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初デートinニューヨーク
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「本当にここは素敵な場所ですね。自然に溢れていて、賑やかで。都会の真ん中にあるなんて未だに信じられません。ずっとここに居たくなります」
「そうだな。初めてここに来た時、日本がいかに小さくて、そんな日本しか知らない自分がいかに小さいか思い知らされた。世界は広いんだな。写真やネット越しでは伝わらないものも沢山あるんだ」
その時、大学生くらいの男子数人がスマートフォンを片手にベンチの前を通り過ぎて行ったが、その内の一人が私達の姿に気がつくと、ベンチに近づいて来たのだった。
「Do you know this character?」
男子は自分が着ている日本発の人気ゲームキャラクターのTシャツを指すと、期待する様な満面の笑みで尋ねてくる。
きっと楓さんなら、知ってると即答するだろうと思い、傍らで見ていた。けれども、楓さんは「そうだな……」と呟いたまま、考え込んでしまったのだった。
男子もTシャツを指したまま笑顔が固まってしまい、困った様に友人達と顔を見合わせ出した。このままだと不穏な空気になる事を察したので、楓さんの代わりに私が答えたのだった。
「イ、イエス! ジャパニーズキャラクター!」
親指を立ててサムズアップすると、男子は「Yes! This is my favorite Japanese character!」と大声で笑うと、満足そうに友人達と去って行ったのだった。
ほっと肩の力を抜くと、隣からも「助かった」と安堵した様な声が聞こえてきた。
「日本のキャラクターと言われても、知らなかったからどう答えたらいいのか分からなかった。代わりに答えてくれて助かった」
「えっ……! さっきのキャラクター知らないんですか?」
「ああ……。有名なキャラクターなのか?」
「私が子供の頃から人気のキャラクターです。携帯ゲームが発祥ですが、今ではアニメやグッズ、カードゲーム、漫画、スマートフォン向けのアプリもあります。グッズの専門店やコンセプションカフェ、企業とのコラボだって……。楓さんの子供の頃にもあったと思いますが……」
「ああ。言われてみれば、見た事あるような、無いような……」
楓さんの反応から本当に知らなかったのだと分かり、目が点になってしまう。
「子供の頃にクラスで携帯ゲームが話題になった事があったな。大学のゼミでは、カードゲームの発売日に誰が早朝から店頭に並ぶかで盛り上がっていた。ただ俺はそれが何なのかよく知らなかったから、話題に入れなかったが」
「楓さんは子供の頃、どんな子供だったんですか?」
「勉強ばかりして可愛げのない子供だったよ。あの頃は早く父の様な弁護士になりたくて、日がな勉強ばかりして、子供向けの法律関係の本ばかり読んで、祖父や祖父の知り合いから裁判や弁護士の話を聞いていたな。祖父は新しいものが嫌いだったから、それこそゲームや流行りのおもちゃを買ってもらえなかった。運動もあまり得意じゃなかったから、勉強と読書以外、やる事が無かったというのもあるが……」
「でも、その頃から弁護士を目指していたんですね。すごいです!」
「父が弁護士で、祖父が裁判官だったからだろうな。幼い頃から弁護士や裁判官という仕事が身近にあったのも関係しているかもしれない」
噴水近くで一際賑やかな子供達の声が聞こえて来た。振り向くと、近くのテラスで小学生くらいの子供達が何か騒いでいるらしい。近くに居た大人達が子供達に何か話している姿が見えたのだった。
「テラスがあるんですね。後で行ってみたいです。あっ……」
私が声を上げてしまったので、穏やかな表情で子供達を見ていた楓さんが心配そうに振り返った。
「そうだな。初めてここに来た時、日本がいかに小さくて、そんな日本しか知らない自分がいかに小さいか思い知らされた。世界は広いんだな。写真やネット越しでは伝わらないものも沢山あるんだ」
その時、大学生くらいの男子数人がスマートフォンを片手にベンチの前を通り過ぎて行ったが、その内の一人が私達の姿に気がつくと、ベンチに近づいて来たのだった。
「Do you know this character?」
男子は自分が着ている日本発の人気ゲームキャラクターのTシャツを指すと、期待する様な満面の笑みで尋ねてくる。
きっと楓さんなら、知ってると即答するだろうと思い、傍らで見ていた。けれども、楓さんは「そうだな……」と呟いたまま、考え込んでしまったのだった。
男子もTシャツを指したまま笑顔が固まってしまい、困った様に友人達と顔を見合わせ出した。このままだと不穏な空気になる事を察したので、楓さんの代わりに私が答えたのだった。
「イ、イエス! ジャパニーズキャラクター!」
親指を立ててサムズアップすると、男子は「Yes! This is my favorite Japanese character!」と大声で笑うと、満足そうに友人達と去って行ったのだった。
ほっと肩の力を抜くと、隣からも「助かった」と安堵した様な声が聞こえてきた。
「日本のキャラクターと言われても、知らなかったからどう答えたらいいのか分からなかった。代わりに答えてくれて助かった」
「えっ……! さっきのキャラクター知らないんですか?」
「ああ……。有名なキャラクターなのか?」
「私が子供の頃から人気のキャラクターです。携帯ゲームが発祥ですが、今ではアニメやグッズ、カードゲーム、漫画、スマートフォン向けのアプリもあります。グッズの専門店やコンセプションカフェ、企業とのコラボだって……。楓さんの子供の頃にもあったと思いますが……」
「ああ。言われてみれば、見た事あるような、無いような……」
楓さんの反応から本当に知らなかったのだと分かり、目が点になってしまう。
「子供の頃にクラスで携帯ゲームが話題になった事があったな。大学のゼミでは、カードゲームの発売日に誰が早朝から店頭に並ぶかで盛り上がっていた。ただ俺はそれが何なのかよく知らなかったから、話題に入れなかったが」
「楓さんは子供の頃、どんな子供だったんですか?」
「勉強ばかりして可愛げのない子供だったよ。あの頃は早く父の様な弁護士になりたくて、日がな勉強ばかりして、子供向けの法律関係の本ばかり読んで、祖父や祖父の知り合いから裁判や弁護士の話を聞いていたな。祖父は新しいものが嫌いだったから、それこそゲームや流行りのおもちゃを買ってもらえなかった。運動もあまり得意じゃなかったから、勉強と読書以外、やる事が無かったというのもあるが……」
「でも、その頃から弁護士を目指していたんですね。すごいです!」
「父が弁護士で、祖父が裁判官だったからだろうな。幼い頃から弁護士や裁判官という仕事が身近にあったのも関係しているかもしれない」
噴水近くで一際賑やかな子供達の声が聞こえて来た。振り向くと、近くのテラスで小学生くらいの子供達が何か騒いでいるらしい。近くに居た大人達が子供達に何か話している姿が見えたのだった。
「テラスがあるんですね。後で行ってみたいです。あっ……」
私が声を上げてしまったので、穏やかな表情で子供達を見ていた楓さんが心配そうに振り返った。
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