大魔法使いは、人生をやり直す~婚約破棄されなかった未来は最悪だったので、今度は婚約破棄を受け入れて生きてみます~

キョウキョウ

文字の大きさ
23 / 49

第23話 後始末

しおりを挟む
 リカード王子から婚約破棄を告げられた後、私はすぐ屋敷に帰ってきた。そして、お父様にパーティーで起こった出来事について、全て報告した。実は、撮影機で記録していた映像も同時に見せながら説明する。



「なんて事だ……」

 報告が終わると、お父様は頭を抱えて呟いた。迷惑をかけてしまい申し訳なく思うけれど、次の計画は既に考えていた。だから私は、自信を持って今後の計画について提案した。

「お父様、これを」
「ん? なんだ?」

 呼びかけると、顔を上げるお父様。目の前に、紙を差し出す。

「これから先の方針について、私なりの考えをここにまとめてあります。ストランド伯爵家の当主であるお父様に、ぜひ協力してほしいのです」
「む」

 今後の方針と目標と課題をまとめた紙を取り出し、お父様に渡した。受け取って、それに目を通す。するとお父様は、驚いて目を丸くしていた。



 今後の話し合いで、リカード王子との婚約破棄は絶対に認めさせること。そして、王子側の浮気が原因だから賠償金の支払いを求める。

 今後の私の結婚に関して、王家が口を出さないことを約束させる。可能であれば、私が発明した魔法道具をストランド伯爵家が自由に売買する権利を認めさせたい。

 その辺りが、私の求めている成果だ。実際に交渉を行うのは、ストランド伯爵家の当主であるお父様になるだろう。だから、事前に話しておいた。

 リカード王子の処分に関しては、王家に全て任せようと考えている。私から求めることは何も無い。興味もないから。むしろ、どんな処罰を与えるのか見てみたいわ。王室から除名するのか、王位継承権の剥奪だけに留めるか。病気の療養という名目で地方に送って、今後は政治に関わらないように一生幽閉する辺りが妥当かしらね。

 向こう側から、何か要求があるかもしれない。今回の件で、浮気をしていた王子が圧倒的に不利で、しっかりと証拠を集めている私が圧倒的に有利だと思う。だけど、立場は王族である向こう側が上。それが厄介だった。

 最悪の場合、他国に亡命することも考えている。



 そういった内容のことをまとめて、書き記しておいた。

「む。まさか、こうなることをナディーンは予想していたのか?」
「いいえ。でも、リカード王子が浮気しているのは知っていたので。もしかしたら、こうなるかもしれないと考えていました。それで準備を」
「そうか」

 私の答えを聞いて、ポツリと呟くお父様。



 それから私は、お父様と二人きりで話し合った。

 ストランド伯爵家の今後について。私の身の振り方。妹のメイヤをどう扱うか、に関しても。

 メイヤについては、もう見捨ててしまって構わないと思っている。こうなる前に、改心させようと努力したけれども駄目だった。自分の意志で関わってきたのだから、彼女のことは諦めるしかない。自己責任だから。

 だけど、お父様はもう少しだけ様子を見たいと言ってきた。あんな子でも、自分の娘だから甘くなってしまうのね。

 お父様が決めたことだから、それ以上は何も言わないことにした。私は、あの子の面倒事に巻き込まれないよう準備しておくだけ。
しおりを挟む
感想 123

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢扱いで国外追放?なら辺境で自由に生きます

タマ マコト
ファンタジー
王太子の婚約者として正しさを求め続けた侯爵令嬢セラフィナ・アルヴェインは、 妹と王太子の“真実の愛”を妨げた悪役令嬢として国外追放される。 家族にも見捨てられ、たった一人の侍女アイリスと共に辿り着いたのは、 何もなく、誰にも期待されない北方辺境。 そこで彼女は初めて、役割でも評価でもない「自分の人生」を生き直す決意をする。

復縁は絶対に受け入れません ~婚約破棄された有能令嬢は、幸せな日々を満喫しています~

水空 葵
恋愛
伯爵令嬢のクラリスは、婚約者のネイサンを支えるため、幼い頃から血の滲むような努力を重ねてきた。社交はもちろん、本来ならしなくても良い執務の補佐まで。 ネイサンは跡継ぎとして期待されているが、そこには必ずと言っていいほどクラリスの尽力があった。 しかし、クラリスはネイサンから婚約破棄を告げられてしまう。 彼の隣には妹エリノアが寄り添っていて、潔く離縁した方が良いと思える状況だった。 「俺は真実の愛を見つけた。だから邪魔しないで欲しい」 「分かりました。二度と貴方には関わりません」 何もかもを諦めて自由になったクラリスは、その時間を満喫することにする。 そんな中、彼女を見つめる者が居て―― ◇5/2 HOTランキング1位になりました。お読みいただきありがとうございます。 ※他サイトでも連載しています

私、今から婚約破棄されるらしいですよ!舞踏会で噂の的です

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
デビュタント以来久しぶりに舞踏会に参加しています。久しぶりだからか私の顔を知っている方は少ないようです。何故なら、今から私が婚約破棄されるとの噂で持ちきりなんです。 私は婚約破棄大歓迎です、でも不利になるのはいただけませんわ。婚約破棄の流れは皆様が教えてくれたし、さて、どうしましょうね?

妹のことが好き過ぎて婚約破棄をしたいそうですが、後悔しても知りませんよ?

カミツドリ
ファンタジー
侯爵令嬢のフリージアは婚約者である第四王子殿下のボルドーに、彼女の妹のことが好きになったという理由で婚約破棄をされてしまう。 フリージアは逆らうことが出来ずに受け入れる以外に、選択肢はなかった。ただし最後に、「後悔しないでくださいね?」という言葉だけを残して去って行く……。

もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」 婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。 もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。 ……え? いまさら何ですか? 殿下。 そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね? もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。 だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。 これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。 ※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。    他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

王太子妃(仮)でしたが、聞いたこともない予言のせいで追放されました。ですから、今さら呼び戻されても困ります。

實藤圭
ファンタジー
王太子妃候補として、真摯に王子リオネルを愛し、支えてきたクラリス。 だが、王太子妃となるための儀式、婚礼の儀の当日、リオネルと聖女ミラによって、突如断罪され、婚約を破棄されてしまう。 原因は、教会に古くから伝わる「神託」に書かれた“災いの象徴”とは、まさにクラリスのことを指している予言であるとして告発されたためであった。 地位も名誉も奪われ、クラリスは、一人辺境へと身を寄せ、心静かに暮らしていくのだが…… これは、すべてを失った王太子妃(仮)が、己の誇りと歩みを取り戻し、歪められた“真実”と向き合うため、立ち上がる物語。

婚約破棄されたら、実はわたし聖女でした~捨てられ令嬢は神殿に迎えられ、元婚約者は断罪される~

腐ったバナナ
ファンタジー
「地味で役立たずな令嬢」――そう婚約者に笑われ、社交パーティで公開婚約破棄されたエリス。 誰も味方はいない、絶望の夜。だがそのとき、神殿の大神官が告げた。「彼女こそ真の聖女だ」と――。 一夜にして立場は逆転。かつて自分を捨てた婚約者は社交界から孤立し、失態をさらす。 傷ついた心を抱えながらも、エリスは新たな力を手に、国を救う奇跡を起こし、人々の尊敬を勝ち取っていく。

処理中です...