を救う事と、優子って女子を愛する事、その2つを達成せんと両手をギュッと握りしめる。
いま……中野優子に大きなピンチが訪れようとしていた。
ーウラノス人とネプチューン人は? そして何より優子の運命は? 次回に続くー
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