【完結】魔法学園のぼっち令嬢は、主人公王子に攻略されています?

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27 ルシアン殿下のお誕生日

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 事件が収束したことに安堵しながら、私は馬車に揺られて王城へ向かっていました。
 膝の上には、赤いリボンをかけた蜂蜜色の箱があります。

「殿下は喜んでくださるかしら」
「もちろんですとも! お嬢様の刺繍は、いつも惚れ惚れする出来栄えですもの!」

 向かいに座っているメイドは、自身の袖に施されている刺繍を嬉しそうに眺めました。

 彼女はこの前、ドルイユ家に同行していたメイドです。
 あの日は私がさらわれたことに気がついた後、隙をついてドルイユ家から逃げ出したのだとか。そして屋敷に報告へ向かう途中で、ドルイユ家の者を捕縛に向かう騎士団と出会ったそうです。

 彼女が屋敷内の状況を伝えたおかげで捕縛がスムーズにおこなえたと、騎士団から感謝状が贈られました。
 お父様からも特別手当が支給され、私もお礼と屋敷に残してしまったお詫びとして、彼女のブラウスに刺繍をしました。
 使用人に感謝する際はいつも刺繍をしているのですが、使用人からは「勲章を貰ったようで励みになります」と、おおげさなほど好評だったりします。

 今回捕縛されたのは、ドルイユ家の他に第三王子派の貴族が数名。あの日はお茶会ではなく、派閥の一部が集まっていたのだそうです。
 彼らは過激な思想を持っていたそうで、クロード殿下は「処分できてすっきりした」と満面に笑みを浮かべていました。

 クラリス様とはあの日以来、会っていません。彼女は学園を辞めてしまったので、今後も会うことはないのかもしれません。
 同じく委員長も学園を辞めたそうですが、彼がその後どうなったのかは教えてもらえませんでした。




「ミシェル、会いたかったよ」

 王城に到着し、殿下のお部屋に案内されて中へ入ると、彼は嬉しそうに迎え入れてくれました。

「先ほどまで、一緒にいたではありませんか」

 晴れて私は上位クラスに編入できたので、殿下と同じ教室で学べるようになりました。
 何らかの配慮があったのか、それとも元々殿下の隣が空席だったのかわかりませんが、私たちの席は隣同士です。
 私が編入した日、殿下は教科書を忘れてしまったそうなので、私の教科書を二人で使っていたのですが。シリル様に「毎日はいけませんよ」と注意されていたので、どうやら確信犯だったようです。

「今日は特別な日だから。本当は二人きりで過ごしたい気分だよ」
「ふふ、それだと婚約発表できませんよ?」
「うん。それも大切だからね。来年は結婚した後だし、二人きりで過ごしたいな」

 今夜おこなわれる殿下の成人を祝うパーティーでは、私たちの婚約が発表されることになっています。

 殿下はまるでこの日のために、私たちの諸問題を全て解決してきたのではないかと思えるほど、彼の思いどおりに事が運んでいるように思えます。
 これも主人公としての力なのか、はたまた私が知らないだけでこれがメインストーリーなのか。
 どちらにせよ、殿下のお誕生日に婚約の発表もできるのは、私としても嬉しいです。


 お茶の準備が終わると殿下は人払いをしたので、私もメイドに持ってもらっていたプレゼントの箱を受け取り、彼女には下がってもらいました。

「ルシアン殿下。改めまして、成人のお誕生日おめでとうございます」

 プレゼントの箱を渡すと、彼は「ありがとう、ミシェルの色だね」と目を細めて微笑みました。
 大切そうな仕草で、丁寧にリボンを解いて箱の中を確認した殿下は、驚いた様子で刺繍されたハンカチを広げました。

「これは、ミシェルが刺繍してくれたの?」
「はい。殿下が、私の髪の毛と瞳の色がお好きだと言ってくださったので、その色を使ってみたのですが……」
「素晴らしいよ! ミシェルはお菓子作りだけではなく、刺繍も得意だったんだね。驚いたよ……」

 刺繍をしてみようと思ったきっかけも、刺繍の本を読んでいたら自分でもしてみたくなったからで。
 私の好奇心は、本に影響されることがほとんどだったりします。

 殿下は私に抱きつくと「嬉しいよ、俺の宝物だ」と喜んでくれました。
 そして、殿下の膝の上にあった箱の位置がずれたことにより、殿下は気がついてくれたようです。

「……まだ、箱に何か入っているの?」

 彼がそう言いながら箱の中身を確認するのを、私は緊張しながら見つめました。

「ミシェル、これ……」

 殿下がそっと箱から取り出したのは、赤いハート型のクリスタル。
 私の欠片を百個集めて変化した、あのクリスタルです。
 思ったとおり、殿下はそれを手に取ることができるようです。

