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35.オブライド殿下視点
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グリフィアス国建国祭。
一年で一番の華やかなお祭りである。
街中が活気に満ち国外の市なども立つ。
外は馬鹿騒ぎだと言うのに、俺は満たされなかった。
あれからいくら探しても、彼女の存在はどこにもなかった。
もしかして国外に?とも思い調べたが、わからなかった。国境を越えた形跡もなかった。
どうしてだ。どこにいる?
これほどまで探していないとは。
あり得ない。
最悪な事柄が頭をよぎった。
味方もないなかで逃げるには・・・、もう彼女は・・・?
そう思い始めるとしだいに興味が失せた。
また平凡な毎日が訪れた。
刺激のない毎日に。
退屈な日々に。
満たすことのない思い。
今晩ある他国からの来賓もあるパーティーに出るために億劫ながらも着替え時間が来るのを待つ。
鏡に写る自分を見る。
そこには自分の分身が写っている。
誰もが騒ぐ容姿。
外見や地位だけを見て判断して、中身の僕を誰一人見ようとはしない。
自分の姿を見ながらぼんやりと考える。
イザベラも来るらしいがあの一件で婚約解消になったため、パートナーはいない。
あんな女でも少しは楽しませてくれていた。あれしきのことで潰れたならそれまでとしかない。
もっと俺を楽しませてくれるものはいないのだろうか?
物足りない。
自分の中の狂気ばかりが募る。
父上も母上も僕がどんな事をしようとも何も言わない。
見ているのか?見ていないのか?
彼女のことも報告しても『そうか』の一言。イザベラの事さえも婚約解消は簡単だった。
あの二人は自分のことしか見ていない。
壊してやりたかった。
全てを。
この狂気に満ちた俺を止める者はいないのだろうか?
僕を止めて欲しい。
壊したい。
ーー愛して欲しい。
壊れてしまえばいい。
全て無くなればいい。
ーー僕を見て。
潰してしまいたい。
跡形もなく。
矛盾する思い。
どうしようもない思い。
鏡に映る自分は本当に僕なのだろうか?
僕に似た誰かが向こう側に立っているのではないのだろうか?
笑っているのは、僕なのか、それとも・・・。
ダンッ・・・
鏡を叩いた。
蜘蛛の巣のように鏡にヒビがはいる。
割れた一つ一つの鏡の中には僕がいる。
いくつもの感情を抱えた僕がそこにいるように見えた。
ズキズキする。
あぁ、痛い・・・。
痛みを感じるのはきっとここにいる僕だけだろう。
僕は生きている。
僕は僕なんだ。
鏡の中の僕は僕ではない。
物音を聞きつけメイドが入ってくる。
「殿下?どうされ・・・殿下!!血が・・・」
血が出ている。
真っ赤な血。
生きている証。
メイドは真っ青な顔で慌てながら処置をしてくれた。
服が汚れなかったのは幸いだ。
包帯で巻かれた手を眺める。
痛みを感じる。
これで少しはまともに対応できるかもしれない。
手袋で隠す。
傷を、心をー。
誰でもいい。
僕を楽しませてくれ。
僕を救ってくれ。
僕は歩く。
舞踏会の会場へと行く。
王太子としての仮面を付けて会場へと入る。
口元だけうっすらと笑みを貼り付けて。
そんな中、俺は見つけた。
見間違うはずのない姿を。
どんなに色が違えど、その眼差しは変わらない。存在感は変わらない。
俺の胸が高鳴る。
期待にあふれた。
思わず本当の笑みが溢れた。
ああ、やっと見つけたー。
一年で一番の華やかなお祭りである。
街中が活気に満ち国外の市なども立つ。
外は馬鹿騒ぎだと言うのに、俺は満たされなかった。
あれからいくら探しても、彼女の存在はどこにもなかった。
もしかして国外に?とも思い調べたが、わからなかった。国境を越えた形跡もなかった。
どうしてだ。どこにいる?
これほどまで探していないとは。
あり得ない。
最悪な事柄が頭をよぎった。
味方もないなかで逃げるには・・・、もう彼女は・・・?
そう思い始めるとしだいに興味が失せた。
また平凡な毎日が訪れた。
刺激のない毎日に。
退屈な日々に。
満たすことのない思い。
今晩ある他国からの来賓もあるパーティーに出るために億劫ながらも着替え時間が来るのを待つ。
鏡に写る自分を見る。
そこには自分の分身が写っている。
誰もが騒ぐ容姿。
外見や地位だけを見て判断して、中身の僕を誰一人見ようとはしない。
自分の姿を見ながらぼんやりと考える。
イザベラも来るらしいがあの一件で婚約解消になったため、パートナーはいない。
あんな女でも少しは楽しませてくれていた。あれしきのことで潰れたならそれまでとしかない。
もっと俺を楽しませてくれるものはいないのだろうか?
物足りない。
自分の中の狂気ばかりが募る。
父上も母上も僕がどんな事をしようとも何も言わない。
見ているのか?見ていないのか?
彼女のことも報告しても『そうか』の一言。イザベラの事さえも婚約解消は簡単だった。
あの二人は自分のことしか見ていない。
壊してやりたかった。
全てを。
この狂気に満ちた俺を止める者はいないのだろうか?
僕を止めて欲しい。
壊したい。
ーー愛して欲しい。
壊れてしまえばいい。
全て無くなればいい。
ーー僕を見て。
潰してしまいたい。
跡形もなく。
矛盾する思い。
どうしようもない思い。
鏡に映る自分は本当に僕なのだろうか?
僕に似た誰かが向こう側に立っているのではないのだろうか?
笑っているのは、僕なのか、それとも・・・。
ダンッ・・・
鏡を叩いた。
蜘蛛の巣のように鏡にヒビがはいる。
割れた一つ一つの鏡の中には僕がいる。
いくつもの感情を抱えた僕がそこにいるように見えた。
ズキズキする。
あぁ、痛い・・・。
痛みを感じるのはきっとここにいる僕だけだろう。
僕は生きている。
僕は僕なんだ。
鏡の中の僕は僕ではない。
物音を聞きつけメイドが入ってくる。
「殿下?どうされ・・・殿下!!血が・・・」
血が出ている。
真っ赤な血。
生きている証。
メイドは真っ青な顔で慌てながら処置をしてくれた。
服が汚れなかったのは幸いだ。
包帯で巻かれた手を眺める。
痛みを感じる。
これで少しはまともに対応できるかもしれない。
手袋で隠す。
傷を、心をー。
誰でもいい。
僕を楽しませてくれ。
僕を救ってくれ。
僕は歩く。
舞踏会の会場へと行く。
王太子としての仮面を付けて会場へと入る。
口元だけうっすらと笑みを貼り付けて。
そんな中、俺は見つけた。
見間違うはずのない姿を。
どんなに色が違えど、その眼差しは変わらない。存在感は変わらない。
俺の胸が高鳴る。
期待にあふれた。
思わず本当の笑みが溢れた。
ああ、やっと見つけたー。
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