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第10話 気付かれぬ恋心
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ようやく、アイザック殿下はサラスティナを抱きしめていた腕をほどいた。
けれど今度は、その手を離さなくなった。
サラスティナは少し困ったように微笑みながら、優しく声をかける。
「アイザック殿下、今はこうして傍におりますもの。……ですから、その、手だけは離していただけますか?」
言葉に促されて、殿下はこくりと小さく頷いた。
渋々といった面持ちで手を離したものの、代わりに彼女のすぐ隣にぴったりと寄り添い、その距離を一切緩めようとはしなかった。
サラスティナは特に気にする様子も見せず、自然な所作で話題を切り替えた。
「王宮に伺うということで、アイザック殿下だけでなく、他の皆さまにも少しばかりのお土産をご用意いたしましたの」
そう言いながら、彼女は一枚の丁寧に書かれた紙束と小さな箱を4つ取り出した。
「こちらは、陛下と王妃様、そして王太子殿下と王太子妃殿下様にお渡しいたします。
この箱の中身は見た目はイヤリングですが、精神魔法の無効化と異常状態の回復、防御機能、さらには通信機能も備えておりますの。
この使用方法をまとめましたので、もしお試しいただけるようでしたら、ぜひご夫婦でご利用くださいませ。通信はペアリング登録により可能になります」
その場にいたハロルド王太子すらも一瞬、声を失っていた。
たった一人の少女が、王家の者にこれほどの魔道具を贈るなど、前代未聞のことだった。
そして彼女は静かに立ち上がった。
「では、お土産もお渡ししましたので、そろそろお暇いたしますわね」
その所作はどこまでも淑やかで、気品に満ちていた。
だがその背に、ハロルドの声が追いかけた。
「……サラスティナ嬢。ひとつ、確認しておきたいことがある。
レーモンドとの関係だが……たしか、三年の白い結婚の後に離縁し、マイラス侯爵家に正式に養子縁組される予定だったか?」
突然の核心に迫る問いにも、サラスティナは少しも動じることなく頷いた。
「ええ、当初のお話ではそのようになっておりますわ。
ただ……デュランお父様は、レーモンド様とのご縁を完全には諦めていないようで、何度か文を送ったり、直接話をされたようですけれど……。
でも、レーモンド様はきっと、私に何のご興味もないでしょうから。このまま、静かに手続きが進むのではないかと」
その言葉には、不思議と寂しさも怒りも滲んでいなかった。
ただ淡々と、受け入れるべき現実を語るような、そんな声音だった。
ハロルドは続けた。
「……手続きはいつだ?」
「卒業式の翌日になりますわ」
「そうか。では、マイラス侯爵家の令嬢となった後のことは? たとえば、結婚相手についてはどう考えている?」
彼女は少し目線を落とし、ゆっくりと息を整えてから答えた。
「わたくしがマイラス侯爵家を継ぐ予定でございますので、結婚相手は……マイラス侯爵家もリュモン子爵家も、私が“好きになった方”であれば、誰でも認めてくださるとは言われておりますの」
その瞬間、アイザック殿下が何か言いかけて一歩踏み出しかけたが、ハロルドが目だけで彼を鋭く制した。
それに気づかないふりをして、ハロルドはさらに問いかける。
「では、たとえば……卒業式の翌日に、君が好意を持たれた方から求婚されたとしたら?
相手として考える可能性は、あるか?」
「……そうですね、ご縁もございますし。まずは、お話をしてみて……好きになれそうな方でしたら、その時に考えると思います」
あまりにも冷静で、無垢な答えだった。
だが、それがアイザック殿下の胸を深く抉った。
「では今、誰かに想いを告げられたら?」
「無理ですわ。……わたくし、いまはまだ書類上、レーモンド様の妻ですもの。
そのようなお話には、お断りするしかございません」
サラスティナがそう静かに言ったとき、アイザックはぐっと拳を握りしめた。
血の気が引くほど強く、手が震えるほどに。
「……もうよろしいでしょうか?