 クリスタルを見つめた殿下は「気がついていたの?」と呟きました。

「はい。私が拾いやすいように配慮してくださっている気がしていましたし、クリスタルを確認した時に、殿下もクリスタルを見つめている姿が映っていたもので」

 殿下に悟られないよう、彼が見ていない隙に欠片を拾っていましたが。その隙が多すぎることには、百個も集めているうちに気がついてしまいました。

 殿下はずっと、欠片が見えないふりをしていたのです。
 それを確信したのは、クリスタルに映った殿下の姿でした。
 私の『心』とも言えるこのクリスタルを見つめる彼は、とても幸せそうに見えたのです。

「そっか……。気がつかれないようにしてたつもりだったんだけど、俺もまだまだだね」

 殿下は小さく微笑むと、私の顔を覗き込みました。
 探るような視線を向けながら私の頬をなでる殿下に反応して、私の心臓は大きく波打ち始めました。

「ねぇ、ミシェル。これは俺にしか見えないアイテムのはずなんだけど、なぜミシェルにも見えているの?」

 優しく微笑み、甘い声を発した彼ですが。その瞳はじっと私を見据えています。

 クリスタルを贈れば、当然その質問をされると覚悟していました。
 殿下がずっと気づかないふりをしてきてくれたので、私はこのまま隠し通そうと思えばできました。けれどこの件を話さないままでいると、殿下の信頼は得られないのではと思ったのです。

「私の心の中には、一冊の本があるんです。その本には、この世界によく似た物語が書かれていて。その中で欠片の存在を知った……と言ったら、信じていただけますか?」

 この世界には転生という概念がないので、前世の記憶があると言っても理解してもらえないでしょう。
 実際に私も、前世の記憶は本を読んで知った知識のような感覚なので、この表現が最も相応しいと思います。

 殿下はしばらく私を見つめてから、少し表情を和らげました。

「これは王家の男にだけ、稀に起きる現象らしいんだ」

 二人で狩りを始めた当初は、私が王家の血を引いているのではと思ったそうです。けれど血筋を念入りに調べたけれど、私の先祖に王家と繋がる者はいなかったのだとか。

「ミシェルは数多くの本を読んでいるから、断片を繋ぎ合わせてたどり着くことは可能かもしれないね」

 魔法学園では、この世界は『曖昧な存在』であると認識することが大切だと教えられます。
 魔法は空想を具現化したようなものであり、ふと新しい何かに気がつくと見ている世界は一変するのだと。
 偉大な魔法師ほど、一般人とは見ている世界が違うのだそうです。

 私も前世の記憶が戻ったことにより、私にとってこの世界は『美少女ゲーム』となりました。
 同じように、魔法詠唱なしに魔法を使える殿下も、きっと一般人とは違う世界を見ているんじゃないかと思います。

 私の世界の設定でいくと、殿下に魔法詠唱がない理由は『主人公なので声優が割り当てられていない』からなのですが。殿下が見ている世界では、違う理由が存在しているのかもしれません。

 殿下は、私が本を読んでいるうちに王家の秘密に気がついたため、欠片が見えるようになったと判断してくれたようです。

「この現象が起きる者は、全てを手に入れられると言われているんだ。それこそ、このクリスタルのようにミシェルの心までもね」

 殿下は真剣なお顔で、私を見つめました。

「けれど俺は、今まで誰の欠片も集めていないよ。これだけは信じてほしい」
「はい、信じています」

 殿下は最終学年になるまで私と出会えずに、焦っていたと言っていました。
 欠片を集めてエピソードを開放したら、簡単に出会えたのに。それをしなかった殿下は、今までの印象どおりに誠実な方だと思います。

「ミシェルは本当に、クリスタルを俺に渡して良いの? 欠片を集め始めた頃のミシェルは、俺に渡すつもりで集めていたようには思えなかったけど」

 殿下は、少しいたずらっぽく笑いました。
 確かに当時の私は、殿下に攻略されたくないがために、欠片を集め始めたのです。
 明らかに迷惑そうにしていた私が欠片を集める様子は、殿下にしてみたら複雑な気持ちだったのではないでしょうか……。

