真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう

さこの

文字の大きさ
5 / 22

パーティーへの出席

しおりを挟む
 王弟殿下が外国から帰って来られる。

 何年も他国を周り国のために働いておられた。お会いするのは何年振りだろう……


 本来なら王宮で開かれるパーティーへ行くのは躊躇われるのだが、招待されたのだから行くしかない……
 王弟殿下と言ってもとっても若い。
 陛下とは歳が十八歳も離れていて、王子達と兄弟と言った方がしっくりくる美丈夫だ。
 十年近くもお会いしていないので、最後に会った時の顔を思い出す。


 サロンでお茶を飲んでいると兄クリストファーに声をかけられた。

「セレス、来週のパーティーは僕と一緒に行こう」

 セレスティーヌの向かいの席に優雅に腰をかけるクリストファー


「クリスお兄様が?婚約者のアナベル様はどうされたの?」

「アナベルの兄がエスコートするとの事で会場で会う事にした」

「そうですか、お兄様とアナベル様に、気を使わせてしまいました……」

「セレスをエスコート出来るなんて嬉しいよ? 自慢の妹だからね」

「……婚約破棄される様な妹ですよ?」

「セレスは身を引いたんだろう?噂になってるよ、良い風に……」

「そんな事は……」
「まぁ、気にしないで楽しもう」
「えぇ……」


優雅にお茶を飲む二人の美しい兄妹


「ところで噂の子爵令嬢とはどう言う娘なんだ? セレスは知っているんだろう?」

「可愛らしいお方ですのよ。殿下の真実の愛のお相手ですもの」

「ふぅん……」

 兄クリストファーは第一王子であるエドワール王太子殿下の側近として働いている。

「王妃様が嘆いていらしたよ」
「えぇ、最後にご挨拶した時は心苦しい思いをしました。幼少の頃から王妃様を尊敬しておりますから」

「バカだね、サロモン殿下は」

「いいえお兄様、真実の愛の前ではわたくしの存在など霞んでしまうのです」

「そうか…真実の愛ねぇ……」

「それよりお兄様、王弟殿下とお会いになるのはお久しぶりなのでしょう?」

「そうだね、楽しみだよ、セレスは覚えている?」

「遊んでもらった記憶ですがお優しくて素敵な方でしたわよね」

 ふふふと笑う


「きっとわたくしのことなんて忘れていますわね、小さかったですもの」

「忘れるはずがないよ」


クリストファーが立ち上がり、セレスティーヌの頭を和かな笑みと共に撫で


「それじゃ、私は仕事があるので部屋に戻るよ」

 サロンを出て行くクリストファー



 パーティー当日


「少し大人っぽすぎないかしら…」

 セレスティーヌは十七歳である。

 出るところは出て引っ込むところは引っ込み甘いものが大好きなセレスティーヌは苦労の末スタイルをキープしている。

 サロモンと婚約をしている時は控えめなドレスが多かったセレスティーヌに、母が急ぎ仕立ててくれたドレスだった。

 胸元が空いている流行りのデザインのものである。


「セレス用意は出来た?」

 クリストファーが部屋へと入る

「お兄様……」

 くるりと振り返るセレスティーヌ

「へぇ、大人っぽいね、とても似合っているよ」

 にこりと微笑むクリストファー

「おかしくない?」

 母が仕立ててくれたドレスはシルバーとピンクベージュの優しい色合いのドレスだった。デコルテが強調されセレスティーヌのスタイルの良さが引き立つ。


 シンプルに見えて洗練されたデザイン。
 ピンクゴールドの髪の毛はハーフアップでまとめ上げられ若さを引き立てる。


「似合っているよ。我が妹ながらドキッとしたよ」


 クリストファーが胸に手を当てて大袈裟に褒める


「お兄様にそう言われたら勇気が湧いてきます」

 ふふふっと微笑むセレスティーヌ

「さぁお姫様行きますかね」

 そっと腕を出してエスコートの体制だ

「えぇ、お願いします」



ーーーーーーーーーーーーーーーー
完結までは17:00に更新です
よろしくお願いします。


しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

この嘘が暴かれませんように

豆狸
恋愛
身勝手な夫に一方的な離縁を申し付けられた伯爵令嬢は、復讐を胸にそれを受け入れた。 なろう様でも公開中です。

好きにしろ、とおっしゃられたので好きにしました。

豆狸
恋愛
「この恥晒しめ! 俺はお前との婚約を破棄する! 理由はわかるな?」 「第一王子殿下、私と殿下の婚約は破棄出来ませんわ」 「確かに俺達の婚約は政略的なものだ。しかし俺は国王になる男だ。ほかの男と睦み合っているような女を妃には出来ぬ! そちらの有責なのだから侯爵家にも責任を取ってもらうぞ!」

愛は見えないものだから

豆狸
恋愛
愛は見えないものです。本当のことはだれにもわかりません。 わかりませんが……私が殿下に愛されていないのは確かだと思うのです。

傲慢令嬢にはなにも出来ませんわ!

豆狸
恋愛
「ガルシア侯爵令嬢サンドラ! 私、王太子フラカソは君との婚約を破棄する! たとえ王太子妃になったとしても君のような傲慢令嬢にはなにも出来ないだろうからなっ!」 私は殿下にお辞儀をして、卒業パーティの会場から立ち去りました。 人生に一度の機会なのにもったいない? いえいえ。実は私、三度目の人生なんですの。死ぬたびに時間を撒き戻しているのですわ。

王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?

ねーさん
恋愛
 公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。  なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。    王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!

この雪のように溶けていけ

豆狸
恋愛
第三王子との婚約を破棄され、冤罪で国外追放されたソーンツェは、隣国の獣人国で静かに暮らしていた。 しかし、そこにかつての許婚が── なろう様でも公開中です。

初夜に前世を思い出した悪役令嬢は復讐方法を探します。

豆狸
恋愛
「すまない、間違えたんだ」 「はあ?」 初夜の床で新妻の名前を元カノ、しかも新妻の異母妹、しかも新妻と婚約破棄をする原因となった略奪者の名前と間違えた? 脳に蛆でも湧いてんじゃないですかぁ? なろう様でも公開中です。

【完結】女王と婚約破棄して義妹を選んだ公爵には、痛い目を見てもらいます。女王の私は田舎でのんびりするので、よろしくお願いしますね。

五月ふう
恋愛
「シアラ。お前とは婚約破棄させてもらう。」 オークリィ公爵がシアラ女王に婚約破棄を要求したのは、結婚式の一週間前のことだった。 シアラからオークリィを奪ったのは、妹のボニー。彼女はシアラが苦しんでいる姿を見て、楽しそうに笑う。 ここは南の小国ルカドル国。シアラは御年25歳。 彼女には前世の記憶があった。 (どうなってるのよ?!)   ルカドル国は現在、崩壊の危機にある。女王にも関わらず、彼女に使える使用人は二人だけ。賃金が払えないからと、他のものは皆解雇されていた。 (貧乏女王に転生するなんて、、、。) 婚約破棄された女王シアラは、頭を抱えた。前世で散々な目にあった彼女は、今回こそは幸せになりたいと強く望んでいる。 (ひどすぎるよ、、、神様。金髪碧眼の、誰からも愛されるお姫様に転生させてって言ったじゃないですか、、、。) 幸せになれなかった前世の分を取り返すため、女王シアラは全力でのんびりしようと心に決めた。 最低な元婚約者も、継妹も知ったこっちゃない。 (もう婚約破棄なんてされずに、幸せに過ごすんだーー。)

処理中です...