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淫欲八姫
第41話 ただの観光客って感じに見えるのかもよ?
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着物を着て街中を歩くという事が多少気恥しさもあったのだが、俺以上に奇抜な格好をしている人が多くいるのであまり気にならなかった。半裸に近い格好で歩いている人もいるし、右と左で全く違う服を着ている人もいるので多少は俺も気が紛れていたのだ。
珠希ちゃんがいるという東の町まで行くのには路線バスに乗って行く事も出来るのだが、この辺に出没するという頭のおかしな冒険者狩りを狩るという事で歩いていく事になったのだ。
どうして俺もソレに付き合わないといけないのだろうという思いはあったのだけれど、多少でもこの世界の役に立てるようなことをするのも悪くはない。いや、問題を一つでも解決することが出来れば俺も気持ちいいというものだ。
と言っても、俺が何の役に立てるのかはわからない。きっと、アスモちゃんに頼りっきりになってしまうのだろう。それでもいいのだ。俺は立ち会うだけの方が邪魔にならなくていいと思っているし、戦いを見て覚えるという事も大切なはずだ。
正午発の路線バスを見送ってからゆっくりとそのバスを追いかけるように歩いているのだが、俺が思っていたよりも短い間隔でバスが走っていた。
これだけの本数があるのにもかかわらず、料金は一切かからないというのも意味不明な事なのだが、この国のインフラは基本的に料金がかからないという。その財源がどこからきているのか疑問に思って確認してみたところ、有り余る資源を他国に売却しているためらしい。資源と言っても、鉱物資源などではなく魔物を捕まえて様々な資源に加工しているという事だ。
そんな事をして倫理的にどうなのかと思うのだが、この世界は俺たちとは微妙なところで価値観が異なるので大きな問題にはならないらしい。中には生物はみな平等だという思想の者もいるようなのだが、そう言った人たちは人の少ない僻地でひっそりと自分たちだけの世界を構築して暮らしているそうだ。
そっちの方が平和に過ごせそうだなと思ったのだけれど、多くを語るのは良くないと思った。
「オレたち以外にも結構歩いている人はいるみたいだね。健康のために歩くことが推奨されているとはいえ、頭のおかしな冒険者狩りが怖くないのかな?」
「あんまり冒険者って感じの人がいないから気にしてないんじゃないかな?」
「それもそうだね。オレたちだってメイドと着物を着ている男子って時点で冒険者っぽくはないんだよね。もう少し何か冒険者っぽい格好をしてた方が良かったかな?」
「そうは言ってもさ、俺もアスモちゃんも他に服を持ってないわけだし、冒険者らしい鎧とかは俺が着てもあまりの重さに体力がもた無いんじゃないかな。とてもじゃないけど、歩いて移動出来なさそうだよ。冒険者っぽい格好って、やっぱりパッと見て分かるような武器を携帯していた方が良いのかもしれないね」
「武器を持って歩くのはいいアイデアかもしれない。でも、オレも“まーくん”も武器とか使う感じじゃないし、どんな武器を持って歩けばいいのかわかんないね」
自分で言っておいてなんだが、冒険者らしい格好というのが全く見当もつかない。武器を携帯してかっちりとした鎧に身を包めば見えるのかもしれないが、今の俺がそんなものを身につけたらバスに乗る事さえ困難になってしまいそうだ。俺が特別体力が無いという事ではなく、見繕ってもらった鎧は兜をかぶっただけでむち打ちになってしまうんじゃないかと思うくらいに重かった。全身装備してみたところ、その場でしゃがみこむことすら出来なかったのだ。
聖魔剣王であるアスモちゃんが剣を持てばいいのではないかと思ったりもしたけれど、メイド服に合う剣を持ってないという事で断られてしまった。
メイド服に合う剣なんて意外とありそうな気もするのだが、アスモちゃんはその辺に落ちている岩を使えばたいていのことは解決すると言っていた。どういう解決方法なのか予想はつかないが、俺が思っているよりも恐ろしい使い方をするのだろうという事は想像できていた。
結構多くの人とすれ違い、結構多くの人に抜かされていた。
この国の人は歩くのが早いなと思っていたのだが、単純に俺の足が遅いだけなのかもしれない。アスモちゃんもそんな俺に合わせてくれているのだけれど、もう少し早く歩きたいと思っているような表情に見えてしまった。
申し訳ない気持ちで一杯なのだが、着慣れない着物と履き慣れない雪駄ではどう頑張っても早く歩くことなんて無理な話なのだ。それをわかっているからこそ、アスモちゃんはコレと言った文句も言ってはくれないのだ。
せめて、履物だけでもちゃんと考えて旅に向いているモノにすればよかったと後悔しているのだ。
「このまま歩いてても冒険者狩りを狩ることは難しそうだね。もっと二人で冒険者っぽい事をしてみたらどうだろう。オレと“まーくん”が出来る冒険者っぽい事って何だろうね」
