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閑古鳥武器屋営業中
はじまりの邂逅
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──あまりにも、羽のように軽かった。
気紛れで助けた、腕の中の小さい命。まさか、上から降ってくるとは思わなかったよ。
その子供は、何が起きたのか分からない顔で、涙の膜が張った大きな瞳をさ迷わせ……、私と視線が合うとふにゃりと相貌を崩した。
「すごい……、天使様だ、きれい……」
あまりにも見当違いなことを言うその幼子に、私の人ならざる顔はどう見えているんだろうか。少なくとも、御伽噺に出てくる天使のように神々しいものではないはずだというのに。
「あの、天使様、たすけてくれて、ありがとうございますっ。ぼく、なにか、おれいしないと」
「……それなら、貸しにしておくよ」
「かし?」
「いずれ時が来たら返してもらおうかな」
「……???」
きょとんと瞬きを繰り返す子供は、言葉の意味を理解していないようだった。それならそれで問題ない。私が覚えていればいい話だ。数百年生きてきたのだから、たまには毛色の違った娯楽も必要だろう。
そう、それは──、ただの気紛れから始まったものだった。
気紛れで助けた、腕の中の小さい命。まさか、上から降ってくるとは思わなかったよ。
その子供は、何が起きたのか分からない顔で、涙の膜が張った大きな瞳をさ迷わせ……、私と視線が合うとふにゃりと相貌を崩した。
「すごい……、天使様だ、きれい……」
あまりにも見当違いなことを言うその幼子に、私の人ならざる顔はどう見えているんだろうか。少なくとも、御伽噺に出てくる天使のように神々しいものではないはずだというのに。
「あの、天使様、たすけてくれて、ありがとうございますっ。ぼく、なにか、おれいしないと」
「……それなら、貸しにしておくよ」
「かし?」
「いずれ時が来たら返してもらおうかな」
「……???」
きょとんと瞬きを繰り返す子供は、言葉の意味を理解していないようだった。それならそれで問題ない。私が覚えていればいい話だ。数百年生きてきたのだから、たまには毛色の違った娯楽も必要だろう。
そう、それは──、ただの気紛れから始まったものだった。
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