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ルシア
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「お兄様お姉様お二人揃ってどちらに行かれていたのですか?」
帰ってきた瞬間にバレた!
「お兄様と街を散策に行っていたのよ」
微笑みながら答えるリージア
「えぇー!狡いです、ルシアもお兄様やお姉様とお出かけしたかったです」
ぷくっと頬を膨らませるルシア
くるくるふわふわに巻かれた茶色い髪の毛と髪の色と同じ茶色い瞳が可愛らしい印象だ
「ルシアは昼寝をしていただろう?それに外出は禁止されていたな?」
カインもまた優しい微笑みを浮かべる
外出禁止の理由は、メイド達を撒き一人で街に出て迷子になったところを自警団に助けられ邸に帰ってきた。
自警団のトップは父とカインもよく知る人物だったことから、秘密裏に邸に連れ帰られたが、令嬢が一人で出かけるなんてお転婆どころの話ではない。問題児扱いされてもおかしく無いのだ…
「もうそろそろ、外出禁止を解除してくれなければ暇です」
お願いと手を合わせるルシア
「邸にいてもやる事は沢山あるだろう?外出禁止と言っても、お茶会は行かせている」
街に行くな!と言っているようなものだ。
また自警団に世話になると面倒で評判にかかわる問題だ。侍女を連れてのお茶会は許している事からゆるーい外出禁止だ
「せめてお兄様とお姉様とお茶をしたいです」
ルシアが拗ねるように言う
「お土産のお菓子があるのよ、お茶にしましょうか、お兄様もよろしいですよね?」
「あぁ、勿論」
三人でサロンでお茶をする
「このお菓子はどう?新しく出来た隣国で人気なんですって」
しっとりとしていて蜂蜜の味がほんのりする優しい味だ
「うーん。もっとガツンと甘い方が好きですし、味が地味ですね」
渋い顔のルシア
カインと目を合わせる
「なるほどな…」とカインが呟いた
程よい甘さはルシアには分からない
お菓子を食べて地味と言う感想があるのか…斬新な発想だ…
「来週王宮でのお茶会はお姉様もいらっしゃるのでしょう?」
お姉さまもとは如何なものか…王妃様主催のお茶会は私もお手伝いさせて貰っているついではリージアの方なのだけど…
「えぇ、王妃様のお茶会ですもの、勿論行きますよ」
「そっちじゃなくて…あっ!なんでも無いでーす」
クスッと笑うルシア
「そう言えば最近ルシアはよく王宮に行くようになったね」
カインがなんでも無いように質問をする
「はい、王宮には招待されるんです」
えへ。と頬をピンクに染める
「良い人でもいるのか?もしいるのならちゃんと紹介してくれよ」
…出来るものならと心に秘めながらもなんでも無いようにルシアを見る
「はい、紹介できる段階になったら…」
チラッとリージアを見るルシア
「まぁ楽しみね、どんな方なの?」
優雅に微笑みながらお茶を口にする
「優しい方で、困っていたら悩み事の相談に乗ってくださって解決してくださりました」
嬉しそうに話すルシア
「それは、妬けるね、俺では相談相手にならなかったのか?」
カインは名役者だと思う、演技が上手く聞き出し上手だ、逆の立場だと騙されていたと思う
「どんな相談に乗ってもらったの?」
リージアが姉らしくルシアに聞く
「それは、相談に乗ってくれた方ともっとお近づきになりたいけどぉ、ダメですよね?って言ったんです!」
「そ、そうかそれでどうした」
演技派も驚きどもってしまったようだ…
「えぇーそしたらですねぇ」
チラッとリージアを見る
「ルシアのことが気になると言ってくださいました!」
両思いかよ!くっつける意味あるのか?心の叫びだ…言葉が荒くなるがこれくらいは許してほしい
帰ってきた瞬間にバレた!
「お兄様と街を散策に行っていたのよ」
微笑みながら答えるリージア
「えぇー!狡いです、ルシアもお兄様やお姉様とお出かけしたかったです」
ぷくっと頬を膨らませるルシア
くるくるふわふわに巻かれた茶色い髪の毛と髪の色と同じ茶色い瞳が可愛らしい印象だ
「ルシアは昼寝をしていただろう?それに外出は禁止されていたな?」
カインもまた優しい微笑みを浮かべる
外出禁止の理由は、メイド達を撒き一人で街に出て迷子になったところを自警団に助けられ邸に帰ってきた。
自警団のトップは父とカインもよく知る人物だったことから、秘密裏に邸に連れ帰られたが、令嬢が一人で出かけるなんてお転婆どころの話ではない。問題児扱いされてもおかしく無いのだ…
「もうそろそろ、外出禁止を解除してくれなければ暇です」
お願いと手を合わせるルシア
「邸にいてもやる事は沢山あるだろう?外出禁止と言っても、お茶会は行かせている」
街に行くな!と言っているようなものだ。
また自警団に世話になると面倒で評判にかかわる問題だ。侍女を連れてのお茶会は許している事からゆるーい外出禁止だ
「せめてお兄様とお姉様とお茶をしたいです」
ルシアが拗ねるように言う
「お土産のお菓子があるのよ、お茶にしましょうか、お兄様もよろしいですよね?」
「あぁ、勿論」
三人でサロンでお茶をする
「このお菓子はどう?新しく出来た隣国で人気なんですって」
しっとりとしていて蜂蜜の味がほんのりする優しい味だ
「うーん。もっとガツンと甘い方が好きですし、味が地味ですね」
渋い顔のルシア
カインと目を合わせる
「なるほどな…」とカインが呟いた
程よい甘さはルシアには分からない
お菓子を食べて地味と言う感想があるのか…斬新な発想だ…
「来週王宮でのお茶会はお姉様もいらっしゃるのでしょう?」
お姉さまもとは如何なものか…王妃様主催のお茶会は私もお手伝いさせて貰っているついではリージアの方なのだけど…
「えぇ、王妃様のお茶会ですもの、勿論行きますよ」
「そっちじゃなくて…あっ!なんでも無いでーす」
クスッと笑うルシア
「そう言えば最近ルシアはよく王宮に行くようになったね」
カインがなんでも無いように質問をする
「はい、王宮には招待されるんです」
えへ。と頬をピンクに染める
「良い人でもいるのか?もしいるのならちゃんと紹介してくれよ」
…出来るものならと心に秘めながらもなんでも無いようにルシアを見る
「はい、紹介できる段階になったら…」
チラッとリージアを見るルシア
「まぁ楽しみね、どんな方なの?」
優雅に微笑みながらお茶を口にする
「優しい方で、困っていたら悩み事の相談に乗ってくださって解決してくださりました」
嬉しそうに話すルシア
「それは、妬けるね、俺では相談相手にならなかったのか?」
カインは名役者だと思う、演技が上手く聞き出し上手だ、逆の立場だと騙されていたと思う
「どんな相談に乗ってもらったの?」
リージアが姉らしくルシアに聞く
「それは、相談に乗ってくれた方ともっとお近づきになりたいけどぉ、ダメですよね?って言ったんです!」
「そ、そうかそれでどうした」
演技派も驚きどもってしまったようだ…
「えぇーそしたらですねぇ」
チラッとリージアを見る
「ルシアのことが気になると言ってくださいました!」
両思いかよ!くっつける意味あるのか?心の叫びだ…言葉が荒くなるがこれくらいは許してほしい
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