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高位貴族専用サロン
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ここって…漫画でニーナ様が取り巻きの生徒とよくお茶会をしていたサロンじゃない? 会話の内容はあまり褒められたものじゃなかったけど。
まぁ…自分の婚約者が他の女性と仲良くしているなんて気分が良いものじゃないし、ニーナ様やその取り巻きが怒るのなんて当たり前か。
「随分と早くに到着したんだね」
危ない危ない。ついテンションが上がって手カメラをしそうになったけど、ルーク様お怒りモードだった。
「ルーク様こそ1時間も前からここを予約していたのですか?」
「エレナと同じで僕も時間を間違えてしまっていたようだ」
1時間前って…それって1時間目の授業開始時刻からってことじゃない。
「もしかして夕方まで予約していたりしますか?」
「見学後にニーナ譲とお茶会の約束をしているでしょう? ここを使えばいいよ。あっ、もちろん僕も参加するよ。サロンを予約したのは僕だしね」
純粋にお礼を言おうとしたら……セオドア様とオーランドもいるし、元々6人でお茶会をする予定だったからいいんだけど。
あっ! そうだ。せっかく今2人きりだし、作ってきたクッキーとフロランタンを渡してしまおう。
「ルーク様、コレ、どうぞ」
「ありがとう」
あら? 嬉しそうに笑ってるってことは、機嫌直った?
「あれ? 新しいスイーツに挑戦するんじゃなかったの?」
「それが…マカロンというものに挑戦してみたのですが全然うまくいかなくて」
料理長が完成度の高いレシピを考案してくれたから、侯爵家で食べることはできる。ソフィーは分量と焼くのは料理人達に任せたらいいって言うけど、バザーで出すならまだしもルーク様への贈り物だしね。
「そうだ、パウンドケーキ美味しかったよ。ライナス達と分けるようにと書いてあったけど、1つしか入っていなかったから僕一人で全部食べちゃったよ」
「えっ!?」
あれは1つっていうか1本っていうか…切って包装するなんて崩してしまう自信しかなかったからそのまま贈ったのに。
「ルーク様ってそんなに甘いもの好きでしたっけ?」
「エレナから貰えるものなら何でも好きだよ。というか…そう思っているのにいつもスイーツだよね」
「ルーク様へのクッキーは甘さ控えめにしてますよ?」
「ありがとう。エレナはスイーツ作りが好きだね」
というかスイーツしか作る許可が貰えないんだって。本当は和食とか和食とか和食とか作りたいのに。
「どこかにお米が売っていたらいいのに」
そうすればお煎餅だって作れる。作り方は知らないけど。小豆があれば和菓子も…。
「おこめ? そういえばカフェテリアに珍しいメニューがあってね。パンの代わりにマイってものを出していて」
「マイ!? まさかの音読みっ」
うわぁ、絶対それお米じゃん。もしかして転生者? って…転生者なら普通に米って付けなさいよ。
「料理長が数カ国離れた国出身なんだけど、そこでは主食として食べているそうなんだ」
「会わせてください」
「えっ?」
「その人に、会わせてください」
「な、なんで?」
「お米…じゃなくってそのマイってものが気になるのと、マイを使ったレシピが他にもあるのか聞きたいので」
もしかしたらその国には小豆もあって、なんなら醤油とか味噌とか納豆とかもあるかもしれない! この国にあるもので似たような物は作れたかもしれないけど、作り方なんて知らないからできなったのよねぇ。さすがに調味料はスイーツと違ってこんな感じの~って説明じゃ再現不可能で。
「まぁ…女性だからいいっか」
「女性? 珍しいですね」
まだまだ女性の社会進出がしにくい世の中なのに。というか…
「女性だと、よくご存知ですね」
「もしかして嫉妬してくれた?」
「しっ、嫉妬なんてしてませんっ! それよりなんでご存知なんですか」
今私嫉妬したの? 嫉妬されて嬉しいみたいな漫画も小説も何度も読んだことがある。ドラマや映画だってそう。その時は嫉妬してる姿にキュンキュンしたのに…全くときめかないし、何ならちょっとイラッとしちゃってるんだけど。
「どちらにせよ来年にはエレナも知ることだからいいかな…。実は料理長ってその国の王女殿下で、第三王子殿下のご婚約者様なんだ」
「っ!!」
「侯爵家以上の人間しか知らないことだから気を付けてね」
なるほど。カフェテリアで何か問題が起きた時に、率先して王女殿下を守るようにと高位貴族に通達があったのね。
「ちなみに…料理が趣味とかですか?」
「理由までは分からないけど、もしそうならエレナと話が合うかもね。年齢も近いし第三王子殿下に話を通しておいてあげるよ」
「ありがとうございますっ!」
王女殿下も転生者だったらいいのになぁ。あれ? もしナターシャが転生者ならお米に反応するよね?
「あの、その国の料理って他にもありますか?」
「あるにはあるけど、日替わりで変わるんだ。あまり人気のメニューってわけではないからね」
「今日食べてみたいです」
「カフェテリアには連れて行きたくなかったんだけどな…まぁ早めに行けばいいか」
やったねっ! ……っと、和食が食べれるんじゃないかと思うとテンション上がってうっかり忘れるところだった。
「そのマイを気に入っている生徒っていますか? 特にルーク様達と同じ学年で」
「どうだろう、知らないな。それがどうかしたの? ってニーナ嬢に関係してることなんだろうけど」
「あはは…えっと…そのもしニーナ様も気に入っているならその方と過ごす時間が増えちゃうんじゃないかなぁって」
「僕が他の人と過ごす時間が増える事を気にしてほしいものだけどね」
「それはそうなん……です、けど?」
そうなの?
「あの、ルーク様はお兄様と一緒に過ごされているのですよね?」
「ふっ、そうだよ。だから安心して」
そう言って私の髪を一房手にとりキスを……って少女漫画かよ。
「漫画だったわ」
「エレナ?」
「いえ。なんでもありません」
とりあえず和食だと思われるメニューを食べて…昼食はお兄様達と合流するはずだからそこでもう一度同じ質問をしてみよう。それにもしナターシャがカフェテリアに来たら直接何を食べるのか確かめられる。
やっぱり学年が違うって転生者かどうかを調べるのすら苦労するわ。
まぁ…自分の婚約者が他の女性と仲良くしているなんて気分が良いものじゃないし、ニーナ様やその取り巻きが怒るのなんて当たり前か。
「随分と早くに到着したんだね」
危ない危ない。ついテンションが上がって手カメラをしそうになったけど、ルーク様お怒りモードだった。
「ルーク様こそ1時間も前からここを予約していたのですか?」
「エレナと同じで僕も時間を間違えてしまっていたようだ」
1時間前って…それって1時間目の授業開始時刻からってことじゃない。
「もしかして夕方まで予約していたりしますか?」
「見学後にニーナ譲とお茶会の約束をしているでしょう? ここを使えばいいよ。あっ、もちろん僕も参加するよ。サロンを予約したのは僕だしね」
純粋にお礼を言おうとしたら……セオドア様とオーランドもいるし、元々6人でお茶会をする予定だったからいいんだけど。
あっ! そうだ。せっかく今2人きりだし、作ってきたクッキーとフロランタンを渡してしまおう。
「ルーク様、コレ、どうぞ」
「ありがとう」
あら? 嬉しそうに笑ってるってことは、機嫌直った?
「あれ? 新しいスイーツに挑戦するんじゃなかったの?」
「それが…マカロンというものに挑戦してみたのですが全然うまくいかなくて」
料理長が完成度の高いレシピを考案してくれたから、侯爵家で食べることはできる。ソフィーは分量と焼くのは料理人達に任せたらいいって言うけど、バザーで出すならまだしもルーク様への贈り物だしね。
「そうだ、パウンドケーキ美味しかったよ。ライナス達と分けるようにと書いてあったけど、1つしか入っていなかったから僕一人で全部食べちゃったよ」
「えっ!?」
あれは1つっていうか1本っていうか…切って包装するなんて崩してしまう自信しかなかったからそのまま贈ったのに。
「ルーク様ってそんなに甘いもの好きでしたっけ?」
「エレナから貰えるものなら何でも好きだよ。というか…そう思っているのにいつもスイーツだよね」
「ルーク様へのクッキーは甘さ控えめにしてますよ?」
「ありがとう。エレナはスイーツ作りが好きだね」
というかスイーツしか作る許可が貰えないんだって。本当は和食とか和食とか和食とか作りたいのに。
「どこかにお米が売っていたらいいのに」
そうすればお煎餅だって作れる。作り方は知らないけど。小豆があれば和菓子も…。
「おこめ? そういえばカフェテリアに珍しいメニューがあってね。パンの代わりにマイってものを出していて」
「マイ!? まさかの音読みっ」
うわぁ、絶対それお米じゃん。もしかして転生者? って…転生者なら普通に米って付けなさいよ。
「料理長が数カ国離れた国出身なんだけど、そこでは主食として食べているそうなんだ」
「会わせてください」
「えっ?」
「その人に、会わせてください」
「な、なんで?」
「お米…じゃなくってそのマイってものが気になるのと、マイを使ったレシピが他にもあるのか聞きたいので」
もしかしたらその国には小豆もあって、なんなら醤油とか味噌とか納豆とかもあるかもしれない! この国にあるもので似たような物は作れたかもしれないけど、作り方なんて知らないからできなったのよねぇ。さすがに調味料はスイーツと違ってこんな感じの~って説明じゃ再現不可能で。
「まぁ…女性だからいいっか」
「女性? 珍しいですね」
まだまだ女性の社会進出がしにくい世の中なのに。というか…
「女性だと、よくご存知ですね」
「もしかして嫉妬してくれた?」
「しっ、嫉妬なんてしてませんっ! それよりなんでご存知なんですか」
今私嫉妬したの? 嫉妬されて嬉しいみたいな漫画も小説も何度も読んだことがある。ドラマや映画だってそう。その時は嫉妬してる姿にキュンキュンしたのに…全くときめかないし、何ならちょっとイラッとしちゃってるんだけど。
「どちらにせよ来年にはエレナも知ることだからいいかな…。実は料理長ってその国の王女殿下で、第三王子殿下のご婚約者様なんだ」
「っ!!」
「侯爵家以上の人間しか知らないことだから気を付けてね」
なるほど。カフェテリアで何か問題が起きた時に、率先して王女殿下を守るようにと高位貴族に通達があったのね。
「ちなみに…料理が趣味とかですか?」
「理由までは分からないけど、もしそうならエレナと話が合うかもね。年齢も近いし第三王子殿下に話を通しておいてあげるよ」
「ありがとうございますっ!」
王女殿下も転生者だったらいいのになぁ。あれ? もしナターシャが転生者ならお米に反応するよね?
「あの、その国の料理って他にもありますか?」
「あるにはあるけど、日替わりで変わるんだ。あまり人気のメニューってわけではないからね」
「今日食べてみたいです」
「カフェテリアには連れて行きたくなかったんだけどな…まぁ早めに行けばいいか」
やったねっ! ……っと、和食が食べれるんじゃないかと思うとテンション上がってうっかり忘れるところだった。
「そのマイを気に入っている生徒っていますか? 特にルーク様達と同じ学年で」
「どうだろう、知らないな。それがどうかしたの? ってニーナ嬢に関係してることなんだろうけど」
「あはは…えっと…そのもしニーナ様も気に入っているならその方と過ごす時間が増えちゃうんじゃないかなぁって」
「僕が他の人と過ごす時間が増える事を気にしてほしいものだけどね」
「それはそうなん……です、けど?」
そうなの?
「あの、ルーク様はお兄様と一緒に過ごされているのですよね?」
「ふっ、そうだよ。だから安心して」
そう言って私の髪を一房手にとりキスを……って少女漫画かよ。
「漫画だったわ」
「エレナ?」
「いえ。なんでもありません」
とりあえず和食だと思われるメニューを食べて…昼食はお兄様達と合流するはずだからそこでもう一度同じ質問をしてみよう。それにもしナターシャがカフェテリアに来たら直接何を食べるのか確かめられる。
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