「やっぱり、それなりの武器を持って行動する事じゃないかな。素手で歩いているのって、冒険じゃなくて旅行っぽいし。ただの観光客って感じに見えるのかもよ?」
「それならそれでもいいか。頭のおかしな冒険者狩りなんてどこに居るかわからないしね」
珠希ちゃんがいるという東の町まで行くのには路線バスに乗って行く事も出来るのだが、この辺に出没するという頭のおかしな冒険者狩りを狩るという事で歩いていく事になったのだ。
どうして俺もソレに付き合わないといけないのだろうという思いはあったのだけれど、多少でもこの世界の役に立てるようなことをするのも悪くはない。いや、問題を一つでも解決することが出来れば俺も気持ちいいというものだ。
と言っても、俺が何の役に立てるのかはわからない。きっと、アスモちゃんに頼りっきりになってしまうのだろう。それでもいいのだ。俺は立ち会うだけの方が邪魔にならなくていいと思っているし、戦いを見て覚えるという事も大切なはずだ。
正午発の路線バスを見送ってからゆっくりとそのバスを追いかけるように歩いているのだが、俺が思っていたよりも短い間隔でバスが走っていた。
これだけの本数があるのにもかかわらず、料金は一切かからないというのも意味不明な事なのだが、この国のインフラは基本的に料金がかからないという。その財源がどこからきているのか疑問に思って確認してみたところ、有り余る資源を他国に売却しているためらしい。資源と言っても、鉱物資源などではなく魔物を捕まえて様々な資源に加工しているという事だ。
そんな事をして倫理的にどうなのかと思うのだが、この世界は俺たちとは微妙なところで価値観が異なるので大きな問題にはならないらしい。中には生物はみな平等だという思想の者もいるようなのだが、そう言った人たちは人の少ない僻地でひっそりと自分たちだけの世界を構築して暮らしているそうだ。
そっちの方が平和に過ごせそうだなと思ったのだけれど、多くを語るのは良くないと思った。
「オレたち以外にも結構歩いている人はいるみたいだね。健康のために歩くことが推奨されているとはいえ、頭のおかしな冒険者狩りが怖くないのかな?」
「あんまり冒険者って感じの人がいないから気にしてないんじゃないかな?」
「それもそうだね。オレたちだってメイドと着物を着ている男子って時点で冒険者っぽくはないんだよね。もう少し何か冒険者っぽい格好をしてた方が良かったかな?」
「そうは言ってもさ、俺もアスモちゃんも他に服を持ってないわけだし、冒険者らしい鎧とかは俺が着てもあまりの重さに体力がもた無いんじゃないかな。とてもじゃないけど、歩いて移動出来なさそうだよ。冒険者っぽい格好って、やっぱりパッと見て分かるような武器を携帯していた方が良いのかもしれないね」
「武器を持って歩くのはいいアイデアかもしれない。でも、オレも“まーくん”も武器とか使う感じじゃないし、どんな武器を持って歩けばいいのかわかんないね」
自分で言っておいてなんだが、冒険者らしい格好というのが全く見当もつかない。武器を携帯してかっちりとした鎧に身を包めば見えるのかもしれないが、今の俺がそんなものを身につけたらバスに乗る事さえ困難になってしまいそうだ。俺が特別体力が無いという事ではなく、見繕ってもらった鎧は兜をかぶっただけでむち打ちになってしまうんじゃないかと思うくらいに重かった。全身装備してみたところ、その場でしゃがみこむことすら出来なかったのだ。
聖魔剣王であるアスモちゃんが剣を持てばいいのではないかと思ったりもしたけれど、メイド服に合う剣を持ってないという事で断られてしまった。
メイド服に合う剣なんて意外とありそうな気もするのだが、アスモちゃんはその辺に落ちている岩を使えばたいていのことは解決すると言っていた。どういう解決方法なのか予想はつかないが、俺が思っているよりも恐ろしい使い方をするのだろうという事は想像できていた。
結構多くの人とすれ違い、結構多くの人に抜かされていた。
この国の人は歩くのが早いなと思っていたのだが、単純に俺の足が遅いだけなのかもしれない。アスモちゃんもそんな俺に合わせてくれているのだけれど、もう少し早く歩きたいと思っているような表情に見えてしまった。
申し訳ない気持ちで一杯なのだが、着慣れない着物と履き慣れない雪駄ではどう頑張っても早く歩くことなんて無理な話なのだ。それをわかっているからこそ、アスモちゃんはコレと言った文句も言ってはくれないのだ。
せめて、履物だけでもちゃんと考えて旅に向いているモノにすればよかったと後悔しているのだ。
「このまま歩いてても冒険者狩りを狩ることは難しそうだね。もっと二人で冒険者っぽい事をしてみたらどうだろう。オレと“まーくん”が出来る冒険者っぽい事って何だろうね」
「やっぱり、それなりの武器を持って行動する事じゃないかな。素手で歩いているのって、冒険じゃなくて旅行っぽいし。ただの観光客って感じに見えるのかもよ?」
「それならそれでもいいか。頭のおかしな冒険者狩りなんてどこに居るかわからないしね」
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