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クロヴィス
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ーーーーーーーーーーーーーー
「クロヴィスさまっ!」
クロヴィスをいつも取り囲んでいる令嬢の一人ケイティだ、振り向き一言
「気安く名前を呼ばないでくれる?」
「えぇー。お名前を呼ばないと親密さにかけるじゃありませんか!ミレイユ様を嫉妬させるんでしょ?」
両手を胸の前でぎゅっと握りクロヴィスに答える仕草は可愛い
「ね?」
首を傾げる仕草で魅了するが
「はぁっ、好きにしろ…」
そっけない態度のクロヴィスの腕を組み胸を押し付けるケイティ
「あっ!ミレイユ様だぁ」
「ばっ!離れろ、」
ケイティを突き飛ばそうとするが
「どうしてですか?嫉妬させるんでしょ?」
「今じゃなくても良い、ミレイユを見るのは久しぶりなんだっ、どけ」
腕を外そうとするがぐいぐいとクロヴィスに接近するケイティ
「あっ!ミレイユ様と目があっちゃった」
クロヴィスを上目遣いで見つめるケイティ
「さいあくだっ…」
肩の力が抜けた
「この調子ですよ、クロヴィス様」
ウィンクを返すケイティ
ミレイユをお茶に誘うものの断りの返事が返ってきた
「この前の事、怒っているのかな…」
一人庭を散歩しながらポツリと呟く
「良かったですね!気にされているのなら成功です、クロヴィスさま!」
ケイティが答える
「なぜ、ここにいる!」
ミレイユと幼い頃によく遊んだ思い出のバラ園だ
「えぇーなんでって…あっ、ミレイユ様!」
ばっちりミレイユと目が合った…クロヴィスの腕を組むケイティに
「ばか!私に触れるな、ミレイユ、これは違っ…」
焦るクロヴィス
ミレイユを探す声が聞こえる
「…ミレイユさまー」
「……ミレイユさまぁー」
ペコリと優雅に頭を下げ、呼ばれる声の方へ体を向けて去っていくミレイユ
「おまえ、なにがしたいんだよっ!」
「嫉妬させるんでしょ?来週のパーティーは私のエスコートをしてくださいね!」
「するわけがなかろう!私のパートナーはミレイユだっ!」
ケイティと話していると、どこからともなく現れた令嬢に囲まれるクロヴィス
「クロヴィス様、今度こそ一緒にダンスをお願いしますわね」
「私も踊りたいですぅ」
「あっ。でもぉ、ミレイユ様に悪いですかね?」
「クロヴィス様は今回ミレイユ様ではなく私のエスコートをしてくださるのよ!」
ケイティが自慢をする
「えっ!ずるい」
「どうしてケイティ様だけっ!」
「ま、まぁそう言うな…今回は仕方がないんだ…」
苦笑いのクロヴィス
「婚約者様を放っておいてですかぁ?」
「…婚約者ねぇ」
はぁっとため息を吐くクロヴィス
ミレイユにケイティといる所を見られて、後ろめたい気分である
「ミレイユ様の事はどう思っておいでですか?」
取り巻き令嬢に言われ
「親が決めた婚約者だよ」
答えるクロヴィス
「それだけで婚約されているんですか?」
「そうだよ、よくある話だろ?」
にこりと笑う
「お嫌なら破棄されればよろしいのに…」
「そうだな、それもアリかもな」
「そうですわ!クロヴィス様、新年のパーティーでミレイユ様に今のお気持ちをお伝えしたら如何ですか?」
「…ははっ、そうだね」
…これくらいのリップサービスは問題にならないだろうと思った
ミレイユの元に新年のパーティーでエスコートが出来ないとクロヴィスから手紙が届いた
「ルイ、クロヴィス様がエスコートを断ってきたの、欠席しても良いのかしら?」
「出席すると言ってあるよ、僕と一緒に行こう、エスコートするから」
「ルイと行けるのならお願いするわ」
「急になんなんだろね、クロヴィス殿下!こんな事初めてだよね?」
「そうね、急用でも出来たのかしら?」
「…さぁね、最近はある令嬢と一緒にいるところをよく見かけるけど、ミレイユは気にならないの?」
「…クロヴィス様がしたいようにされればば良いわ」
「大丈夫?無理してない?」
「えぇ、大丈夫よ」
「溜め込むのも良くないよ」
「心配かけてゴメンね、ルイがいてくれて良かった」
「僕はミレイユと一緒にパーティーに行けるのは嬉しいよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「クロヴィス様は今日のパーティーでミレイユ様に婚約破棄されると仰ったではないですか!」
ケイティがバカな事を言う、焦ってミレイユの顔を見ると呆れた顔をしていた。
そしてミレイユは気分が悪いとルイを連れて出て行ってしまった…
その後会場は、ミレイユとの婚約破棄をするのかどうなのか、ケイティとはどう言う関係なのか…とざわめき始めた
ケイティは悲劇の主人公のように涙を流し、まるでミレイユが悪いような言い方をする
ミレイユの教師である伯爵夫人も自分の教育の仕方が悪いせいだと言う
ミレイユのエスコートをせずケイティなんかをエスコートしてしまった私に非があるのは当然だが、まさか婚約解消されるとは思っていなくて、自分の浅はかさに心底後悔した
ミレイユが私との関係を解消だなんて…
自由ってなんだよ…
ミレイユの笑顔を取り戻さないと!
まさかあんなに辛い思いをしていたという事も知らなかった、いや知ろうとしなかった…私との将来のために妃教育を受けてくれていると思っていたが、全ては家族のため…
今までクロヴィスを取り囲んでいた令嬢達を排除し、ミレイユの憂を全て取り除きまた私のフィアンセとして安心して王都に帰ってきて欲しかったのに…
婚約解消が知れ渡り、隣国のレナード王子からまた求婚を迫られているなんて!
「ミレイユに会いたい…」
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