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カインへ。
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カインという町へ向かった。
ルドルフは久しぶりの遠出にとても楽しいのかご機嫌がいい。
ルドルフに乗っての旅は夜間も危険が少なく安心して旅ができた。
「ルドルフ、あまりスピードを出さないでちょうだい」
最近はのんびりと歩く程度でルドルフに乗っていた。
なのにルドルフはだんだん走るリズムが乗ってきて疾歩で走り始めた。揺れが少なくなり、よりスムーズに「風になる」感覚を味わえる。
だけど、まっすぐな道は危なくないけど人が通ったり馬車が多い道では危険だ。
早く止めないとと思うのにルドルフは楽しそうに走っていた。
それでもたくさんの建物が遠くに見え始め、街中へと向かっているのがわかり、「ルドルフ!」と叫んで手綱を引いて優しく合図を送った。
ルドルフもたくさん走ったので満足したのかゆっくりと歩いてくれた。
3日間の旅はルドルフとずっと側にいたので彼の機嫌もよく楽しい旅になった。
ルドルフから降りて街中を歩いてルバート伯爵の屋敷を探すことにした。
道ゆく人に尋ねるとすぐに教えてくれた。
伯爵家を訪れる前に洋服屋さんへ向かう。
村で過ごした日々はかけがえのない日々だった。でもこのままの服で伯爵家の屋敷を訪れれば、追い返されてしまうだろう。
旅の3日間の間、ズボンとシャツでかなり汚れていた。
旅の間は盗人達に狙われないように汚れたシャツや着古した服が丁度いいけど、流石に人前には出られない。
服屋さんの店員さんもわたしの服装に驚き、入店を拒否しようとした。
「あ、あの、お金はあります。一人旅をしていたのでこんな格好をしていますが、旅も終わり綺麗な服に着替えたいと思っています」
店員さんにお金を持っていることを伝えた。そしてわたしの話し方が綺麗だったので、村娘ではないことをすぐにわかってくれた。
「……どうぞ、こちらへ」
「ありがとうございます」
久しぶりに綺麗なドレスや可愛いワンピースを見て、思わず楽しくなってしまった。
ずっと簡素なブラウスとスカートの生活だった。やはり年頃の女の子。
服を見るとついワクワクしてしまう。
淡い黄色の生地。スカートの裾に花柄の刺繍を施されたロングワンピースを選んだ。
新しい靴に帽子も合わせて鏡の前でニコッと微笑めば、可愛らしい少女が映っていた。
前世を思い出し記憶が戻ってこの顔に慣れたとはいえ、現代っ子だったわたしは『お姫様』である自分の美しい顔立ちにドキッとすることがある。
特に前世の時代のおしゃれも少し取り入れ、髪型もあそびを入れたり、アクセサリーなどの合わせ方も少しだけ個性を出したりとソフィらしさを出してみた。
鏡の前でクルンと一回転して「うん!」と自己満足。
入店してきた時はボロボロの服で男の子みたいだったわたしが、16歳の可愛らしい少女に変身したので店員さんが驚いてわたしをジロジロと見つめていた。
「あ、あの……何か変かしら?」
「違います!髪型が可愛らしくて!それにアクセサリーをこんな風に重ねて使うのに驚いたんです!靴とワンピースもわたしだったら選ばない……あ、失礼しました……つい合わないはずでは?と思っていたのに、お嬢さんが着られたら不思議なくらい合っていたから驚いたんです」
「似合ってます?」
「ねぇ?お嬢さん、急いでる?もしよかったらうちのお店の服でコーディネートしてみてくれないかしら?」
「今、外に馬を待たせているんです」
断ろうとしたら「泊まるところは決まっているの?馬がいるならいい宿屋を紹介するわ」と引き止められた。
確かに今日すぐにルバート伯爵のところへ行く必要はない。
とりあえず行くことを予め伝えて、会える日を調整しないといけない。
しばらくは泊まるところを探そうと思っていたし、ここのお店の人なら変な宿屋を紹介しなさそうだわ。