このあと、父と母と弟と一緒に観劇へ参りますので、そろそろ失礼いたしますわ」
優雅にカーテシーをして、彼女はすっと背筋を伸ばし、その場を去っていった。
帰りも、イクロンが無言で彼女をエスコートしていた。
彼女が去った後の部屋には、沈黙が残った。
アイザックは視線を落としたまま、ずっと俯いていた。
ハロルドは静かに息をつき、弟の肩にそっと手を置いた。
「……彼女は、白い結婚のあいだ、誰かに心を許すようなことはしないだろう。
チャンスは卒業式の“あと”だ。――そこまでに、彼女の心を掴め」
アイザックは、ただ黙って頷いた。
「兄として、レーモンドと彼女を二人きりにさせないよう、きちんと手を打つ。
一度会わせたら終わりだ。きっと、レーモンドはサラスティナ嬢に心を奪われる……あれほどの女性だ」
周囲にいた近衛騎士たちにまで、ハロルドは視線を巡らせる。
「お前たちも同じだろう?
……リュモン子爵家の事情は調べさせたが、まさかテストニア帝国と繋がりがあったとはな。
彼女の持つ才知、影響力、家柄――すべてを知ったうえで、なお“普通の娘”のように振る舞えるその姿……
彼女の価値の高さが、ようやくわかったよ」
その言葉を聞きながら、アイザックは苦しそうに胸を押さえ、かすれた声で呟いた。
「……俺は、そんな肩書きなんかじゃなくて……サラスティナ自身に惹かれたんだ。
心の強さも、さりげない気遣いも、民を想う優しさも……全部、全部、好きになったんだ……。
なのに……もう離れたばかりなのに、もう、会いたい……。声が……聞きたい……」
絞るような声に、ハロルドは優しく笑って肩を叩いた。
「……ならば、そのブレスレットで話しかければいい。通信できるんだろ?」
「そ、それは……さすがに、早すぎる……っ」
アイザックは顔を真っ赤に染めて、俯いたまま首を振った。
「……うん、でも……あとで……こっそり、かけてみようかな……」
その言葉に、ハロルドは小さく吹き出した。
そして心の中で、固く誓った。
――こんなにも真っ直ぐに誰かを想う弟の恋。
兄として、いや一人の男として……
これを叶えずして、何の王太子だ。
その時、窓の外では春を告げる風が、やわらかくカーテンを揺らしていた。
けれど今度は、その手を離さなくなった。
サラスティナは少し困ったように微笑みながら、優しく声をかける。
「アイザック殿下、今はこうして傍におりますもの。……ですから、その、手だけは離していただけますか?」
言葉に促されて、殿下はこくりと小さく頷いた。
渋々といった面持ちで手を離したものの、代わりに彼女のすぐ隣にぴったりと寄り添い、その距離を一切緩めようとはしなかった。
サラスティナは特に気にする様子も見せず、自然な所作で話題を切り替えた。
「王宮に伺うということで、アイザック殿下だけでなく、他の皆さまにも少しばかりのお土産をご用意いたしましたの」
そう言いながら、彼女は一枚の丁寧に書かれた紙束と小さな箱を4つ取り出した。
「こちらは、陛下と王妃様、そして王太子殿下と王太子妃殿下様にお渡しいたします。
この箱の中身は見た目はイヤリングですが、精神魔法の無効化と異常状態の回復、防御機能、さらには通信機能も備えておりますの。
この使用方法をまとめましたので、もしお試しいただけるようでしたら、ぜひご夫婦でご利用くださいませ。通信はペアリング登録により可能になります」
その場にいたハロルド王太子すらも一瞬、声を失っていた。
たった一人の少女が、王家の者にこれほどの魔道具を贈るなど、前代未聞のことだった。
そして彼女は静かに立ち上がった。
「では、お土産もお渡ししましたので、そろそろお暇いたしますわね」
その所作はどこまでも淑やかで、気品に満ちていた。
だがその背に、ハロルドの声が追いかけた。
「……サラスティナ嬢。ひとつ、確認しておきたいことがある。
レーモンドとの関係だが……たしか、三年の白い結婚の後に離縁し、マイラス侯爵家に正式に養子縁組される予定だったか?」
突然の核心に迫る問いにも、サラスティナは少しも動じることなく頷いた。
「ええ、当初のお話ではそのようになっておりますわ。
ただ……デュランお父様は、レーモンド様とのご縁を完全には諦めていないようで、何度か文を送ったり、直接話をされたようですけれど……。
でも、レーモンド様はきっと、私に何のご興味もないでしょうから。このまま、静かに手続きが進むのではないかと」
その言葉には、不思議と寂しさも怒りも滲んでいなかった。
ただ淡々と、受け入れるべき現実を語るような、そんな声音だった。
ハロルドは続けた。
「……手続きはいつだ?」
「卒業式の翌日になりますわ」
「そうか。では、マイラス侯爵家の令嬢となった後のことは? たとえば、結婚相手についてはどう考えている?」
彼女は少し目線を落とし、ゆっくりと息を整えてから答えた。
「わたくしがマイラス侯爵家を継ぐ予定でございますので、結婚相手は……マイラス侯爵家もリュモン子爵家も、私が“好きになった方”であれば、誰でも認めてくださるとは言われておりますの」
その瞬間、アイザック殿下が何か言いかけて一歩踏み出しかけたが、ハロルドが目だけで彼を鋭く制した。
それに気づかないふりをして、ハロルドはさらに問いかける。
「では、たとえば……卒業式の翌日に、君が好意を持たれた方から求婚されたとしたら?
相手として考える可能性は、あるか?」
「……そうですね、ご縁もございますし。まずは、お話をしてみて……好きになれそうな方でしたら、その時に考えると思います」
あまりにも冷静で、無垢な答えだった。
だが、それがアイザック殿下の胸を深く抉った。
「では今、誰かに想いを告げられたら?」
「無理ですわ。……わたくし、いまはまだ書類上、レーモンド様の妻ですもの。
そのようなお話には、お断りするしかございません」
サラスティナがそう静かに言ったとき、アイザックはぐっと拳を握りしめた。
血の気が引くほど強く、手が震えるほどに。
「……もうよろしいでしょうか?
このあと、父と母と弟と一緒に観劇へ参りますので、そろそろ失礼いたしますわ」
優雅にカーテシーをして、彼女はすっと背筋を伸ばし、その場を去っていった。
帰りも、イクロンが無言で彼女をエスコートしていた。
彼女が去った後の部屋には、沈黙が残った。
アイザックは視線を落としたまま、ずっと俯いていた。
ハロルドは静かに息をつき、弟の肩にそっと手を置いた。
「……彼女は、白い結婚のあいだ、誰かに心を許すようなことはしないだろう。
チャンスは卒業式の“あと”だ。――そこまでに、彼女の心を掴め」
アイザックは、ただ黙って頷いた。
「兄として、レーモンドと彼女を二人きりにさせないよう、きちんと手を打つ。
一度会わせたら終わりだ。きっと、レーモンドはサラスティナ嬢に心を奪われる……あれほどの女性だ」
周囲にいた近衛騎士たちにまで、ハロルドは視線を巡らせる。
「お前たちも同じだろう?
……リュモン子爵家の事情は調べさせたが、まさかテストニア帝国と繋がりがあったとはな。
彼女の持つ才知、影響力、家柄――すべてを知ったうえで、なお“普通の娘”のように振る舞えるその姿……
彼女の価値の高さが、ようやくわかったよ」
その言葉を聞きながら、アイザックは苦しそうに胸を押さえ、かすれた声で呟いた。
「……俺は、そんな肩書きなんかじゃなくて……サラスティナ自身に惹かれたんだ。
心の強さも、さりげない気遣いも、民を想う優しさも……全部、全部、好きになったんだ……。
なのに……もう離れたばかりなのに、もう、会いたい……。声が……聞きたい……」
絞るような声に、ハロルドは優しく笑って肩を叩いた。
「……ならば、そのブレスレットで話しかければいい。通信できるんだろ?」
「そ、それは……さすがに、早すぎる……っ」
アイザックは顔を真っ赤に染めて、俯いたまま首を振った。
「……うん、でも……あとで……こっそり、かけてみようかな……」
その言葉に、ハロルドは小さく吹き出した。
そして心の中で、固く誓った。
――こんなにも真っ直ぐに誰かを想う弟の恋。
兄として、いや一人の男として……
これを叶えずして、何の王太子だ。
その時、窓の外では春を告げる風が、やわらかくカーテンを揺らしていた。
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