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運命のつがいと初恋 第5章
⑩
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「馨のいう結婚ってどういうものなの?」
「どういうって、……結婚は結婚。家族になることだろ」
「でも、馨って、雑誌に書いてあったけど女優さんと付き合ってる、んだよね?」
陽向の話を聞きながら東園は目をむき大きく頭を振った。
「まさか、そんなことない」
「でも、それからネットでも検索したけど、色々出てきたよ」
表情を硬くして東園は黙り込んだ。
「僕の発情期に付きあってくれたのが始まりなんだから、別に誰と付き合っててもいいんだけど、……ええと、いや、結果良くないんだけど」
「……陽向」
「僕は好きになったのも、いっ、いろいろしたのも馨が初めてだからその、馨を別の人とシェアするのはちょっと、出来るか分からない」
だからとりあえず返す、とリングを載せた右手を東園へ差し出した。
「αのお金持ちはたくさんのΩを囲う習慣があるって聞いたことがあったけど、昔話かと思ってた。あ、別に批判しているわけじゃなくて、そうして生き繋いだΩがいっぱい居たんだろうから、それはそれでいいと思うんだけど、僕は難しいかなって思うだけで」
手のひらから一向に無くならないリングと、その向こうの呆然としている東園。東園はしばらくフリーズしていたがああ、と声つきのため息を零して陽向に顔を近づけた。
「俺と初めて会ったときのこと、覚えてる?」
「へ?……ええと中学の、入学式? かな」
今どうして、そんなことを聞くのか。陽向が首を傾げるとそんな陽向を見ていた東園が苦笑する。
「陽向とはじめて会ったのは、俺が姉と母と、母の実家に帰省した時だ。風邪を引いた姉が、その日行くはずだった小学生夏休み料理教室に代わりで参加してそこで陽向と同じ班になった」
「料理教室……」
小学生の頃に会っていた、覚えがない陽向はその頃を思い出そうとする。
確かに五年生の夏休み、母の友達が開催した料理教室に誘われていやいやながら行ったけど、確かに班での作業だったけど。そういえば、背が高くて元気の良い男の子がいたような。
「覚えてないよな、俺はそこで陽向を見て、あ、運命のつがいがいたって思ったよ」
まさかそんな昔に、驚きで陽向は目を瞠る。
「え、そんな、小学生の時に? そんな、そんなに早く分かるものなの?」
「自分では間違いないって確信してた。だから陽向がその時中学受験するって
言ってたから俺も受験した。どうしてもその学校に行きたいからって」
「ええっ」
そのためにわざわざ陽向の地元に越してきたのか。自分のせいでと思うと血の気が引く。意図もなにもないが少年には大きな選択だっただろう。よく周りも許したものだと思う。
「つがいは惹かれあうというから再会したら陽向も俺に気付いてくれるものだと思ってた。でも陽向にはすでに両親公認のつがいがいると知ってショックだったな。しかも目も合わないくらい嫌われてたから」
東園は陽向の手を包むようにそっと両手を添えた。
「自分の感覚は間違いないと確信してるけど、話をしたくても避けられて辛かったし、佐伯と常に一緒にいる陽向を見たくなくて自分が勘違いをしているだけで、つがいは別にいると思うことにした。だからこっちに戻って探した」
陽向を縋るような目で見上げる東園の視線に陽向は気まずさを感じそろっと目を伏せた。
中学の時、陽向は匂いがきつく感じて東園を遠ざけていた。Ωを嫌っているようだったから余計に避けていたけれど、話し掛けてみればよかったのかな。確かに苦手意識があったから心苦しい。
「陽向の知った情報の半分はおそらく事実だ。探したけれど陽向の他につがいだと思える人はいなかった。だから最後に一度、本当に自分は正しかったのか間違っていたのか確認したくて、陽向を探して会いに行ったんだ。陽向と再会する一年は前から恋人はいなかったし、今も他に誰かいるなんてことはない。これから先も俺には陽向だけだ」
言い募る東園に胸がきゅっと震える。包む手に力を緩め、陽向の指にキスをした。想像以上に東園はつがいを求めていたようだ。康平もαはΩに執着すると言っていた。
「僕だけなら嬉しい。凄く嬉しいよ。でも馨に比べて僕は平々凡々な人間だけどいいのかな、つがいだから気にならない?」
しかもつがいだって気が付かないほどには鈍感だし、と陽向が続けると東園が眉根を寄せた。
「陽向はそういうけど、俺からすれば陽向は最初から誰より輝いて見えたし、陽向を忘れようとしていた時も、気が付けば陽向の事を思い出して、会いたくて、一目見たくて苦しかった。今、陽向が近くにいてくれてるけど、もしかしたら夢を見てるだけで覚めたらいないかもしれないと思うときがある」
え、そんなに、と密かに驚く。病的な思考じゃないかと心配になる。
「ちゃんといるよ、大丈夫」
「ああ、そうだよな。それだけ陽向は俺にとって特別で代えのきかない存在なんだ。つがいだからかもしれないし、そうじゃないかもしれない。陽向がいいんだ、陽向じゃないと駄目なんだ」
熱っぽく言われそこまで思ってくれていたのかと嬉しくなる。
何を迷って悩んでいたか思い出せないほどじわじわ幸福感が満ちていく。
「そんなふうに思ってくれてるなんて知らなかったよ。もっと馨の事を知りたい」
掌のリングを嵌め直して東園の手を握る。
「大好きだよ。ずっと一緒にいるから」
安心してと続けようとして唇を奪われた。優しく触れたあと、甘く絡み合う深いキスがくる。
ゆっくりとベッドに倒され、陽向は愛する男の肩に手を回し引き寄せる。角度を変えながら長く唇を合わせていると気持ちが高まってくる。
東園の手が陽向のシャツに入ってきた時、自分の状況を思い出し、唇を振り切って「だめ」と忍び込んだ手を止めた。
「どうして?」
陽向の頬を撫でながら眉尻を下げる東園を押しのけ陽向はベッドの縁に座った。
ため息を零して陽向の隣に座った東園に顔を向け陽向はそっと腹に手を当てた。
「昨日もしたし、だから大丈夫だと思うんだけど、先生にちゃんと聞いていないからやめた方がいいかなと思って」
「ん? なんだ、どこか悪いのか?」
焦って顔を近づける東園に陽向は首を振った。
「違うよ。子どもが出来たんだ」
はっと息を吸い込んだ東園が陽向の手を強く握った。
「そうか、そうか……ああ、そうだよな、可能性があるのに気がつかなかった。そうか」
反応の薄い東園に陽向は少し不安になる。
妊娠が嬉しいならもっと喜ぶような。もしかして子どもは欲しくなかったのかもしれない。
凛子と接する東園を見る限り、子どもは好きそうだったのだけど。
「ええと、僕はその、産もうかと思っているんだけど、もし馨が望んでいないなら」
「おいちょっと待って、望んでいるさ。二つの幸せがいっぺんに舞い込んできたから驚いているだけ。陽向がいいなら是非産んで欲しい」
握った手を引き唇を寄せたあと、東園は陽向を強く抱き締めた。
「人生で一番幸せかもしれない」
ぼそっとそんな事を言うから陽向は笑ってしまう。
「幼稚園のお母さん達が、出産は本当にきついけど、我が子を初めて抱いたとき幸せ過ぎて泣いたって言ってたし、初めてママって言われたとき感動して泣いたって言ってた人もいたよ。一番幸せはすぐ更新されるかも」
「そうだな、きっとそうだ」
陽向を抱きしめている腕の力が強くなり、少し苦しい。でも陽向にとって東園の腕の中は好きな匂いに溢れた自分の居場所だ。しっくりくる。
もし東園がたくさんのΩを囲っていたとして、東園と離れる選択をしたとしたら陽向はきっと恋しくて苦しい日々を送らなければならなかっただろう。
東園と別れる必要がなくて本当に良かった。ますます強くなるから陽向も同じように東園の身体に腕を回し力を込めた。強く抱き締めたのに、東園は嬉しそうに笑うだけだった。
「どういうって、……結婚は結婚。家族になることだろ」
「でも、馨って、雑誌に書いてあったけど女優さんと付き合ってる、んだよね?」
陽向の話を聞きながら東園は目をむき大きく頭を振った。
「まさか、そんなことない」
「でも、それからネットでも検索したけど、色々出てきたよ」
表情を硬くして東園は黙り込んだ。
「僕の発情期に付きあってくれたのが始まりなんだから、別に誰と付き合っててもいいんだけど、……ええと、いや、結果良くないんだけど」
「……陽向」
「僕は好きになったのも、いっ、いろいろしたのも馨が初めてだからその、馨を別の人とシェアするのはちょっと、出来るか分からない」
だからとりあえず返す、とリングを載せた右手を東園へ差し出した。
「αのお金持ちはたくさんのΩを囲う習慣があるって聞いたことがあったけど、昔話かと思ってた。あ、別に批判しているわけじゃなくて、そうして生き繋いだΩがいっぱい居たんだろうから、それはそれでいいと思うんだけど、僕は難しいかなって思うだけで」
手のひらから一向に無くならないリングと、その向こうの呆然としている東園。東園はしばらくフリーズしていたがああ、と声つきのため息を零して陽向に顔を近づけた。
「俺と初めて会ったときのこと、覚えてる?」
「へ?……ええと中学の、入学式? かな」
今どうして、そんなことを聞くのか。陽向が首を傾げるとそんな陽向を見ていた東園が苦笑する。
「陽向とはじめて会ったのは、俺が姉と母と、母の実家に帰省した時だ。風邪を引いた姉が、その日行くはずだった小学生夏休み料理教室に代わりで参加してそこで陽向と同じ班になった」
「料理教室……」
小学生の頃に会っていた、覚えがない陽向はその頃を思い出そうとする。
確かに五年生の夏休み、母の友達が開催した料理教室に誘われていやいやながら行ったけど、確かに班での作業だったけど。そういえば、背が高くて元気の良い男の子がいたような。
「覚えてないよな、俺はそこで陽向を見て、あ、運命のつがいがいたって思ったよ」
まさかそんな昔に、驚きで陽向は目を瞠る。
「え、そんな、小学生の時に? そんな、そんなに早く分かるものなの?」
「自分では間違いないって確信してた。だから陽向がその時中学受験するって
言ってたから俺も受験した。どうしてもその学校に行きたいからって」
「ええっ」
そのためにわざわざ陽向の地元に越してきたのか。自分のせいでと思うと血の気が引く。意図もなにもないが少年には大きな選択だっただろう。よく周りも許したものだと思う。
「つがいは惹かれあうというから再会したら陽向も俺に気付いてくれるものだと思ってた。でも陽向にはすでに両親公認のつがいがいると知ってショックだったな。しかも目も合わないくらい嫌われてたから」
東園は陽向の手を包むようにそっと両手を添えた。
「自分の感覚は間違いないと確信してるけど、話をしたくても避けられて辛かったし、佐伯と常に一緒にいる陽向を見たくなくて自分が勘違いをしているだけで、つがいは別にいると思うことにした。だからこっちに戻って探した」
陽向を縋るような目で見上げる東園の視線に陽向は気まずさを感じそろっと目を伏せた。
中学の時、陽向は匂いがきつく感じて東園を遠ざけていた。Ωを嫌っているようだったから余計に避けていたけれど、話し掛けてみればよかったのかな。確かに苦手意識があったから心苦しい。
「陽向の知った情報の半分はおそらく事実だ。探したけれど陽向の他につがいだと思える人はいなかった。だから最後に一度、本当に自分は正しかったのか間違っていたのか確認したくて、陽向を探して会いに行ったんだ。陽向と再会する一年は前から恋人はいなかったし、今も他に誰かいるなんてことはない。これから先も俺には陽向だけだ」
言い募る東園に胸がきゅっと震える。包む手に力を緩め、陽向の指にキスをした。想像以上に東園はつがいを求めていたようだ。康平もαはΩに執着すると言っていた。
「僕だけなら嬉しい。凄く嬉しいよ。でも馨に比べて僕は平々凡々な人間だけどいいのかな、つがいだから気にならない?」
しかもつがいだって気が付かないほどには鈍感だし、と陽向が続けると東園が眉根を寄せた。
「陽向はそういうけど、俺からすれば陽向は最初から誰より輝いて見えたし、陽向を忘れようとしていた時も、気が付けば陽向の事を思い出して、会いたくて、一目見たくて苦しかった。今、陽向が近くにいてくれてるけど、もしかしたら夢を見てるだけで覚めたらいないかもしれないと思うときがある」
え、そんなに、と密かに驚く。病的な思考じゃないかと心配になる。
「ちゃんといるよ、大丈夫」
「ああ、そうだよな。それだけ陽向は俺にとって特別で代えのきかない存在なんだ。つがいだからかもしれないし、そうじゃないかもしれない。陽向がいいんだ、陽向じゃないと駄目なんだ」
熱っぽく言われそこまで思ってくれていたのかと嬉しくなる。
何を迷って悩んでいたか思い出せないほどじわじわ幸福感が満ちていく。
「そんなふうに思ってくれてるなんて知らなかったよ。もっと馨の事を知りたい」
掌のリングを嵌め直して東園の手を握る。
「大好きだよ。ずっと一緒にいるから」
安心してと続けようとして唇を奪われた。優しく触れたあと、甘く絡み合う深いキスがくる。
ゆっくりとベッドに倒され、陽向は愛する男の肩に手を回し引き寄せる。角度を変えながら長く唇を合わせていると気持ちが高まってくる。
東園の手が陽向のシャツに入ってきた時、自分の状況を思い出し、唇を振り切って「だめ」と忍び込んだ手を止めた。
「どうして?」
陽向の頬を撫でながら眉尻を下げる東園を押しのけ陽向はベッドの縁に座った。
ため息を零して陽向の隣に座った東園に顔を向け陽向はそっと腹に手を当てた。
「昨日もしたし、だから大丈夫だと思うんだけど、先生にちゃんと聞いていないからやめた方がいいかなと思って」
「ん? なんだ、どこか悪いのか?」
焦って顔を近づける東園に陽向は首を振った。
「違うよ。子どもが出来たんだ」
はっと息を吸い込んだ東園が陽向の手を強く握った。
「そうか、そうか……ああ、そうだよな、可能性があるのに気がつかなかった。そうか」
反応の薄い東園に陽向は少し不安になる。
妊娠が嬉しいならもっと喜ぶような。もしかして子どもは欲しくなかったのかもしれない。
凛子と接する東園を見る限り、子どもは好きそうだったのだけど。
「ええと、僕はその、産もうかと思っているんだけど、もし馨が望んでいないなら」
「おいちょっと待って、望んでいるさ。二つの幸せがいっぺんに舞い込んできたから驚いているだけ。陽向がいいなら是非産んで欲しい」
握った手を引き唇を寄せたあと、東園は陽向を強く抱き締めた。
「人生で一番幸せかもしれない」
ぼそっとそんな事を言うから陽向は笑ってしまう。
「幼稚園のお母さん達が、出産は本当にきついけど、我が子を初めて抱いたとき幸せ過ぎて泣いたって言ってたし、初めてママって言われたとき感動して泣いたって言ってた人もいたよ。一番幸せはすぐ更新されるかも」
「そうだな、きっとそうだ」
陽向を抱きしめている腕の力が強くなり、少し苦しい。でも陽向にとって東園の腕の中は好きな匂いに溢れた自分の居場所だ。しっくりくる。
もし東園がたくさんのΩを囲っていたとして、東園と離れる選択をしたとしたら陽向はきっと恋しくて苦しい日々を送らなければならなかっただろう。
東園と別れる必要がなくて本当に良かった。ますます強くなるから陽向も同じように東園の身体に腕を回し力を込めた。強く抱き締めたのに、東園は嬉しそうに笑うだけだった。
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