10 / 10
2章 薬草の町、臆病な魔女の処方箋
3話 万能薬よりも効く言葉、広場の実演販売
しおりを挟む
決戦の朝が来た。
私たちは夜通し準備をして、町の中央広場に小さな露店を出していた。
テーブルの上には、水で百倍に薄めて小瓶に詰めた、色とりどりの液体が並んでいる。
「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 本日限りの大特価! 『ミラの魔法水』の実演販売だよ!」
私の声が朝の広場に響き渡った。
最初は遠巻きに見ていた人々も「なんだなんだ?」と足を止め始めた。
ただ、彼らの視線は私よりも、隣に仁王立ちしている大男――ジークさんに釘付けだったが。
「……おい、エマ。俺は本当にここに立っているだけでいいのか?」
ジークさんが小声で聞いてくる。
彼は今日、看板持ちの係だ。
「はい! ジークさんのその威圧感……じゃなくて存在感が、客寄せパンダになるんです!」
「パンダ……?」
「あ、えっと、珍獣……でもなくて、人気者ってことです!」
人が集まってきたところで、私は第一の商品を取り出した。泥と油で真っ黒になったボロ布だ。
「皆さん、旅の汚れって落ちにくいですよね? ゴシゴシ洗っても落ちない、そんな頑固な汚れにこれ一本!」
私は透明な液体が入った瓶――昨日の「強すぎた洗剤」を百倍に希釈したものを掲げた。
「使い方は簡単、一滴たらして、水ですすぐだけ!」
私はバケツの水に液体を一滴垂らし、ボロ布を浸した。
一瞬だった。
引き上げた布は、まるで新品のように真っ白に輝いていた。
「おおっ!?」
「なんだあれ、魔法か?」
観客からどよめきが起きる。
「いいえ、魔法じゃありません。錬金術の粋を集めた『ピカピカ洗浄水』です! 生地を傷めず、手にも優しい。今ならなんと、銀貨一枚でのご提供!」
安い。本来なら錬金術師ギルドで金貨単位で売られるレベルの洗浄液だ。それが銀貨一枚。
主婦たちの目の色が変わった。
「私に一つおくれ!」
「こっちもだ!」
飛ぶように売れていく小瓶。
カウンターの下で商品を補充していたミラが信じられないという顔で震えていた。
「す、すごい……あんなに薄めたのに……みんな喜んでる……」
次は一番の目玉商品だ。
私はジークさんに目配せをした。
彼は深く頷き、腰の短剣を抜くと――自分の指先を少しだけ切った。赤い血が滲む。
「ひっ!」
観客の女性が悲鳴を上げる。
「ご安心ください! 冒険者の皆さん、傷の治療って痛いですよね? 染みる薬、嫌ですよね?」
私は昨日の「元気が出る薬」をさらに調整した治癒薬をジークさんの指にかけた。シュワッ、と優しい音がして傷が一瞬で塞がった。
ジークさんは涼しい顔で指を動かしてみせる。
「……痛くない。それに、疲れが取れた気がする」
彼の低いバリトンボイスが説得力を倍増させる。
サクラとしては百点満点の演技だ。いや、本心かもしれないけれど。
「すげぇ! あんな深い傷が一瞬で!」
「おい、俺にもくれ! 次の遠征に持って行く!」
今度は男性客が殺到した。
売上用の革袋がみるみる重くなっていく。
これならいける。金貨十枚、夕方までに達成できるかもしれない。
私が安堵の息をついた、その時だった。
「待てぇい!!」
群衆をかき分けて、あの男が現れた。
錬金術ギルドの支部長、ガリウスだ。後ろに強面の男たちを引き連れている。
「騙されるな! その薬は『呪いの魔女』が作ったインチキ品だ!」
ガリウスの大声に広場が静まり返った。
「呪いの魔女だって……?」
「あの、店を爆発させたっていう……」
客たちが不安そうに顔を見合わせ、商品を戻し始めた。ガリウスは勝ち誇ったように鼻を鳴らし、私の前に立った。
「こんなガラクタ、認可されていない! 副作用で肌が溶けるかもしれんぞ! さっさと店を畳んで、違約金を払え!」
彼は杖で商品をひっくり返そうとした。
「……やめろ」
ジークさんが前に出ようとする。
でも、ここで彼が暴れたら、それこそ「危険な店」のレッテルを貼られてしまう。
私が止めようとした瞬間。
「……違いますっ!」
震える、でも芯の通った声が響いた。
カウンターの下からミラが立ち上がっていた。
いつも目深に被っていたフードを脱ぎ、大きな眼鏡の奥の瞳で真っ直ぐにガリウスを睨みつけている。
「これは……インチキじゃありません。私が、みんなのために作った、最高の薬です!」
「な、なんだと? この落ちこぼれが!」
「落ちこぼれでも……成分は完璧です! 肌が溶けるなんてこと、絶対にありません!」
ミラは一歩前に出た。その足は震えていたけれど、もう逃げていなかった。
「私が濃度の調整を間違えていたのは事実です。でも、エマさんが教えてくれました。薄めれば、みんなの役に立つって。……だから、これは安全なんです! 私が保証します!」
彼女の必死な叫び。
それは、今まで「怖い」「呪い」と遠ざけられてきた彼女が、初めて自分の言葉で人々に訴えかけた瞬間だった。
群衆の中から、一人の主婦が声を上げた。
「……そういえば、さっき買ったこの洗剤、すごく手触りが良かったわよ」
「ああ。俺の傷も、本当に綺麗に治ったぞ」
冒険者の一人が完治した腕を見せた。
「呪いどころか、教会で売ってる聖水より効くんじゃねぇか?」
ざわめきが肯定的なものへと変わっていく。
ガリウスは顔を真っ赤にして狼狽えた。
「え、ええい! 黙れ黙れ! これはギルドへの反逆だぞ! お前たち、店を壊せ!」
彼は部下の男たちに命令した。
男たちが棍棒を振り上げ、商品へ襲いかかる。
ガキィンッ!!
金属音が響き、男たちの棍棒が宙を舞った。
ジークさんが鞘に入れたままの大剣で、一瞬にして全員の武器を弾き飛ばしたのだ。
あまりの神速に誰も動きが見えなかった。
「……商品に手を出すなと言ったはずだ」
ジークさんの瞳が、絶対零度の冷気を放つ。
「それに、この薬の安全性は元王国騎士団長の俺が保証する」
「……は?」
ガリウスが間の抜けた声を出した。
「お、王国騎士団長……? まさか、その銀髪に黒の大剣……『氷の英雄』ジークフリートか!?」
広場が爆発したような騒ぎになった。
「おい、あの英雄様だぞ!」
「本物だ! 本物が使ってる薬なら間違いない!」
形勢逆転。
ガリウスは顔面蒼白になり後ずさった。
「ひ、ひぃぃ! お、覚えてろよ!」
捨て台詞を吐いて逃げ出すガリウスと部下たち。
それを見送る暇もなく、客たちが再び殺到した。
「英雄様ご用達の薬くれ!」
「私にもちょうだい!」
ミラが呆然と立ち尽くしている。
私は彼女の肩を叩き、満面の笑みを向けた。
「ミラちゃん、ぼーっとしてる暇はないよ! 完売目指してラストスパート!」
「……は、はいっ!」
ミラが眼鏡を光らせて頷いた。
その顔にはもう怯えの色はなかった。
夕日が広場を赤く染める頃。
私たちの手元には、空っぽになった木箱と金貨十枚を優に超える売上が残っていた。
ミラが重たい革袋を抱きしめて泣いている。
ジークさんが、いつものように無愛想に、でも優しく私の頭に手を置いた。
「……よくやったな、エマ」
「ジークさんこそ、あの『元騎士団長』って本当ですか?」
「……過去の話だ」
彼は気まずそうに目を逸らした。
私たちは夜通し準備をして、町の中央広場に小さな露店を出していた。
テーブルの上には、水で百倍に薄めて小瓶に詰めた、色とりどりの液体が並んでいる。
「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 本日限りの大特価! 『ミラの魔法水』の実演販売だよ!」
私の声が朝の広場に響き渡った。
最初は遠巻きに見ていた人々も「なんだなんだ?」と足を止め始めた。
ただ、彼らの視線は私よりも、隣に仁王立ちしている大男――ジークさんに釘付けだったが。
「……おい、エマ。俺は本当にここに立っているだけでいいのか?」
ジークさんが小声で聞いてくる。
彼は今日、看板持ちの係だ。
「はい! ジークさんのその威圧感……じゃなくて存在感が、客寄せパンダになるんです!」
「パンダ……?」
「あ、えっと、珍獣……でもなくて、人気者ってことです!」
人が集まってきたところで、私は第一の商品を取り出した。泥と油で真っ黒になったボロ布だ。
「皆さん、旅の汚れって落ちにくいですよね? ゴシゴシ洗っても落ちない、そんな頑固な汚れにこれ一本!」
私は透明な液体が入った瓶――昨日の「強すぎた洗剤」を百倍に希釈したものを掲げた。
「使い方は簡単、一滴たらして、水ですすぐだけ!」
私はバケツの水に液体を一滴垂らし、ボロ布を浸した。
一瞬だった。
引き上げた布は、まるで新品のように真っ白に輝いていた。
「おおっ!?」
「なんだあれ、魔法か?」
観客からどよめきが起きる。
「いいえ、魔法じゃありません。錬金術の粋を集めた『ピカピカ洗浄水』です! 生地を傷めず、手にも優しい。今ならなんと、銀貨一枚でのご提供!」
安い。本来なら錬金術師ギルドで金貨単位で売られるレベルの洗浄液だ。それが銀貨一枚。
主婦たちの目の色が変わった。
「私に一つおくれ!」
「こっちもだ!」
飛ぶように売れていく小瓶。
カウンターの下で商品を補充していたミラが信じられないという顔で震えていた。
「す、すごい……あんなに薄めたのに……みんな喜んでる……」
次は一番の目玉商品だ。
私はジークさんに目配せをした。
彼は深く頷き、腰の短剣を抜くと――自分の指先を少しだけ切った。赤い血が滲む。
「ひっ!」
観客の女性が悲鳴を上げる。
「ご安心ください! 冒険者の皆さん、傷の治療って痛いですよね? 染みる薬、嫌ですよね?」
私は昨日の「元気が出る薬」をさらに調整した治癒薬をジークさんの指にかけた。シュワッ、と優しい音がして傷が一瞬で塞がった。
ジークさんは涼しい顔で指を動かしてみせる。
「……痛くない。それに、疲れが取れた気がする」
彼の低いバリトンボイスが説得力を倍増させる。
サクラとしては百点満点の演技だ。いや、本心かもしれないけれど。
「すげぇ! あんな深い傷が一瞬で!」
「おい、俺にもくれ! 次の遠征に持って行く!」
今度は男性客が殺到した。
売上用の革袋がみるみる重くなっていく。
これならいける。金貨十枚、夕方までに達成できるかもしれない。
私が安堵の息をついた、その時だった。
「待てぇい!!」
群衆をかき分けて、あの男が現れた。
錬金術ギルドの支部長、ガリウスだ。後ろに強面の男たちを引き連れている。
「騙されるな! その薬は『呪いの魔女』が作ったインチキ品だ!」
ガリウスの大声に広場が静まり返った。
「呪いの魔女だって……?」
「あの、店を爆発させたっていう……」
客たちが不安そうに顔を見合わせ、商品を戻し始めた。ガリウスは勝ち誇ったように鼻を鳴らし、私の前に立った。
「こんなガラクタ、認可されていない! 副作用で肌が溶けるかもしれんぞ! さっさと店を畳んで、違約金を払え!」
彼は杖で商品をひっくり返そうとした。
「……やめろ」
ジークさんが前に出ようとする。
でも、ここで彼が暴れたら、それこそ「危険な店」のレッテルを貼られてしまう。
私が止めようとした瞬間。
「……違いますっ!」
震える、でも芯の通った声が響いた。
カウンターの下からミラが立ち上がっていた。
いつも目深に被っていたフードを脱ぎ、大きな眼鏡の奥の瞳で真っ直ぐにガリウスを睨みつけている。
「これは……インチキじゃありません。私が、みんなのために作った、最高の薬です!」
「な、なんだと? この落ちこぼれが!」
「落ちこぼれでも……成分は完璧です! 肌が溶けるなんてこと、絶対にありません!」
ミラは一歩前に出た。その足は震えていたけれど、もう逃げていなかった。
「私が濃度の調整を間違えていたのは事実です。でも、エマさんが教えてくれました。薄めれば、みんなの役に立つって。……だから、これは安全なんです! 私が保証します!」
彼女の必死な叫び。
それは、今まで「怖い」「呪い」と遠ざけられてきた彼女が、初めて自分の言葉で人々に訴えかけた瞬間だった。
群衆の中から、一人の主婦が声を上げた。
「……そういえば、さっき買ったこの洗剤、すごく手触りが良かったわよ」
「ああ。俺の傷も、本当に綺麗に治ったぞ」
冒険者の一人が完治した腕を見せた。
「呪いどころか、教会で売ってる聖水より効くんじゃねぇか?」
ざわめきが肯定的なものへと変わっていく。
ガリウスは顔を真っ赤にして狼狽えた。
「え、ええい! 黙れ黙れ! これはギルドへの反逆だぞ! お前たち、店を壊せ!」
彼は部下の男たちに命令した。
男たちが棍棒を振り上げ、商品へ襲いかかる。
ガキィンッ!!
金属音が響き、男たちの棍棒が宙を舞った。
ジークさんが鞘に入れたままの大剣で、一瞬にして全員の武器を弾き飛ばしたのだ。
あまりの神速に誰も動きが見えなかった。
「……商品に手を出すなと言ったはずだ」
ジークさんの瞳が、絶対零度の冷気を放つ。
「それに、この薬の安全性は元王国騎士団長の俺が保証する」
「……は?」
ガリウスが間の抜けた声を出した。
「お、王国騎士団長……? まさか、その銀髪に黒の大剣……『氷の英雄』ジークフリートか!?」
広場が爆発したような騒ぎになった。
「おい、あの英雄様だぞ!」
「本物だ! 本物が使ってる薬なら間違いない!」
形勢逆転。
ガリウスは顔面蒼白になり後ずさった。
「ひ、ひぃぃ! お、覚えてろよ!」
捨て台詞を吐いて逃げ出すガリウスと部下たち。
それを見送る暇もなく、客たちが再び殺到した。
「英雄様ご用達の薬くれ!」
「私にもちょうだい!」
ミラが呆然と立ち尽くしている。
私は彼女の肩を叩き、満面の笑みを向けた。
「ミラちゃん、ぼーっとしてる暇はないよ! 完売目指してラストスパート!」
「……は、はいっ!」
ミラが眼鏡を光らせて頷いた。
その顔にはもう怯えの色はなかった。
夕日が広場を赤く染める頃。
私たちの手元には、空っぽになった木箱と金貨十枚を優に超える売上が残っていた。
ミラが重たい革袋を抱きしめて泣いている。
ジークさんが、いつものように無愛想に、でも優しく私の頭に手を置いた。
「……よくやったな、エマ」
「ジークさんこそ、あの『元騎士団長』って本当ですか?」
「……過去の話だ」
彼は気まずそうに目を逸らした。
31
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
ガリ勉令嬢ですが、嘘告されたので誓約書にサインをお願いします!
荒瀬ヤヒロ
恋愛
成績優秀な男爵令嬢のハリィメルは、ある日、同じクラスの公爵令息とその友人達の会話を聞いてしまう。
どうやら彼らはハリィメルに嘘告をするつもりらしい。
「俺とつきあってくれ!」
嘘告されたハリィメルが口にした返事は――
「では、こちらにサインをお願いします」
果たして嘘告の顛末は?
誰にも口外できない方法で父の借金を返済した令嬢にも諦めた幸せは訪れる
しゃーりん
恋愛
伯爵令嬢ジュゼットは、兄から父が背負った借金の金額を聞いて絶望した。
しかも返済期日が迫っており、家族全員が危険な仕事や売られることを覚悟しなければならない。
そんな時、借金を払う代わりに仕事を依頼したいと声をかけられた。
ジュゼットは自分と家族の将来のためにその依頼を受けたが、当然口外できないようなことだった。
その仕事を終えて実家に帰るジュゼットは、もう幸せな結婚は望めないために一人で生きていく決心をしていたけれど求婚してくれる人がいたというお話です。
悪役令嬢は処刑されないように家出しました。
克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。
サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。
追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する
3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
婚約者である王太子からの突然の断罪!
それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。
しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。
味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。
「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」
エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。
そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。
「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」
義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。
【完結】妹ばかり愛され追い出された姉ですが、無口な夫と暮らす日々が幸せすぎます
コトミ
恋愛
セラフィナは、実の親と、妹によって、家から追い出されることとなった。セラフィナがまだ幼い頃、両親は病弱なカタリナのため設備環境が良い王都に移り住んだ。姉のセラフィナは元々両親とともに住んでいた田舎に使用人のマーサの二人きりで暮らすこととなった。お金のない子爵家な上にカタリナのためお金を稼がなくてはならないため、子供二人を王都で暮らすには無理があるとセラフィナだけ残されたのだ。そしてセラフィナが19歳の時、3人が家へ戻ってきた。その理由はカタリナの婚約が上手くいかず王宮にいずらくなったためだ。やっと家族で暮らせると心待ちにしていたセラフィナは帰宅した父に思いがけないことを告げられる。
「お前はジェラール・モンフォール伯爵と結婚することになった。すぐに荷物をまとめるんだ。一週間後には結婚式だ」
困惑するセラフィナに対して、冷酷にも時間は進み続け、結婚生活が始まる。
貴族の爵位って面倒ね。
しゃーりん
恋愛
ホリーは公爵令嬢だった母と男爵令息だった父との間に生まれた男爵令嬢。
両親はとても仲が良くて弟も可愛くて、とても幸せだった。
だけど、母の運命を変えた学園に入学する歳になって……
覚悟してたけど、男爵令嬢って私だけじゃないのにどうして?
理不尽な嫌がらせに助けてくれる人もいないの?
ホリーが嫌がらせされる原因は母の元婚約者の息子の指示で…
嫌がらせがきっかけで自国の貴族との縁が難しくなったホリーが隣国の貴族と幸せになるお話です。
【完結】悪役令嬢の反撃の日々
ほーみ
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる