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69話
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オリソン国に来て三ヶ月が経った。
継母の事件後は穏やかな日々が続いた。
自宅学習が続くなか、そろそろ外へ出てみようと言う気持ちになってきた。
まだ学校へ行くことが怖い。それでもずっと屋敷の中に引きこもっているわけにはいかない。
ミーシャの休日の日に二人で街へ買い物へ行くことにした。
フェリックス様はオリソン国で公爵令息として伯父様の仕事を手伝っている。娘しかいない公爵家の跡取りとして養子になった。
そして王妃様の母国でもあるオリソン国で親善大使としても働いている。
王太子の頃よりも、もしかしたら忙しいのでは?
今日も本当は声をかけるつもりだったけど、公爵家のお祖母様にフェリックスが最近屋敷にいる暇もないらしいと言う話を耳にしたので、ミーシャと二人だけの外出をすることにした。
オリソン国は若者が中心の国だ。
闘いの中命を落としたものが多く、いま新しい命がたくさん生まれ私たちのような若者の年齢の子ども達が育ってきている。
街は新しい流行にいつも賑わい、色とりどりの服やカバン、帽子などどんどん新しい物に様変わりしていくらしい。
お店も皆おしゃれな外装でつい中に入ってみたくなる。
ミーシャもまた私と同じこの国で育っていないので目にする物一つ一つが珍しくお店を回るたびに二人ではしゃぎ、笑い合いながら買い物をした。
「ねぇ、卒業パーティーはフェリックス様と参加するの?」
「うん、彼に誘われてる」
だからこそ外出で少しずつ慣れて学校にもまた通えるようになりたいと思っている。
それに多分彼からドレスは贈られると思ってはいるけど、やっぱり今の最新のドレスのデザインも気になる。
「いいなぁ、わたしは多分卒業生に誘われていないから今回はいけない。来年はいい人いないかなぁ」
卒業パーティーはパートナーを一人選んで参加する。
恋人だったり、婚約者だったり、友人だったり。
それは同じ卒業生同士でなくてもいいし、学生でなくてもいい。
私は来年は多分参加しない。フェリックス様がいないもの。再来年は私の卒業パーティーのパートナーとしてフェリックス様に参加してもらう予定。
この国に来ていろいろあったけど今はとても幸せ。
友人に囲まれ、愛する恋人と過ごせる。
そして今まではどんなに求めても得ることのできなかった温かい家族もできた。
「あそこのお店に入ろう」
「ここはね、予約しないと入れないお店だと聞いたわ」
二人とも街中を歩くのに貴族らしい服装はせず平民の娘達の流行の服を着て歩いていた。
だから格式高い貴族御用達のお店は今日の服装では入りづらい。
「大丈夫!イアン様が予約を入れてくれていたの。そろそろ時間だから入れるわ」
「イアン様が?」
「うん。オリエ様がここでドレスを作るから、見においでと言ってくれたの」
「オリエ様がいるの?」
「そうだよ、ねっ、早く早く」
ミーシャに引っ張られるようにお店の中に入った。
「うわぁ素敵だね」
ここにはたくさんの今流行りのドレスが並んでいた。
そしてそこにはオリエ様がソファに座り「待ってました」と私を見て優しく微笑んでくれた。
継母の事件後は穏やかな日々が続いた。
自宅学習が続くなか、そろそろ外へ出てみようと言う気持ちになってきた。
まだ学校へ行くことが怖い。それでもずっと屋敷の中に引きこもっているわけにはいかない。
ミーシャの休日の日に二人で街へ買い物へ行くことにした。
フェリックス様はオリソン国で公爵令息として伯父様の仕事を手伝っている。娘しかいない公爵家の跡取りとして養子になった。
そして王妃様の母国でもあるオリソン国で親善大使としても働いている。
王太子の頃よりも、もしかしたら忙しいのでは?
今日も本当は声をかけるつもりだったけど、公爵家のお祖母様にフェリックスが最近屋敷にいる暇もないらしいと言う話を耳にしたので、ミーシャと二人だけの外出をすることにした。
オリソン国は若者が中心の国だ。
闘いの中命を落としたものが多く、いま新しい命がたくさん生まれ私たちのような若者の年齢の子ども達が育ってきている。
街は新しい流行にいつも賑わい、色とりどりの服やカバン、帽子などどんどん新しい物に様変わりしていくらしい。
お店も皆おしゃれな外装でつい中に入ってみたくなる。
ミーシャもまた私と同じこの国で育っていないので目にする物一つ一つが珍しくお店を回るたびに二人ではしゃぎ、笑い合いながら買い物をした。
「ねぇ、卒業パーティーはフェリックス様と参加するの?」
「うん、彼に誘われてる」
だからこそ外出で少しずつ慣れて学校にもまた通えるようになりたいと思っている。
それに多分彼からドレスは贈られると思ってはいるけど、やっぱり今の最新のドレスのデザインも気になる。
「いいなぁ、わたしは多分卒業生に誘われていないから今回はいけない。来年はいい人いないかなぁ」
卒業パーティーはパートナーを一人選んで参加する。
恋人だったり、婚約者だったり、友人だったり。
それは同じ卒業生同士でなくてもいいし、学生でなくてもいい。
私は来年は多分参加しない。フェリックス様がいないもの。再来年は私の卒業パーティーのパートナーとしてフェリックス様に参加してもらう予定。
この国に来ていろいろあったけど今はとても幸せ。
友人に囲まれ、愛する恋人と過ごせる。
そして今まではどんなに求めても得ることのできなかった温かい家族もできた。
「あそこのお店に入ろう」
「ここはね、予約しないと入れないお店だと聞いたわ」
二人とも街中を歩くのに貴族らしい服装はせず平民の娘達の流行の服を着て歩いていた。
だから格式高い貴族御用達のお店は今日の服装では入りづらい。
「大丈夫!イアン様が予約を入れてくれていたの。そろそろ時間だから入れるわ」
「イアン様が?」
「うん。オリエ様がここでドレスを作るから、見においでと言ってくれたの」
「オリエ様がいるの?」
「そうだよ、ねっ、早く早く」
ミーシャに引っ張られるようにお店の中に入った。
「うわぁ素敵だね」
ここにはたくさんの今流行りのドレスが並んでいた。
そしてそこにはオリエ様がソファに座り「待ってました」と私を見て優しく微笑んでくれた。
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