「じゃあ、紹介してもらってもいいですか?」
ルドルフは久しぶりの遠出にとても楽しいのかご機嫌がいい。
ルドルフに乗っての旅は夜間も危険が少なく安心して旅ができた。
「ルドルフ、あまりスピードを出さないでちょうだい」
最近はのんびりと歩く程度でルドルフに乗っていた。
なのにルドルフはだんだん走るリズムが乗ってきて疾歩で走り始めた。揺れが少なくなり、よりスムーズに「風になる」感覚を味わえる。
だけど、まっすぐな道は危なくないけど人が通ったり馬車が多い道では危険だ。
早く止めないとと思うのにルドルフは楽しそうに走っていた。
それでもたくさんの建物が遠くに見え始め、街中へと向かっているのがわかり、「ルドルフ!」と叫んで手綱を引いて優しく合図を送った。
ルドルフもたくさん走ったので満足したのかゆっくりと歩いてくれた。
3日間の旅はルドルフとずっと側にいたので彼の機嫌もよく楽しい旅になった。
ルドルフから降りて街中を歩いてルバート伯爵の屋敷を探すことにした。
道ゆく人に尋ねるとすぐに教えてくれた。
伯爵家を訪れる前に洋服屋さんへ向かう。
村で過ごした日々はかけがえのない日々だった。でもこのままの服で伯爵家の屋敷を訪れれば、追い返されてしまうだろう。
旅の3日間の間、ズボンとシャツでかなり汚れていた。
旅の間は盗人達に狙われないように汚れたシャツや着古した服が丁度いいけど、流石に人前には出られない。
服屋さんの店員さんもわたしの服装に驚き、入店を拒否しようとした。
「あ、あの、お金はあります。一人旅をしていたのでこんな格好をしていますが、旅も終わり綺麗な服に着替えたいと思っています」
店員さんにお金を持っていることを伝えた。そしてわたしの話し方が綺麗だったので、村娘ではないことをすぐにわかってくれた。
「……どうぞ、こちらへ」
「ありがとうございます」
久しぶりに綺麗なドレスや可愛いワンピースを見て、思わず楽しくなってしまった。
ずっと簡素なブラウスとスカートの生活だった。やはり年頃の女の子。
服を見るとついワクワクしてしまう。
淡い黄色の生地。スカートの裾に花柄の刺繍を施されたロングワンピースを選んだ。
新しい靴に帽子も合わせて鏡の前でニコッと微笑めば、可愛らしい少女が映っていた。
前世を思い出し記憶が戻ってこの顔に慣れたとはいえ、現代っ子だったわたしは『お姫様』である自分の美しい顔立ちにドキッとすることがある。
特に前世の時代のおしゃれも少し取り入れ、髪型もあそびを入れたり、アクセサリーなどの合わせ方も少しだけ個性を出したりとソフィらしさを出してみた。
鏡の前でクルンと一回転して「うん!」と自己満足。
入店してきた時はボロボロの服で男の子みたいだったわたしが、16歳の可愛らしい少女に変身したので店員さんが驚いてわたしをジロジロと見つめていた。
「あ、あの……何か変かしら?」
「違います!髪型が可愛らしくて!それにアクセサリーをこんな風に重ねて使うのに驚いたんです!靴とワンピースもわたしだったら選ばない……あ、失礼しました……つい合わないはずでは?と思っていたのに、お嬢さんが着られたら不思議なくらい合っていたから驚いたんです」
「似合ってます?」
「ねぇ?お嬢さん、急いでる?もしよかったらうちのお店の服でコーディネートしてみてくれないかしら?」
「今、外に馬を待たせているんです」
断ろうとしたら「泊まるところは決まっているの?馬がいるならいい宿屋を紹介するわ」と引き止められた。
確かに今日すぐにルバート伯爵のところへ行く必要はない。
とりあえず行くことを予め伝えて、会える日を調整しないといけない。
しばらくは泊まるところを探そうと思っていたし、ここのお店の人なら変な宿屋を紹介しなさそうだわ。
「じゃあ、紹介してもらってもいいですか?」
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