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12)消えた村の廃神社(埼玉県)
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埼玉県の山奥には、地図にも載っていない神社があるという。
それは、廃村となった集落にある神社で、今では誰も訪れる者はいない。
だが、そこには決して行ってはいけない理由がある。
私は、その都市伝説の真相を探るため、現地へ向かった——。
その話を聞いたのは、古いオカルト掲示板だった。
『埼玉の某所に、消えた村がある。その村には神社があったが、ある時を境に村ごと封鎖された』
『あの神社には、"目のない神"がいる』
『夜中に参拝すると、帰ってこられない』
最初は単なるネット上の怪談かと思った。
しかし、興味を持った私は地元の郷土史を調べることにした。
すると、実際に昭和の初め頃に村ごと消滅した集落があったことが分かった。
その理由は、不明。
村に疫病が流行ったのか、それとも別の何かがあったのか——
ただ、ひとつだけ気になる記録があった。
『ある日を境に、村人たちは一人ずつ消えていった』
***********************************
私は、その村の跡を訪れることにした。
場所は埼玉県の山中にあり、県道を外れた獣道を進んだ先にあるらしい。
地元の人に聞いても、「そんな村は知らない」と言われた。
しかし、偶然出会った老人が、小さくこう呟いた。
「……あそこには行かんほうがいい」
私は礼を言い、車を降りて山道を歩いた。
そして、森の中を抜けた先——
村の跡に着いた。
そこには、崩れた家の基礎や、雑草に埋もれた石垣が残されていた。
しかし、決定的におかしなことがあった。
村の中央に、ぽつんと神社だけが残されていたのだ。
神社の鳥居は、異様だった。
普通、神社の鳥居には「○○神社」と名前が刻まれているものだ。
だが、この鳥居には何も書かれていない。
そして——
鳥居には、無数の手形のような跡がついていた。
「……これは」
私は写真を撮りながら、境内へ進んだ。
神社の拝殿は、すでに朽ち果て、屋根が崩れていた。
しかし、不自然なことがあった。
拝殿の前に、何かが埋められた跡がある。
「……これは、封印か?」
私は、軽く土を掘り返した。
すると、木の箱が出てきた。
私は慎重にそれを開けた。
すると——
中には、無数の"目玉のない仏像"が詰まっていた。
私は、全身に鳥肌が立つのを感じた。
その時——
「オマエハ、ミタナ」
背後から、低い声がした。
私は息を呑み、振り向いた。
しかし、誰もいない。
だが、異変はすぐに起きた。
私は、拝殿の屋根を見た。
そこに——
目のない何かが、こちらを見下ろしていた。
私は、逃げようとした。
しかし、足が動かない。
耳元で、再び声が囁く。
「目ヲ、カエシテクレ」
私は全力で振り払い、一目散に神社を飛び出した。
だが、森の道が分からなくなっていた。
村を出たはずなのに、何度歩いても、同じ神社の前に戻ってくる。
「……まずい」
私は、ふと鳥居を見上げた。
すると——
鳥居の上に、無数の“手”が張り付いていた。
その手が、ゆっくりと私を指さした。
そして——
「次は、お前だ」
気がつくと、私は山道の入り口に倒れていた。
時間を見ると、たった30分しか経っていなかった。
だが、私は確かに“目のない何か”を見たのだ。
あの神社は、ただの廃墟ではない。
"何か"が封じられていた場所なのだ。
そして、それを解いてしまったのかもしれない。
私は帰宅後、撮影した写真を確認した。
だが——
神社の写真だけが、すべて真っ黒になっていた。
それ以来、私の身には不思議なことが起こるようになった。
夜中、目を閉じると——
必ず、誰かが私を見ている気配がする。
そして、ある晩。
私は夢の中で、あの神社を見た。
すると、鳥居の上から、無数の手が伸びてきた。
「次は、お前だ」
目を覚ますと——
私の枕元に、小さな仏像が置かれていた。
その仏像には、やはり“目”がなかった。
私は、すぐに地元の寺にその仏像を持ち込んだ。
住職は、それを見るなり青ざめた。
「……これをどこで?」
私は、埼玉の山奥の神社のことを話した。
すると、住職はこう言った。
「そこは……“目を持たぬ神”を封じた場所だ」
「目を持たぬ神?」
「その神は、目を奪い、代わりに“見る者”を必要とする。封印が破れれば、新たな者が“神”になる……」
私は、手が震えるのを抑えた。
そして、住職は私に警告した。
「二度と、そこへ行ってはいけない」
私は、何も言えなかった。
なぜなら——
住職の背後の仏像が、私の方を見て微笑んでいるように見えたからだ。
***********************************
今でも、あの神社は埼玉のどこかにある。
そこを訪れた者は、帰れなくなるという。
もしも、目のない仏像を見つけたら——
決して、それに触れてはいけない。
それは、廃村となった集落にある神社で、今では誰も訪れる者はいない。
だが、そこには決して行ってはいけない理由がある。
私は、その都市伝説の真相を探るため、現地へ向かった——。
その話を聞いたのは、古いオカルト掲示板だった。
『埼玉の某所に、消えた村がある。その村には神社があったが、ある時を境に村ごと封鎖された』
『あの神社には、"目のない神"がいる』
『夜中に参拝すると、帰ってこられない』
最初は単なるネット上の怪談かと思った。
しかし、興味を持った私は地元の郷土史を調べることにした。
すると、実際に昭和の初め頃に村ごと消滅した集落があったことが分かった。
その理由は、不明。
村に疫病が流行ったのか、それとも別の何かがあったのか——
ただ、ひとつだけ気になる記録があった。
『ある日を境に、村人たちは一人ずつ消えていった』
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私は、その村の跡を訪れることにした。
場所は埼玉県の山中にあり、県道を外れた獣道を進んだ先にあるらしい。
地元の人に聞いても、「そんな村は知らない」と言われた。
しかし、偶然出会った老人が、小さくこう呟いた。
「……あそこには行かんほうがいい」
私は礼を言い、車を降りて山道を歩いた。
そして、森の中を抜けた先——
村の跡に着いた。
そこには、崩れた家の基礎や、雑草に埋もれた石垣が残されていた。
しかし、決定的におかしなことがあった。
村の中央に、ぽつんと神社だけが残されていたのだ。
神社の鳥居は、異様だった。
普通、神社の鳥居には「○○神社」と名前が刻まれているものだ。
だが、この鳥居には何も書かれていない。
そして——
鳥居には、無数の手形のような跡がついていた。
「……これは」
私は写真を撮りながら、境内へ進んだ。
神社の拝殿は、すでに朽ち果て、屋根が崩れていた。
しかし、不自然なことがあった。
拝殿の前に、何かが埋められた跡がある。
「……これは、封印か?」
私は、軽く土を掘り返した。
すると、木の箱が出てきた。
私は慎重にそれを開けた。
すると——
中には、無数の"目玉のない仏像"が詰まっていた。
私は、全身に鳥肌が立つのを感じた。
その時——
「オマエハ、ミタナ」
背後から、低い声がした。
私は息を呑み、振り向いた。
しかし、誰もいない。
だが、異変はすぐに起きた。
私は、拝殿の屋根を見た。
そこに——
目のない何かが、こちらを見下ろしていた。
私は、逃げようとした。
しかし、足が動かない。
耳元で、再び声が囁く。
「目ヲ、カエシテクレ」
私は全力で振り払い、一目散に神社を飛び出した。
だが、森の道が分からなくなっていた。
村を出たはずなのに、何度歩いても、同じ神社の前に戻ってくる。
「……まずい」
私は、ふと鳥居を見上げた。
すると——
鳥居の上に、無数の“手”が張り付いていた。
その手が、ゆっくりと私を指さした。
そして——
「次は、お前だ」
気がつくと、私は山道の入り口に倒れていた。
時間を見ると、たった30分しか経っていなかった。
だが、私は確かに“目のない何か”を見たのだ。
あの神社は、ただの廃墟ではない。
"何か"が封じられていた場所なのだ。
そして、それを解いてしまったのかもしれない。
私は帰宅後、撮影した写真を確認した。
だが——
神社の写真だけが、すべて真っ黒になっていた。
それ以来、私の身には不思議なことが起こるようになった。
夜中、目を閉じると——
必ず、誰かが私を見ている気配がする。
そして、ある晩。
私は夢の中で、あの神社を見た。
すると、鳥居の上から、無数の手が伸びてきた。
「次は、お前だ」
目を覚ますと——
私の枕元に、小さな仏像が置かれていた。
その仏像には、やはり“目”がなかった。
私は、すぐに地元の寺にその仏像を持ち込んだ。
住職は、それを見るなり青ざめた。
「……これをどこで?」
私は、埼玉の山奥の神社のことを話した。
すると、住職はこう言った。
「そこは……“目を持たぬ神”を封じた場所だ」
「目を持たぬ神?」
「その神は、目を奪い、代わりに“見る者”を必要とする。封印が破れれば、新たな者が“神”になる……」
私は、手が震えるのを抑えた。
そして、住職は私に警告した。
「二度と、そこへ行ってはいけない」
私は、何も言えなかった。
なぜなら——
住職の背後の仏像が、私の方を見て微笑んでいるように見えたからだ。
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今でも、あの神社は埼玉のどこかにある。
そこを訪れた者は、帰れなくなるという。
もしも、目のない仏像を見つけたら——
決して、それに触れてはいけない。
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