真実の愛のお相手に婚約者を譲ろうと頑張った結果、毎回のように戻ってくる件

さこの

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婚約者ルイス

襲撃の終わり

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夜が来てママとカイン、リージアとラウールで晩餐だ。
「皆さん戦っているのになんだか申し訳ないですね」
リージアが言うとママが
「大丈夫、多分今夜中に決着がつくから、朝には終わるかもしれないわね」
どう言う事だろうと思うがラウールまで
「静かすぎますからね、朝までかからないと思いますよ」
と言った、それはどう言うことかとカインが聞くと、外部には漏らせないが身内だからと…その代わり口止めはされていたようだ
「夜襲ですか…」
「そうです、こんなこともあろうかと、つねに罠は張り巡らされていて夜だと一網打尽です、怪我人が増えるだけで死には至らないとの事ですが、兄に怒られそうなんでこれ以上は言えません!」
ラウールも怒ったルイスが恐ろしいようだ
晩餐を取りみんなでお茶を飲む。ルイスの淹れてくれるお茶が飲みたいな…と思った

「ルイス大丈夫かな…」
部屋に戻り夜着に着替えベッドへ入る、眠れるかな…
流石にルイスが心配で中々寝付けなかった

朝が来て朝食を部屋で取り身支度を整えているとママに呼ばれたのでサロンへ行くと、兄もいたしパパもいた

「おはようリージアちゃん」
朝から爽やかだった
「おはようございます、ご無事で良かったです」
ほっとしたがルイスがいない
「ルイスはいま敵の大将と話し合っているよ、もうすぐアベルと帰ってくるから安心して良いよ」
ニヤリと笑われた

「この調子ならパパはルイスが結婚したら引退しちゃおっかな」
お茶目なパパにママが言うと
「そうね、それも良いわね思っていたより早くて嬉しいわ~ラウールが来年、騎士学校に進学するから一緒にタウンハウスで住むのも良いわね」
ラウールは学園ではなく兄が通っていた騎士学校へ通うようだ

「相手からルイスは鬼神と呼ばれていたよ、青の聖剣と鬼神だよ、中々ナイスな組み合わせだね」
パパが嬉しそうにママに報告をしていたが兄は苦笑いしていた

帰ってきた男達に労いの声をかけるため訓練場に行くと言うのでリージアもカインも行く事にした
「えっ!こんなにたくさんいるの?」
ザッと百人程の男たち中には女性もいる

「皆のものーご苦労であった、ゆっくり休むように」
「お疲れ様~交代してね~」
はいリージアちゃんも労ってあげて
ママに急に言われるので
「皆しゃ、皆さんおつかれさまでしたぁ~」
噛んだ…

「おぉ…可愛い」
ざわつくので顔が赤くなり兄に慰められた
「今回出動したものにはボーナス出すからなー怪我人はいないな?」

「いませーん」
みんなが笑顔だったのでどうやらこちら側の被害は少ないようだ

ルイスが戻ってくるまではパパの話を兄と聞いた。兄は興味津々で聞いていた
夕方頃にルイスが戻ってきた
「おかえりなさい、お疲れ様でした」
パタパタとルイスに近寄る

「…ただいま」
「無事で良かったです」
ルイスの顔を見てほっとした
「あ!機嫌悪そう?先にお風呂に入りますか?ご飯?」
「いや、違うんだ」
顔を赤くして顔を背けた

「え!なに?」
「疲れて帰ってきたらリージアが居るのって嬉しいもんだね、早く終わらせてきて良かった、汚れているから先に風呂に入るよ、晩餐は一緒に取ろう」
「はい」

その後今回の襲撃事件についての後始末の話や敵側の報告などをパパにしていた
兄は終始勉強になる、来て良かったと言っていた。
「リージアに危険な事が及ぶのはイヤだが、マルロー家に嫁ぐ方が国は安全だな…」
とルイスに言う

「今回はリージアが来てるのに突然襲撃され、僕たちの時間を邪魔されたからムカついて早く終わらせた…夜襲の成功も大きい」
「さすが…鬼神と呼ばれるだけありますね」

「…それは、誰のこと?」
「あら?ルイスでしょ、ねぇパパ」
「うむ、我がマルローに青き聖剣と鬼神ありと言われるようになるのは近い将来だな、ルイスは大将で軍師だからなぁ…リージアちゃんと結婚したら家督を譲りたいと思いまーす」
「嫌ですよ!しばらくは新婚気分を味わいたいのでお断りします」
「それもそうか…それならもう少し頑張るかねママ」
「そうね」
襲撃があっても笑いの絶えないマルロー家に兄は苦笑いをするのだった



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