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与えられた罰
しおりを挟む王宮での騒ぎは陛下の耳に入ってしまったようです
ビルト伯爵令嬢は身分剥奪の上、北の厳しい修道院へと入れられることが決まった
王宮で問題を起こしたとは言え、国の端にある寒さも厳しい場所であることから、その罪の深さがわかると言うものです
伯爵は義娘の教育を怠り、王宮で騒動を起こした事から陛下に爵位を返上すると伝え、王都の屋敷や別宅、歴史ある家具や宝飾品などを売り払い、捻出したお金で我が家に慰謝料を、使用人には給金を払い残ったお金で、小さな家を買ったそうで贅沢をしなければ夫婦で過ごしていけるお金は残ったようです
領地経営がうまく行き始めたのはベック伯爵のおかげだったとお父様に頭を下げにきたらしいのですが、私は同席しませんでした。
伯爵は陛下に領民をどうぞよろしくお願いしますと、最後まで頭を下げていたそうです
前ビルト伯爵夫妻は、歴史あるビルト伯爵家の没落に耐え切れなく倒れたそうで入院したと聞きました。没落の原因を作ったのは前ビルト伯爵本人だった。
歴史あるビルト伯爵家と言う名前だけに縋って、領地を、領民を蔑ろにした結果がこれですもの…
お祖父様に助けを受けるだけ受けてお礼すら言わない気位だけが高い人だと後に聞きました
ラウロ様も父親が爵位を返上したことから平民になりました
そこそこ裕福な商売人の娘と結婚の話が出ているそうです
歴史あるビルト伯爵の嫡男だったラウロ様にしてみれば屈辱的だったようで、ライラ様を恨んでいるそうです…。
結婚話が出ている商人の家は貴族の没落したとは言え伯爵の血筋を持つラウロ様との繋がりが持てると喜んだそうです
貴族の家との繋がりが持てれば商売は繁盛するでしょう
******
その後シルヴィアの元には求婚の話が後を経たなかった。
「無理して相手を選ぶ必要はないわよ」
母に言われたが、このまま嫁にも行かずに家にいることもできない。
いずれお義兄さまが結婚して伯爵家の当主になった際は、お荷物になってしまうから
今私に求婚をして来ている家は私ではなくて、財産目当ての人達だ。
「王都から離れて領地に篭って一生を終えるというのも良いのかも…王都に戻らず領地の経営を助けながら…」
ぶつぶつと独り言を言っていると
「寂しい話だな…シルヴィアが領地に籠るなんて」
頭上から声がしたので見上げると
「お、お義兄さま…聞いていらしたの」
「シルヴィアが、領地に籠るなら僕も一緒に行っていい?」
「お義兄さまは、いずれベック家の当主となって我が家を盛り立てて下さらないと困りますよ」
「それもそうだなぁ…その時は隣にシルヴィアがいてくれたら嬉しいのだが」
優しく微笑まれ手を取られた
「え…?それは、その」
「シルヴィア、僕と結婚してくれないか?」
「…お義兄さま…?」
「本気で言っているんだよ。兄妹と言っても血は繋がってないし、君と過ごすうちに、優しい所や我慢強いところ、頑固なところや家族思いのところ…と言っているとキリがない。しばらくは悪く言うものも出てくるだろうけど、僕に任せて欲しい、ダメかな」
真剣な目つきのお義兄さまが、メガネを外して甘い微笑みを見せて来た
「すぐに返事は…」
「うん、分かっているよ、考えてみて」
「お父様が、なんて言うか」
「了承済みだ、シルヴィアの気持ちを尊重したいと言ってくださったよ」
「そう、ですか…」
自分でも顔が赤くなっているのが分かるのでお義兄さまから目を逸らした…
「まぁゆっくり考えてみて」
取られていた手に軽くキスをされた
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