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第5話 ソリウスとエリアナの奇跡
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師匠と旅に出てから、数年の月日が過ぎていた。
旅を続けながら古代魔法の実力を磨き続けて、師匠も驚くほど完璧にマスターしている。かつて魔力不足で見捨てられた少女は、もうここにはいなかった。
師匠と共に始めた旅は、私の人生を根底から変えてくれた。最初は小さな村での些細な依頼から始まったが、古代魔法の力は期待を遥かに超える結果をもたらした。
エルデン村という所で、百年ぶりに枯れた古井戸から清らかな水を湧き出させた時のことを、今でも鮮明に覚えている。村人たちの歓声、涙ながらの感謝の言葉、子供たちの純粋な笑顔。それは私にとって、自分の価値を実感できた瞬間だった。
「エリアナ、焦る必要はないよ。君のペースで大丈夫だ」
「はい、やってみます」
師匠の優しい言葉に支えられながら、私は少しずつ自信を取り戻していった。
枯れた農地を一夜で豊穣の大地に変えた時や、病気に苦しむ家畜たちを古代魔法の治癒で救った時、村人たちが私を見る目に宿る尊敬と感謝の光が、私の心を温かく照らしてくれた。
かつて魔力不足で見下されていた自分が、今では多くの人々の役に立っている。その事実が、どれほど私を勇気づけてくれたか。
師匠は常に私の隣にいて、魔法の奥深さを教えてくれた。彼の指導は時に厳しくも温かく、私の才能を信じて限界を押し広げてくれる。二人で旅を続ける日々は、私にとって人生で最も充実した時間だった。
やがて、私たちの名声は村を越えて都市部にまで届くようになった。
商業都市カルドリアでは、近隣を荒らし回る盗賊団の討伐を依頼された。百人を超える武装した盗賊たちが相手だったが、私の古代魔法と師匠の操る魔法の前では数など意味を成さなかった。
夜明けと共に彼らのアジトに向かい、私は大地に向かって手をかざした。心の中で、盗賊たちが改心して真っ当な道を歩むことを強く願いながら。
古代魔法は私の願いに応えてくれた。金色の光が大地に浸透し、盗賊たちの武器が次々と土塊に変わっていく。精神を落ち着かせる効果を願って広範囲に発動させると、敵の戦闘意欲を失わせる。まるで長い悪夢から覚めたかのような表情で降伏してきた盗賊たち。師匠が魔法を使って、彼らを捕縛すると戦いが始まる前に終わった。その後、彼らは過去の罪を償うことを誓った。
一滴の血も流すことなく、平和的に解決された事件は『奇跡の解決』として語り継がれることになった。
「君の古代魔法は、ただ強力なだけではない。人の心を癒し、導く力がある」
師匠の言葉に、私は自分の魔法の本質を理解した。古代魔法とは、争いを生むためではなく、平和と調和をもたらすために使うべきなのだと。
その後も私たちの実績は積み重なっていった。干ばつに苦しむエルドライン王国では、大地に恵みの雨を降らせ続けた。不治の病に苦しむ隣国の王女を古代魔法の治癒で完治させ、その功績により最高位の勲章を授与された。
魔物の暴走で荒廃したミルディア公国では、凶暴化した魔物たちの心を鎮め、人間との共存を可能にした。国境を越えた商業紛争では、対立する商人たちの心に和解の種を植え、互いに利益となる協定締結へと導いた。
いつしか私は『聖女エリアナ』と呼ばれるようになったり、師匠と私のコンビは『ソリウスとエリアナの奇跡』として各国で語り継がれる存在となった。
もちろん、順風満帆な日々ばかりではなかった。
私たちの力を嫌った裏組織からの襲撃もあった。だが、師匠との完璧な連携の前に、どんな敵も歯が立たなかった。師匠の戦闘魔法と私の古代魔法が組み合わさる時、それはまさに無敵の力となった。誰も、私たちを傷つけられなかった。
やがて裏世界でも『ソリウスとエリアナには手出し無用』という不文律が確立され、襲撃者たちも姿を現さなくなった。
月日を経て、私は完全に生まれ変わっていた。
かつての劣等感は跡形もなく消え去り、確固たる自信と誇りを胸に歩めるようになった。各国の王族や上級貴族からの信頼も厚く、私の名前を知らない権力者はいないと言われるほどになった。国際会議にも顧問として招かれ、私の一言が国家間の重要な決定を左右することすらあった。
「あのエリアナ様に依頼できれば、どんな困難も解決される」
「古代魔法の力は、まさに神の奇跡そのもの」
「彼女なしには、我が国の外交も成り立たない」
そんな声が各地から聞こえてくるようになった。私は今や、国際的にも影響力を持つ存在となっていた。
かつて魔力不足だと蔑まれた少女が、今では伝説の魔法使いとして尊敬される。その劇的な変化を思うと、運命の不思議さを感じずにはいられない。
そして何より嬉しいのは、師匠との関係が日を追うごとに深まっていることだった。最初は師弟関係だった私たちは、今では対等なパートナーとして、お互いを信頼し合える関係になっていた。
そんなある日、珍しい依頼状が届いた。
差出人の名前を見た瞬間、私は目を見開いた。
「アイゼンヴォルク家当主――ヴィクター」
懐かしい名前だった。あの後、彼が当主を受け継いだのね。
数年前の記憶が蘇ってくるが、不思議と胸が痛むことはなかった。今の私には、過去の傷を客観視できるだけの強さと余裕があるのだと実感する。
依頼状の中身を確認してみると、直接会って話したいという要請が記されていた。場所は王都にあるアイゼンヴォルク家の屋敷。私が婚約破棄を告げられた、あの場所か。
興味深いことに、高級な迎賓館や貴族向けの会談室ではなく、いきなり自分の屋敷に招いて面会を求めている。少し疑問に思いながら、どうするか考える。
「師匠、アイゼンヴォルク家の当主ヴィクターからの依頼です」
私は師匠に依頼状を見せながら言った。師匠は一瞬だけ眉を上げたが、すぐに穏やかな表情に戻る。
「アイゼンヴォルク家……君の元婚約者の家だね。どうする?」
「少し興味深いですね。時間も都合がつきそうですし、会ってみたいと思います」
私の答えに、師匠は微笑んだ。
「君の判断に任せるよ。私も一緒に行くかい?」
「依頼状には私の名前だけ書かれているので、一人で行ってみます」
「わかった。大丈夫だろう、けれど気を付けて」
師匠の気遣いが嬉しかった。でも、もう私は誰かに守ってもらわなければならない弱い存在ではない。どんな相手でも自信を持って、対等に向き合える実力と地位を手に入れていた。だから、大丈夫。
依頼状に返事を返してから約束の日になる。私は、アイゼンヴォルク家の屋敷に一人で向かった。古代魔法の才能が開花した、あの時のようだと思いながら。
「ん?」
屋敷に近づくにつれ、記憶との違いに気づいた。建物は以前よりも古ぼけて見え、かつての威厳が薄れている。庭園の手入れも行き届いていないようで、雑草が目立つ。
「お待ちしておりました、エリアナ様」
屋敷の執事に迎えられたが、彼の服装も以前ほど上質ではないように見える。内装も、記憶している豪華さと比べると質素になっていた。
アイゼンヴォルク家に、何か変化があったのだろうか。
案内された部屋、使い込まれた椅子に座る。
「こちらでお待ちください」
「分かりました」
案内された応接室には、使い込まれた家具が置かれている。私は落ち着いて椅子に座り、依頼主が来るのを待った。
やがて、ドアが開く音が聞こえた。
入ってきた人影を見た瞬間、私は懐かしい気持ちと同時に驚きを覚えた。懐かしい顔立ち、伯爵の跡取りとしての威厳——私が記憶している外見から変わっていた。
数年という歳月の重みが確実に彼に刻まれていた。
その表情には、明らかな疲労と焦燥の影が見て取れた。かつて私を見下していた傲慢さは影を潜め、代わりに何か切迫したものが宿っている。
静寂の中で、私たちの視線が交差する。複雑な感情を湛えて私を見つめていた。驚愕、後悔、そして——懇願?
私は優雅に立ち上がり、彼に挨拶した。
「お久しぶりですね、ヴィクター伯爵」
動揺することなく、完全に落ち着いて彼の名前を呼べた。数年前の屈辱的な婚約破棄のことを思い出しても、もはや私の心を乱すことはない。完全に冷静な心境だった。
むしろ、深い感慨を覚えた。
あの時の私と今の私。見捨てられた少女と、自信を持つことを覚えた私。その劇的な変化を、彼の驚愕の表情が物語っている。
旅を続けながら古代魔法の実力を磨き続けて、師匠も驚くほど完璧にマスターしている。かつて魔力不足で見捨てられた少女は、もうここにはいなかった。
師匠と共に始めた旅は、私の人生を根底から変えてくれた。最初は小さな村での些細な依頼から始まったが、古代魔法の力は期待を遥かに超える結果をもたらした。
エルデン村という所で、百年ぶりに枯れた古井戸から清らかな水を湧き出させた時のことを、今でも鮮明に覚えている。村人たちの歓声、涙ながらの感謝の言葉、子供たちの純粋な笑顔。それは私にとって、自分の価値を実感できた瞬間だった。
「エリアナ、焦る必要はないよ。君のペースで大丈夫だ」
「はい、やってみます」
師匠の優しい言葉に支えられながら、私は少しずつ自信を取り戻していった。
枯れた農地を一夜で豊穣の大地に変えた時や、病気に苦しむ家畜たちを古代魔法の治癒で救った時、村人たちが私を見る目に宿る尊敬と感謝の光が、私の心を温かく照らしてくれた。
かつて魔力不足で見下されていた自分が、今では多くの人々の役に立っている。その事実が、どれほど私を勇気づけてくれたか。
師匠は常に私の隣にいて、魔法の奥深さを教えてくれた。彼の指導は時に厳しくも温かく、私の才能を信じて限界を押し広げてくれる。二人で旅を続ける日々は、私にとって人生で最も充実した時間だった。
やがて、私たちの名声は村を越えて都市部にまで届くようになった。
商業都市カルドリアでは、近隣を荒らし回る盗賊団の討伐を依頼された。百人を超える武装した盗賊たちが相手だったが、私の古代魔法と師匠の操る魔法の前では数など意味を成さなかった。
夜明けと共に彼らのアジトに向かい、私は大地に向かって手をかざした。心の中で、盗賊たちが改心して真っ当な道を歩むことを強く願いながら。
古代魔法は私の願いに応えてくれた。金色の光が大地に浸透し、盗賊たちの武器が次々と土塊に変わっていく。精神を落ち着かせる効果を願って広範囲に発動させると、敵の戦闘意欲を失わせる。まるで長い悪夢から覚めたかのような表情で降伏してきた盗賊たち。師匠が魔法を使って、彼らを捕縛すると戦いが始まる前に終わった。その後、彼らは過去の罪を償うことを誓った。
一滴の血も流すことなく、平和的に解決された事件は『奇跡の解決』として語り継がれることになった。
「君の古代魔法は、ただ強力なだけではない。人の心を癒し、導く力がある」
師匠の言葉に、私は自分の魔法の本質を理解した。古代魔法とは、争いを生むためではなく、平和と調和をもたらすために使うべきなのだと。
その後も私たちの実績は積み重なっていった。干ばつに苦しむエルドライン王国では、大地に恵みの雨を降らせ続けた。不治の病に苦しむ隣国の王女を古代魔法の治癒で完治させ、その功績により最高位の勲章を授与された。
魔物の暴走で荒廃したミルディア公国では、凶暴化した魔物たちの心を鎮め、人間との共存を可能にした。国境を越えた商業紛争では、対立する商人たちの心に和解の種を植え、互いに利益となる協定締結へと導いた。
いつしか私は『聖女エリアナ』と呼ばれるようになったり、師匠と私のコンビは『ソリウスとエリアナの奇跡』として各国で語り継がれる存在となった。
もちろん、順風満帆な日々ばかりではなかった。
私たちの力を嫌った裏組織からの襲撃もあった。だが、師匠との完璧な連携の前に、どんな敵も歯が立たなかった。師匠の戦闘魔法と私の古代魔法が組み合わさる時、それはまさに無敵の力となった。誰も、私たちを傷つけられなかった。
やがて裏世界でも『ソリウスとエリアナには手出し無用』という不文律が確立され、襲撃者たちも姿を現さなくなった。
月日を経て、私は完全に生まれ変わっていた。
かつての劣等感は跡形もなく消え去り、確固たる自信と誇りを胸に歩めるようになった。各国の王族や上級貴族からの信頼も厚く、私の名前を知らない権力者はいないと言われるほどになった。国際会議にも顧問として招かれ、私の一言が国家間の重要な決定を左右することすらあった。
「あのエリアナ様に依頼できれば、どんな困難も解決される」
「古代魔法の力は、まさに神の奇跡そのもの」
「彼女なしには、我が国の外交も成り立たない」
そんな声が各地から聞こえてくるようになった。私は今や、国際的にも影響力を持つ存在となっていた。
かつて魔力不足だと蔑まれた少女が、今では伝説の魔法使いとして尊敬される。その劇的な変化を思うと、運命の不思議さを感じずにはいられない。
そして何より嬉しいのは、師匠との関係が日を追うごとに深まっていることだった。最初は師弟関係だった私たちは、今では対等なパートナーとして、お互いを信頼し合える関係になっていた。
そんなある日、珍しい依頼状が届いた。
差出人の名前を見た瞬間、私は目を見開いた。
「アイゼンヴォルク家当主――ヴィクター」
懐かしい名前だった。あの後、彼が当主を受け継いだのね。
数年前の記憶が蘇ってくるが、不思議と胸が痛むことはなかった。今の私には、過去の傷を客観視できるだけの強さと余裕があるのだと実感する。
依頼状の中身を確認してみると、直接会って話したいという要請が記されていた。場所は王都にあるアイゼンヴォルク家の屋敷。私が婚約破棄を告げられた、あの場所か。
興味深いことに、高級な迎賓館や貴族向けの会談室ではなく、いきなり自分の屋敷に招いて面会を求めている。少し疑問に思いながら、どうするか考える。
「師匠、アイゼンヴォルク家の当主ヴィクターからの依頼です」
私は師匠に依頼状を見せながら言った。師匠は一瞬だけ眉を上げたが、すぐに穏やかな表情に戻る。
「アイゼンヴォルク家……君の元婚約者の家だね。どうする?」
「少し興味深いですね。時間も都合がつきそうですし、会ってみたいと思います」
私の答えに、師匠は微笑んだ。
「君の判断に任せるよ。私も一緒に行くかい?」
「依頼状には私の名前だけ書かれているので、一人で行ってみます」
「わかった。大丈夫だろう、けれど気を付けて」
師匠の気遣いが嬉しかった。でも、もう私は誰かに守ってもらわなければならない弱い存在ではない。どんな相手でも自信を持って、対等に向き合える実力と地位を手に入れていた。だから、大丈夫。
依頼状に返事を返してから約束の日になる。私は、アイゼンヴォルク家の屋敷に一人で向かった。古代魔法の才能が開花した、あの時のようだと思いながら。
「ん?」
屋敷に近づくにつれ、記憶との違いに気づいた。建物は以前よりも古ぼけて見え、かつての威厳が薄れている。庭園の手入れも行き届いていないようで、雑草が目立つ。
「お待ちしておりました、エリアナ様」
屋敷の執事に迎えられたが、彼の服装も以前ほど上質ではないように見える。内装も、記憶している豪華さと比べると質素になっていた。
アイゼンヴォルク家に、何か変化があったのだろうか。
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「こちらでお待ちください」
「分かりました」
案内された応接室には、使い込まれた家具が置かれている。私は落ち着いて椅子に座り、依頼主が来るのを待った。
やがて、ドアが開く音が聞こえた。
入ってきた人影を見た瞬間、私は懐かしい気持ちと同時に驚きを覚えた。懐かしい顔立ち、伯爵の跡取りとしての威厳——私が記憶している外見から変わっていた。
数年という歳月の重みが確実に彼に刻まれていた。
その表情には、明らかな疲労と焦燥の影が見て取れた。かつて私を見下していた傲慢さは影を潜め、代わりに何か切迫したものが宿っている。
静寂の中で、私たちの視線が交差する。複雑な感情を湛えて私を見つめていた。驚愕、後悔、そして——懇願?
私は優雅に立ち上がり、彼に挨拶した。
「お久しぶりですね、ヴィクター伯爵」
動揺することなく、完全に落ち着いて彼の名前を呼べた。数年前の屈辱的な婚約破棄のことを思い出しても、もはや私の心を乱すことはない。完全に冷静な心境だった。
むしろ、深い感慨を覚えた。
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