73 / 80
大陸を移動する猪
帰国
しおりを挟む
しのがシナの国の貧困村を中心に巡ったあと、農作物や鉱石など品物のやり取りがある商人は魔法に気付き始める。
それはそうだろう。
村人が小綺麗になり、村の家々が立て替えたかのように新しくなり、広く整った街道が出来て、共用厠が今までのように使えないのだから。
不思議に思い、村で何があったかと聞くのも当然の反応だ。
「幸運の豚が現れて、女神の魔法を教えてくれたんだよ。」
どの村でも村人の反応はそんな感じだった。
大人は口が堅くても、子供だったら真実を漏らすだろうと小さな子供に聞いても同じことを言う。
「豚?女神?魔法?・・・外の国の宗教が我が国に入ってきたのか?・・・豚を村人に与えて懐柔したのだろうか?もしそうであれば由々しき事ではないか?皇帝の御代に影響するのでは?」
ジョーカイに出入りせず、シナの国の内陸で商売をしていた商人の目には、村人の発言がそのように受け取られていた。
一方、ジョーカイを中心に活動している商人は別の見解である。
「ようやく村の人達も魔法を使う事を覚えたか。これで安心して取引が出来る。」
特に食品を扱う商会では、感染症が蔓延する危機に瀕したことから衛生状態に厳しい目を向けていたが、ようやく衛生観念に共通項を見出していた。
そして、感染症の拡大中に親を亡くし、何とか生き延びて生活魔法を覚えた年若い子供。特に女子が商人達の手で攫われる事件が起こっていた。
『魔法が使える子供を城の下働きに入れたら高い金で買ってもらえる。』
優秀な下働きの人材として、取引されていた。
子供が攫われた村では捜索する事が叶わず、諦めるしかなかった。
そんな事を知らず、しのは相変わらずの日々を過ごしていたが、長く教会を留守にしていた事も気にかかったので、帰国する事にした。
誘拐されてから三年目の事である。
しのは十三歳、颯は二十二歳、蓮は二十八歳、栞は二十四歳になっていた。
栞は食品関連の物質変化が出来るようになっていて、種を知っている食品に魔改造し、エゾチや各地で植えて増やして使っているので、見慣れた食材の料理が出てきてちょっと嬉しい。
「生活魔法がある程度伝わったし、緑が増えて耕作できるところが多くなったし、私が出来る事って無さそうだよね。」
魔女に出会って緑地を増やしてもらったのは、偶然だったけれど、自分には出来なかった事だからラッキーかもしれない。
魔女のお陰で空が飛べるようになり、移動が随分楽になったのは大きい。
そんな事を考えながら、教会の入り口を通った。
庭を通過するとジャンが大声を上げる。
「しの!しのじゃないか!無事だったのか!」
「あ、ジャンさん、お久しぶりです。ご心配おかけしました。」
へらっと笑えばがっしりと両脇に手を入れ、高い高いをされた。
ちょっ!下ろして!私小さい子供じゃないよ。見た目は子供だけどおばさんだから、恥ずかしいから止めてー!
驚いたまま固まっていると、ようやく下ろしてもらえた。ふぅ。
外の騒ぎが聞こえたのか、アンも走ってきた。
「しのさん!帰ってくると聞いていましたが、無事だったんですね。」
そう、唐突に帰国すると驚かせてしまうから、颯を通じて文字伝達の魔道具で連絡してもらってたんだよ。
だから予定通りの帰国ではあるんだけれど、予想以上に騒ぎになっていてびっくり。
目を赤くして私の姿を確認するアンを見ていたら、なんだかもらい泣きしてしまう。
「ご心配をおかけしました。無事に帰ってくることが出来ました。」
ぺこりと頭を下げると、ふわっと抱きしめられる。
「しのさん、おかえりなさい。」
「ただいま。アンさん。」
そっか、おかえりって言ってもらえるんだ。
その後は私が借りていた部屋に行って一休みし、フェリクスと対面して報告する事になった。
報告ってさ、滞在期間が長いほど膨大な量になるわけよ。
一応ね、記録は書いていたんだよ。
自分用の行動記録はこの世界に来てから続けていたし、最初は木板に書いていたのを紙に書き直してから一行日記風にまとめていたの。
それ以外にも向こうの国に行ってから、寝る前に何をしたかまとめていた。
そうしないと名産品や置いてきた魔道具が分からなくなるから。
で、それをそのままフェリクスに見せるわけにはいかないから、清書したものがある。
今回はそれを見せつつ報告し、必要と言われたら書類はそのまま渡すつもりだ。
フェリクスの執務室に入り、長く不在にしていた事を謝罪する。
「君は・・・誘拐された被害者ではないか。」
「途中からは帰ろうと思えば帰ることも出来たのですが、状況が状況だったのでつい。」
思わず本音を言ってしまった。
溜息と共にフェリクスは口を開く。
「きっかけはともかく、君が向こうで頑張ってくれたお陰で感染症に気付く事が出来たし、水際で感染を食い止める事ができた。それに教会の布教活動が出来るようになった。感謝する。」
「食い止められて良かったです。」
布教については言及しない。
魔法に感謝しているけれど、信徒じゃないからね。
挨拶の後は時間をかけて報告タイムに突入した。
まとめていた紙を確認しながら気になる事は質問され、質問に答えてを繰り返し、三時間ほど経過したところで今日は終わり、また明日続きを報告する事にした。
「あ、付与魔法の仕事はどうしましょうか?」
「君は・・・帰ってきて早々、仕事をするつもりか?」
「もちろんです。」
こめかみに二本の指をあてながらため息をつく。
「こちらとしては付与をしてもらえるのは助かる。後程魔石を届けよう。」
「今日でしたら、二十個ほど付与が出来ます。」
数に驚かれつつも、仕事をもらって部屋に戻った。
部屋ではアンにお土産の紅茶を渡す。
「観光で出かけたわけではないでしょうに。」
と苦言を呈しつつも、しっかりと受け取り『後程、フェリクス様にも飲んでいただきましょうね。』と持って行った。
その日は付与の仕事をしてから就寝時間になり、文字伝達の魔道具で各所へ無事に帰国したことを伝える。
ジロウは私が誘拐されたことを知っていたけれど、マサ達には知らせないようにお願いしていた。
正月や夏休みは学院の課題が多くて帰る事が出来ないと言付けていたので、今度帰って顔を見せながら海外にいた事をゆっくり伝えようと思う。
颯達も無事の帰国に安堵していた。
一週間ほどかけて向こうの国での出来事を報告し、ようやく里帰り出来る事になった。
久しぶりにカーチの村に入り、村長の家に行く。
呼び出しのベルを鳴らすと、キヨが応答する声と共に、玄関からドタドタと音がしてマサが戸を開けた。
「しの!帰ってきたか!暫く見ないうちに大きくなったなぁ。」
簡単に抱っこ出来ない身長になっているので、両手が宙に浮いていたけれど、両肩をがしっと掴んでから頭を撫でられた。
「まぁまぁ!しのちゃんったらすっかりお姉さんになったわねぇ。」
奥からキヨも出てきて笑顔で迎えてくれる。
「ただいま帰りました。暫く来られなくてすみません。」
家の中に荷物を運び込み、居間でお茶を飲みながら話をする。
学院に通っていたはずだったけれど、実は誘拐されて違う大陸にいた事。
日本とその国の違い、感染症の事、生活魔法の指導をして国を巡った事をゆっくりと説明した。
キヨは手で口元を抑えながら涙ぐむし、マサは顎が外れっぱなしで戻せるのか心配になる驚き方をしていたけれど、全部話し終ったら再び無事を喜んでくれた。
二人の様子が叔母夫婦を見ているように感じて、嬉しくなった。
そういえば実の両親よりも、叔母夫婦ってこうやって一緒に喜んだり心配してくれたりして、それが嬉しくて懐いていたっけ。
マサの家の居心地の良さの理由に納得した。
十日ほどマサの家に滞在していたけれど、またジェドに戻る。
休暇明けの私はフェリクスと面会し、前回の報告書の内容に齟齬が無いか確認する。
「数十年前、少女が別の大陸で商人に買い取られ見世物として扱われたことがあったのだ。」
「え?」
「絹や陶磁器、屏風や工芸品など家具と一緒に纏足の少女が王家の血筋と偽り展示品として扱われ、メリケンでの展示は多くの関心を集めていた。だが、人道的にあってはならないだろう?だからこそ反対する者達もいたのだ。」
「そんな事があったんですね。」
本人の意思を無視したモデル販売とでもいうのか。
話題性のあるモデルと一緒に品物を配置し、購買意欲を刺激する。
そうやってその商人は多大な利益を得たのだろう。
「商人の扱う品への関心は一時的なものだったため、少女はその後、サーカスで見世物として扱われたそうだが・・・そこから先の行方が分からないままだ。」
「・・・。」
「教会はその頃から女性の足を無理矢理変形させる行為を止めるように伝えていたが、今回の報告でまだ続いていると知った。強く非難し、女性の保護をする事になった。」
回復魔法や治癒魔法でどこまで治せるか分からないが、女性が自立できる助けがあるのは良い事だと思う。
フェリクスと面会が終わる頃、じっと私の顔を見た彼は口を開く。
「君は・・・、回復や治癒の魔法も使えたのだな。」
覚悟していたけれど、その事実に気付かれてしまったので正直に頷く。
猪だった事や転移、インベントリについては明かさないけれど、教会の専売特許ともいえる魔法が使える事をフェリクスだけに伝えた。
第三章-完-
-----------------
ここまで読んでくださってありがとうございます。
誰も読んでくれないかもしれない。そう思いながらも書き進めていました。
ところがお気に入り登録してくださる方や、いいねを毎回押してくださる方、まさかのエールまでいただいて、嬉しさと感謝でいっぱいですし、毎回励みになっていました。
読んでくださる全ての方に感謝し、皆様が穏やかな年末年始を過ごせますようにと願っています。
4章を書き進めていますが、体調により更新が滞る事があるかもしれません。
それでも読んでくださる方がいらっしゃいましたらありがたいです。
元日は確実に更新になります。
それはそうだろう。
村人が小綺麗になり、村の家々が立て替えたかのように新しくなり、広く整った街道が出来て、共用厠が今までのように使えないのだから。
不思議に思い、村で何があったかと聞くのも当然の反応だ。
「幸運の豚が現れて、女神の魔法を教えてくれたんだよ。」
どの村でも村人の反応はそんな感じだった。
大人は口が堅くても、子供だったら真実を漏らすだろうと小さな子供に聞いても同じことを言う。
「豚?女神?魔法?・・・外の国の宗教が我が国に入ってきたのか?・・・豚を村人に与えて懐柔したのだろうか?もしそうであれば由々しき事ではないか?皇帝の御代に影響するのでは?」
ジョーカイに出入りせず、シナの国の内陸で商売をしていた商人の目には、村人の発言がそのように受け取られていた。
一方、ジョーカイを中心に活動している商人は別の見解である。
「ようやく村の人達も魔法を使う事を覚えたか。これで安心して取引が出来る。」
特に食品を扱う商会では、感染症が蔓延する危機に瀕したことから衛生状態に厳しい目を向けていたが、ようやく衛生観念に共通項を見出していた。
そして、感染症の拡大中に親を亡くし、何とか生き延びて生活魔法を覚えた年若い子供。特に女子が商人達の手で攫われる事件が起こっていた。
『魔法が使える子供を城の下働きに入れたら高い金で買ってもらえる。』
優秀な下働きの人材として、取引されていた。
子供が攫われた村では捜索する事が叶わず、諦めるしかなかった。
そんな事を知らず、しのは相変わらずの日々を過ごしていたが、長く教会を留守にしていた事も気にかかったので、帰国する事にした。
誘拐されてから三年目の事である。
しのは十三歳、颯は二十二歳、蓮は二十八歳、栞は二十四歳になっていた。
栞は食品関連の物質変化が出来るようになっていて、種を知っている食品に魔改造し、エゾチや各地で植えて増やして使っているので、見慣れた食材の料理が出てきてちょっと嬉しい。
「生活魔法がある程度伝わったし、緑が増えて耕作できるところが多くなったし、私が出来る事って無さそうだよね。」
魔女に出会って緑地を増やしてもらったのは、偶然だったけれど、自分には出来なかった事だからラッキーかもしれない。
魔女のお陰で空が飛べるようになり、移動が随分楽になったのは大きい。
そんな事を考えながら、教会の入り口を通った。
庭を通過するとジャンが大声を上げる。
「しの!しのじゃないか!無事だったのか!」
「あ、ジャンさん、お久しぶりです。ご心配おかけしました。」
へらっと笑えばがっしりと両脇に手を入れ、高い高いをされた。
ちょっ!下ろして!私小さい子供じゃないよ。見た目は子供だけどおばさんだから、恥ずかしいから止めてー!
驚いたまま固まっていると、ようやく下ろしてもらえた。ふぅ。
外の騒ぎが聞こえたのか、アンも走ってきた。
「しのさん!帰ってくると聞いていましたが、無事だったんですね。」
そう、唐突に帰国すると驚かせてしまうから、颯を通じて文字伝達の魔道具で連絡してもらってたんだよ。
だから予定通りの帰国ではあるんだけれど、予想以上に騒ぎになっていてびっくり。
目を赤くして私の姿を確認するアンを見ていたら、なんだかもらい泣きしてしまう。
「ご心配をおかけしました。無事に帰ってくることが出来ました。」
ぺこりと頭を下げると、ふわっと抱きしめられる。
「しのさん、おかえりなさい。」
「ただいま。アンさん。」
そっか、おかえりって言ってもらえるんだ。
その後は私が借りていた部屋に行って一休みし、フェリクスと対面して報告する事になった。
報告ってさ、滞在期間が長いほど膨大な量になるわけよ。
一応ね、記録は書いていたんだよ。
自分用の行動記録はこの世界に来てから続けていたし、最初は木板に書いていたのを紙に書き直してから一行日記風にまとめていたの。
それ以外にも向こうの国に行ってから、寝る前に何をしたかまとめていた。
そうしないと名産品や置いてきた魔道具が分からなくなるから。
で、それをそのままフェリクスに見せるわけにはいかないから、清書したものがある。
今回はそれを見せつつ報告し、必要と言われたら書類はそのまま渡すつもりだ。
フェリクスの執務室に入り、長く不在にしていた事を謝罪する。
「君は・・・誘拐された被害者ではないか。」
「途中からは帰ろうと思えば帰ることも出来たのですが、状況が状況だったのでつい。」
思わず本音を言ってしまった。
溜息と共にフェリクスは口を開く。
「きっかけはともかく、君が向こうで頑張ってくれたお陰で感染症に気付く事が出来たし、水際で感染を食い止める事ができた。それに教会の布教活動が出来るようになった。感謝する。」
「食い止められて良かったです。」
布教については言及しない。
魔法に感謝しているけれど、信徒じゃないからね。
挨拶の後は時間をかけて報告タイムに突入した。
まとめていた紙を確認しながら気になる事は質問され、質問に答えてを繰り返し、三時間ほど経過したところで今日は終わり、また明日続きを報告する事にした。
「あ、付与魔法の仕事はどうしましょうか?」
「君は・・・帰ってきて早々、仕事をするつもりか?」
「もちろんです。」
こめかみに二本の指をあてながらため息をつく。
「こちらとしては付与をしてもらえるのは助かる。後程魔石を届けよう。」
「今日でしたら、二十個ほど付与が出来ます。」
数に驚かれつつも、仕事をもらって部屋に戻った。
部屋ではアンにお土産の紅茶を渡す。
「観光で出かけたわけではないでしょうに。」
と苦言を呈しつつも、しっかりと受け取り『後程、フェリクス様にも飲んでいただきましょうね。』と持って行った。
その日は付与の仕事をしてから就寝時間になり、文字伝達の魔道具で各所へ無事に帰国したことを伝える。
ジロウは私が誘拐されたことを知っていたけれど、マサ達には知らせないようにお願いしていた。
正月や夏休みは学院の課題が多くて帰る事が出来ないと言付けていたので、今度帰って顔を見せながら海外にいた事をゆっくり伝えようと思う。
颯達も無事の帰国に安堵していた。
一週間ほどかけて向こうの国での出来事を報告し、ようやく里帰り出来る事になった。
久しぶりにカーチの村に入り、村長の家に行く。
呼び出しのベルを鳴らすと、キヨが応答する声と共に、玄関からドタドタと音がしてマサが戸を開けた。
「しの!帰ってきたか!暫く見ないうちに大きくなったなぁ。」
簡単に抱っこ出来ない身長になっているので、両手が宙に浮いていたけれど、両肩をがしっと掴んでから頭を撫でられた。
「まぁまぁ!しのちゃんったらすっかりお姉さんになったわねぇ。」
奥からキヨも出てきて笑顔で迎えてくれる。
「ただいま帰りました。暫く来られなくてすみません。」
家の中に荷物を運び込み、居間でお茶を飲みながら話をする。
学院に通っていたはずだったけれど、実は誘拐されて違う大陸にいた事。
日本とその国の違い、感染症の事、生活魔法の指導をして国を巡った事をゆっくりと説明した。
キヨは手で口元を抑えながら涙ぐむし、マサは顎が外れっぱなしで戻せるのか心配になる驚き方をしていたけれど、全部話し終ったら再び無事を喜んでくれた。
二人の様子が叔母夫婦を見ているように感じて、嬉しくなった。
そういえば実の両親よりも、叔母夫婦ってこうやって一緒に喜んだり心配してくれたりして、それが嬉しくて懐いていたっけ。
マサの家の居心地の良さの理由に納得した。
十日ほどマサの家に滞在していたけれど、またジェドに戻る。
休暇明けの私はフェリクスと面会し、前回の報告書の内容に齟齬が無いか確認する。
「数十年前、少女が別の大陸で商人に買い取られ見世物として扱われたことがあったのだ。」
「え?」
「絹や陶磁器、屏風や工芸品など家具と一緒に纏足の少女が王家の血筋と偽り展示品として扱われ、メリケンでの展示は多くの関心を集めていた。だが、人道的にあってはならないだろう?だからこそ反対する者達もいたのだ。」
「そんな事があったんですね。」
本人の意思を無視したモデル販売とでもいうのか。
話題性のあるモデルと一緒に品物を配置し、購買意欲を刺激する。
そうやってその商人は多大な利益を得たのだろう。
「商人の扱う品への関心は一時的なものだったため、少女はその後、サーカスで見世物として扱われたそうだが・・・そこから先の行方が分からないままだ。」
「・・・。」
「教会はその頃から女性の足を無理矢理変形させる行為を止めるように伝えていたが、今回の報告でまだ続いていると知った。強く非難し、女性の保護をする事になった。」
回復魔法や治癒魔法でどこまで治せるか分からないが、女性が自立できる助けがあるのは良い事だと思う。
フェリクスと面会が終わる頃、じっと私の顔を見た彼は口を開く。
「君は・・・、回復や治癒の魔法も使えたのだな。」
覚悟していたけれど、その事実に気付かれてしまったので正直に頷く。
猪だった事や転移、インベントリについては明かさないけれど、教会の専売特許ともいえる魔法が使える事をフェリクスだけに伝えた。
第三章-完-
-----------------
ここまで読んでくださってありがとうございます。
誰も読んでくれないかもしれない。そう思いながらも書き進めていました。
ところがお気に入り登録してくださる方や、いいねを毎回押してくださる方、まさかのエールまでいただいて、嬉しさと感謝でいっぱいですし、毎回励みになっていました。
読んでくださる全ての方に感謝し、皆様が穏やかな年末年始を過ごせますようにと願っています。
4章を書き進めていますが、体調により更新が滞る事があるかもしれません。
それでも読んでくださる方がいらっしゃいましたらありがたいです。
元日は確実に更新になります。
11
あなたにおすすめの小説
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる