5 / 36
貴方に知られたくない事
しおりを挟む
コンコンコンと扉をノックをする音
「誰だ?」
自分の邸でもないのにクロヴィスが答えると
ミレイユの侍女が
「ルイ様でございます」
と伝える
「何の用だ?今は忙しい」
クロヴィスが侍女に言いルイに伝えると、カチャリと扉を開けて入ってきた
「ミレイユ、大丈夫?」
「ルイ」
席を立とうとするミレイユ
「話は終わってない、座れ」
ソファを指差すクロヴィスを見て渋々ソファに座るミレイユ
「ルイも座って…」
ミレイユがルイを隣に座らせると、眉を顰めるクロヴィス
「僕あっちの席に座るよ」
一人がけのソファを指さし腰をあげるルイ
「いいの、隣にいて、お願い」
ルイの上着の袖を掴む
「…分かったよ」
チラッとクロヴィスを見ながら、ミレイユの隣に座り直す
「今は忙しいと言った、なぜ断りもなく入ってきた?」
クロヴィスがルイを見て、きつい口調になる
「ミレイユに三十分経っても戻って来なかったら入ってくるようにと言われました」
にこりと微笑むルイ
ちっと舌打ちをするクロヴィス
「…そう言うの嫌いなの、わたくしにはあれもダメこれもダメと言われて、淑女らしくと教育されているのに、舌打ちなんて……」
唇をギュッと噛む
「悪い、おまえに嫌な思いをさせたか…」
「おまえって言われるのもイヤ」
「…分かった」
「自由にしてくださる?」
「それは…出来ないが教師や母上に王子妃教育について話を付ける」
「それじゃダメなの…お城と邸しか行動できないもの…街へ行くのにも怒られて、殿下の婚約者だからと言って長期間王都をあける事も出来ないからお母様に会いに領地にも帰れない…いつもルイに迷惑をかけて」
隣にいるルイを見ながら言うと
「僕はいいよ、息抜きに付き合っているだけだし、街へ行くのは楽しいから」
「ルイ…いつもありがとう」
ミレイユがルイの腕をギュッと掴むとクロヴィスの頬がピクッと動く
「そんなに街へ行きたいのなら私を誘え、連れて行ってやる」
ふるふると頭を左右に振る
「そんな大それた事…怒られます」
「そんな事で?何かあったのか?」
「…別に」
ルイの腕に顔を埋めるミレイユは震えていた
「本当に知らないんですか?」
ルイの顔つきが変わる
「…何のことだ?」
前のめりの姿勢になるクロヴィス
「王子妃教育の事ですよ」
「ミレイユは良くやっていると、聞いた…淑女の鏡と言われているじゃないか」
「厳しい教育を受けていると聞いたことはありますか?」
「ダメ!ルイ止めて!」
ミレイユに止められるも、話を続ける
「あぁ、伯爵夫人の教育は厳しいと噂には聞いている、よく耐えているな」
「あざになるほど扇子でミレイユを叩くことは?」
「なっ!」
「お茶の時間に、わざとお湯をこぼされてミレイユに火傷を負わせたことは?」
「はっ?」
「罵詈雑言でミレイユの心を傷付けていることは?」
「…うそだろ」
絶句するクロヴィス
「言わないでって言ったのに…」
ミレイユが涙を流す
「もう限界なんだよ!クロヴィス殿下お願いします、ミレイユを…姉を自由にさせて下さい」
立ち上がり頭を下げるルイ
「原因の解明をする…少し時間が欲しい」
来た時とは違い口調が弱くなるクロヴィス
「ミレイユ、邸でゆっくりしているといい…自宅療養という事で王子妃教育は休んで良い、私から伝えておく」
ミレイユを見るがルイの腕に隠れたままだ…
「話が聞きたい、ルイ悪いが明日執務室に来てくれないか?」
「わかりました、伺います」
涙を浮かべ不安そうにルイを見るミレイユ
ルイは苦笑いしながら
「大丈夫だから」
安心させるように肩を撫でる
こくんを頷くミレイユ
「…なぜ私に言わなかった?」
クロヴィスの言葉に力はない
「…いつも令嬢に囲まれてますもの、最近はケイティ様と仲睦まじそうにされていましたし…殿下には、あなたにだけは…知られたくなかったの」
「それは、私が悪い…その、いつからだ…?伯爵夫人からの嫌がらせは」
「嫌がらせなんて言い方はどうかと思うけど三年?いや四年ですかね」
「そんなに…か」
「クロヴィス殿下はミレイユのことを見てなかったんですね…とても残念ですよ」
「ルイ明日の昼頃に来てくれ調べたいことがあるから城に戻る、ミレイユまた来るからゆっくり休んでくれ」
そう言葉を残し邸から出て行った
「誰だ?」
自分の邸でもないのにクロヴィスが答えると
ミレイユの侍女が
「ルイ様でございます」
と伝える
「何の用だ?今は忙しい」
クロヴィスが侍女に言いルイに伝えると、カチャリと扉を開けて入ってきた
「ミレイユ、大丈夫?」
「ルイ」
席を立とうとするミレイユ
「話は終わってない、座れ」
ソファを指差すクロヴィスを見て渋々ソファに座るミレイユ
「ルイも座って…」
ミレイユがルイを隣に座らせると、眉を顰めるクロヴィス
「僕あっちの席に座るよ」
一人がけのソファを指さし腰をあげるルイ
「いいの、隣にいて、お願い」
ルイの上着の袖を掴む
「…分かったよ」
チラッとクロヴィスを見ながら、ミレイユの隣に座り直す
「今は忙しいと言った、なぜ断りもなく入ってきた?」
クロヴィスがルイを見て、きつい口調になる
「ミレイユに三十分経っても戻って来なかったら入ってくるようにと言われました」
にこりと微笑むルイ
ちっと舌打ちをするクロヴィス
「…そう言うの嫌いなの、わたくしにはあれもダメこれもダメと言われて、淑女らしくと教育されているのに、舌打ちなんて……」
唇をギュッと噛む
「悪い、おまえに嫌な思いをさせたか…」
「おまえって言われるのもイヤ」
「…分かった」
「自由にしてくださる?」
「それは…出来ないが教師や母上に王子妃教育について話を付ける」
「それじゃダメなの…お城と邸しか行動できないもの…街へ行くのにも怒られて、殿下の婚約者だからと言って長期間王都をあける事も出来ないからお母様に会いに領地にも帰れない…いつもルイに迷惑をかけて」
隣にいるルイを見ながら言うと
「僕はいいよ、息抜きに付き合っているだけだし、街へ行くのは楽しいから」
「ルイ…いつもありがとう」
ミレイユがルイの腕をギュッと掴むとクロヴィスの頬がピクッと動く
「そんなに街へ行きたいのなら私を誘え、連れて行ってやる」
ふるふると頭を左右に振る
「そんな大それた事…怒られます」
「そんな事で?何かあったのか?」
「…別に」
ルイの腕に顔を埋めるミレイユは震えていた
「本当に知らないんですか?」
ルイの顔つきが変わる
「…何のことだ?」
前のめりの姿勢になるクロヴィス
「王子妃教育の事ですよ」
「ミレイユは良くやっていると、聞いた…淑女の鏡と言われているじゃないか」
「厳しい教育を受けていると聞いたことはありますか?」
「ダメ!ルイ止めて!」
ミレイユに止められるも、話を続ける
「あぁ、伯爵夫人の教育は厳しいと噂には聞いている、よく耐えているな」
「あざになるほど扇子でミレイユを叩くことは?」
「なっ!」
「お茶の時間に、わざとお湯をこぼされてミレイユに火傷を負わせたことは?」
「はっ?」
「罵詈雑言でミレイユの心を傷付けていることは?」
「…うそだろ」
絶句するクロヴィス
「言わないでって言ったのに…」
ミレイユが涙を流す
「もう限界なんだよ!クロヴィス殿下お願いします、ミレイユを…姉を自由にさせて下さい」
立ち上がり頭を下げるルイ
「原因の解明をする…少し時間が欲しい」
来た時とは違い口調が弱くなるクロヴィス
「ミレイユ、邸でゆっくりしているといい…自宅療養という事で王子妃教育は休んで良い、私から伝えておく」
ミレイユを見るがルイの腕に隠れたままだ…
「話が聞きたい、ルイ悪いが明日執務室に来てくれないか?」
「わかりました、伺います」
涙を浮かべ不安そうにルイを見るミレイユ
ルイは苦笑いしながら
「大丈夫だから」
安心させるように肩を撫でる
こくんを頷くミレイユ
「…なぜ私に言わなかった?」
クロヴィスの言葉に力はない
「…いつも令嬢に囲まれてますもの、最近はケイティ様と仲睦まじそうにされていましたし…殿下には、あなたにだけは…知られたくなかったの」
「それは、私が悪い…その、いつからだ…?伯爵夫人からの嫌がらせは」
「嫌がらせなんて言い方はどうかと思うけど三年?いや四年ですかね」
「そんなに…か」
「クロヴィス殿下はミレイユのことを見てなかったんですね…とても残念ですよ」
「ルイ明日の昼頃に来てくれ調べたいことがあるから城に戻る、ミレイユまた来るからゆっくり休んでくれ」
そう言葉を残し邸から出て行った
1,546
あなたにおすすめの小説
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
【書籍化決定】愛など初めからありませんが。
ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。
お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。
「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」
「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」
「……何を言っている?」
仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに?
✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
平民とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の王と結婚しました
ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・ベルフォード、これまでの婚約は白紙に戻す」
その言葉を聞いた瞬間、私はようやく――心のどこかで予感していた結末に、静かに息を吐いた。
王太子アルベルト殿下。金糸の髪に、これ見よがしな笑み。彼の隣には、私が知っている顔がある。
――侯爵令嬢、ミレーユ・カスタニア。
学園で何かと殿下に寄り添い、私を「高慢な婚約者」と陰で嘲っていた令嬢だ。
「殿下、どういうことでしょう?」
私の声は驚くほど落ち着いていた。
「わたくしは、あなたの婚約者としてこれまで――」
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる