40 / 49
第40話 デュラレン王国の陰謀
しおりを挟む
ブライアンの要望でデュラレン王国に滞在することになった私は、毎日のように彼と会い、魔法について語り合った。
その間、何度も体調が悪くなるブライアン。それでも議論を続けようとするので、彼をなんとか治せないか試してみることにした。
他国の王子の体調不良の原因を探るのは、あまりよろしくないかもしれない。専属の医者も居るようだし、私が口出しするべきじゃないと迷ったりもした。だが彼は、話し合いで無理しようとする。なので治せるのなら、治してあげたほうが良いだろうと判断した私は、彼の身体を調べてみることにした。
私を世話してくれるメイドのヘレンの件もあり、医術や回復魔法は勉強している。私なら、ブライアンの体調を回復させる方法もすぐに分かるかもしれない。
それで、調べてみると意外な結果が分かった。
彼の体調不良は、病気だったり身体が弱いことが原因じゃなかった。身体の中に、微弱な毒物反応があった。反応は微弱だけれど、かなり長期間蓄積している。それが身体を弱らせている原因であることが判明した。
この毒物反応は、魔法を使える私だから判明した事実。ブライアンを診ていた医者も、見落としていたのだろう。だがもしかしたら、私の勘違いかもしれない。かなり慎重に、ブライアンの身体の状態を確認していく。
彼の体調不良は、本当に毒が原因なのか。
「ねぇ、先生。そろそろ、魔法の話の続きを」
「ちょっと待ちなさい。これが終わったら、昨日の続きを話すから」
魔法の話をしたいと求めてくるブライアンを少し黙らせて、最終確認。間違いないことを確認した。彼の体調不良の原因は、毒によるもの。
しかも、自然には発生しない毒。偶然に混入したものじゃない。この毒によって、ブライアンを殺したいという殺意を感じた。
「確認は終わりましたか? それじゃあ、魔法の話の続きを」
「その前に」
魔法の話を期待するブライアンには申し訳ないけれど、先に彼の身体と毒について話しておくべきだろう。
「私の身体の中から毒物が?」
「間違いないわ」
今までの調査結果と、体調不良の原因をブライアンに説明する。私の話を聞いて、流石に真剣な表情となった彼。鋭い眼差しで、私の顔を見つめてくる。
「毒性は弱いから、解毒は出来る。蓄積してきた分を全て取り除くのは、少し時間が必要かもしれない。けれど、必ず治る」
「そうなのか。ありがとう!」
私の言葉を疑わず、信じてくれたブライアン。その信頼に応えたい。
「ブライアンの家族は、他に身体が悪い人は?」
「ウィーデン家は代々、身体が弱い一族だと言われてきた。私の両親や、兄弟姉妹も全員が同じように病弱だ」
「もしかしたら、その原因はブライアンと同じように毒薬を飲まされていたからなのかもしれない」
ブライアンは、そう言い伝えられてきたから事実だと信じていたらしい。だけど、彼の身体を診てみたら病弱のようには見えなかった。毒が原因で弱っているだけ。
他のウィーデン家の人達は、どうだろうか。
「先生、家族の診断を頼む。病弱の原因が毒なのか、診てもらいたい」
ブライアンが頭を下げて頼んできた。もちろん、お願いされたので診てあげたいと思う。
「わかったわ。だけど、注意をして。ウィーデン家の一族に毒を盛った人物が身近に居ると思う。王族に毒薬を飲ませる事が出来るのは、それだけ近い関係の人物だろうから。その敵にバレないよう、ウィーデン家の皆を治療していきましょう」
「わかりました、先生」
ということで、私はブライアンと打ち合わせを綿密に行った。ウィーデン家の皆を診断して、毒状態なら回復する。どのタイミングで毒を盛られたのか、調査をする。そして、彼らに毒を盛った相手が誰なのかを探る。
私はブライアンに協力して、デュラレン王国の陰謀を探り始めた。
その間、何度も体調が悪くなるブライアン。それでも議論を続けようとするので、彼をなんとか治せないか試してみることにした。
他国の王子の体調不良の原因を探るのは、あまりよろしくないかもしれない。専属の医者も居るようだし、私が口出しするべきじゃないと迷ったりもした。だが彼は、話し合いで無理しようとする。なので治せるのなら、治してあげたほうが良いだろうと判断した私は、彼の身体を調べてみることにした。
私を世話してくれるメイドのヘレンの件もあり、医術や回復魔法は勉強している。私なら、ブライアンの体調を回復させる方法もすぐに分かるかもしれない。
それで、調べてみると意外な結果が分かった。
彼の体調不良は、病気だったり身体が弱いことが原因じゃなかった。身体の中に、微弱な毒物反応があった。反応は微弱だけれど、かなり長期間蓄積している。それが身体を弱らせている原因であることが判明した。
この毒物反応は、魔法を使える私だから判明した事実。ブライアンを診ていた医者も、見落としていたのだろう。だがもしかしたら、私の勘違いかもしれない。かなり慎重に、ブライアンの身体の状態を確認していく。
彼の体調不良は、本当に毒が原因なのか。
「ねぇ、先生。そろそろ、魔法の話の続きを」
「ちょっと待ちなさい。これが終わったら、昨日の続きを話すから」
魔法の話をしたいと求めてくるブライアンを少し黙らせて、最終確認。間違いないことを確認した。彼の体調不良の原因は、毒によるもの。
しかも、自然には発生しない毒。偶然に混入したものじゃない。この毒によって、ブライアンを殺したいという殺意を感じた。
「確認は終わりましたか? それじゃあ、魔法の話の続きを」
「その前に」
魔法の話を期待するブライアンには申し訳ないけれど、先に彼の身体と毒について話しておくべきだろう。
「私の身体の中から毒物が?」
「間違いないわ」
今までの調査結果と、体調不良の原因をブライアンに説明する。私の話を聞いて、流石に真剣な表情となった彼。鋭い眼差しで、私の顔を見つめてくる。
「毒性は弱いから、解毒は出来る。蓄積してきた分を全て取り除くのは、少し時間が必要かもしれない。けれど、必ず治る」
「そうなのか。ありがとう!」
私の言葉を疑わず、信じてくれたブライアン。その信頼に応えたい。
「ブライアンの家族は、他に身体が悪い人は?」
「ウィーデン家は代々、身体が弱い一族だと言われてきた。私の両親や、兄弟姉妹も全員が同じように病弱だ」
「もしかしたら、その原因はブライアンと同じように毒薬を飲まされていたからなのかもしれない」
ブライアンは、そう言い伝えられてきたから事実だと信じていたらしい。だけど、彼の身体を診てみたら病弱のようには見えなかった。毒が原因で弱っているだけ。
他のウィーデン家の人達は、どうだろうか。
「先生、家族の診断を頼む。病弱の原因が毒なのか、診てもらいたい」
ブライアンが頭を下げて頼んできた。もちろん、お願いされたので診てあげたいと思う。
「わかったわ。だけど、注意をして。ウィーデン家の一族に毒を盛った人物が身近に居ると思う。王族に毒薬を飲ませる事が出来るのは、それだけ近い関係の人物だろうから。その敵にバレないよう、ウィーデン家の皆を治療していきましょう」
「わかりました、先生」
ということで、私はブライアンと打ち合わせを綿密に行った。ウィーデン家の皆を診断して、毒状態なら回復する。どのタイミングで毒を盛られたのか、調査をする。そして、彼らに毒を盛った相手が誰なのかを探る。
私はブライアンに協力して、デュラレン王国の陰謀を探り始めた。
94
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢扱いで国外追放?なら辺境で自由に生きます
タマ マコト
ファンタジー
王太子の婚約者として正しさを求め続けた侯爵令嬢セラフィナ・アルヴェインは、
妹と王太子の“真実の愛”を妨げた悪役令嬢として国外追放される。
家族にも見捨てられ、たった一人の侍女アイリスと共に辿り着いたのは、
何もなく、誰にも期待されない北方辺境。
そこで彼女は初めて、役割でも評価でもない「自分の人生」を生き直す決意をする。
復縁は絶対に受け入れません ~婚約破棄された有能令嬢は、幸せな日々を満喫しています~
水空 葵
恋愛
伯爵令嬢のクラリスは、婚約者のネイサンを支えるため、幼い頃から血の滲むような努力を重ねてきた。社交はもちろん、本来ならしなくても良い執務の補佐まで。
ネイサンは跡継ぎとして期待されているが、そこには必ずと言っていいほどクラリスの尽力があった。
しかし、クラリスはネイサンから婚約破棄を告げられてしまう。
彼の隣には妹エリノアが寄り添っていて、潔く離縁した方が良いと思える状況だった。
「俺は真実の愛を見つけた。だから邪魔しないで欲しい」
「分かりました。二度と貴方には関わりません」
何もかもを諦めて自由になったクラリスは、その時間を満喫することにする。
そんな中、彼女を見つめる者が居て――
◇5/2 HOTランキング1位になりました。お読みいただきありがとうございます。
※他サイトでも連載しています
私、今から婚約破棄されるらしいですよ!舞踏会で噂の的です
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
デビュタント以来久しぶりに舞踏会に参加しています。久しぶりだからか私の顔を知っている方は少ないようです。何故なら、今から私が婚約破棄されるとの噂で持ちきりなんです。
私は婚約破棄大歓迎です、でも不利になるのはいただけませんわ。婚約破棄の流れは皆様が教えてくれたし、さて、どうしましょうね?
妹のことが好き過ぎて婚約破棄をしたいそうですが、後悔しても知りませんよ?
カミツドリ
ファンタジー
侯爵令嬢のフリージアは婚約者である第四王子殿下のボルドーに、彼女の妹のことが好きになったという理由で婚約破棄をされてしまう。
フリージアは逆らうことが出来ずに受け入れる以外に、選択肢はなかった。ただし最後に、「後悔しないでくださいね?」という言葉だけを残して去って行く……。
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
王太子妃(仮)でしたが、聞いたこともない予言のせいで追放されました。ですから、今さら呼び戻されても困ります。
實藤圭
ファンタジー
王太子妃候補として、真摯に王子リオネルを愛し、支えてきたクラリス。
だが、王太子妃となるための儀式、婚礼の儀の当日、リオネルと聖女ミラによって、突如断罪され、婚約を破棄されてしまう。
原因は、教会に古くから伝わる「神託」に書かれた“災いの象徴”とは、まさにクラリスのことを指している予言であるとして告発されたためであった。
地位も名誉も奪われ、クラリスは、一人辺境へと身を寄せ、心静かに暮らしていくのだが……
これは、すべてを失った王太子妃(仮)が、己の誇りと歩みを取り戻し、歪められた“真実”と向き合うため、立ち上がる物語。
婚約破棄されたら、実はわたし聖女でした~捨てられ令嬢は神殿に迎えられ、元婚約者は断罪される~
腐ったバナナ
ファンタジー
「地味で役立たずな令嬢」――そう婚約者に笑われ、社交パーティで公開婚約破棄されたエリス。
誰も味方はいない、絶望の夜。だがそのとき、神殿の大神官が告げた。「彼女こそ真の聖女だ」と――。
一夜にして立場は逆転。かつて自分を捨てた婚約者は社交界から孤立し、失態をさらす。
傷ついた心を抱えながらも、エリスは新たな力を手に、国を救う奇跡を起こし、人々の尊敬を勝ち取っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる