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煩わしい人達。
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ネルヴァン様が度々顔を出す日々にイライラが募る。
「お願いです。私の仕事の邪魔をしないでください」
ネルヴァン様に頭を下げた。彼が厩舎に顔を出すようになってからオリビア様達が嫌がらせにやってくるようになった。
もちろんネルヴァン様が帰った後を狙って。
「ここはなんて臭いのするところなの?」
「オリビア様、臭いが移ったら困るから行きましょうよ」
前回も、蹴散らかしたはずなのに、しつこい!
「あ!ネルヴァン様!愛しのオリビア様がここに居ますよ?」
忘れ物を取りに帰ってきたネルヴァン様は、静かにオリビア様達の様子を見ていた。
わたしも気づいていたけど、そのまま放っておいて言いたいだけ言わせておいた。
そして、ひとしきり意地悪な言葉を言い切ってから、ネルヴァン様がいることを教えてあげた。
「えっ?」
「きゃっ!」
「ど、どうして?」
真っ青になったり真っ赤になったり忙しそうに表情を変えるオリビア様と令嬢達。
ネルヴァン様に付いている護衛や側近は、この城ではかっこいいとの評判で、なんとかお知り合いになろうと令嬢達が狙っている。
自分達の醜悪な姿を見られて、皆どうやって誤魔化そうかと焦っているのが面白い。
「オリビア嬢、その美しい姿に貴女のその言葉は似合いません。僕は聞こえなかったことにしましょう。これから二人でお茶でもしませんか?」
「ええ、もちろんですわ」
オリビア様は、ホッと胸をなで下ろし、チラリとわたしを見て「クスッ」と嗤ってすぐにネルヴァン様に視線を移す。
勝ち誇った顔を見て「え?わたし、別にネルヴァン様のことなんて、なんとも思っていませんが?」と心の中で言った。
本当は口に出して言いたかったけど、なんだかその言葉を言ったら、本当に負けて悔しくて出た言葉だと思われそうで飲み込んだ。
ネルヴァン様の腕に腕を絡ませて、甘えた声で「行きましょう」とオリビア様が嬉しそうに去って行った。
令嬢達も慌てて二人の後ろについて行く。
「ソフィちゃん、あのお方達は毎回騒がしいな」
おじちゃん達はわたしが姫様だと知っていても『ソフィちゃん』と呼んでくれる。
そして、仕事も無理がないように、気を遣いながらも与えてくれる。
唯一ここがわたしの居場所。
大切なわたしの居場所に邪魔ばかりしてくる彼らに、何も言えず我慢させてしまうのに、おじちゃん達は嫌な顔もせずにいてくれる。
「いつもごめんなさい」
「なんで謝るんだ?」
「そうだそうだ」
「俺たちはソフィちゃんが手伝ってくれて助かってる」
「ああ、ルドルフとブライアンは特に気難しいんだ。あの二頭の世話を難なくできるのはソフィちゃんだけさ」
「うん、うん」
「そう言ってもらえて嬉しい、ありがとう」
ずっとこんな生活が続けばいい。でも、もうすぐ前世のわたしは、ルワナ王国へ嫁いだ。
そろそろ何か動きがあるはず。
そして、それからは災害が始まり、ルワナ王国は疲弊し始める。
今世ではオリビア様は前世とは違い、ネルヴァン様を好いているようだ。
そう言えば前世の時は、ネルヴァン様とは政略結婚だったのでお会いすることもなく結婚した。だから、養女になって数年のオリビア様はネルヴァン様がどんな人か知らなかった。
あの綺麗な顔立ちのネルヴァン様に惚れるのも仕方がないのかも。わたしも、前世では愛されることもないのに、わずかな恋心があった。
彼に愛されてみたい、振り向いて欲しい。あれは……愛なのか、執着なのか、それともただ、誰かに愛されてみたかったのか。
今になってはどうでもいいこと。今のわたしは『自由』になりたい。
誰からも責任を押し付けられず、誰からも自分から愛を求めず、自分の足でしっかり立って、自分の力で生きたい。
だから、どうかネルヴァン様とオリビア様が愛し愛され、結婚することを願っている。
聖女と呼ばれるオリビア様が嫁げば、災いもなく国民が幸せに暮らせるかもしれない。
オリビア様は何もできない聖女様らしいけど、そこに居るだけでいい存在らしいので。
「お願いです。私の仕事の邪魔をしないでください」
ネルヴァン様に頭を下げた。彼が厩舎に顔を出すようになってからオリビア様達が嫌がらせにやってくるようになった。
もちろんネルヴァン様が帰った後を狙って。
「ここはなんて臭いのするところなの?」
「オリビア様、臭いが移ったら困るから行きましょうよ」
前回も、蹴散らかしたはずなのに、しつこい!
「あ!ネルヴァン様!愛しのオリビア様がここに居ますよ?」
忘れ物を取りに帰ってきたネルヴァン様は、静かにオリビア様達の様子を見ていた。
わたしも気づいていたけど、そのまま放っておいて言いたいだけ言わせておいた。
そして、ひとしきり意地悪な言葉を言い切ってから、ネルヴァン様がいることを教えてあげた。
「えっ?」
「きゃっ!」
「ど、どうして?」
真っ青になったり真っ赤になったり忙しそうに表情を変えるオリビア様と令嬢達。
ネルヴァン様に付いている護衛や側近は、この城ではかっこいいとの評判で、なんとかお知り合いになろうと令嬢達が狙っている。
自分達の醜悪な姿を見られて、皆どうやって誤魔化そうかと焦っているのが面白い。
「オリビア嬢、その美しい姿に貴女のその言葉は似合いません。僕は聞こえなかったことにしましょう。これから二人でお茶でもしませんか?」
「ええ、もちろんですわ」
オリビア様は、ホッと胸をなで下ろし、チラリとわたしを見て「クスッ」と嗤ってすぐにネルヴァン様に視線を移す。
勝ち誇った顔を見て「え?わたし、別にネルヴァン様のことなんて、なんとも思っていませんが?」と心の中で言った。
本当は口に出して言いたかったけど、なんだかその言葉を言ったら、本当に負けて悔しくて出た言葉だと思われそうで飲み込んだ。
ネルヴァン様の腕に腕を絡ませて、甘えた声で「行きましょう」とオリビア様が嬉しそうに去って行った。
令嬢達も慌てて二人の後ろについて行く。
「ソフィちゃん、あのお方達は毎回騒がしいな」
おじちゃん達はわたしが姫様だと知っていても『ソフィちゃん』と呼んでくれる。
そして、仕事も無理がないように、気を遣いながらも与えてくれる。
唯一ここがわたしの居場所。
大切なわたしの居場所に邪魔ばかりしてくる彼らに、何も言えず我慢させてしまうのに、おじちゃん達は嫌な顔もせずにいてくれる。
「いつもごめんなさい」
「なんで謝るんだ?」
「そうだそうだ」
「俺たちはソフィちゃんが手伝ってくれて助かってる」
「ああ、ルドルフとブライアンは特に気難しいんだ。あの二頭の世話を難なくできるのはソフィちゃんだけさ」
「うん、うん」
「そう言ってもらえて嬉しい、ありがとう」
ずっとこんな生活が続けばいい。でも、もうすぐ前世のわたしは、ルワナ王国へ嫁いだ。
そろそろ何か動きがあるはず。
そして、それからは災害が始まり、ルワナ王国は疲弊し始める。
今世ではオリビア様は前世とは違い、ネルヴァン様を好いているようだ。
そう言えば前世の時は、ネルヴァン様とは政略結婚だったのでお会いすることもなく結婚した。だから、養女になって数年のオリビア様はネルヴァン様がどんな人か知らなかった。
あの綺麗な顔立ちのネルヴァン様に惚れるのも仕方がないのかも。わたしも、前世では愛されることもないのに、わずかな恋心があった。
彼に愛されてみたい、振り向いて欲しい。あれは……愛なのか、執着なのか、それともただ、誰かに愛されてみたかったのか。
今になってはどうでもいいこと。今のわたしは『自由』になりたい。
誰からも責任を押し付けられず、誰からも自分から愛を求めず、自分の足でしっかり立って、自分の力で生きたい。
だから、どうかネルヴァン様とオリビア様が愛し愛され、結婚することを願っている。
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