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学園に行くと図書館ではなくロード先生の部屋に直接行くようになった。
それでも陰口は収まらない。以前よりもっと悪し様に言われるようになる。
ロード先生を誑かした悪女だとも。
「先生・・・私のせいで、申し訳ありません」
私は謝った。ロード先生は「ん?」と眼鏡を押し上げこちらを見てくる。
「はじめて会った時と君は大違いだね。そんなに自分に自信がないのかい?」
資料まとめをする手を止め、俯いた。
「君は悪いことをしたのかい」
首を振る。なにもしていない。
「なら、堂々としていればいい」
「ですが、私のせいでロード先生も悪評がたっています」
「君に籠絡されたとかか・・・」
ロード先生は肩を震わせ笑う。
「いやはや、面白いことを考える輩もいるもんだ。確かに僕は結婚もせずこの年になった。過去には恋人もいたし、結婚も考えたがやはり僕は研究が一番大切でね、こんな僕を認め受け入れてくれる女性はいなかった。それもあって女性は特にいいかなって思ってるんだよね。今は僕は君の論文に虜だけどねそれこそ籠絡されている。あながち間違いじゃないさ」
それでいいのだろうか・・・。
「大丈夫だ。誰がどんなことを言おうとも君は堂々としていたらいい。僕が君を見ているのは上が知っている。だから心配することはない」
上?
こうやってロード先生の部屋に通うようになっても前の担任の先生からなにも言われていない。ロード先生が何かしたのか・・・。
「隠してもしょうがないから言うけど、以前君の書いた論文は国王陛下まで上がっている。僕らは君のその素晴らしい才能を埋もれさせたくない」
あの論文を国王陛下がご覧になった??
私はびっくりして言葉を失う。
そんな私を見てロード先生は意地悪な顔で笑っていた。
「少し風に当たってきます・・・」
とんでもない話を聞いて、頭が混乱している。兄よ。どこまでが布石だったの?これも狙っていたのだろうか?
ロード先生の部屋を出てすぐのベンチに座わり、空を見上げた。
青い空に白い雲が流れている。風が気持ちよく心を落ち着かせてくれた。
「ノエル」
久しぶりに聞く声に振り向く。
そこにはマルス様がいた。
「マルス・・・様」
「久しぶりだね。図書室じゃなくて、個人授業を受け出したっていうのは本当なんだね」
無表情で見てくる彼が怖く感じた。
「は・・・い・・・」
「どうして個人授業になったんだい?僕は君と授業が受けたいんだよ?」
はじめて聞く。今までそんなこと言ったことさえなかった。私が授業を受けられなくて困っていても庇ってもくれないかったのに。
マルス様が信じられない。
「私は・・・」
「何の授業をしてるんだい?ロード先生って男だよね?ある程度の知識があればそれでいいだろ?授業数が足りなくて卒業単位が不足しても僕は気にしないよ。君は僕の妻になるんだから・・・」
彼は私に近づくと手を握ってきた。強い力に思わず眉を寄せる。
彼が何を考えているのか分からず怖い。
だからこそ聞かなくては・・・。
「私は・・・あなたの何ですか・・・?」
「えっ?」
「家を守るのはわかります。でも学がなければあなたの足を引っ張ってしまう・・・。マルス様は私に鳥籠のなかの鳥になれというのですか?」
「えっ?」
マルス様は戸惑う表情を見せる。
そんな彼に抗う。
「私の意思は・・・必要ないの?」
「いや、そうじゃ、なくて・・・」
「ではなんですか?」
彼が怯むのを感じた。
彼の気持ちがわからない。わからないからこそ怖かった。
「失礼します!」
手を振り払い、ロード先生の逃げるように部屋にかけこんだ。
それでも陰口は収まらない。以前よりもっと悪し様に言われるようになる。
ロード先生を誑かした悪女だとも。
「先生・・・私のせいで、申し訳ありません」
私は謝った。ロード先生は「ん?」と眼鏡を押し上げこちらを見てくる。
「はじめて会った時と君は大違いだね。そんなに自分に自信がないのかい?」
資料まとめをする手を止め、俯いた。
「君は悪いことをしたのかい」
首を振る。なにもしていない。
「なら、堂々としていればいい」
「ですが、私のせいでロード先生も悪評がたっています」
「君に籠絡されたとかか・・・」
ロード先生は肩を震わせ笑う。
「いやはや、面白いことを考える輩もいるもんだ。確かに僕は結婚もせずこの年になった。過去には恋人もいたし、結婚も考えたがやはり僕は研究が一番大切でね、こんな僕を認め受け入れてくれる女性はいなかった。それもあって女性は特にいいかなって思ってるんだよね。今は僕は君の論文に虜だけどねそれこそ籠絡されている。あながち間違いじゃないさ」
それでいいのだろうか・・・。
「大丈夫だ。誰がどんなことを言おうとも君は堂々としていたらいい。僕が君を見ているのは上が知っている。だから心配することはない」
上?
こうやってロード先生の部屋に通うようになっても前の担任の先生からなにも言われていない。ロード先生が何かしたのか・・・。
「隠してもしょうがないから言うけど、以前君の書いた論文は国王陛下まで上がっている。僕らは君のその素晴らしい才能を埋もれさせたくない」
あの論文を国王陛下がご覧になった??
私はびっくりして言葉を失う。
そんな私を見てロード先生は意地悪な顔で笑っていた。
「少し風に当たってきます・・・」
とんでもない話を聞いて、頭が混乱している。兄よ。どこまでが布石だったの?これも狙っていたのだろうか?
ロード先生の部屋を出てすぐのベンチに座わり、空を見上げた。
青い空に白い雲が流れている。風が気持ちよく心を落ち着かせてくれた。
「ノエル」
久しぶりに聞く声に振り向く。
そこにはマルス様がいた。
「マルス・・・様」
「久しぶりだね。図書室じゃなくて、個人授業を受け出したっていうのは本当なんだね」
無表情で見てくる彼が怖く感じた。
「は・・・い・・・」
「どうして個人授業になったんだい?僕は君と授業が受けたいんだよ?」
はじめて聞く。今までそんなこと言ったことさえなかった。私が授業を受けられなくて困っていても庇ってもくれないかったのに。
マルス様が信じられない。
「私は・・・」
「何の授業をしてるんだい?ロード先生って男だよね?ある程度の知識があればそれでいいだろ?授業数が足りなくて卒業単位が不足しても僕は気にしないよ。君は僕の妻になるんだから・・・」
彼は私に近づくと手を握ってきた。強い力に思わず眉を寄せる。
彼が何を考えているのか分からず怖い。
だからこそ聞かなくては・・・。
「私は・・・あなたの何ですか・・・?」
「えっ?」
「家を守るのはわかります。でも学がなければあなたの足を引っ張ってしまう・・・。マルス様は私に鳥籠のなかの鳥になれというのですか?」
「えっ?」
マルス様は戸惑う表情を見せる。
そんな彼に抗う。
「私の意思は・・・必要ないの?」
「いや、そうじゃ、なくて・・・」
「ではなんですか?」
彼が怯むのを感じた。
彼の気持ちがわからない。わからないからこそ怖かった。
「失礼します!」
手を振り払い、ロード先生の逃げるように部屋にかけこんだ。
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