「あの頃の私は、勘違いをしていたのです……」
「勘違いとは?」
「その……。殿下は、女子生徒たちに囲まれた生活をしていると思っていたもので……」

 今思うとゲームのシステム的に可能だとはいえ、失礼な考えだったと思います。

「ゴブリンのレストランでも、似たような心配をしていたよね。真実を悟った様子のミシェルは、この上なく可愛かったよ」

 殿下は怒るかと思いましたが。その時のことを思い出すようにくすりと笑うと、私の手を取りクリスタルを手のひらに乗せます。

 返却されてしまいました。
 困惑していると、殿下はにこりと私の顔を覗き込みます。

「こんなに大切なものを、他の贈り物と一緒に忍ばせないでほしいな。なぜミシェルがこれを俺に贈りたいのか、はっきり言ってくれないと受け取れないよ」

 それを言うのが恥ずかしかったので、ハンカチと一緒に忍ばせたのに。殿下は見逃してくれないようです。

「このクリスタルを使用したら、私の心は殿下のものになります。押しつけがましいですが、その……。私は殿下のものになりたいんですっ。……大好きです、ルシアン殿下。私の心を受け取っていただけますか?」

 泣きそうなほど恥ずかしく思いながらも本音を伝えてみると、殿下は私の手ごとクリスタルを両手で包みこみました。
 まるで、何よりも大切なもののように。丁寧に、優しく。

「ありがとう、ミシェル。一生大切にする……、愛しているよ」





 その翌日。
 殿下は初めて、私をデートに誘ってくれました。

 欠片を開放して、初めに読むことができるのはデートエピソードですが、殿下が私のクリスタルを使用したのかは不明です。
 なぜなら前世の私はSSRミシェルを所持していなかったので、エピソードの内容を知らないからです。
 今となって思えば、所持していなくて良かったと思います。殿下とのエピソードは、真っ新な状態で味わいたいですから。

 馬車から降りると、殿下は私を連れてとあるお店へと入りました。

「こちらのお店は?」
「ドレスを仕立てるのに、実物を見たほうがイメージも膨らむと思ってね」
「あの……、ドレスはたくさんいただきましたが……」

 事件当日に着ていたドレスも、使用人が綺麗にクリーニングしてくれたので、ドレスは減っていません。十着あればしばらく困ることはないと思います。

「今日は、社交用のドレスを見にきたんじゃないんだ」

 奥の部屋へと通されながら、殿下はくすりと笑いました。
 どういうことだろうと思いながら奥の部屋へ入った私は、思わず息をのみました。
 その部屋にあったドレスは、全てが純白に輝いていたのです。

「ミシェルの誕生日まではあまり時間がないから、急いで仕立てて準備しなければ」
「えっ……あの。私が成人したらすぐに式を挙げるというのは、本当だったのですか?」
「そうだよ? ミシェルの両親にも了解は得ているし、すでに王城では準備を始めているんだけど……。もしかして嫌だった?」

 殿下は捨てられた子犬のような目で、私を見つめます。

「そっそのようなことはありませんっ。嬉しいです……とても」

 冗談だと思っていましたが、殿下の行動力をすっかり失念していました。
 どうしましょう……。私は数ヶ月後には、花嫁になってしまうようです。
 心の準備と、美容の準備が間に合うでしょうか。屋敷に帰ったら、メイドと作戦会議を開かねば。

「よかった。ミシェルが心変わりして、クリスタルを返してと言う前に、さっさと結婚してしまわなければね」
「返してなんて言いません……。殿下こそ、いらないと突き返さないでくださいよ……」
「俺は大切なものを易々と手放したりはしないよ。ミシェルが嫌になるほど愛し倒すから、覚悟しておいてね」

 殿下は少し意地の悪い表情を浮かべると、私の頬に口づけをしました。
 周りに人がいるのに、殿下の大胆さには上限がないのですかっ。

 思わず頬を膨らませて口づけされた場所を手で覆い隠すと、殿下は満足そうに微笑みました。

 殿下とすぐにでも結婚できるのは嬉しいですが、彼との結婚生活は油断できない毎日となりそうです。
 一時期は、王太子妃になる重圧に耐えられるか心配をしていましたが、それよりも今は、殿下との結婚生活に私の心臓が持つのか。
 そのほうが、心配でなりません。




 おわり

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