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第十三章 決定打
第七十二話 救出への布石
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収束に導くのは、自分達の捜査にかかっている。己の強い決意と仲間に支えられながら、ギルバートは突き進んだ。
そして、誘拐から丸一日が迫る頃。事態は少しずつ動き始める。
「トンプソン伯爵子息の居場所が分かったかもしれない」
今日も朝から王宮で捜査を続けてくれているルーサーからの知らせに、ギルバートは顔を上げた。
「王都から少し離れた場所に空き家があるらしいんだが、そこに昨日から怪しい男達が出入りしているという証言があった」
「分かった。すぐに捜索隊を向かわせよう」
ハリスに目配せをし、彼が外に立つ近衛兵に伝言をしたのを確認したギルバート。空き家の位置をルーサーから聞きながら、彼は続けた。
「シャーロットもそこにいる可能性は?」
「証言の内容だと、彼女に当てはまりそうな人物はいなかった」
その言葉に、ギルバートは視線を落とす。
しかし次の瞬間、彼のもとに希望の光が差した。
「落胆するのはまだ早いぞ。さっき、不審な馬車の目撃情報が入ったんだ」
はっとして顔を上げるギルバート。ルーサーは続けた。
「車内を調べたら、縄やら木箱やらが入っていたらしい。それから、銀色の頭髪が落ちていたと」
決定打となり得る情報に、思わず震えが走る。
シャーロットは銀髪だ。農村部ではほとんど見ない髪色である上に、貴族社会でも少数派。
車内に縄と木箱があったということは、彼女を縛って木箱に隠しながら移動していたとすれば。
「おそらくその馬車で決まりだろうな」
ギルバートはそう言った。
「持ち主は?」
「誰も乗っていなかったから分からないらしいが、町の乗合馬車みたいだ。聞いたところ、ロワイユ王国の地方のものだとさ。しかも、旧式の」
「役目を終えた馬車を引き取ったってところか」
その言葉に、ルーサーは頷く。
「場所は?」
「スプラウト公爵領の森の中だ」
二人は机の上の地図を眺めた。
「割と遠くまで走ったな」
スプラウト公爵領は、トリジア王国の南側の国境に近い。王国中心部に位置する王都から移動するとなると、一日かかる距離だ。
シャーロットがちょうど昨日誘拐されたことを考えると──。
「馬車を降りてから、そう時間は経っていないはず」
「それじゃあ、森のどこかに……?」
ギルバートは頷く。そしてすぐさま、捜索隊の手配に乗り出した。
「今からシャーロット嬢を探しに向かいます」
皆が円になって立ち並ぶ中、ギルバートは彼らを見回しながら告げた。
いよいよやって来た局面。一同に緊迫した空気が漂う。
目撃場所は馬車なら丸一日かかる距離だが、馬で走れば数時間で到着できる。昼には現地に辿り着くだろう。
「伯爵夫妻はご同行を。それからルーサーも」
頷く三人。ギルバートと共に、捜索隊の最前線に加わることとなった。
「オルドリッジ公爵令嬢は、スプラウト公爵領との領境の警備強化を頼む」
「はい。すぐに公爵領に向かいます」
オルドリッジ公爵領は、スプラウト公爵領の東隣に位置する。
シャーロットを乗せていたと思われる馬車が見つかったのは、スプラウト公爵領の中でもオルドリッジ公爵領に近い場所。
犯人達が逃走する際、オルドリッジ公爵領に侵入する可能性は十分にあった。
ジェシカは早速、公爵家から連れて来ていた使用人に早馬の準備を言付けた。
「トレス伯爵令嬢は、森の近くの住民に詳しい聞き込みを頼みたい。シャーロット嬢の居場所を特定するために」
「分かりました」
各々が役割を確認していく。
ギルバートは一同が部屋を出る前に、再び口を開いた。
「全員、警備隊の者や我々の誰かと行動を共にするように。これから危険な状況に足を踏み入れるということを、忘れないでほしい」
皆の顔を見回して訴えるギルバート。相手は誘拐犯である上に、その背後には何をしでかすか分からないリゼ王女がいる。油断は禁物だ。
シャーロットとトンプソン伯爵子息の他に、これ以上被害者を出すわけにはいかない。
「身の安全を最優先に」
一同は改めて、ギルバートの言葉を胸に刻む。そして、救出へと走り出した。
その日、スプラウト公爵領のとある村には王宮警備隊と数人の貴族達の姿があった。
「こんな田舎に、どうしたんだろう」
畑で農作業をしていた中年の男が、こちらにやって来ているらしき彼らを見て、そう呟く。
すぐそばには鬱蒼とした森。栄えている地域に行ける道の奥を見ても、しばらくは畑の合間に家々が点在するだけだ。
来るとすれば、国境を越えて他国へ向かう商人や旅人くらいのもの。
森に入る前の最後の集落であるこの場所に、貴族や近衛兵などがやって来るはずがなかった。
すると、隣で同じように農作業をしていた女──中年の男の妻──が、はっとして口を開く。
「そういえば、昨日珍しく新聞が届いたじゃないの。ほら、ええと、王太子殿下の婚約者のご令嬢様が誘拐されたって」
「もしや、その捜索ってことかい……?」
夫婦が推測を立てていると、いつの間にかすぐそばまで来ていた警備隊の中から出てきた一人が、声をかけてきた。
「失礼。ルーサー・スプラウトという者なのですが、少々お話を伺っても?」
「…‥!は、はい」
中年の男は農作業を止め、妻と共に畦道に出る。
スプラウトというと、この領地の名前だ。見た目は若いため、おそらく領主様のご子息なのだろう──そう思い、夫婦の間に緊張が走った。
王都付近で暮らしている裕福な人々ならば近衛兵や貴族との会話くらい経験があるのかもしれない。
しかし、生まれてこの方ずっとこの村に身を置いていた二人。領主一家ですら、遠目から見たことがあるだけなのだ。
自分達とは異なる階層の人物と一瞬でも接点を持つのは、これが初めてだった。
「現在、ギルバート・マクミラン王太子殿下の婚約者であるシャーロット・フォード伯爵令嬢の行方を追っていまして……お二人は、この件についてご存じでしょうか」
「はい、昨日新聞を見ました」
答えながら「思ったより庶民に低姿勢なんだな」という感想が頭を通り過ぎる。
領地の端に位置する村で情報が回ってくるのが遅れやすい上に、風の噂で貴族や王室に関わっている者達は庶民を軽蔑していると聞いたままで止まっていた夫妻。
目の前の青年の丁寧な口ぶりに驚きつつ、話を聞いた。
「この奥の森の中に入るのは初めてなものですから、案内図があれば非常に助かるのですが……」
どうやら、危険な箇所や獣が多い場所を知りたいらしい。
「森には狩りや採集でよく入っていますから、描けますよ」
「本当ですか、ありがとうございます」
青年から渡された紙と万年筆を受け取る。
文字を書くのは苦手な夫婦。地図を描き、簡単な単語を添えるだけで済むのが助かった。
「こちらです」
描き終わったものを差し出すと、青年が笑顔で受け取る。
そしてその後ろから、別の青年が近づいてきた。
「お忙しいところご協力いただき、誠にありがとうございます。活用させていただきます」
深々と頭を下げた青年。
「いえいえ、こちらこそお役に立てて良かったです」
夫婦がそう言うと、青年は頭を上げた。太陽の光で照らされた金色の髪と紫の瞳が美しい。
そんな彼の姿を、どこかで見た気がした。しかし、貴族との関わりなどほとんど持ったことがない。
物語の挿絵か何かで見た人物に似ているだけだろうと思い直した二人は、一行を見送ることにした。
するとその時、件の美しい青年が振り返る。
「もう一つ、よろしいでしょうか」
「何か……?」
「こちらのご令嬢と数人の近衛兵がこの村で聞き取りを行う予定なのですが、奥にもまだ住民の方々はいらっしゃいますか?」
「いいえ。この先は国境になるので、この村だと我が家が最後ですね。反対側は、川の手前の家でおしまいです」
有人地帯の範囲を提示すると、再び青年が礼を告げる。
そして彼は、聞き取り調査員の令嬢に向かってこう言った。
「トレス伯爵令嬢、詳しいことは近衛兵の彼らと一緒に調査を頼んだよ。怪しい情報があれば伝言してくれ」
「はい、殿下」
令嬢の返事に、夫婦はぴたりと動きを止める。二人で顔を見合わせ、そして目を見開いた。
「お、王太子殿下…‥!?」
どこかで見た覚えがあるという気がしていたのは、彼だったからなのだ。
こんな田舎にも号外が届くほどの出来事──王子殿下が立太子なさったという出来事。以前やって来たその知らせの時に、肖像画がついていた。
家の戸の前で、一行を見送る夫婦。
放心状態の二人の目には、次の家へ向かう令嬢と数人の近衛兵ら聞き取り調査班、そして、馬に乗り森の中へ向かっていく王太子ら捜索班の姿が映っていた。
そして、誘拐から丸一日が迫る頃。事態は少しずつ動き始める。
「トンプソン伯爵子息の居場所が分かったかもしれない」
今日も朝から王宮で捜査を続けてくれているルーサーからの知らせに、ギルバートは顔を上げた。
「王都から少し離れた場所に空き家があるらしいんだが、そこに昨日から怪しい男達が出入りしているという証言があった」
「分かった。すぐに捜索隊を向かわせよう」
ハリスに目配せをし、彼が外に立つ近衛兵に伝言をしたのを確認したギルバート。空き家の位置をルーサーから聞きながら、彼は続けた。
「シャーロットもそこにいる可能性は?」
「証言の内容だと、彼女に当てはまりそうな人物はいなかった」
その言葉に、ギルバートは視線を落とす。
しかし次の瞬間、彼のもとに希望の光が差した。
「落胆するのはまだ早いぞ。さっき、不審な馬車の目撃情報が入ったんだ」
はっとして顔を上げるギルバート。ルーサーは続けた。
「車内を調べたら、縄やら木箱やらが入っていたらしい。それから、銀色の頭髪が落ちていたと」
決定打となり得る情報に、思わず震えが走る。
シャーロットは銀髪だ。農村部ではほとんど見ない髪色である上に、貴族社会でも少数派。
車内に縄と木箱があったということは、彼女を縛って木箱に隠しながら移動していたとすれば。
「おそらくその馬車で決まりだろうな」
ギルバートはそう言った。
「持ち主は?」
「誰も乗っていなかったから分からないらしいが、町の乗合馬車みたいだ。聞いたところ、ロワイユ王国の地方のものだとさ。しかも、旧式の」
「役目を終えた馬車を引き取ったってところか」
その言葉に、ルーサーは頷く。
「場所は?」
「スプラウト公爵領の森の中だ」
二人は机の上の地図を眺めた。
「割と遠くまで走ったな」
スプラウト公爵領は、トリジア王国の南側の国境に近い。王国中心部に位置する王都から移動するとなると、一日かかる距離だ。
シャーロットがちょうど昨日誘拐されたことを考えると──。
「馬車を降りてから、そう時間は経っていないはず」
「それじゃあ、森のどこかに……?」
ギルバートは頷く。そしてすぐさま、捜索隊の手配に乗り出した。
「今からシャーロット嬢を探しに向かいます」
皆が円になって立ち並ぶ中、ギルバートは彼らを見回しながら告げた。
いよいよやって来た局面。一同に緊迫した空気が漂う。
目撃場所は馬車なら丸一日かかる距離だが、馬で走れば数時間で到着できる。昼には現地に辿り着くだろう。
「伯爵夫妻はご同行を。それからルーサーも」
頷く三人。ギルバートと共に、捜索隊の最前線に加わることとなった。
「オルドリッジ公爵令嬢は、スプラウト公爵領との領境の警備強化を頼む」
「はい。すぐに公爵領に向かいます」
オルドリッジ公爵領は、スプラウト公爵領の東隣に位置する。
シャーロットを乗せていたと思われる馬車が見つかったのは、スプラウト公爵領の中でもオルドリッジ公爵領に近い場所。
犯人達が逃走する際、オルドリッジ公爵領に侵入する可能性は十分にあった。
ジェシカは早速、公爵家から連れて来ていた使用人に早馬の準備を言付けた。
「トレス伯爵令嬢は、森の近くの住民に詳しい聞き込みを頼みたい。シャーロット嬢の居場所を特定するために」
「分かりました」
各々が役割を確認していく。
ギルバートは一同が部屋を出る前に、再び口を開いた。
「全員、警備隊の者や我々の誰かと行動を共にするように。これから危険な状況に足を踏み入れるということを、忘れないでほしい」
皆の顔を見回して訴えるギルバート。相手は誘拐犯である上に、その背後には何をしでかすか分からないリゼ王女がいる。油断は禁物だ。
シャーロットとトンプソン伯爵子息の他に、これ以上被害者を出すわけにはいかない。
「身の安全を最優先に」
一同は改めて、ギルバートの言葉を胸に刻む。そして、救出へと走り出した。
その日、スプラウト公爵領のとある村には王宮警備隊と数人の貴族達の姿があった。
「こんな田舎に、どうしたんだろう」
畑で農作業をしていた中年の男が、こちらにやって来ているらしき彼らを見て、そう呟く。
すぐそばには鬱蒼とした森。栄えている地域に行ける道の奥を見ても、しばらくは畑の合間に家々が点在するだけだ。
来るとすれば、国境を越えて他国へ向かう商人や旅人くらいのもの。
森に入る前の最後の集落であるこの場所に、貴族や近衛兵などがやって来るはずがなかった。
すると、隣で同じように農作業をしていた女──中年の男の妻──が、はっとして口を開く。
「そういえば、昨日珍しく新聞が届いたじゃないの。ほら、ええと、王太子殿下の婚約者のご令嬢様が誘拐されたって」
「もしや、その捜索ってことかい……?」
夫婦が推測を立てていると、いつの間にかすぐそばまで来ていた警備隊の中から出てきた一人が、声をかけてきた。
「失礼。ルーサー・スプラウトという者なのですが、少々お話を伺っても?」
「…‥!は、はい」
中年の男は農作業を止め、妻と共に畦道に出る。
スプラウトというと、この領地の名前だ。見た目は若いため、おそらく領主様のご子息なのだろう──そう思い、夫婦の間に緊張が走った。
王都付近で暮らしている裕福な人々ならば近衛兵や貴族との会話くらい経験があるのかもしれない。
しかし、生まれてこの方ずっとこの村に身を置いていた二人。領主一家ですら、遠目から見たことがあるだけなのだ。
自分達とは異なる階層の人物と一瞬でも接点を持つのは、これが初めてだった。
「現在、ギルバート・マクミラン王太子殿下の婚約者であるシャーロット・フォード伯爵令嬢の行方を追っていまして……お二人は、この件についてご存じでしょうか」
「はい、昨日新聞を見ました」
答えながら「思ったより庶民に低姿勢なんだな」という感想が頭を通り過ぎる。
領地の端に位置する村で情報が回ってくるのが遅れやすい上に、風の噂で貴族や王室に関わっている者達は庶民を軽蔑していると聞いたままで止まっていた夫妻。
目の前の青年の丁寧な口ぶりに驚きつつ、話を聞いた。
「この奥の森の中に入るのは初めてなものですから、案内図があれば非常に助かるのですが……」
どうやら、危険な箇所や獣が多い場所を知りたいらしい。
「森には狩りや採集でよく入っていますから、描けますよ」
「本当ですか、ありがとうございます」
青年から渡された紙と万年筆を受け取る。
文字を書くのは苦手な夫婦。地図を描き、簡単な単語を添えるだけで済むのが助かった。
「こちらです」
描き終わったものを差し出すと、青年が笑顔で受け取る。
そしてその後ろから、別の青年が近づいてきた。
「お忙しいところご協力いただき、誠にありがとうございます。活用させていただきます」
深々と頭を下げた青年。
「いえいえ、こちらこそお役に立てて良かったです」
夫婦がそう言うと、青年は頭を上げた。太陽の光で照らされた金色の髪と紫の瞳が美しい。
そんな彼の姿を、どこかで見た気がした。しかし、貴族との関わりなどほとんど持ったことがない。
物語の挿絵か何かで見た人物に似ているだけだろうと思い直した二人は、一行を見送ることにした。
するとその時、件の美しい青年が振り返る。
「もう一つ、よろしいでしょうか」
「何か……?」
「こちらのご令嬢と数人の近衛兵がこの村で聞き取りを行う予定なのですが、奥にもまだ住民の方々はいらっしゃいますか?」
「いいえ。この先は国境になるので、この村だと我が家が最後ですね。反対側は、川の手前の家でおしまいです」
有人地帯の範囲を提示すると、再び青年が礼を告げる。
そして彼は、聞き取り調査員の令嬢に向かってこう言った。
「トレス伯爵令嬢、詳しいことは近衛兵の彼らと一緒に調査を頼んだよ。怪しい情報があれば伝言してくれ」
「はい、殿下」
令嬢の返事に、夫婦はぴたりと動きを止める。二人で顔を見合わせ、そして目を見開いた。
「お、王太子殿下…‥!?」
どこかで見た覚えがあるという気がしていたのは、彼だったからなのだ。
こんな田舎にも号外が届くほどの出来事──王子殿下が立太子なさったという出来事。以前やって来たその知らせの時に、肖像画がついていた。
家の戸の前で、一行を見送る夫婦。
放心状態の二人の目には、次の家へ向かう令嬢と数人の近衛兵ら聞き取り調査班、そして、馬に乗り森の中へ向かっていく王太子ら捜索班の姿が映っていた。
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