23 / 87
第四章 窮地と平穏
第二十三話 忘れられない日々
しおりを挟む
国王夫妻と別れた後。
シャーロットは王太子と共に、気になっていた庭園に足を踏み入れた。
涼やかな風が吹き込み、銀の髪が揺れる。
城の回廊を抜けたところにふいに現れたその場所は、まるで秘密の箱庭のような空間だった。
石畳の道に沿って咲く青いサルビア。少し歩くとつる性植物の絡んだアーチがあり、この場所にやってきた者を庭園へと導く。
「素敵な庭園ですね……!」
その神秘さに、シャーロットは感嘆の息を漏らした。
「ここは俺もたまに来るんだ。数世代前の王女が、癒される空間として設計したみたいだよ」
王太子によると、当時執務に追われていたとある王女は日頃の疲れを取る場所を作りたいと考え、趣味で楽しんでいた園芸の知識を活かし、この庭園を一から手掛けたという。
王宮の比較的奥まったところに位置しているのは、彼女の生活圏に合わせたためだろうか。
確かにここなら王宮にやってくる文官や貴族たちの目に触れにくく、快適に息抜きができるかもしれない。
さらに奥に進むと、白と薄桃色のペチュニアが可愛らしく出迎える。一輪一輪が可憐に佇むその光景は、見る者の心を洗うような、清廉な空気を纏っていた。
「今日は、ありがとう。急な誘いだったよね」
しばらくして、ふいに王太子が口を開いた。
「いえ!楽しい時間を過ごすことができて良かったです。あのように光栄な機会があったことは、絶対に忘れません」
伯爵家に生まれたため身分はあるとはいえ、王族と共に食事をした経験は全くない。
会話ですら、デビュタントの時や王家主催のパーティーでしか機会がないのだ。
しかも、挨拶とほんの少しだけ言葉を交わす程度。
そのような状況にある自分が王宮に泊まり国王夫妻や王太子と食事をすることなど、一生に一回あるだけでも幸運なことだと言えるだろう。
おそらく、今後このような機会はもう訪れないはずだ。しっかり胸に刻んでおかなければなるまい。
「それでは、そろそろお暇しますね」
半刻程、他愛のない世間話を続けたのち、シャーロットは口を開いた。
公務まで時間があると言っていた王太子だが、いつまでも引き留めておくわけにはいかない。
庭園は少し見足りない気がしなくもないが、中に入れただけ感謝すべきことだろう。
それに、もう日も高い。午前中に伯爵邸に帰る予定だったため、そろそろ荷物をまとめる時間だ。
「案内していただいて、ありがとうございました。楽しかったです」
二人で庭園の出口まで歩いてきたところで、シャーロットは王太子に頭を下げた。
「良かった。また来たくなったらいつでも来て。許可は取っておくから」
「良いんですか?ありがとうございます」
もう一度庭園に来たいという思いが、滲み出ていたようだ。シャーロットが目を輝かせると、王太子はにこやかに笑った。
「あ、そうだ。ちょうど近隣国の菓子類が届いてて、帰りの馬車に積んでおいてもらったから。シャーロット嬢の好きな林檎のタルトもあるよ」
王太子はシャーロットとともに回廊を歩きながら告げる。
「お気遣い感謝いたします」
庭園の出入りの許可を取ってくれる上に菓子類も用意してもらえるなど、恐れ多くて遠慮しそうになる。
しかし、好物を差し出されて拒否できるシャーロットではない。貰えるものは有り難く貰っておくことにした。
それにしても、彼はなぜここまで破格の待遇をしてくれるのだろうか。
新事業に対する貢献の対価だとすれば納得できなくもない。しかし、ほぼ毎週のように行われる話し合いで毎度菓子類を準備するのは、間違いなくそれなりの費用がかかる。
実際に近隣国に行ったり食材を取り寄せたりした経験を持つシャーロットにとって、大方の予想をすることは難しいことではなかった。
「今後も、精一杯尽力します。よろしくお願いいたします」
貰えるものは貰っておくというスタンスに変わりはない。
ただし、任せられたことは十分にやり遂げる。
王太子の言動の意味を汲み取ったシャーロットは、新事業のためにできる限りのことをやらなければと気を引き締めた。
「うん、よろしくね」
王太子は隣で歩くシャーロットを眺める。
一伯爵令嬢の自分には破格の待遇だと感じ、それに見合ったことを返さなければならないとでも考えているのだろう。
もちろん協力してもらうことを求めてはいるのだが、純粋にそれだけで菓子類を用意しているわけではない。
言わばこれは、一種の餌付けである。
彼女の好物を定期的に贈り、出来るだけ長期にわたって彼女を引き留めようという魂胆なのだ。
自分の必死さに苦笑してしまうが、惹かれているのだからどうしようもない。
「ここまで送っていただいて、ありがとうございました」
彼女の宿泊部屋の前までは、あっさりと到着した。
「俺の方こそ、たくさん話せて楽しかった」
これは世辞ではない。本音を言えばここで別れるのが名残惜しい。しかし、そうも言っていられないのだ。
シャーロット嬢にも予定があるだろうし、自分もこの後公務が控えているのだから──と、王太子は言い聞かせた。
一緒にいたいのにいられない、どうにもしがたいこの状況。
別れ際、彼はシャーロットに尋ねた。
「手に触れても?」
「はい」
拒否されたらと思うと不安だったが、今のところ彼女にそのような様子は見られない。
やや不思議そうな表情を浮かべながらも、彼女は手を差し出す。
彼はそっとその手に触れ、口付けをした。
「今度会える日を楽しみにしてるよ。気を付けて帰ってね」
「は、はい」
幸い、彼女の瞳に男性への恐れの色は出なかった。症状の克服に着々と近付いているのは喜ばしいことだが、それは特訓の終わりが近付いていることも意味する。
複雑な心境になりながらも、彼女のやや狼狽えた表情を見て取り、王太子は笑みを浮かべた。
彼女の心の中に俺は、いるのだろうか。
聞きたくとも聞けないその質問が、いつか聞ける日を夢見て、彼はその場を去っていった。
そんな王太子の後ろ姿を見つめるシャーロット。
はっと我に返り、部屋の中へ入る。
パタンと扉が閉まった途端、彼女は目を閉じ、何かに耐えるように天を仰いだ。そして、一呼吸おいて脱力した。
ス、スマート過ぎる……!
先程王太子が触れた、自身の右手に目をやる。流れるような所作で、優しく口付けをされた、その右手に。
社交界デビューして三年。
ダンスの際など手の甲に口付けをされることはあったが、毎度必死に突き飛ばし癖が出ないよう堪えていたばかりだった。それなのにまさか、口付けをされてこんな気持ちになるとは──。
「……」
ふと目に入った、部屋の鏡に映る自身の姿。頬は普段より赤みがさしている。今までならば考えられなかった反応だが、癖が発動しにくい王太子相手なら合点はいく。
いくら対面する機会が増えたと言っても、全身から神々しさを放つ王太子に完全に慣れたわけではないのだ。
「シャーロット様、どうかなさいましたか?」
何やら様子の異なる彼女を見て、フローラは怪訝そうに尋ねる。
「いえ、何でもありません。ちょっと心を落ち着かせているだけで」
先程の王太子とシャーロットのやり取りを知らないフローラは、その返答にさらに疑問を募らせる。
しかし、何か悪いことがあったわけではなさそうだ。フローラは疑問を頭の隅に追いやった。
「さてと、荷物をまとめなきゃ」
詳細を聞かないでくれたフローラにほっとしつつ、シャーロットは気を取り直して部屋の奥へ進んでいった。
しばらくして荷造りを終えた彼女は、用意された馬車の前まで移動する。
すでに荷物は全て積み込まれ、出発の準備は万端だ。シャーロットは、最後に見送りに来てくれたフローラと向き直った。
「フローラさん、お世話になりました。本当にありがとうございました!」
昨夜からの彼女の気遣いには、とても救われた。話し相手になってくれたことも、シャーロットの不安を和らげる大きな助けになったのだ。
「お役に立てて幸いです。またお会いできる日を心待ちにしておりますね」
フローラは微笑みながらそう告げた。
この二日間は、シャーロットにとって忘れられない日々になった。大変なこともあったが、多くの人々の温かい心に触れ、穏やかな時間を過ごすことができた。
一人では、ここまで早い回復は見込めなかっただろう。
支えになってくれた人々への感謝の気持ちを抱きつつ、シャーロットは馬車へ乗り込む。
家に帰ったら、手紙を書こう。
与えられるものは、当たり前のものではない。それは物であれ人であれ真心であれ同じことだ。
国王夫妻や王太子、ナタリー、トレス夫妻、両親。感謝の気持ちを伝えよう。
走り出す馬車。にこやかに送り出すフローラ。馬車の窓から手を振る。ゆっくりと遠ざかっていく王宮。
そうして、シャーロットはフォード伯爵家のタウンハウスへと帰っていくのだった。
シャーロットは王太子と共に、気になっていた庭園に足を踏み入れた。
涼やかな風が吹き込み、銀の髪が揺れる。
城の回廊を抜けたところにふいに現れたその場所は、まるで秘密の箱庭のような空間だった。
石畳の道に沿って咲く青いサルビア。少し歩くとつる性植物の絡んだアーチがあり、この場所にやってきた者を庭園へと導く。
「素敵な庭園ですね……!」
その神秘さに、シャーロットは感嘆の息を漏らした。
「ここは俺もたまに来るんだ。数世代前の王女が、癒される空間として設計したみたいだよ」
王太子によると、当時執務に追われていたとある王女は日頃の疲れを取る場所を作りたいと考え、趣味で楽しんでいた園芸の知識を活かし、この庭園を一から手掛けたという。
王宮の比較的奥まったところに位置しているのは、彼女の生活圏に合わせたためだろうか。
確かにここなら王宮にやってくる文官や貴族たちの目に触れにくく、快適に息抜きができるかもしれない。
さらに奥に進むと、白と薄桃色のペチュニアが可愛らしく出迎える。一輪一輪が可憐に佇むその光景は、見る者の心を洗うような、清廉な空気を纏っていた。
「今日は、ありがとう。急な誘いだったよね」
しばらくして、ふいに王太子が口を開いた。
「いえ!楽しい時間を過ごすことができて良かったです。あのように光栄な機会があったことは、絶対に忘れません」
伯爵家に生まれたため身分はあるとはいえ、王族と共に食事をした経験は全くない。
会話ですら、デビュタントの時や王家主催のパーティーでしか機会がないのだ。
しかも、挨拶とほんの少しだけ言葉を交わす程度。
そのような状況にある自分が王宮に泊まり国王夫妻や王太子と食事をすることなど、一生に一回あるだけでも幸運なことだと言えるだろう。
おそらく、今後このような機会はもう訪れないはずだ。しっかり胸に刻んでおかなければなるまい。
「それでは、そろそろお暇しますね」
半刻程、他愛のない世間話を続けたのち、シャーロットは口を開いた。
公務まで時間があると言っていた王太子だが、いつまでも引き留めておくわけにはいかない。
庭園は少し見足りない気がしなくもないが、中に入れただけ感謝すべきことだろう。
それに、もう日も高い。午前中に伯爵邸に帰る予定だったため、そろそろ荷物をまとめる時間だ。
「案内していただいて、ありがとうございました。楽しかったです」
二人で庭園の出口まで歩いてきたところで、シャーロットは王太子に頭を下げた。
「良かった。また来たくなったらいつでも来て。許可は取っておくから」
「良いんですか?ありがとうございます」
もう一度庭園に来たいという思いが、滲み出ていたようだ。シャーロットが目を輝かせると、王太子はにこやかに笑った。
「あ、そうだ。ちょうど近隣国の菓子類が届いてて、帰りの馬車に積んでおいてもらったから。シャーロット嬢の好きな林檎のタルトもあるよ」
王太子はシャーロットとともに回廊を歩きながら告げる。
「お気遣い感謝いたします」
庭園の出入りの許可を取ってくれる上に菓子類も用意してもらえるなど、恐れ多くて遠慮しそうになる。
しかし、好物を差し出されて拒否できるシャーロットではない。貰えるものは有り難く貰っておくことにした。
それにしても、彼はなぜここまで破格の待遇をしてくれるのだろうか。
新事業に対する貢献の対価だとすれば納得できなくもない。しかし、ほぼ毎週のように行われる話し合いで毎度菓子類を準備するのは、間違いなくそれなりの費用がかかる。
実際に近隣国に行ったり食材を取り寄せたりした経験を持つシャーロットにとって、大方の予想をすることは難しいことではなかった。
「今後も、精一杯尽力します。よろしくお願いいたします」
貰えるものは貰っておくというスタンスに変わりはない。
ただし、任せられたことは十分にやり遂げる。
王太子の言動の意味を汲み取ったシャーロットは、新事業のためにできる限りのことをやらなければと気を引き締めた。
「うん、よろしくね」
王太子は隣で歩くシャーロットを眺める。
一伯爵令嬢の自分には破格の待遇だと感じ、それに見合ったことを返さなければならないとでも考えているのだろう。
もちろん協力してもらうことを求めてはいるのだが、純粋にそれだけで菓子類を用意しているわけではない。
言わばこれは、一種の餌付けである。
彼女の好物を定期的に贈り、出来るだけ長期にわたって彼女を引き留めようという魂胆なのだ。
自分の必死さに苦笑してしまうが、惹かれているのだからどうしようもない。
「ここまで送っていただいて、ありがとうございました」
彼女の宿泊部屋の前までは、あっさりと到着した。
「俺の方こそ、たくさん話せて楽しかった」
これは世辞ではない。本音を言えばここで別れるのが名残惜しい。しかし、そうも言っていられないのだ。
シャーロット嬢にも予定があるだろうし、自分もこの後公務が控えているのだから──と、王太子は言い聞かせた。
一緒にいたいのにいられない、どうにもしがたいこの状況。
別れ際、彼はシャーロットに尋ねた。
「手に触れても?」
「はい」
拒否されたらと思うと不安だったが、今のところ彼女にそのような様子は見られない。
やや不思議そうな表情を浮かべながらも、彼女は手を差し出す。
彼はそっとその手に触れ、口付けをした。
「今度会える日を楽しみにしてるよ。気を付けて帰ってね」
「は、はい」
幸い、彼女の瞳に男性への恐れの色は出なかった。症状の克服に着々と近付いているのは喜ばしいことだが、それは特訓の終わりが近付いていることも意味する。
複雑な心境になりながらも、彼女のやや狼狽えた表情を見て取り、王太子は笑みを浮かべた。
彼女の心の中に俺は、いるのだろうか。
聞きたくとも聞けないその質問が、いつか聞ける日を夢見て、彼はその場を去っていった。
そんな王太子の後ろ姿を見つめるシャーロット。
はっと我に返り、部屋の中へ入る。
パタンと扉が閉まった途端、彼女は目を閉じ、何かに耐えるように天を仰いだ。そして、一呼吸おいて脱力した。
ス、スマート過ぎる……!
先程王太子が触れた、自身の右手に目をやる。流れるような所作で、優しく口付けをされた、その右手に。
社交界デビューして三年。
ダンスの際など手の甲に口付けをされることはあったが、毎度必死に突き飛ばし癖が出ないよう堪えていたばかりだった。それなのにまさか、口付けをされてこんな気持ちになるとは──。
「……」
ふと目に入った、部屋の鏡に映る自身の姿。頬は普段より赤みがさしている。今までならば考えられなかった反応だが、癖が発動しにくい王太子相手なら合点はいく。
いくら対面する機会が増えたと言っても、全身から神々しさを放つ王太子に完全に慣れたわけではないのだ。
「シャーロット様、どうかなさいましたか?」
何やら様子の異なる彼女を見て、フローラは怪訝そうに尋ねる。
「いえ、何でもありません。ちょっと心を落ち着かせているだけで」
先程の王太子とシャーロットのやり取りを知らないフローラは、その返答にさらに疑問を募らせる。
しかし、何か悪いことがあったわけではなさそうだ。フローラは疑問を頭の隅に追いやった。
「さてと、荷物をまとめなきゃ」
詳細を聞かないでくれたフローラにほっとしつつ、シャーロットは気を取り直して部屋の奥へ進んでいった。
しばらくして荷造りを終えた彼女は、用意された馬車の前まで移動する。
すでに荷物は全て積み込まれ、出発の準備は万端だ。シャーロットは、最後に見送りに来てくれたフローラと向き直った。
「フローラさん、お世話になりました。本当にありがとうございました!」
昨夜からの彼女の気遣いには、とても救われた。話し相手になってくれたことも、シャーロットの不安を和らげる大きな助けになったのだ。
「お役に立てて幸いです。またお会いできる日を心待ちにしておりますね」
フローラは微笑みながらそう告げた。
この二日間は、シャーロットにとって忘れられない日々になった。大変なこともあったが、多くの人々の温かい心に触れ、穏やかな時間を過ごすことができた。
一人では、ここまで早い回復は見込めなかっただろう。
支えになってくれた人々への感謝の気持ちを抱きつつ、シャーロットは馬車へ乗り込む。
家に帰ったら、手紙を書こう。
与えられるものは、当たり前のものではない。それは物であれ人であれ真心であれ同じことだ。
国王夫妻や王太子、ナタリー、トレス夫妻、両親。感謝の気持ちを伝えよう。
走り出す馬車。にこやかに送り出すフローラ。馬車の窓から手を振る。ゆっくりと遠ざかっていく王宮。
そうして、シャーロットはフォード伯爵家のタウンハウスへと帰っていくのだった。
11
あなたにおすすめの小説
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
【完結】竜王の息子のお世話係なのですが、気付いたら正妻候補になっていました
七鳳
恋愛
竜王が治める王国で、落ちこぼれのエルフである主人公は、次代の竜王となる王子の乳母として仕えることになる。わがままで甘えん坊な彼に振り回されながらも、成長を見守る日々。しかし、王族の結婚制度が明かされるにつれ、彼女の立場は次第に変化していく。
「お前は俺のものだろ?」
次第に強まる独占欲、そして彼の真意に気づいたとき、主人公の運命は大きく動き出す。異種族の壁を超えたロマンスが紡ぐ、ほのぼのファンタジー!
※恋愛系、女主人公で書くのが初めてです。変な表現などがあったらコメント、感想で教えてください。
※全60話程度で完結の予定です。
※いいね&お気に入り登録励みになります!
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる