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そうしているうちに、優秀なラナの手によってミレーナの身支度は終わった。
「出来ました。どうですか?」
鏡に映るのは、デビュタント用の白いドレスを着た普段よりも美しいミレーナの姿。
「流石ラナね。まるで別人みたいだわ」
「それは、お嬢様が普段から化粧を余りしないからですよ。お嬢様は化粧をしなくでも可愛らしいですが、そう言う系統の方は化粧をすると見違える様に変わるんですよ」
(私だって分かってるわ。化粧は、女性の嗜みだって。けれど、化粧の匂いが苦手なんだもの…)
「最後に、これを付ければ完成ですよ」
そう言って、ラナは小ぶりなサファイアのネックレスをミレーナに付ける。それは、今日という特別な日の為にルークがミレーナに贈ってくれた物だった。
「流石、ルーク様が選んだ物ですね。ミレーナ様によく似合っています」
満足げなラナの言葉を聞きながら、鏡に映った自身を見る。胸元で光を反射して光る、ルークの瞳の色のネックレス。
(嬉しい…)
婚約者だけが纏う事を許されるルークの瞳の宝石。
「お嬢様、ルーク様からの贈り物が嬉しいのは分かりますが、そろそろお時間です」
「そ、そうね!」
ラナに促され、ミレーナは部屋を出て一階にある応接室に向かう。応接室の前に着くと、部屋からは両親と彼の声が聞こえて来る。少し緊張しながら、ミレーナは部屋に入る。
「お待たせしました」
部屋に入ったミレーナに対して、すぐさまリグルから声がかかる。
「おぉっ!ミレーナ、とっても素敵だぞ!流石、私とミラの子だ!」
普段穏やかな父が興奮してミレーナを褒める。そんな父を、母が嗜める。
「貴方ったら、少しは落ち着いて下さい。それに、婚約者であるルークさんよりも先にミレーナを褒めるのもどうかと思いますよ?」
「す、すまない…」
愛する妻に注意され、しょんぼりするダリル。
そんなダリルに対して、ルークは笑って応える。
「いや、伯爵の気持ちも凄く分かります。ですが、今度からは誰よりも先に僕がミレーナを褒めます」
そう言って、ルークはミレーナの前に立つ。
「ミレーナ、凄く綺麗だよ」
「あ、ありがとう。ルークもとても素敵よ…」
ルークに褒められ、ミレーナは顔が赤くなるのが分かった。今日のルークは、髪をオールバックにして黒い正装を身に纏っており、いつもよりとても大人の男性に見えてかっこよかった。
「ありがとう。ミレーナの大切なデビュタントのエスコートが出来るんだ。いつもより気合を入れてるんだ」
そう言って、ルークはミレーナの手を取るとそこに口付けをする。
「ミレーナ嬢。今夜という特別な日に、この様に美しい令嬢をエスコート出来てとても光栄です」
「~~~っ!!もう、ルークっ!揶揄わないでっ!」
「ははっ!ごめんごめん。だけど、今言った事は本心だよ」
「もうっ!」
そんな2人を両親がニヤニヤと見つめている事に暫くして気付いたミレーナは、更に顔を赤くするのだった。
「出来ました。どうですか?」
鏡に映るのは、デビュタント用の白いドレスを着た普段よりも美しいミレーナの姿。
「流石ラナね。まるで別人みたいだわ」
「それは、お嬢様が普段から化粧を余りしないからですよ。お嬢様は化粧をしなくでも可愛らしいですが、そう言う系統の方は化粧をすると見違える様に変わるんですよ」
(私だって分かってるわ。化粧は、女性の嗜みだって。けれど、化粧の匂いが苦手なんだもの…)
「最後に、これを付ければ完成ですよ」
そう言って、ラナは小ぶりなサファイアのネックレスをミレーナに付ける。それは、今日という特別な日の為にルークがミレーナに贈ってくれた物だった。
「流石、ルーク様が選んだ物ですね。ミレーナ様によく似合っています」
満足げなラナの言葉を聞きながら、鏡に映った自身を見る。胸元で光を反射して光る、ルークの瞳の色のネックレス。
(嬉しい…)
婚約者だけが纏う事を許されるルークの瞳の宝石。
「お嬢様、ルーク様からの贈り物が嬉しいのは分かりますが、そろそろお時間です」
「そ、そうね!」
ラナに促され、ミレーナは部屋を出て一階にある応接室に向かう。応接室の前に着くと、部屋からは両親と彼の声が聞こえて来る。少し緊張しながら、ミレーナは部屋に入る。
「お待たせしました」
部屋に入ったミレーナに対して、すぐさまリグルから声がかかる。
「おぉっ!ミレーナ、とっても素敵だぞ!流石、私とミラの子だ!」
普段穏やかな父が興奮してミレーナを褒める。そんな父を、母が嗜める。
「貴方ったら、少しは落ち着いて下さい。それに、婚約者であるルークさんよりも先にミレーナを褒めるのもどうかと思いますよ?」
「す、すまない…」
愛する妻に注意され、しょんぼりするダリル。
そんなダリルに対して、ルークは笑って応える。
「いや、伯爵の気持ちも凄く分かります。ですが、今度からは誰よりも先に僕がミレーナを褒めます」
そう言って、ルークはミレーナの前に立つ。
「ミレーナ、凄く綺麗だよ」
「あ、ありがとう。ルークもとても素敵よ…」
ルークに褒められ、ミレーナは顔が赤くなるのが分かった。今日のルークは、髪をオールバックにして黒い正装を身に纏っており、いつもよりとても大人の男性に見えてかっこよかった。
「ありがとう。ミレーナの大切なデビュタントのエスコートが出来るんだ。いつもより気合を入れてるんだ」
そう言って、ルークはミレーナの手を取るとそこに口付けをする。
「ミレーナ嬢。今夜という特別な日に、この様に美しい令嬢をエスコート出来てとても光栄です」
「~~~っ!!もう、ルークっ!揶揄わないでっ!」
「ははっ!ごめんごめん。だけど、今言った事は本心だよ」
「もうっ!」
そんな2人を両親がニヤニヤと見つめている事に暫くして気付いたミレーナは、更に顔を赤くするのだった。
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