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冬休みに入ると、予定通りエマの屋敷にお世話になることになり、エマについて行くことになった。
屋敷に行く馬車の中でエマから、父親が輸入業でブルタニア国に買い付けに行き、今回はそこで風邪にかかったということと、母親はその商品を扱う雑貨屋やカフェを経営しいると聞かされる。
国外の人間が帝国で侯爵の地位でいるのだから、すごい人なのだろう。
そんなことを考えていると、帝国ではあまりみない様式の屋敷に着いた。
案内された応接間に一人の女性がいて、私を見るなりはしゃぐ。
「やだっ!この子がノエルちゃん?聞いていたより可愛いわ!!」
「お母様!!」
エマの母親だ。
わざわざ屋敷にいたらしく、手厚い歓迎を受けた。
「早くお茶会しましょう!」
ウキウキと言ってくる黒髪黒目の彼女はエマの色違い版に見える。二人が立って並ぶと親子というより姉妹のようだ。
「お母様!恥ずかしいからやめて!」
「だって~。エマったらお友達を連れてこないんだもの」
「もう、いいからあっちに行ってて!」
頬が膨らませ拗ねている母親をエマは必死で追い払うと、私を部屋に案内してくれた。
「ごめんね、騒がしい母で。」
「全然。仲がいいのね」
エマは頬を真っ赤にして照れる。きっと母親が大好きなのだろう。微笑ましい。
そうして、私はエマたちヴァンダー伯爵家のみなさんとの生活が始まった。
みんな、すごく優しい人ばかりで心地いい。
つい机ばかりに向かってしまう私を二人はお茶会のため庭の見えるサロンや温室に連れ出してくれた。
それに、エマの屋敷には父親の出身であるブルタニア国の様式がふんだんに施された色鮮やかな建物のため、外出しなくても見て回るだけでも楽しい。ただ、段差が多いのかよくつまずいてしまうだけは困ってはいた。
そんな一週間が過ぎた頃、刺繍するエマの隣で冬休み前に借りてきた本を読んでいると、エマの母親が慌てて部屋に入ってきた。
「アルバートから連絡があって、二日前からアーサーちゃんが風邪を引いたって」
「風邪!?」
驚いて、思わず立ち上がると持っていた本が床に落ちる。
エマは刺繍の針を針山に刺し、落ち着いた声で聞く。
「それで?アーサーは?」
「ロマニズ家自体が外部との交流を一時的に遮断するそうよ。アーサーちゃんは部屋の一室に隔離するようにして看病しているって。薬を飲んだけれど、まだ熱が下がらないみたいね」
今年の風邪は熱が高くでる症状で感染力も強いと聞いてはいたが、まさかアーサー様が・・・。
「今は様子見かしら・・・」
大丈夫なの?
不安に気持ちにかられる。
「エマ・・・、お見舞いにいけない?」
「無理よ。確か熱がでる前後が一番感染しやすいはずよ。一定の感染期間があるからそれがあけないとうつる危険が高いわ」
「でも・・・」
どうしても心配でたまらない。
ただでさえ、いつも顔を合わせて何かと語っていた相手にしばらく会えていなくて寂しいと思っていたのに、それが熱を出して苦しんでいると思うだけで胸が苦しい。
どうして、最近アーサーのことで、胸がおかしくなるのだろう。
エマの母親は不思議そうに私を見ながら小首を傾げた。
「思ってたんだけど、ノエルちゃん・・・。もしかして、アーサーちゃんが好きなの?」
「えっ?」
思考が止まる。
私が誰を・・・何?
「私が・・・アーサー様が好き?」
・・・・・・・・・。
「ノエル?ええっ!?」
頬が冷たい。
あれ?私、なんで泣いているんだろう。涙が止まらない。
「ちょっ!嘘?なんで?えっ?」
「あらら。無自覚だったの?」
あたふたするエマと、いたずらっ子のように笑う母親。そして涙が止まらない私。
「自分の気持ちにびっくりしちゃったのね」
エマの母親は私に近づくと抱きしめてくれた。
屋敷に行く馬車の中でエマから、父親が輸入業でブルタニア国に買い付けに行き、今回はそこで風邪にかかったということと、母親はその商品を扱う雑貨屋やカフェを経営しいると聞かされる。
国外の人間が帝国で侯爵の地位でいるのだから、すごい人なのだろう。
そんなことを考えていると、帝国ではあまりみない様式の屋敷に着いた。
案内された応接間に一人の女性がいて、私を見るなりはしゃぐ。
「やだっ!この子がノエルちゃん?聞いていたより可愛いわ!!」
「お母様!!」
エマの母親だ。
わざわざ屋敷にいたらしく、手厚い歓迎を受けた。
「早くお茶会しましょう!」
ウキウキと言ってくる黒髪黒目の彼女はエマの色違い版に見える。二人が立って並ぶと親子というより姉妹のようだ。
「お母様!恥ずかしいからやめて!」
「だって~。エマったらお友達を連れてこないんだもの」
「もう、いいからあっちに行ってて!」
頬が膨らませ拗ねている母親をエマは必死で追い払うと、私を部屋に案内してくれた。
「ごめんね、騒がしい母で。」
「全然。仲がいいのね」
エマは頬を真っ赤にして照れる。きっと母親が大好きなのだろう。微笑ましい。
そうして、私はエマたちヴァンダー伯爵家のみなさんとの生活が始まった。
みんな、すごく優しい人ばかりで心地いい。
つい机ばかりに向かってしまう私を二人はお茶会のため庭の見えるサロンや温室に連れ出してくれた。
それに、エマの屋敷には父親の出身であるブルタニア国の様式がふんだんに施された色鮮やかな建物のため、外出しなくても見て回るだけでも楽しい。ただ、段差が多いのかよくつまずいてしまうだけは困ってはいた。
そんな一週間が過ぎた頃、刺繍するエマの隣で冬休み前に借りてきた本を読んでいると、エマの母親が慌てて部屋に入ってきた。
「アルバートから連絡があって、二日前からアーサーちゃんが風邪を引いたって」
「風邪!?」
驚いて、思わず立ち上がると持っていた本が床に落ちる。
エマは刺繍の針を針山に刺し、落ち着いた声で聞く。
「それで?アーサーは?」
「ロマニズ家自体が外部との交流を一時的に遮断するそうよ。アーサーちゃんは部屋の一室に隔離するようにして看病しているって。薬を飲んだけれど、まだ熱が下がらないみたいね」
今年の風邪は熱が高くでる症状で感染力も強いと聞いてはいたが、まさかアーサー様が・・・。
「今は様子見かしら・・・」
大丈夫なの?
不安に気持ちにかられる。
「エマ・・・、お見舞いにいけない?」
「無理よ。確か熱がでる前後が一番感染しやすいはずよ。一定の感染期間があるからそれがあけないとうつる危険が高いわ」
「でも・・・」
どうしても心配でたまらない。
ただでさえ、いつも顔を合わせて何かと語っていた相手にしばらく会えていなくて寂しいと思っていたのに、それが熱を出して苦しんでいると思うだけで胸が苦しい。
どうして、最近アーサーのことで、胸がおかしくなるのだろう。
エマの母親は不思議そうに私を見ながら小首を傾げた。
「思ってたんだけど、ノエルちゃん・・・。もしかして、アーサーちゃんが好きなの?」
「えっ?」
思考が止まる。
私が誰を・・・何?
「私が・・・アーサー様が好き?」
・・・・・・・・・。
「ノエル?ええっ!?」
頬が冷たい。
あれ?私、なんで泣いているんだろう。涙が止まらない。
「ちょっ!嘘?なんで?えっ?」
「あらら。無自覚だったの?」
あたふたするエマと、いたずらっ子のように笑う母親。そして涙が止まらない私。
「自分の気持ちにびっくりしちゃったのね」
エマの母親は私に近づくと抱きしめてくれた。
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