28 / 150
28話
しおりを挟む
馬車を追い、着いたのは古びた屋敷だった。周りは鉄の柵で囲まれボロボロの外観は長い間誰も住んでないようにみえる。
相手の戦力もわからないし念のため薬草を食べておくか。
「よし、アンジェロ行くぞ」
「ワフッ」
アンジェロが臭いを辿ると明かりの漏れた部屋がみえてくる。
「おい、暴れるなよ? ボスはうるさいのが嫌いなんだ」
覗くとカーラが倒れており、先ほどの男たちと机には男性が座っていた。
「……お前たち何なんッスか」
「嬢ちゃんが知る必要はない。それより聞くが、この薬を誰にもらった?」
「だから通りすがりの人にもらったって言ってるじゃないッスか」
「そいつの特徴は? 性別から身長、知ってることは全部答えろ」
「そんなもん知らねッスよ!」
座っていた男はため息をつくとナイフを机に突き立てる。
「俺は面倒なのが大嫌いなんだ。二度は言わん、答えろ」
「……男……白に綺麗な模様が入った服を着てた……」
「歳は?」
「……私と同じくらい、あとは本当に知らないッスよ」
「おい、こいつの父親にも聞いてこい。少しくらい騒ぎを起こしても構わん」
「なっ!? 親父は関係ねぇッス!」
「残念ながらそうもいかねぇんだよ。お前は俺たちが可愛がってやるから大人しく――」
そのとき男の一人が忍び込んでいたアンジェロに気付く。
「な、なんだこの犬……いつからいた?」
「野良犬か? それにしても変な歩き方をしてやがる」
全員の目線がアンジェロに向いた瞬間、俺は室内に入ると一気に男たちを倒す。
残るはアイツだけだな。
「あんたはあのときの!?」
「アンジェロ、縄は解けそうか?」
「ワン!」
アンジェロが縄を解こうとしても目の前の男は椅子に座ったままだった。
「白い服にその模様、お前がこの薬の持ち主か」
「ずいぶんと余裕だな」
「お前、エリクサーって知ってるか?」
こいつ、まさか……。
「……知らないな、それがなんだってんだ。時間稼ぎのつもりか」
「まぁ待て。お前、俺たちの組織に入らないか? この薬を見る限り優秀な薬師なんだろ」
「女性を誘拐するような奴らの仲間になれと?」
「そういうな。俺たちの組織に入ればいくらでも好きなように薬を作らせてやる。金が必要ならいくらでもやるし、気に入らねぇ奴らは始末してやる」
「好待遇だな。それで俺に何をしろと?」
「不死の霊薬といわれるエリクサーを作れ。もし完成させれば俺たちの組織は国……いや、世界を牛耳ることだってできる。そうなれば国の一つや二つくらい簡単にお前のモノだ」
「入るといったら彼女は助けてくれるのか」
「残念だがそうもいかん。話を聞いた組織以外の人間には死んでもらうのが掟なんでね」
男は立ち上がりナイフを抜く。
「それじゃあ入れないな、国なんかもらうより彼女の命のほうが大事だからね」
「そうか、交渉決裂――だな!」
カーラの縄が解けると同時に男はナイフを投げる。俺はナイフを蹴り飛ばすと殴りかかってきた男の拳を防いだ。
「少しはやるようだが俺のスキル『筋力増強』の敵じゃ……な、なんだお前!?」
「力ならお前より師匠のほうが数百倍強いぞ、大人しく眠ってな」
男を殴ると思った以上に飛んでいき後ろにあった窓を突き破った。
ありゃ、強すぎたか? 雑草で十分だったな。
相手の戦力もわからないし念のため薬草を食べておくか。
「よし、アンジェロ行くぞ」
「ワフッ」
アンジェロが臭いを辿ると明かりの漏れた部屋がみえてくる。
「おい、暴れるなよ? ボスはうるさいのが嫌いなんだ」
覗くとカーラが倒れており、先ほどの男たちと机には男性が座っていた。
「……お前たち何なんッスか」
「嬢ちゃんが知る必要はない。それより聞くが、この薬を誰にもらった?」
「だから通りすがりの人にもらったって言ってるじゃないッスか」
「そいつの特徴は? 性別から身長、知ってることは全部答えろ」
「そんなもん知らねッスよ!」
座っていた男はため息をつくとナイフを机に突き立てる。
「俺は面倒なのが大嫌いなんだ。二度は言わん、答えろ」
「……男……白に綺麗な模様が入った服を着てた……」
「歳は?」
「……私と同じくらい、あとは本当に知らないッスよ」
「おい、こいつの父親にも聞いてこい。少しくらい騒ぎを起こしても構わん」
「なっ!? 親父は関係ねぇッス!」
「残念ながらそうもいかねぇんだよ。お前は俺たちが可愛がってやるから大人しく――」
そのとき男の一人が忍び込んでいたアンジェロに気付く。
「な、なんだこの犬……いつからいた?」
「野良犬か? それにしても変な歩き方をしてやがる」
全員の目線がアンジェロに向いた瞬間、俺は室内に入ると一気に男たちを倒す。
残るはアイツだけだな。
「あんたはあのときの!?」
「アンジェロ、縄は解けそうか?」
「ワン!」
アンジェロが縄を解こうとしても目の前の男は椅子に座ったままだった。
「白い服にその模様、お前がこの薬の持ち主か」
「ずいぶんと余裕だな」
「お前、エリクサーって知ってるか?」
こいつ、まさか……。
「……知らないな、それがなんだってんだ。時間稼ぎのつもりか」
「まぁ待て。お前、俺たちの組織に入らないか? この薬を見る限り優秀な薬師なんだろ」
「女性を誘拐するような奴らの仲間になれと?」
「そういうな。俺たちの組織に入ればいくらでも好きなように薬を作らせてやる。金が必要ならいくらでもやるし、気に入らねぇ奴らは始末してやる」
「好待遇だな。それで俺に何をしろと?」
「不死の霊薬といわれるエリクサーを作れ。もし完成させれば俺たちの組織は国……いや、世界を牛耳ることだってできる。そうなれば国の一つや二つくらい簡単にお前のモノだ」
「入るといったら彼女は助けてくれるのか」
「残念だがそうもいかん。話を聞いた組織以外の人間には死んでもらうのが掟なんでね」
男は立ち上がりナイフを抜く。
「それじゃあ入れないな、国なんかもらうより彼女の命のほうが大事だからね」
「そうか、交渉決裂――だな!」
カーラの縄が解けると同時に男はナイフを投げる。俺はナイフを蹴り飛ばすと殴りかかってきた男の拳を防いだ。
「少しはやるようだが俺のスキル『筋力増強』の敵じゃ……な、なんだお前!?」
「力ならお前より師匠のほうが数百倍強いぞ、大人しく眠ってな」
男を殴ると思った以上に飛んでいき後ろにあった窓を突き破った。
ありゃ、強すぎたか? 雑草で十分だったな。
24
あなたにおすすめの小説
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~
灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」
魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。
彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。
遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。
歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか?
己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。
そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。
そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。
例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。
過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る!
異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕!
――なろう・カクヨムでも連載中――
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる