婚約を破棄され辺境に追いやられたけれど、思っていたより快適です!

さこの

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フランツ

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「父上が帰ってきたのか! それなら早くここから出してくれ」



 両親の帰国に喜ぶフランツが部屋の外にいる衛兵に声をかけるが完全無視。軟禁されてから何度も話しかけるがずっと無視されている。窓の外が賑やかしく両親が帰ってきた事を知る。

 こやつらの対応は両親が帰ってきたら解雇するように進言しよう! 王族に対しての対応ではない!

 食事も無言で置かれるし、仕事をしろと書類の束を無言で置いていく。出来たものから回収されるのだがたまにその書類も返ってくる。増える一方の書類……学園は長期休暇に入った。学生のうちの長期休暇では王族の所有する別荘で過ごすことが許されるし、執務も減らしてくれるはずなのに、部屋から出してもらえない。

 兄上の命令といえど両親が帰ってきたら解除される!


「明日、陛下からお話があるそうです。それまでは大人しくするようにとヴィンセント王太子殿下からの伝言です」



 ようやく口を開いたかと思えばそんなことか……衛兵が扉をそっと閉めた。口を利くだけ無駄だ。どうせ明日になったら解雇されるからな!



 レイラは何をしているだろうか? 手紙を書きレイラに届けさせようとしたらいつのまにか私の部屋に戻ってくる。何度書いても戻ってくるのだぞ? 手紙を渡す。そんな自由すらもない。レイラは寂しがっていないだろうか?


******

 
「いつまでこうしていなきゃいけないの? フランツはいつになったら迎えにきてくれるの?!」

 メイドに文句を言うレイラだがメイドはそっと食事を置いて扉を閉める。

 文句ばかり言うレイラにメイド達は疲れていた。





「お疲れ様。もうじき旦那様が帰ってこられるからそれまでの我慢よ。アリスフィア様は無事に着いたのかしら? ミリーさんとショーンさんは良いわよねぇ」

「もうじきクルー男爵も到着すると聞いたわ。これからどうなるのかしらね」


「どうなっても私たちはブラック伯爵家に仕えるだけよ」

「アリスフィアお嬢様がいつ帰ってこられても良いようにお部屋も整えておきましょう」


 伯爵家の使用人は早く決着がつかないかと今か今かと伯爵夫妻の帰りを待っていた。


 ヒステリックに喚き散らすレイラの本性が見えた。


「品がないわね」

「品がないから恩を仇で返すような真似が出来るのでしょう」

 使用人達はレイラの世話をしたがらなくなった。






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