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第10話 当然の返答
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語っている間に、どんどんヒートアップしていくヴィクターの感情を、私は冷静に観察していた。
まるで自分が世界で一番不幸な被害者であるかのように語り続ける彼の姿は、滑稽ですらある。語っているうちに段々と感情が高ぶって、ヴィクターは自分の不運話に完全に酔いしれているような様子だった。
時折見せる同情を誘うような表情、わざとらしい悲痛な眼差し。私が同情するのを期待しているのでしょうか。でも、私が感じているのは同情ではなく、冷めた軽蔑の念だけだった。
「薄情な連中だよ。困った時こそ支えるのが真の友人だろうに」
ヴィクターは深いため息をつきながら、人生の真理を語るかのような口調で呟いた。その表情には、自分が理不尽な扱いを受けた可哀想な被害者だという確信が宿っている。
『困った時こそ支えるのが友人』? 何を都合の良いことを言っているのかしら。
彼の言う『友人』とは、要するに自分にとって都合の良い人間のことでしょうね。利用価値があるうちは『友人』と呼び、必要なくなれば容赦なく切り捨てる。そんな一方的で利己的な関係を友情と呼んでいる。
「仲良くしていた女性たちも皆離れていってしまった」
愛人関係にあった女性たち、ってことかしら? そんなことを私に話して、どんな反応を期待しているの?
まるで『俺はこんなにモテるんだ』とでも自慢したいのかしら。それとも、『女性たちが俺を見捨てた』という被害者アピールのつもり? どちらにしても、品性の欠如が露呈しているだけね。
ヴィクターの話が弟の裏切りに移った時、彼は感情的になって机を叩いた。バン! という乾いた音が応接室に響く。彼の人格的未熟さが際立って見える。物に当たって感情を発散させるなんて、駄々をこねる子供のよう。貴族の品格などかけらもない、野蛮で下品な行為。
「まさか弟が、そんな極悪人だったなんて思わなかった」
彼の弟——リシャール。何度か社交界で見かけた覚えがあるけれど、直接話したことはなかった、はず。知り合い程度の関係でしかなかった人。
でも、弟さんが逃げ出した理由は想像がつく。きっとこの人の下にいるのが耐えられなくなったのでしょう。優秀な家臣たちも一緒に逃げたということは、綿密に計画された逃走だったに違いない。今も捕らえられていないということは、しっかり逃げ切ったのね。
領地で発生したという震災の話になった時、私は彼の責任逃れの姿勢により一層の呆れを感じていた。まだ、私を呆れさせるようなことを語り続ける。
「領民たちも次々と逃げ出している。まったく薄情な連中だ」
ヴィクターは憤慨した表情で語っているが、私には彼の認識の甘さが手に取るように分かった。
領民が逃げ出すのは、領主であるこの人が適切な対応を取らなかったからでしょう。震災後の復旧作業、住民の安全確保、生活支援——領主としてやるべきことは山ほどあったはず。それを怠って、領民を『薄情な連中』呼ばわりするなんて、責任感の欠如も甚だしい。
領主なら、困難な時こそ領民と共に立ち向かうもの。でも、この人は自分の利益しか考えていない。領民たちも、そんな無能な領主に見切りをつけて当然ね。
それにしても、ヴィクターの元からは本当にいろいろな人たちが逃げ出していく。妻、弟、家臣、領民——皆、彼の元を離れたがっている。それが、彼の人格を物語っているのに、本人は全く気づいていない。
「君の成功のせいで、貴族社会での孤立が更に深まってしまった」
また人のせい。
彼は、どれだけ他人の責任にすれば気が済むのかしら。
懐かしい元実家の話も聞けた。どうやら、ヴァーレンティア家とヴィクターの間で醜い争いが続いているらしい。それを聞いても、私は何も感じなかった。
ヴァーレンティア家との関係について語っている彼の姿を見ていると、醜い責任の押し付け合いにしか見えない。どちらも自分の判断ミスを認めたくないだけ。
「責任を俺に押し付けるなんて卑怯だ」
ヴァーレンティア家もヴィクターも、結局は私を見捨てた責任から逃れようと必死なだけ。どちらも私という人間そのものの考えや気持ちなんて、どうでもいいとしか思っていない。自分たちの面子と利益のことしか考えていない。
そして遂に、彼の身勝手な提案が始まった。
「君がいてくれればすべてが収まるんだ!」
結局、私は都合の良い道具なのね。『君の力』『君の名声』『君の影響力』目的は、これらを自分のために使いたいというだけ。
あの時から変わらないから、彼に対する容赦も必要なさそうだと思った。
もちろん、最初から彼に従う気は一切ない。だけど、話は最後まで聞いた。
婚約破棄を告げられた時、彼は私の話を全く聞かなかった。だけど私は、彼の話を最後まで聞いてやる。それから判断する。そんなこと、ヴィクターは一切気づかないでしょうし、今後気付くこともないでしょうけれど。
「寛大な心で、君を再び受け入れてやる」
何様のつもりなのかしら。完全に上から目線で。こんな状況でありながらも、まだ自分が優位な立場にいると思い込んでいる。
「どうだ? 悪くない提案だろう?」
この傲慢さ、この身勝手さ——本当に救いようがない男。
ヴィクターは自信に満ちた表情で、私を見つめている。きっと私が彼の申し出に、二つ返事で承諾すると信じ込んでいるのだろう。
「お話したことは、それで終わりですか?」
「あ、うん。そうだ」
最後まで話し終えたのかどうか、確認する。彼はそうだと答えた。なら、もうこの男の不幸話や妄想話に付き合う必要はない。
最初はいろいろな意味で楽しめたけど、これ以上続けても時間の無駄にしかならない。私の人生において不必要なこと。
ヴィクターは期待に満ちた表情で私を見つめている。その眼差しには、『当然承諾するだろう?』という甘い期待が込められていた。
「そ、それで……君の答えは? これから、どうするんだ?」
彼の声には、わずかな緊張が混じっていた。でも、それは不安からくるものではない。嬉しい返事を聞く前の、高揚した緊張感。
私は静かに微笑みを浮かべた。完璧に社交的で、上品な笑顔を意識して。そして、はっきりと言い切った。
「もちろん、その提案はお断りさせて頂きます」
その瞬間、ヴィクターの表情が凍りついた。
「戻る気なんて、一切ありませんよ」
期待に満ちていた眼差しが、一瞬で変わる。彼の口が半開きになり、予想外の一撃を食らったかのような顔をしていた。そのまま、しばらく黙っていた彼。
「え……? なんだって?」
ようやく出した彼の声は震えていた。自分の耳を疑っているかのような、呆然とした表情。まさか拒絶されるなんて、夢にも思っていなかったのでしょう。
「聞こえなかったのですか? ですから、お戻りする気は、一切ありません」
私は同じ言葉を、より明確に繰り返した。
まるで自分が世界で一番不幸な被害者であるかのように語り続ける彼の姿は、滑稽ですらある。語っているうちに段々と感情が高ぶって、ヴィクターは自分の不運話に完全に酔いしれているような様子だった。
時折見せる同情を誘うような表情、わざとらしい悲痛な眼差し。私が同情するのを期待しているのでしょうか。でも、私が感じているのは同情ではなく、冷めた軽蔑の念だけだった。
「薄情な連中だよ。困った時こそ支えるのが真の友人だろうに」
ヴィクターは深いため息をつきながら、人生の真理を語るかのような口調で呟いた。その表情には、自分が理不尽な扱いを受けた可哀想な被害者だという確信が宿っている。
『困った時こそ支えるのが友人』? 何を都合の良いことを言っているのかしら。
彼の言う『友人』とは、要するに自分にとって都合の良い人間のことでしょうね。利用価値があるうちは『友人』と呼び、必要なくなれば容赦なく切り捨てる。そんな一方的で利己的な関係を友情と呼んでいる。
「仲良くしていた女性たちも皆離れていってしまった」
愛人関係にあった女性たち、ってことかしら? そんなことを私に話して、どんな反応を期待しているの?
まるで『俺はこんなにモテるんだ』とでも自慢したいのかしら。それとも、『女性たちが俺を見捨てた』という被害者アピールのつもり? どちらにしても、品性の欠如が露呈しているだけね。
ヴィクターの話が弟の裏切りに移った時、彼は感情的になって机を叩いた。バン! という乾いた音が応接室に響く。彼の人格的未熟さが際立って見える。物に当たって感情を発散させるなんて、駄々をこねる子供のよう。貴族の品格などかけらもない、野蛮で下品な行為。
「まさか弟が、そんな極悪人だったなんて思わなかった」
彼の弟——リシャール。何度か社交界で見かけた覚えがあるけれど、直接話したことはなかった、はず。知り合い程度の関係でしかなかった人。
でも、弟さんが逃げ出した理由は想像がつく。きっとこの人の下にいるのが耐えられなくなったのでしょう。優秀な家臣たちも一緒に逃げたということは、綿密に計画された逃走だったに違いない。今も捕らえられていないということは、しっかり逃げ切ったのね。
領地で発生したという震災の話になった時、私は彼の責任逃れの姿勢により一層の呆れを感じていた。まだ、私を呆れさせるようなことを語り続ける。
「領民たちも次々と逃げ出している。まったく薄情な連中だ」
ヴィクターは憤慨した表情で語っているが、私には彼の認識の甘さが手に取るように分かった。
領民が逃げ出すのは、領主であるこの人が適切な対応を取らなかったからでしょう。震災後の復旧作業、住民の安全確保、生活支援——領主としてやるべきことは山ほどあったはず。それを怠って、領民を『薄情な連中』呼ばわりするなんて、責任感の欠如も甚だしい。
領主なら、困難な時こそ領民と共に立ち向かうもの。でも、この人は自分の利益しか考えていない。領民たちも、そんな無能な領主に見切りをつけて当然ね。
それにしても、ヴィクターの元からは本当にいろいろな人たちが逃げ出していく。妻、弟、家臣、領民——皆、彼の元を離れたがっている。それが、彼の人格を物語っているのに、本人は全く気づいていない。
「君の成功のせいで、貴族社会での孤立が更に深まってしまった」
また人のせい。
彼は、どれだけ他人の責任にすれば気が済むのかしら。
懐かしい元実家の話も聞けた。どうやら、ヴァーレンティア家とヴィクターの間で醜い争いが続いているらしい。それを聞いても、私は何も感じなかった。
ヴァーレンティア家との関係について語っている彼の姿を見ていると、醜い責任の押し付け合いにしか見えない。どちらも自分の判断ミスを認めたくないだけ。
「責任を俺に押し付けるなんて卑怯だ」
ヴァーレンティア家もヴィクターも、結局は私を見捨てた責任から逃れようと必死なだけ。どちらも私という人間そのものの考えや気持ちなんて、どうでもいいとしか思っていない。自分たちの面子と利益のことしか考えていない。
そして遂に、彼の身勝手な提案が始まった。
「君がいてくれればすべてが収まるんだ!」
結局、私は都合の良い道具なのね。『君の力』『君の名声』『君の影響力』目的は、これらを自分のために使いたいというだけ。
あの時から変わらないから、彼に対する容赦も必要なさそうだと思った。
もちろん、最初から彼に従う気は一切ない。だけど、話は最後まで聞いた。
婚約破棄を告げられた時、彼は私の話を全く聞かなかった。だけど私は、彼の話を最後まで聞いてやる。それから判断する。そんなこと、ヴィクターは一切気づかないでしょうし、今後気付くこともないでしょうけれど。
「寛大な心で、君を再び受け入れてやる」
何様のつもりなのかしら。完全に上から目線で。こんな状況でありながらも、まだ自分が優位な立場にいると思い込んでいる。
「どうだ? 悪くない提案だろう?」
この傲慢さ、この身勝手さ——本当に救いようがない男。
ヴィクターは自信に満ちた表情で、私を見つめている。きっと私が彼の申し出に、二つ返事で承諾すると信じ込んでいるのだろう。
「お話したことは、それで終わりですか?」
「あ、うん。そうだ」
最後まで話し終えたのかどうか、確認する。彼はそうだと答えた。なら、もうこの男の不幸話や妄想話に付き合う必要はない。
最初はいろいろな意味で楽しめたけど、これ以上続けても時間の無駄にしかならない。私の人生において不必要なこと。
ヴィクターは期待に満ちた表情で私を見つめている。その眼差しには、『当然承諾するだろう?』という甘い期待が込められていた。
「そ、それで……君の答えは? これから、どうするんだ?」
彼の声には、わずかな緊張が混じっていた。でも、それは不安からくるものではない。嬉しい返事を聞く前の、高揚した緊張感。
私は静かに微笑みを浮かべた。完璧に社交的で、上品な笑顔を意識して。そして、はっきりと言い切った。
「もちろん、その提案はお断りさせて頂きます」
その瞬間、ヴィクターの表情が凍りついた。
「戻る気なんて、一切ありませんよ」
期待に満ちていた眼差しが、一瞬で変わる。彼の口が半開きになり、予想外の一撃を食らったかのような顔をしていた。そのまま、しばらく黙っていた彼。
「え……? なんだって?」
ようやく出した彼の声は震えていた。自分の耳を疑っているかのような、呆然とした表情。まさか拒絶されるなんて、夢にも思っていなかったのでしょう。
「聞こえなかったのですか? ですから、お戻りする気は、一切ありません」
私は同じ言葉を、より明確に繰り返した。
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