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近づいてくるオブライド王子殿下から逃げることにした。
なるべく人がいるところを選んだ。
貴族令嬢たちがからんでくる。
はっきり言って面倒臭いが、王子殿下の絡みに比べると、マシに思えた。
本日幾度めかの呼び出し。彼女たちの向こうに王子殿下の姿を捉えた瞬間、叫んでいた。
「ぜひ、向こうでお話しましょう!」
ゆくりなく喜んでしまった。
彼女たちの唖然とした表情は忘れまい。
人気のいない場所に着いた時、私はたまたま先頭にたっていた、イザベラ様の手を取ったほどだ。
「助けていただいて、ありがとうございます」
「ふぇ?」
令嬢とは思えない呟き。
嫌味の一つでも吐こうと口を開こうとしていたところにだったのだから、当然であろう。
皆一瞬、イザベラ様を一瞥する。
私はそんなことにも気づかず、イザベラ様の手をがっしり握り見つめた。
「何もおっしゃらないでください。
皆様のおっしゃることはごもっともです。このような底辺の平民が王族に関わるべきではないのです。ですが、声を掛けられれば返事をせざるを得ません。ですので、ぜひ王子殿下が近づいてこないように阻止していただけないでしょうか?」
必死だった。
「痛い!痛いわ!」
力余って握りしめていたようだ。
私はパッと手を離した。
イザベラ様は手をさすりながら、気持ち悪いものを見るような眼差しできいてくる。
「あなた、殿下に興味ないと言うの?」
「はい」
「側妃になろうとは思ってないの?」
「絶対嫌です」
「つきまとっているのは殿下?」
「はい!」
「殿下につきまとってないの?」
「つきまとっていません」
「・・・・・・」
段々と困惑の表情を見せる。
イザベラ様の後ろの皆様も同様な表情だった。
「そう・・・」
イザベラ様は扇子をだし、顔を隠すとしばらく考えごとをした。
ブツブツと何やら呟いていた。
それが収まると、私をじっと見てきた。
「まだ、あなたのことは信用はできませんわ。ですが、それが本当であればゆゆしき問題ですわ。そうね、これから私の世話係になりなさい」
「世話係、ですか?」
パンと扇子を閉じ、ニコリと笑われる。
「この際だから、あなたには貴族のマナーをしっかりとお教えしてあげるわ」
「えっ?」
「つくづく思ってたのよ。平民であれど、最低限の礼儀作法はいると。丁度いいわ。平民たるあなたがどこまで礼儀が学べるかやって欲しいの。今日からやりますわよ」
思っていない方向だ。
マザーが教えてくれた作法では通用しないらしい。
厳しそうだが、王子殿下に絡まれないのなら、文句は言ってられない。
イザベラ様は楽しそうに微笑まれた。
もしかすると、なんだかんだと言っているが、面倒見のいい方なのかもしれない。
と、同時に、王子殿下の婚約者と言うのが可哀想に思えたのだった。
なるべく人がいるところを選んだ。
貴族令嬢たちがからんでくる。
はっきり言って面倒臭いが、王子殿下の絡みに比べると、マシに思えた。
本日幾度めかの呼び出し。彼女たちの向こうに王子殿下の姿を捉えた瞬間、叫んでいた。
「ぜひ、向こうでお話しましょう!」
ゆくりなく喜んでしまった。
彼女たちの唖然とした表情は忘れまい。
人気のいない場所に着いた時、私はたまたま先頭にたっていた、イザベラ様の手を取ったほどだ。
「助けていただいて、ありがとうございます」
「ふぇ?」
令嬢とは思えない呟き。
嫌味の一つでも吐こうと口を開こうとしていたところにだったのだから、当然であろう。
皆一瞬、イザベラ様を一瞥する。
私はそんなことにも気づかず、イザベラ様の手をがっしり握り見つめた。
「何もおっしゃらないでください。
皆様のおっしゃることはごもっともです。このような底辺の平民が王族に関わるべきではないのです。ですが、声を掛けられれば返事をせざるを得ません。ですので、ぜひ王子殿下が近づいてこないように阻止していただけないでしょうか?」
必死だった。
「痛い!痛いわ!」
力余って握りしめていたようだ。
私はパッと手を離した。
イザベラ様は手をさすりながら、気持ち悪いものを見るような眼差しできいてくる。
「あなた、殿下に興味ないと言うの?」
「はい」
「側妃になろうとは思ってないの?」
「絶対嫌です」
「つきまとっているのは殿下?」
「はい!」
「殿下につきまとってないの?」
「つきまとっていません」
「・・・・・・」
段々と困惑の表情を見せる。
イザベラ様の後ろの皆様も同様な表情だった。
「そう・・・」
イザベラ様は扇子をだし、顔を隠すとしばらく考えごとをした。
ブツブツと何やら呟いていた。
それが収まると、私をじっと見てきた。
「まだ、あなたのことは信用はできませんわ。ですが、それが本当であればゆゆしき問題ですわ。そうね、これから私の世話係になりなさい」
「世話係、ですか?」
パンと扇子を閉じ、ニコリと笑われる。
「この際だから、あなたには貴族のマナーをしっかりとお教えしてあげるわ」
「えっ?」
「つくづく思ってたのよ。平民であれど、最低限の礼儀作法はいると。丁度いいわ。平民たるあなたがどこまで礼儀が学べるかやって欲しいの。今日からやりますわよ」
思っていない方向だ。
マザーが教えてくれた作法では通用しないらしい。
厳しそうだが、王子殿下に絡まれないのなら、文句は言ってられない。
イザベラ様は楽しそうに微笑まれた。
もしかすると、なんだかんだと言っているが、面倒見のいい方なのかもしれない。
と、同時に、王子殿下の婚約者と言うのが可哀想に思えたのだった。
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