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ここで、昔話をしよう。
オブライド王子殿下のご両親の事だ。
オブライド王子殿下のお父様でいらっしゃる、現国王、ライベルト様。御歳、三十三歳とまだ若く、国王になられて二年。
お母様である王妃様はケイト様。
元、男爵令嬢で美しい方ある。
お二人が出会われたのはこの学園に入学してだったらしい。
当時、ライベルト様には公爵令嬢の婚約者がいた。博識な方だったらしい。
口うるさい方だったようで、会うたびに息が詰まりそうになる婚約者より、自由奔放な男爵令嬢とライベルト様は恋に落ちたのだ。
お二人の恋物語はよく巷で語られている。
運命の出会いを果たしたお二人は公爵令嬢の目を掻い潜り愛を育む。
それに気づき嫉妬した公爵令嬢は男爵令嬢を虐めぬいた。怪我をさせたこともあったと言う。
どんなにライベルト様が婚約を解消しようと言えども、公爵令嬢は頷くことはなかったとも聞く。
そして卒業式、断罪があった。
公の場で公爵令嬢は罪をあばかれたのだ。
公爵令嬢は男爵令嬢を虐めた事で廃籍になり、公爵家を去る事になった。
去り際、公爵令嬢は悪態の限りをついたと言う。
その後、彼女の行方は誰もわかっていない。
ライベルト様はその男爵令嬢と結婚し、オブライド様をすぐにもうけた。
ただ、男爵令嬢では公務に困ると言うことで、ある公爵令嬢の一人が側妃に選ばれた。その翌年、第二王子殿下が生まれた。
今も国王陛下と王妃様は仲の良いご夫婦だと言う。
私は自分の部屋で顔を洗った。そして髪を染め直す為に一度色を洗い落とした。
鏡に映る、自分の本当の瞳の色と髪。
金の虹彩に紅い瞳孔。そして、金色の髪。
王族特有の色。
分不相応以前に私は存在してはならない。誰にも出自を知られてはならないのだ。ましてや、王子殿下の側妃などありえないのだ。
私は悪役令嬢と呼ばれ、廃籍された公爵令嬢の娘である。そして、国王陛下の娘でもある。そうマザーに送った手紙に書いてあった。この瞳が間違いでないことを示唆している。
何故、私が存在するのか。
それは、真実が真実でないと言う証拠なのだろう。別にそれを追求する気は私にはない。
なぜなら、母が娼婦になっていることも、私が現国王の隠し子であることも、誰にも知られてはならないのだ。
全て平穏のためである。
現在、知っている者はほんの一部。
娼館の古株の住人と私を取り上げた医者、そして、マザーだけ。
他の人たちには知られていない。
知られでもすれば、殺されるかもしれない。
隠し通すと決めたのだ。絶対に知られてはならない。
髪を染め直すと、再びレンズをつけ直おした。いつも見る私がそこにいた。
王子殿下に近づかないようにしなければならない。
これ以上何かあれば学園をやめなければならない。
ギリギリまでは、学園で勉強をしたい。
孤児院のみんなやマザーの顔が浮かんだ。
今すぐにでも会いたい。
母に会いたい。
でも、今は逃げるわけにはいかない。
オブライド王子殿下のご両親の事だ。
オブライド王子殿下のお父様でいらっしゃる、現国王、ライベルト様。御歳、三十三歳とまだ若く、国王になられて二年。
お母様である王妃様はケイト様。
元、男爵令嬢で美しい方ある。
お二人が出会われたのはこの学園に入学してだったらしい。
当時、ライベルト様には公爵令嬢の婚約者がいた。博識な方だったらしい。
口うるさい方だったようで、会うたびに息が詰まりそうになる婚約者より、自由奔放な男爵令嬢とライベルト様は恋に落ちたのだ。
お二人の恋物語はよく巷で語られている。
運命の出会いを果たしたお二人は公爵令嬢の目を掻い潜り愛を育む。
それに気づき嫉妬した公爵令嬢は男爵令嬢を虐めぬいた。怪我をさせたこともあったと言う。
どんなにライベルト様が婚約を解消しようと言えども、公爵令嬢は頷くことはなかったとも聞く。
そして卒業式、断罪があった。
公の場で公爵令嬢は罪をあばかれたのだ。
公爵令嬢は男爵令嬢を虐めた事で廃籍になり、公爵家を去る事になった。
去り際、公爵令嬢は悪態の限りをついたと言う。
その後、彼女の行方は誰もわかっていない。
ライベルト様はその男爵令嬢と結婚し、オブライド様をすぐにもうけた。
ただ、男爵令嬢では公務に困ると言うことで、ある公爵令嬢の一人が側妃に選ばれた。その翌年、第二王子殿下が生まれた。
今も国王陛下と王妃様は仲の良いご夫婦だと言う。
私は自分の部屋で顔を洗った。そして髪を染め直す為に一度色を洗い落とした。
鏡に映る、自分の本当の瞳の色と髪。
金の虹彩に紅い瞳孔。そして、金色の髪。
王族特有の色。
分不相応以前に私は存在してはならない。誰にも出自を知られてはならないのだ。ましてや、王子殿下の側妃などありえないのだ。
私は悪役令嬢と呼ばれ、廃籍された公爵令嬢の娘である。そして、国王陛下の娘でもある。そうマザーに送った手紙に書いてあった。この瞳が間違いでないことを示唆している。
何故、私が存在するのか。
それは、真実が真実でないと言う証拠なのだろう。別にそれを追求する気は私にはない。
なぜなら、母が娼婦になっていることも、私が現国王の隠し子であることも、誰にも知られてはならないのだ。
全て平穏のためである。
現在、知っている者はほんの一部。
娼館の古株の住人と私を取り上げた医者、そして、マザーだけ。
他の人たちには知られていない。
知られでもすれば、殺されるかもしれない。
隠し通すと決めたのだ。絶対に知られてはならない。
髪を染め直すと、再びレンズをつけ直おした。いつも見る私がそこにいた。
王子殿下に近づかないようにしなければならない。
これ以上何かあれば学園をやめなければならない。
ギリギリまでは、学園で勉強をしたい。
孤児院のみんなやマザーの顔が浮かんだ。
今すぐにでも会いたい。
母に会いたい。
でも、今は逃げるわけにはいかない。
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