5 / 34
5話 兄妹
しおりを挟む
ギルマスと話した後、日が変わった頃。
私は影を通してゼンキースア公爵家へと来ていた。目的はとある人物だ。彼が居る部屋は既に分かっている。
私が部屋の窓から入ると、彼は読んでいた本をパタンと閉じた。
「……そろそろ来る頃だと思っていたよ、ラリエット。…いや、今はリエラか?」
「…やはりディル兄様には、全てお見通しでしたか。」
私の目的の人物、それは兄であるディールト兄様だ。公爵家を出る前にやり取りをしていたのは、皆が寝静まった後に会おうという約束だった。
しかし私は、兄様に『冒険者リエラ』であることを話していない。どうやって知ったのだろうか?…そう思ったが、兄様であれば知っていても不思議ではないので、気にしないことにしよう。
あらゆる知識と情報を常に頭に入れ、どのような事でも完璧にこなしてしまう、自慢の兄なのだ。姿や声を変えようと、兄様ならば見破れてしまうのだろう。
「今ここにいるのは私とリエだけだ。父上の目も無いから、堅苦しいのは無しで構わない。」
「…分かったわ。」
「2時間ほど前、ギルドから知らせがあったよ。『新たなSランク冒険者が生まれた』ってね。ラリエットだと気付かれることはないと思うけど、貴族の前では用心するに越したことはないだろう。」
「そうね。とはいえ面倒事はギルドマスターに任せているから、基本的には大丈夫なはずよ。実際に会うことになるのは、ごく一部の貴族のみでしょう。」
「それならば良いが…。王族に呼ばれた場合はどうするんだい?」
「……王族の味方をするつもりはないわ。でももし何かあれば、兄様にも報告するわね。」
「ああ、そうしてくれ。」
そうして話した後、ディールト兄様は私に服や日持ちのする食料、金貨数十枚などを持たせてくれた。Sランク冒険者であればお金に困ることはないが、もしもの貯金にでもしてくれと引き下がらなかったので、ありがたく貰ったのだ。
兄様は私や妹エリルの事となると、かなり心配性だ。心配し過ぎて、何度も説得した思い出がある…。それだけ私達を想ってくれているのだろう。そんな兄様が私も好きだ。
今回の追放にあたって、兄様は様々な物を用意してくれていた。荷物にならないかと心配してくれたが、魔法で影に収納出来るので何も問題はない。収納できる容量は私の魔力量に比例する。故に公爵家が丸々入る程の広さがあり、余裕があり過ぎて容量オーバーになることがあるのだろうかとすら思ってしまう。
一通り影に収納した時、ディールト兄様が改まった様子で私に向き直った
「…リエ。婚約破棄のこと、父上に言ってしまってすまなかった。私があの時話さなければ……。」
「ディル兄様の所為じゃないわ。王太子との婚約破棄、そして公爵家からの追放。いずれはこうなると分かっていたことよ。だから気にしないで。」
「…そうか……。何か私に出来ることがあれば、遠慮なく知らせて欲しい。」
「ありがとう。…そういえば、私からも兄様に渡したい物があるの。」
私は魔法でペンダントを二つ生み出した。
そしてその内の一つを、ディールト兄様に渡した。
「これは…?」
「私との連絡を取るための魔道具よ。魔力を込めれば、互いの声が聞こえるようにしているわ。」
「この魔道具を使えば、会わずとも話が出来るということか…!」
「ええ。出来れば、肌身離さず持っていて欲しいわ。」
「分かった。ありがとう!」
「こちらこそ、今まで色々とありがとう、ディールト兄様。」
そう言うと、兄様は今にも泣き出しそうな表情を隠しつつ、強い意思の感じられる瞳で私を見た。そして窓から出ていく私に笑いかける。
兄様の優しげな笑顔を目に焼けつけ、私は部屋を出た。
次に向かったのは、妹エリルの部屋だ。こちらも窓からそっと入る。
寝ているエリルを起こさないように気を付けていたつもりだが、エリルが目を覚ましてしまった。
最初は警戒してこちらを見ていたが、入ってきていたのが私だと気付くと、途端に表情を変えた。
「……リエ姉様…?」
「エル…。ごめんなさい、起こしてしまったわね。」
「…っ……。」
「え、エル…?」
「っ…もう……会えないのかと……思っていました……っ…。」
エリルは泣き出してしまった。
私が追放された時、エリルは自身の部屋に居た為、何が起きていたのか知らなかったはず。そして私が公爵家を去った後に、兄様から追放されたことを聞かされたのだろう。
私はエリルの頭を優しく撫で、落ち着いてきたのを確認してから声をかけた。
「急にいなくなってしまって、ごめんなさいね…。」
「…っ……。…良かったです。リエ姉様なら大丈夫だと分かっていましたが、それでも心配で…。」
「心配してくれてありがとう。私は平民でも問題無く生きていけるわ。それに数ヶ月に一度だけれど、こうしてエルとディル兄様に会いに来るわね。」
「はいっ…!Sランク冒険者になったリエ姉様ほどの実力者であれば、平民でも王族と同程度の贅沢な暮らしが出来るでしょうから、私の心配など杞憂ですよね!」
エリルは私に純粋な笑顔を向けてそう言った。
私も天使のようなエリルの表情を見て、同じように笑顔を返そうと思ったのだが……
「…?今Sランク冒険者って…?」
「リエ姉様はSランク冒険者、『闇黒麗裂』のリエラでしょう?」
「えぇっと……ディル兄様から聞いたの…?」
「いえ、冒険者リエラの『仮面、黒髪、闇魔法使い』という情報と、活動時間や『リエラ』という名前から予想はしていたのですが、一番の理由は魔力ですね。」
「魔力…。」
「リエ姉様は纏っている魔力の質を常に変えていたので、疑問に思っていました。と言っても、魔力の変化に気付けるのは、幼い頃から姉様を見ている私かディル兄様くらいでしょう。偽装が完璧すぎて誰も気付きませんから。」
私が纏う魔力を偽り始めたのは、魔力制御が安定してきた五歳の頃。周囲に気付かれないよう少しずつ、成長に合わせて質が変化していると見せかけた。
魔力の質が身体の成長によって変わることは稀にある。故に気付かれることはないと思っていた。だがやはり兄様とエリルには見破られていたようだ。
「それに寝ている間も質を変えた状態で保つなんて、普通はできないのですよ?寝たまま魔法を発動しているのと同じなのですから。」
「質を変えた状態が普通になるようにしていれば、慣れてくるものよ。それほど苦ではないわ。」
「それがおかしいのですよ…。何はともあれ、最強の姉様ならば今後について憂う必要はありませんね。」
エリルは私に笑顔を向けて再度そう言った。その愛らしさに、思わずぎゅっと抱いてしまう。
「り、リエ姉様…?」
「…私はね、エルやディル兄様が笑っている姿を見るだけで幸せなの。私が冒険者として名を上げようと考えたのも、全ては二人の為。公爵家から追放されて平民になったとしても、二人をどこかで支えられたらって思ったのよ。」
「姉様……。」
私がこの公爵領で冒険者として活動していた理由は、ただ追放された後の稼ぎ場として選んだ、という訳だけではない。魔物による公爵領への被害を少しでも減らし、兄様の悩みの種を増やさないようにしたかったからだ。
そして魔物の被害を減らすことによって、エリルの身の安全も確保できる。その他もあるが、色々と考えての行動だった。
「エル、これを受け取ってくれるかしら。」
「これは……魔道具ですか?」
「ええ。相手に直接声を届けることが出来る魔道具よ。と言っても、私にしか繋がらないわ。」
「直接声を…。」
「闇属性である私の魔力から作っているのだけれど、エルの光の魔力でも大丈夫かしら…?」
「一度魔力を込めてみますね。──問題なく使えます!姉様凄いですっ!!」
光と闇は相反する属性だ。故に私の作った魔道具は、エリルの魔力を込めた場合にのみ壊れてしまう。ただ壊れるだけならば良い方で、大抵は跡形もなく破壊されてしまった。
そこで、纏っている魔力の質を変える方法と同じ要領で、極限まで闇属性を下げた状態の魔力で作った。狙い通り、エリルが魔力を込めても壊れなかったようだ。
「何かあった時は、迷わず連絡して欲しいわ。」
「はいっ!何か無くとも連絡します!」
「それは良いわね。何時でも待っているわ。」
私は窓辺へと歩いて行く。
そして窓から部屋を出る前に、エリルの方を振り返った。
「また来るわね。いつになるか分からないけれど…。」
「私やディル兄様の方から会いに行くかも知れませんよ?」
「ふふっ、依頼をしてくれるなら、格安でお受けするわ。」
エリルに「またね。」と言い残し、私はギルドへと戻ったのだった。
私は影を通してゼンキースア公爵家へと来ていた。目的はとある人物だ。彼が居る部屋は既に分かっている。
私が部屋の窓から入ると、彼は読んでいた本をパタンと閉じた。
「……そろそろ来る頃だと思っていたよ、ラリエット。…いや、今はリエラか?」
「…やはりディル兄様には、全てお見通しでしたか。」
私の目的の人物、それは兄であるディールト兄様だ。公爵家を出る前にやり取りをしていたのは、皆が寝静まった後に会おうという約束だった。
しかし私は、兄様に『冒険者リエラ』であることを話していない。どうやって知ったのだろうか?…そう思ったが、兄様であれば知っていても不思議ではないので、気にしないことにしよう。
あらゆる知識と情報を常に頭に入れ、どのような事でも完璧にこなしてしまう、自慢の兄なのだ。姿や声を変えようと、兄様ならば見破れてしまうのだろう。
「今ここにいるのは私とリエだけだ。父上の目も無いから、堅苦しいのは無しで構わない。」
「…分かったわ。」
「2時間ほど前、ギルドから知らせがあったよ。『新たなSランク冒険者が生まれた』ってね。ラリエットだと気付かれることはないと思うけど、貴族の前では用心するに越したことはないだろう。」
「そうね。とはいえ面倒事はギルドマスターに任せているから、基本的には大丈夫なはずよ。実際に会うことになるのは、ごく一部の貴族のみでしょう。」
「それならば良いが…。王族に呼ばれた場合はどうするんだい?」
「……王族の味方をするつもりはないわ。でももし何かあれば、兄様にも報告するわね。」
「ああ、そうしてくれ。」
そうして話した後、ディールト兄様は私に服や日持ちのする食料、金貨数十枚などを持たせてくれた。Sランク冒険者であればお金に困ることはないが、もしもの貯金にでもしてくれと引き下がらなかったので、ありがたく貰ったのだ。
兄様は私や妹エリルの事となると、かなり心配性だ。心配し過ぎて、何度も説得した思い出がある…。それだけ私達を想ってくれているのだろう。そんな兄様が私も好きだ。
今回の追放にあたって、兄様は様々な物を用意してくれていた。荷物にならないかと心配してくれたが、魔法で影に収納出来るので何も問題はない。収納できる容量は私の魔力量に比例する。故に公爵家が丸々入る程の広さがあり、余裕があり過ぎて容量オーバーになることがあるのだろうかとすら思ってしまう。
一通り影に収納した時、ディールト兄様が改まった様子で私に向き直った
「…リエ。婚約破棄のこと、父上に言ってしまってすまなかった。私があの時話さなければ……。」
「ディル兄様の所為じゃないわ。王太子との婚約破棄、そして公爵家からの追放。いずれはこうなると分かっていたことよ。だから気にしないで。」
「…そうか……。何か私に出来ることがあれば、遠慮なく知らせて欲しい。」
「ありがとう。…そういえば、私からも兄様に渡したい物があるの。」
私は魔法でペンダントを二つ生み出した。
そしてその内の一つを、ディールト兄様に渡した。
「これは…?」
「私との連絡を取るための魔道具よ。魔力を込めれば、互いの声が聞こえるようにしているわ。」
「この魔道具を使えば、会わずとも話が出来るということか…!」
「ええ。出来れば、肌身離さず持っていて欲しいわ。」
「分かった。ありがとう!」
「こちらこそ、今まで色々とありがとう、ディールト兄様。」
そう言うと、兄様は今にも泣き出しそうな表情を隠しつつ、強い意思の感じられる瞳で私を見た。そして窓から出ていく私に笑いかける。
兄様の優しげな笑顔を目に焼けつけ、私は部屋を出た。
次に向かったのは、妹エリルの部屋だ。こちらも窓からそっと入る。
寝ているエリルを起こさないように気を付けていたつもりだが、エリルが目を覚ましてしまった。
最初は警戒してこちらを見ていたが、入ってきていたのが私だと気付くと、途端に表情を変えた。
「……リエ姉様…?」
「エル…。ごめんなさい、起こしてしまったわね。」
「…っ……。」
「え、エル…?」
「っ…もう……会えないのかと……思っていました……っ…。」
エリルは泣き出してしまった。
私が追放された時、エリルは自身の部屋に居た為、何が起きていたのか知らなかったはず。そして私が公爵家を去った後に、兄様から追放されたことを聞かされたのだろう。
私はエリルの頭を優しく撫で、落ち着いてきたのを確認してから声をかけた。
「急にいなくなってしまって、ごめんなさいね…。」
「…っ……。…良かったです。リエ姉様なら大丈夫だと分かっていましたが、それでも心配で…。」
「心配してくれてありがとう。私は平民でも問題無く生きていけるわ。それに数ヶ月に一度だけれど、こうしてエルとディル兄様に会いに来るわね。」
「はいっ…!Sランク冒険者になったリエ姉様ほどの実力者であれば、平民でも王族と同程度の贅沢な暮らしが出来るでしょうから、私の心配など杞憂ですよね!」
エリルは私に純粋な笑顔を向けてそう言った。
私も天使のようなエリルの表情を見て、同じように笑顔を返そうと思ったのだが……
「…?今Sランク冒険者って…?」
「リエ姉様はSランク冒険者、『闇黒麗裂』のリエラでしょう?」
「えぇっと……ディル兄様から聞いたの…?」
「いえ、冒険者リエラの『仮面、黒髪、闇魔法使い』という情報と、活動時間や『リエラ』という名前から予想はしていたのですが、一番の理由は魔力ですね。」
「魔力…。」
「リエ姉様は纏っている魔力の質を常に変えていたので、疑問に思っていました。と言っても、魔力の変化に気付けるのは、幼い頃から姉様を見ている私かディル兄様くらいでしょう。偽装が完璧すぎて誰も気付きませんから。」
私が纏う魔力を偽り始めたのは、魔力制御が安定してきた五歳の頃。周囲に気付かれないよう少しずつ、成長に合わせて質が変化していると見せかけた。
魔力の質が身体の成長によって変わることは稀にある。故に気付かれることはないと思っていた。だがやはり兄様とエリルには見破られていたようだ。
「それに寝ている間も質を変えた状態で保つなんて、普通はできないのですよ?寝たまま魔法を発動しているのと同じなのですから。」
「質を変えた状態が普通になるようにしていれば、慣れてくるものよ。それほど苦ではないわ。」
「それがおかしいのですよ…。何はともあれ、最強の姉様ならば今後について憂う必要はありませんね。」
エリルは私に笑顔を向けて再度そう言った。その愛らしさに、思わずぎゅっと抱いてしまう。
「り、リエ姉様…?」
「…私はね、エルやディル兄様が笑っている姿を見るだけで幸せなの。私が冒険者として名を上げようと考えたのも、全ては二人の為。公爵家から追放されて平民になったとしても、二人をどこかで支えられたらって思ったのよ。」
「姉様……。」
私がこの公爵領で冒険者として活動していた理由は、ただ追放された後の稼ぎ場として選んだ、という訳だけではない。魔物による公爵領への被害を少しでも減らし、兄様の悩みの種を増やさないようにしたかったからだ。
そして魔物の被害を減らすことによって、エリルの身の安全も確保できる。その他もあるが、色々と考えての行動だった。
「エル、これを受け取ってくれるかしら。」
「これは……魔道具ですか?」
「ええ。相手に直接声を届けることが出来る魔道具よ。と言っても、私にしか繋がらないわ。」
「直接声を…。」
「闇属性である私の魔力から作っているのだけれど、エルの光の魔力でも大丈夫かしら…?」
「一度魔力を込めてみますね。──問題なく使えます!姉様凄いですっ!!」
光と闇は相反する属性だ。故に私の作った魔道具は、エリルの魔力を込めた場合にのみ壊れてしまう。ただ壊れるだけならば良い方で、大抵は跡形もなく破壊されてしまった。
そこで、纏っている魔力の質を変える方法と同じ要領で、極限まで闇属性を下げた状態の魔力で作った。狙い通り、エリルが魔力を込めても壊れなかったようだ。
「何かあった時は、迷わず連絡して欲しいわ。」
「はいっ!何か無くとも連絡します!」
「それは良いわね。何時でも待っているわ。」
私は窓辺へと歩いて行く。
そして窓から部屋を出る前に、エリルの方を振り返った。
「また来るわね。いつになるか分からないけれど…。」
「私やディル兄様の方から会いに行くかも知れませんよ?」
「ふふっ、依頼をしてくれるなら、格安でお受けするわ。」
エリルに「またね。」と言い残し、私はギルドへと戻ったのだった。
101
あなたにおすすめの小説
最愛の人に裏切られ死んだ私ですが、人生をやり直します〜今度は【真実の愛】を探し、元婚約者の後悔を笑って見届ける〜
腐ったバナナ
恋愛
愛する婚約者アラン王子に裏切られ、非業の死を遂げた公爵令嬢エステル。
「二度と誰も愛さない」と誓った瞬間、【死に戻り】を果たし、愛の感情を失った冷徹な復讐者として覚醒する。
エステルの標的は、自分を裏切った元婚約者と仲間たち。彼女は未来の知識を武器に、王国の影の支配者ノア宰相と接触。「私の知性を利用し、絶対的な庇護を」と、大胆な契約結婚を持ちかける。
婚約破棄されたので、もう誰の役にも立たないことにしました 〜静かな公爵家で、何もしない私の本当の人生が始まります〜
ふわふわ
恋愛
王太子の婚約者として、
完璧であることを求められ続けてきた令嬢エリシア。
だがある日、彼女は一方的に婚約を破棄される。
理由は簡単だった。
「君は役に立ちすぎた」から。
すべてを失ったはずの彼女が身を寄せたのは、
“静かな公爵”と呼ばれるアルトゥール・クロイツの屋敷。
そこで待っていたのは――
期待も、役割も、努力の強要もない日々だった。
前に出なくていい。
誰かのために壊れなくていい。
何もしなくても、ここにいていい。
「第二の人生……いえ、これからが本当の人生です」
婚約破棄ざまぁのその先で描かれる、
何者にもならなくていいヒロインの再生と、
放っておく優しさに満ちた静かな溺愛。
これは、
“役に立たなくなった”令嬢が、
ようやく自分として生き始める物語。
酒の席での戯言ですのよ。
ぽんぽこ狸
恋愛
成人前の令嬢であるリディアは、婚約者であるオーウェンの部屋から聞こえてくる自分の悪口にただ耳を澄ませていた。
何度もやめてほしいと言っていて、両親にも訴えているのに彼らは総じて酒の席での戯言だから流せばいいと口にする。
そんな彼らに、リディアは成人を迎えた日の晩餐会で、仕返しをするのだった。
従姉妹に婚約者を奪われました。どうやら玉の輿婚がゆるせないようです
hikari
恋愛
公爵ご令息アルフレッドに婚約破棄を言い渡された男爵令嬢カトリーヌ。なんと、アルフレッドは従姉のルイーズと婚約していたのだ。
ルイーズは伯爵家。
「お前に侯爵夫人なんて分不相応だわ。お前なんか平民と結婚すればいいんだ!」
と言われてしまう。
その出来事に学園時代の同級生でラーマ王国の第五王子オスカルが心を痛める。
そしてオスカルはカトリーヌに惚れていく。
永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~
畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。
【完結】愛され令嬢は、死に戻りに気付かない
かまり
恋愛
公爵令嬢エレナは、婚約者の王子と聖女に嵌められて処刑され、死に戻るが、
それを夢だと思い込んだエレナは考えなしに2度目を始めてしまう。
しかし、なぜかループ前とは違うことが起きるため、エレナはやはり夢だったと確信していたが、
結局2度目も王子と聖女に嵌められる最後を迎えてしまった。
3度目の死に戻りでエレナは聖女に勝てるのか?
聖女と婚約しようとした王子の目に、涙が見えた気がしたのはなぜなのか?
そもそも、なぜ死に戻ることになったのか?
そして、エレナを助けたいと思っているのは誰なのか…
色んな謎に包まれながらも、王子と幸せになるために諦めない、
そんなエレナの逆転勝利物語。
【完結済み】妹の婚約者に、恋をした
鈴蘭
恋愛
妹を溺愛する母親と、仕事ばかりしている父親。
刺繍やレース編みが好きなマーガレットは、両親にプレゼントしようとするが、何時も妹に横取りされてしまう。
可愛がって貰えず、愛情に飢えていたマーガレットは、気遣ってくれた妹の婚約者に恋をしてしまった。
無事完結しました。
【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる