4 / 7
問題
しおりを挟む
ぐるぐると頭の中が騒がしい。
昨日からずっと。
どうしよう。
あのとき、勢いで頷いちゃったけど毎日通うのはちょっと…。
でもブッチョー待ってるって言ってたし…。
そうだ、朝早く行って話をしてみようかな。
夕凪さんも一緒だと話しやすいし。
朝ごはんはカップスープでいいや。
電車に揺られながら、ブッチョーの笑顔を思い出したりして。
なんであのひと、笑ったら可愛いのに、笑わないんだろう。
警戒してたとか?
人見知りなのかな?
会社につくと、早いからかまだ誰も…。
いや、声がきこえる。
あれは給湯室からだ。
いそいで、物陰にかくれる。
「ねえ、高坂。私とよりを戻す気はない?もういい年だし」
あ、葵さんの声だ。
「ないよ」
こっちはブッチョー。
ははん。なるほど。
「もう終わったんだよ俺たち」
「なんで?あのときのあれは誤解だっていったじゃない」
「はあ?ふたりでキスしといて誤解もなにもあるものか」
「だから冗談だって」
「いい加減にしろよ、お前をこれ以上嫌いたくないんだよ」
「ああ、わかった。ひなのちゃんでしょ」
声が一段低くなる。
「私あの子きらいなのよね、受付だって私がやってたのに、君には経理に専念してもらいたいとかなんとか。結局、おばさんはひっこんでろって話でしょ。わかるわよ。それくらい」
「ひがむなよ」
「ひがんでなんかいないわよ!」
「おまえのそういうところが嫌いなんだよ俺は」
「結婚してくれるっていったじゃない」
「結婚前提に、の間違いだろ」
「だから、裏切ってなんかない、ただの冗談だったの」
「冗談でキス?ふざけるな。俺は無理だ。他を当たれよ」
「いやよ。ひなのちゃん何歳だと思ってるの?」
「俺たちは別れたんだ。もう3年も前に。お前も承諾しただろ。今更なんだよ」
「いやよ、いや」
「もういいか?それに、楡埼とは何でもない」
「名前おぼえてるじゃない」
「名前くらい覚えるだろ」
「いや、あなたは興味ない人間の名前は覚えたりしない」
「興味があるからなんだって言うんだ。あの子頑張ってるだろ」
「否定しないのね。頑張ってるからなに?頑張って当然でしょ仕事なんだから」
「すこし落ち着け。俺とお前はずいぶん前に別れた。そうだな?」
「……ええ」
「俺がどうしようとお前には関係ない、そうだな?」
「……」
「これ以上、お前を嫌いになりたくないんだ。もうすぐ人が来る。もういいか?」
「あきらめないから私。あの女になんか渡さない。ぜったいに」
「楡埼に手をだすな」
「何も関係ないでしょ、あなたには。私がどうしたって。別れてるんだから」
「楡埼は何も関係ないだろ」
「楡埼楡埼ってうるさいわね、あの子の事ばっかりじゃない。私のことは?私のことも考えてよ」
「お前と話をしてるとイライラする」
だれかの足音がこっちにむかってくる。おそらくブッチョーの足音だ。
葵さんの足音は、ヒールの音がするから。
なんとかバレずに、自分の席までたどりつくことができた。
葵さんにそんな風に思われてたなんて…ショックだ。
でも仕事は仕事。がんばろう。
と、思っていたのだけれど。
杉野係長と葵さん。
なにやらひそひそと陰口をたたいてる。
たぶん、私のことだ。
なにかパソコン見ながら、
「仕事もできないくせに」とか「受付だけやってればいいってもんじゃない」とか「途中でトイレに立つのよあのこ」とか。
ブラックはもっと大変だったから、陰口くらい平気だけど。
このぶんだと、経理の担当は葵さんだから、もしかして。間違ってないのを間違ってたから訂正した、くらい言いそう。
ああ。もう最悪。
私はただ、仕事をして生きていきたいだけなのに。
親には頼れない。
なんとか抜け出して手に入れた一人暮らしを奪われるわけにはいかない。
仕事を代えるわけにはいかない。
やっと慣れてきたのに。
トイレにくらい立ったっていいじゃない。
それで誰もいないっていう状況が問題なんだから。
嫌がらせに、放置するんだったら、それは会社の問題でしょ?
私のせいじゃない。
とりあえず、じっと我慢して。
全部自分で、できるようになるまで。
経理は、そのうち外されるかもしれないけど。
葵さんと離れれるならその方がいいかもしれない。
精神衛生上よくないから。
係長の上は夕凪さんか。
夕凪さんになら相談できそうだけど。
どうしようかな。
でも、こんなことくらいで。
ずっと続くのかなコレ。
いやだなあ。
今までだったら、葵さんに聞けばすぐ教えてもらえた。
でも、今は。
そろそろ覚えてくれない?わかんなかったら、見て覚えて。
そう言われた。
もうどうしようもない。
気づいたら、仕事終わりに地下鉄に乗っていた。
もうくたくただった。
退屈だなんていってた自分をなぐりたい。
とりあえず、受付だけはしっかりやるようにしてる。
経理も、二重チェックして出してはいるけど、やっぱり、間違いがどうとかなんとか…。
ブッチョーに相談するのは違うきがする。
ただ、なんとなく、あの笑顔がみたいなと思っただけ。
昨日からずっと。
どうしよう。
あのとき、勢いで頷いちゃったけど毎日通うのはちょっと…。
でもブッチョー待ってるって言ってたし…。
そうだ、朝早く行って話をしてみようかな。
夕凪さんも一緒だと話しやすいし。
朝ごはんはカップスープでいいや。
電車に揺られながら、ブッチョーの笑顔を思い出したりして。
なんであのひと、笑ったら可愛いのに、笑わないんだろう。
警戒してたとか?
人見知りなのかな?
会社につくと、早いからかまだ誰も…。
いや、声がきこえる。
あれは給湯室からだ。
いそいで、物陰にかくれる。
「ねえ、高坂。私とよりを戻す気はない?もういい年だし」
あ、葵さんの声だ。
「ないよ」
こっちはブッチョー。
ははん。なるほど。
「もう終わったんだよ俺たち」
「なんで?あのときのあれは誤解だっていったじゃない」
「はあ?ふたりでキスしといて誤解もなにもあるものか」
「だから冗談だって」
「いい加減にしろよ、お前をこれ以上嫌いたくないんだよ」
「ああ、わかった。ひなのちゃんでしょ」
声が一段低くなる。
「私あの子きらいなのよね、受付だって私がやってたのに、君には経理に専念してもらいたいとかなんとか。結局、おばさんはひっこんでろって話でしょ。わかるわよ。それくらい」
「ひがむなよ」
「ひがんでなんかいないわよ!」
「おまえのそういうところが嫌いなんだよ俺は」
「結婚してくれるっていったじゃない」
「結婚前提に、の間違いだろ」
「だから、裏切ってなんかない、ただの冗談だったの」
「冗談でキス?ふざけるな。俺は無理だ。他を当たれよ」
「いやよ。ひなのちゃん何歳だと思ってるの?」
「俺たちは別れたんだ。もう3年も前に。お前も承諾しただろ。今更なんだよ」
「いやよ、いや」
「もういいか?それに、楡埼とは何でもない」
「名前おぼえてるじゃない」
「名前くらい覚えるだろ」
「いや、あなたは興味ない人間の名前は覚えたりしない」
「興味があるからなんだって言うんだ。あの子頑張ってるだろ」
「否定しないのね。頑張ってるからなに?頑張って当然でしょ仕事なんだから」
「すこし落ち着け。俺とお前はずいぶん前に別れた。そうだな?」
「……ええ」
「俺がどうしようとお前には関係ない、そうだな?」
「……」
「これ以上、お前を嫌いになりたくないんだ。もうすぐ人が来る。もういいか?」
「あきらめないから私。あの女になんか渡さない。ぜったいに」
「楡埼に手をだすな」
「何も関係ないでしょ、あなたには。私がどうしたって。別れてるんだから」
「楡埼は何も関係ないだろ」
「楡埼楡埼ってうるさいわね、あの子の事ばっかりじゃない。私のことは?私のことも考えてよ」
「お前と話をしてるとイライラする」
だれかの足音がこっちにむかってくる。おそらくブッチョーの足音だ。
葵さんの足音は、ヒールの音がするから。
なんとかバレずに、自分の席までたどりつくことができた。
葵さんにそんな風に思われてたなんて…ショックだ。
でも仕事は仕事。がんばろう。
と、思っていたのだけれど。
杉野係長と葵さん。
なにやらひそひそと陰口をたたいてる。
たぶん、私のことだ。
なにかパソコン見ながら、
「仕事もできないくせに」とか「受付だけやってればいいってもんじゃない」とか「途中でトイレに立つのよあのこ」とか。
ブラックはもっと大変だったから、陰口くらい平気だけど。
このぶんだと、経理の担当は葵さんだから、もしかして。間違ってないのを間違ってたから訂正した、くらい言いそう。
ああ。もう最悪。
私はただ、仕事をして生きていきたいだけなのに。
親には頼れない。
なんとか抜け出して手に入れた一人暮らしを奪われるわけにはいかない。
仕事を代えるわけにはいかない。
やっと慣れてきたのに。
トイレにくらい立ったっていいじゃない。
それで誰もいないっていう状況が問題なんだから。
嫌がらせに、放置するんだったら、それは会社の問題でしょ?
私のせいじゃない。
とりあえず、じっと我慢して。
全部自分で、できるようになるまで。
経理は、そのうち外されるかもしれないけど。
葵さんと離れれるならその方がいいかもしれない。
精神衛生上よくないから。
係長の上は夕凪さんか。
夕凪さんになら相談できそうだけど。
どうしようかな。
でも、こんなことくらいで。
ずっと続くのかなコレ。
いやだなあ。
今までだったら、葵さんに聞けばすぐ教えてもらえた。
でも、今は。
そろそろ覚えてくれない?わかんなかったら、見て覚えて。
そう言われた。
もうどうしようもない。
気づいたら、仕事終わりに地下鉄に乗っていた。
もうくたくただった。
退屈だなんていってた自分をなぐりたい。
とりあえず、受付だけはしっかりやるようにしてる。
経理も、二重チェックして出してはいるけど、やっぱり、間違いがどうとかなんとか…。
ブッチョーに相談するのは違うきがする。
ただ、なんとなく、あの笑顔がみたいなと思っただけ。
0
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
【完結】離婚を切り出したら私に不干渉だったはずの夫が激甘に豹変しました
雨宮羽那
恋愛
結婚して5年。リディアは悩んでいた。
夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。
ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡される。
どうやらそれは、『ちょーっとだけ本音がでちゃう薬』のよう。
そうしてやってきた離婚の話を告げる場で、リディアはつい好奇心に負けて、夫へ薬を飲ませてしまう。
すると、あら不思議。
いつもは浮ついた言葉なんて口にしない夫が、とんでもなく甘い言葉を口にしはじめたのだ。
「どうか離婚だなんて言わないでください。私のスイートハニーは君だけなんです」
(誰ですかあなた)
◇◇◇◇
※全3話。
※コメディ重視のお話です。深く考えちゃダメです!少しでも笑っていただけますと幸いです(*_ _))*゜
嘘をつく唇に優しいキスを
松本ユミ
恋愛
いつだって私は本音を隠して嘘をつくーーー。
桜井麻里奈は優しい同期の新庄湊に恋をした。
だけど、湊には学生時代から付き合っている彼女がいることを知りショックを受ける。
麻里奈はこの恋心が叶わないなら自分の気持ちに嘘をつくからせめて同期として隣で笑い合うことだけは許してほしいと密かに思っていた。
そんなある日、湊が『結婚する』という話を聞いてしまい……。
俺をフッた女子に拉致されて、逃げ場のない同棲生活が始まりました
ちくわ食べます
恋愛
大学のサークル飲み会。
意を決して想いを告げた相手は、学内でも有名な人気女子・一ノ瀬さくら。
しかし返ってきたのは――
「今はちょっと……」という、曖昧な言葉だった。
完全にフラれたと思い込んで落ち込む俺。
その3日後――なぜか自分のアパートに入れなくなっていた。
幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ
猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。
そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。
たった一つボタンを掛け違えてしまったために、
最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。
主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?
好きな人がいるならちゃんと言ってよ
しがと
恋愛
高校1年生から好きだった彼に毎日のようにアピールして、2年の夏にようやく交際を始めることができた。それなのに、彼は私ではない女性が好きみたいで……。 彼目線と彼女目線の両方で話が進みます。*全4話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる