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27話
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天高く作られた天井から剣をクロスさせた紋章が掲げられ、目の前には歴戦を潜り抜けたであろう老兵のような人物が座っていた。
「殿下! カルサスからの使者をお連れ致しました!」
「うむ、ご苦労であった」
兵は敬礼し下がると、シリウスの姿をしたシルエが挨拶する。
「オズワルド王、カルサス国王より密書をお届けに参った。人払いを頼む」
「その姿……影か。皆の者、部屋を出ていろ」
王様が指示をだすと異論を言う者はなく、部屋には俺たちと王様だけになった。
「して、密書はどちらが持っている?」
「俺が預かってきました――っと俺はリッツ、シリウスとは仲良くさせてもらってます」
王様は獲物を仕留めるような目つきで俺をみる。
「仲良くとはどういうことだ」
「え? それはもう友達というか……ちょっと違うな……戦友? ……悪友に近いかも!」
「どういう意味だ」
「あいつ、王様だってのに洒落にならない冗談を言ってくるんですよ! しまいにはただ街を救っただけの俺に立派な服を渡してきたと思ったら聖人扱い、まったく困ったもんですよ!」
「ほう、カルサスの王はいたずら好きで冗談の通じないヤツだと、そう言いたいのだな?」
あっ……。
俺は助けを求めるようにシルエを見たが反応がない。
「がはははははは! リッツよ、お主の言う通りだ!」
王様は自分の膝をバンバンと叩いて大笑いする。
「先代が死んでからというもの、上手くやれておるか心配だったが相変わらずのようで安心したぞ。お主はよほど信頼されておるようだな」
「はははっ……預かってきたものを出しますね」
密書を取り出し王様へ渡すと、王様はどれどれと読み始めた。次第にその顔は険しくなる。
「リッツよ、成り行きとはいえシリウスの力になってくれたこと、まことに感謝するぞ」
「やれることをしたまでです。ですが、組織についてはまだ何も情報がなくて……」
「ここについてから賊の姿で街を歩いて見たが特に何もなかった。オズワルド殿は何か情報を持っていないか」
王様は腕を組むと少し考え始める。
「冒険者の中に一部、規約に従わず好き勝手をしている奴らがいると聞いておる。裏を取ったらまとめてひっ捕らえてやろうと思っていたが、これはいい機会かもしれぬな」
「その話、組織が絡んでる可能性もありそうだな。私が先に接触してもいいだろうか?」
「構わんが魔物の対処も並行せねばならん、身の安全は保証できぬぞ」
「ヤバくなったらとっとと国に戻るさ」
こうして王様から情報をもらったその晩、シルエが出ていき俺は宿屋で待機することにした。
「よし、いくぞアンジェロ! 抜き足差し足――忍び足!」
「ワン!」
アンジェロは床の上で音を出さないようにそ~っと歩く。
…………無音だ、素晴らしい。
「いいぞ、その感覚を忘れるな。森の中と違って床は音がなりやすいから注意が必要だぞ」
「ワフッ」
特訓をしているとアンジェロは窓をみる。
「――離せって! ただじゃおかないッスよ!」
外を見てみると少し遠くでカーラが男たちに絡まれていた。
「この瓶、この辺りじゃみかけねぇ代物だ。それにてめぇの火傷が綺麗さっぱり治ってるじゃねぇか。いったいどこで手に入れた?」
「知らない奴にもらっただけだって言ってんだろ! いい加減に――ムグッ!」
「面倒くせぇ、こいつを連れていきゃあいいだけの話だろ。話さねぇようならあの飲んだくれに聞けばいい」
「ンーーーッ!」
暴れようとするカーラを縛り布を被せると男たちは馬車で移動を始める。
おいおい、こんなところで誘拐とは堂々としたもんだな。
「アンジェロ、さっそくだが悪漢退治にいくぞ」
「殿下! カルサスからの使者をお連れ致しました!」
「うむ、ご苦労であった」
兵は敬礼し下がると、シリウスの姿をしたシルエが挨拶する。
「オズワルド王、カルサス国王より密書をお届けに参った。人払いを頼む」
「その姿……影か。皆の者、部屋を出ていろ」
王様が指示をだすと異論を言う者はなく、部屋には俺たちと王様だけになった。
「して、密書はどちらが持っている?」
「俺が預かってきました――っと俺はリッツ、シリウスとは仲良くさせてもらってます」
王様は獲物を仕留めるような目つきで俺をみる。
「仲良くとはどういうことだ」
「え? それはもう友達というか……ちょっと違うな……戦友? ……悪友に近いかも!」
「どういう意味だ」
「あいつ、王様だってのに洒落にならない冗談を言ってくるんですよ! しまいにはただ街を救っただけの俺に立派な服を渡してきたと思ったら聖人扱い、まったく困ったもんですよ!」
「ほう、カルサスの王はいたずら好きで冗談の通じないヤツだと、そう言いたいのだな?」
あっ……。
俺は助けを求めるようにシルエを見たが反応がない。
「がはははははは! リッツよ、お主の言う通りだ!」
王様は自分の膝をバンバンと叩いて大笑いする。
「先代が死んでからというもの、上手くやれておるか心配だったが相変わらずのようで安心したぞ。お主はよほど信頼されておるようだな」
「はははっ……預かってきたものを出しますね」
密書を取り出し王様へ渡すと、王様はどれどれと読み始めた。次第にその顔は険しくなる。
「リッツよ、成り行きとはいえシリウスの力になってくれたこと、まことに感謝するぞ」
「やれることをしたまでです。ですが、組織についてはまだ何も情報がなくて……」
「ここについてから賊の姿で街を歩いて見たが特に何もなかった。オズワルド殿は何か情報を持っていないか」
王様は腕を組むと少し考え始める。
「冒険者の中に一部、規約に従わず好き勝手をしている奴らがいると聞いておる。裏を取ったらまとめてひっ捕らえてやろうと思っていたが、これはいい機会かもしれぬな」
「その話、組織が絡んでる可能性もありそうだな。私が先に接触してもいいだろうか?」
「構わんが魔物の対処も並行せねばならん、身の安全は保証できぬぞ」
「ヤバくなったらとっとと国に戻るさ」
こうして王様から情報をもらったその晩、シルエが出ていき俺は宿屋で待機することにした。
「よし、いくぞアンジェロ! 抜き足差し足――忍び足!」
「ワン!」
アンジェロは床の上で音を出さないようにそ~っと歩く。
…………無音だ、素晴らしい。
「いいぞ、その感覚を忘れるな。森の中と違って床は音がなりやすいから注意が必要だぞ」
「ワフッ」
特訓をしているとアンジェロは窓をみる。
「――離せって! ただじゃおかないッスよ!」
外を見てみると少し遠くでカーラが男たちに絡まれていた。
「この瓶、この辺りじゃみかけねぇ代物だ。それにてめぇの火傷が綺麗さっぱり治ってるじゃねぇか。いったいどこで手に入れた?」
「知らない奴にもらっただけだって言ってんだろ! いい加減に――ムグッ!」
「面倒くせぇ、こいつを連れていきゃあいいだけの話だろ。話さねぇようならあの飲んだくれに聞けばいい」
「ンーーーッ!」
暴れようとするカーラを縛り布を被せると男たちは馬車で移動を始める。
おいおい、こんなところで誘拐とは堂々としたもんだな。
「アンジェロ、さっそくだが悪漢退治にいくぞ」
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