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決別と捉えます
しおりを挟む「何も言えないんだな。本当に冷たい女だ…お前もそこの義兄を大事にしたらどうだ?血が繋がってはいないとは言え家族だろう?」
お義兄さまが私を労るように肩を抱き、ラウロ様に何かを言おうとしたその時でした
私の中で何かが切れるような感覚がありました。我慢の限界を超えたようです
何も言うまい…そう思っておりました。こんな場所で私だけではなくお義兄さままで愚弄するなど許せる行為ではありません。虫酸が走りました
「…そうですか…それではそうさせていただきますね」
ラウロ様とライラ様へにこりと微笑みました
「お義兄さま、そろそろ帰りましょう、ご挨拶も済みましたし、家族団欒を楽しみましょう」
私がお義兄さまを見ると笑顔で「そうだな」と答えてくださいました。
ちょうど両親もこちらに合流しましたのでタイミングはバッチリです
「おや?ラウロ殿、そちらは義妹のライラ嬢だったか?うちの子供達が失礼をしたようだね、エドヴァルド、シルヴィア帰るぞ」
家族揃って笑顔で会場を後にしました
お義兄さまが肩を抱いて下さりましたが、少しその手に力が入ったようです。
何か言いかけていましたのに、私が先に口に出してしまいましたもの。ごめんなさいね
「お義兄さま…?」
お義兄さまの顔を見ると不機嫌そうな顔をしていました
「シルヴィア、もし我慢しているのならもう良いからな」
「…ありがとうございます」
お義兄さまが隣にいてくれたので、決心がつきました
日を改めて両親にこれまであった事を話す事にしました。
ラウロ様の優しく気遣いながら私を見てくれた茶色い瞳が好きでした。
顔合わせの時も緊張していた私に、会話が続くようにと色々質問をしてくださいました。
お花が好きだというと、植物園に連れて行ってくださいました。
勉強してきた…と言って花の説明をしてくださいました。
プレゼントを渡すとセンスがいいねと褒めてくださいました。
会話をするうちに、話をしていてとても楽しい、勉強家だねと言ってくださいました。
デートをする時は迎えに来てくれました
ライラ様がビルト家に来てからは、迎えに来てくれることはなくなり、現地集合現地解散…それでも待ち合わせにきてくれるだけマシでした。
ライラ様は由緒正しきビルト家の令嬢になったのだから不安もあるでしょう。
私もいずれは家族になるのだからと、我慢をしてきました。
家具だって…家具職人と話をしながら、お気に入りのものを作ってもらいました。
決して安い品物ではありませんでしたが、お父様が…大事な嫁入道具だから気の済むまで話をして、気に入ったものを作ってもらいなさい。と言ってくださいました。
その家具を持って嫁ぐのを楽しみにしていました…
絨毯に至っては、緻密なデザインで二年もの歳月をかけて職人さんが織ってくださったものです。
工房に行った際に気に入って、オーダーしました。人気が出て今から同じものをオーダーをしたとしたら十年以上は待たなくてはならない事でしょう
たかがティーカップとお思いでしょうが、職人は高齢のため最後の作品だと笑って作ってくださった物でした。
確かにお金が掛かるものです。
お金だけではありません。携わってくださった方の気持ちが嬉しかったのです
時間はお金では買えません
新生活を夢見ていたのは私だけだったのですね。気持ちが踏み躙られるとはこういう事を言うのでしょう。
ライラ様の所為にしたくなかった…私に魅力がなかったからだ、家が悪くならないように…我儘を言ってはいけないと思っていました
大好きな家族を馬鹿にされ、王宮の夜会で暴言を吐かれました。
ラウロ様との未来はもう見ることはありません!
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