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エマの従兄が帰ってくると聞いてからずっと身構えていた。
午前中はエマとともに普通の授業を受けているのだが、そこでも彼女の従兄である方が帰ってくると話が上がってからはその噂で持ちきりだった。
私が聞きかじるには、アーサーと呼ばれる彼は、私たちより二歳年上であり、あまりに優秀だったことから、さっさと飛び級をしていったらしい。そしてアルバート先生の助手をしていたそうだ。
そんな彼も変わり者だという。みんな、オブラートに包まず『変人』と言いのけた。そして問題児だと。
だが優秀すぎたためか、他人を下に見下していた発言が多々あり、喧嘩がたえなかったそうだ。あまりに人間的にアウトなので真っ当人間になるためにも一から修行してこいと公爵家が無理やり留学させたのだと。
しかしながら、エマが言っていたように、留学先で他国の外交官に誘われて、その人と行動をするようになったとか。
世の中、いろいろな人がいるものだと感心してしまう。外交官に誘われてホイホイついていくのもすごいが、他国の留学生を誘うほうも神経が並でない気もする。
そんな人が帰ってくるとなると、どうなるのか・・・。
アルバート先生は嬉しそうだが、そんな破茶滅茶なひとが入ってきたら、私はやっていける自信がなかった。
教室の机に突っ伏しながら大きなため息をつく。
「ノエル・・・」
「ごめん。でも変んっ・・・じゃなくて変わり者すぎるんでしょう?」
変人変人と聞いていると、こちらまで口に出てしまいそうになった。
「ノエル。変人で大丈夫よ。誰も咎めないわ」
見れば、彼女は感情のない目をしている。
エマにまで変人扱いされているとなると、ますます心配になってきた。
「明日、学園にくるのよね?」
「そうみたいね。我が家にも連絡が来てたわ」
「・・・帰ってきたら、先生の助手になるのよね・・・。私は用済みになるのかしら。その方に追い出されたら・・・」
そうなれば、留学が終わる?
帰らなければならないの?あんな窮屈なとか所に?
私の陰口をいう同級生が見えた気がした。
悪いイメージしか浮かばない。
帰りたくないー。
不安が増してくる。
「ノエル?」
「気に入られなきゃならないの・・・?どうすれば・・・」
手が震えてた。怖くて身体全身が硬直する。
「ノエル!」
エマの声に顔を上げた。いつの間にか俯き小さくなっていたみたいだ。
私を見つめる優しい茶色の目をみて落ち着いてくるのがわかる。
「流石にそこまで、アーサーは非情じゃないわ。確かにあいつは頭の固くて学のない人が嫌いだけど、ノエルは違うわ。叔父様が認めたのよ。だから自信を持って!」
ぎゅっと手を握ってくれた。
そうね、まだ会ったこともないもの。今から恐れてもいけない。
頑張ろう!そう思った時、教室の外が騒がしくなった。
「ノエル。ノエルってやつはどこだ!?」
突然私の名前を呼ぶ声に反射的にびくついてしまう。
「えっ?あの声・・・」
エマも驚いている。
「ちょっと待ってて」
そう言って立ち上がり、彼女は声のする方へと言ってしまった。
「ちょっと、アーサー。くるのは明日でしょう」
「エマか。お前に用はない。ノエルってやつはどこだ」
二人とも声が大きい・・・。
って、あれ?
どこかで聞いたことがあるような・・・。
興味本意で声の主を確かめようとエマを追いかけてみた。
教室を出てすぐに人がたむろしている。
人をかき分けて、エマの後ろ姿が見えた時、私は固まった。
そして、相手は私を見て驚く。
「えっ?なんで君がここに?まさか君がノエル?まじかあああぁぁぁ!?」
絶叫が響いた。
「なに?どういうこと?」
エマは私と彼を交互に見てくる。
相手が叫びたくなるのも、エマが不思議がるのも当然だ。
そこにいたのは大図書館で知り合った『彼』の姿だったのだから。
まさかすでに知り合っていたなんて、思っていなかった。
午前中はエマとともに普通の授業を受けているのだが、そこでも彼女の従兄である方が帰ってくると話が上がってからはその噂で持ちきりだった。
私が聞きかじるには、アーサーと呼ばれる彼は、私たちより二歳年上であり、あまりに優秀だったことから、さっさと飛び級をしていったらしい。そしてアルバート先生の助手をしていたそうだ。
そんな彼も変わり者だという。みんな、オブラートに包まず『変人』と言いのけた。そして問題児だと。
だが優秀すぎたためか、他人を下に見下していた発言が多々あり、喧嘩がたえなかったそうだ。あまりに人間的にアウトなので真っ当人間になるためにも一から修行してこいと公爵家が無理やり留学させたのだと。
しかしながら、エマが言っていたように、留学先で他国の外交官に誘われて、その人と行動をするようになったとか。
世の中、いろいろな人がいるものだと感心してしまう。外交官に誘われてホイホイついていくのもすごいが、他国の留学生を誘うほうも神経が並でない気もする。
そんな人が帰ってくるとなると、どうなるのか・・・。
アルバート先生は嬉しそうだが、そんな破茶滅茶なひとが入ってきたら、私はやっていける自信がなかった。
教室の机に突っ伏しながら大きなため息をつく。
「ノエル・・・」
「ごめん。でも変んっ・・・じゃなくて変わり者すぎるんでしょう?」
変人変人と聞いていると、こちらまで口に出てしまいそうになった。
「ノエル。変人で大丈夫よ。誰も咎めないわ」
見れば、彼女は感情のない目をしている。
エマにまで変人扱いされているとなると、ますます心配になってきた。
「明日、学園にくるのよね?」
「そうみたいね。我が家にも連絡が来てたわ」
「・・・帰ってきたら、先生の助手になるのよね・・・。私は用済みになるのかしら。その方に追い出されたら・・・」
そうなれば、留学が終わる?
帰らなければならないの?あんな窮屈なとか所に?
私の陰口をいう同級生が見えた気がした。
悪いイメージしか浮かばない。
帰りたくないー。
不安が増してくる。
「ノエル?」
「気に入られなきゃならないの・・・?どうすれば・・・」
手が震えてた。怖くて身体全身が硬直する。
「ノエル!」
エマの声に顔を上げた。いつの間にか俯き小さくなっていたみたいだ。
私を見つめる優しい茶色の目をみて落ち着いてくるのがわかる。
「流石にそこまで、アーサーは非情じゃないわ。確かにあいつは頭の固くて学のない人が嫌いだけど、ノエルは違うわ。叔父様が認めたのよ。だから自信を持って!」
ぎゅっと手を握ってくれた。
そうね、まだ会ったこともないもの。今から恐れてもいけない。
頑張ろう!そう思った時、教室の外が騒がしくなった。
「ノエル。ノエルってやつはどこだ!?」
突然私の名前を呼ぶ声に反射的にびくついてしまう。
「えっ?あの声・・・」
エマも驚いている。
「ちょっと待ってて」
そう言って立ち上がり、彼女は声のする方へと言ってしまった。
「ちょっと、アーサー。くるのは明日でしょう」
「エマか。お前に用はない。ノエルってやつはどこだ」
二人とも声が大きい・・・。
って、あれ?
どこかで聞いたことがあるような・・・。
興味本意で声の主を確かめようとエマを追いかけてみた。
教室を出てすぐに人がたむろしている。
人をかき分けて、エマの後ろ姿が見えた時、私は固まった。
そして、相手は私を見て驚く。
「えっ?なんで君がここに?まさか君がノエル?まじかあああぁぁぁ!?」
絶叫が響いた。
「なに?どういうこと?」
エマは私と彼を交互に見てくる。
相手が叫びたくなるのも、エマが不思議がるのも当然だ。
そこにいたのは大図書館で知り合った『彼』の姿だったのだから。
まさかすでに知り合っていたなんて、思っていなかった。
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