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86)トイレの花子さん
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1. 廃校の噂
とある地方都市の小学校には、奇妙な噂があった。
「旧校舎の3階の女子トイレ、3番目の個室には入ってはいけない」
「そこには、花子さんがいる」
教師も生徒も、この噂を知っていたが、誰も深く追及しなかった。
「あのトイレに入った生徒は、必ず何かを見てしまう」
これは、実際にそのトイレで起こった話である。
2. 転校生の好奇心
K君(小学6年生)は、東京からこの地方の小学校に転校してきたばかりだった。
クラスメイトが言う。
「K、お前、花子さんの話知ってる?」
「なんだよ、それ?」
「3階の女子トイレには、“本物”がいるんだぜ」
K君は、そんなの嘘だと笑った。
「だったら、今から見に行こうぜ」
クラスメイトたちは、止めようとした。
「やめとけよ……」
だが、K君は一人で旧校舎へ向かった。
3. 3番目の個室
旧校舎の3階のトイレは、誰も使っていなかった。
長年の埃と、湿気のこもった異様な空気。
K君は、懐中電灯を片手に中へ入った。
「本当に花子さんなんているのか?」
そして、3番目の個室の前に立つ。
静かに、扉をノックした——
「花子さん、いますか?」
返事はない。
K君は、笑った。
「ほら、やっぱり嘘じゃん!」
しかし、その瞬間——
コン……コン……
中から、ノックが返ってきた。
4. 開いた個室
K君は、固まった。
「誰かいるのか?」
恐る恐る扉に手をかけた——
ギィィ……
個室の扉が、ゆっくりと開く。
そこには——
誰もいなかった。
K君は、息を飲んだ。
すると——
「……あそぼ」
背後から、少女の声がした。
5. 鏡に映るもの
K君は、振り向いた。
しかし、誰もいない。
「……気のせいか?」
気を取り直し、洗面台の鏡を見た。
そして——
鏡の中に、誰かが映っていた。
トイレの奥から、赤いスカートの少女が、じっとK君を見つめていた。
しかし、振り向いても誰もいない。
ただ、鏡の中の少女だけが、微笑んでいた。
6. 消えた転校生
翌朝、K君は学校に来なかった。
心配した先生が、家に電話すると——
「うちの子は、昨日から帰ってきていません」
大騒ぎになり、警察が捜索した。
しかし、どこにもK君の姿はなかった。
ただ、旧校舎のトイレの3番目の個室には——
K君の靴が、揃えて置かれていた。
7. その後の学校
事件の後、3階のトイレは完全に封鎖された。
教師も、誰もその話をしなくなった。
しかし、ある日——
清掃員が、深夜の校舎を掃除していたとき。
「……あそぼ」
どこからか、か細い少女の声が聞こえたという。
恐る恐る振り返ると——
鏡の中に、赤いスカートの少女が立っていた。
***********************************
もし、あなたの学校のトイレに**「入ってはいけない個室」**があれば——
決して、ノックしてはいけない。
そして、もし——
**「あそぼ」**と囁く声が聞こえたら。
その瞬間、あなたの背後には——
鏡の中から、こちらを見つめる少女がいるのだから。
とある地方都市の小学校には、奇妙な噂があった。
「旧校舎の3階の女子トイレ、3番目の個室には入ってはいけない」
「そこには、花子さんがいる」
教師も生徒も、この噂を知っていたが、誰も深く追及しなかった。
「あのトイレに入った生徒は、必ず何かを見てしまう」
これは、実際にそのトイレで起こった話である。
2. 転校生の好奇心
K君(小学6年生)は、東京からこの地方の小学校に転校してきたばかりだった。
クラスメイトが言う。
「K、お前、花子さんの話知ってる?」
「なんだよ、それ?」
「3階の女子トイレには、“本物”がいるんだぜ」
K君は、そんなの嘘だと笑った。
「だったら、今から見に行こうぜ」
クラスメイトたちは、止めようとした。
「やめとけよ……」
だが、K君は一人で旧校舎へ向かった。
3. 3番目の個室
旧校舎の3階のトイレは、誰も使っていなかった。
長年の埃と、湿気のこもった異様な空気。
K君は、懐中電灯を片手に中へ入った。
「本当に花子さんなんているのか?」
そして、3番目の個室の前に立つ。
静かに、扉をノックした——
「花子さん、いますか?」
返事はない。
K君は、笑った。
「ほら、やっぱり嘘じゃん!」
しかし、その瞬間——
コン……コン……
中から、ノックが返ってきた。
4. 開いた個室
K君は、固まった。
「誰かいるのか?」
恐る恐る扉に手をかけた——
ギィィ……
個室の扉が、ゆっくりと開く。
そこには——
誰もいなかった。
K君は、息を飲んだ。
すると——
「……あそぼ」
背後から、少女の声がした。
5. 鏡に映るもの
K君は、振り向いた。
しかし、誰もいない。
「……気のせいか?」
気を取り直し、洗面台の鏡を見た。
そして——
鏡の中に、誰かが映っていた。
トイレの奥から、赤いスカートの少女が、じっとK君を見つめていた。
しかし、振り向いても誰もいない。
ただ、鏡の中の少女だけが、微笑んでいた。
6. 消えた転校生
翌朝、K君は学校に来なかった。
心配した先生が、家に電話すると——
「うちの子は、昨日から帰ってきていません」
大騒ぎになり、警察が捜索した。
しかし、どこにもK君の姿はなかった。
ただ、旧校舎のトイレの3番目の個室には——
K君の靴が、揃えて置かれていた。
7. その後の学校
事件の後、3階のトイレは完全に封鎖された。
教師も、誰もその話をしなくなった。
しかし、ある日——
清掃員が、深夜の校舎を掃除していたとき。
「……あそぼ」
どこからか、か細い少女の声が聞こえたという。
恐る恐る振り返ると——
鏡の中に、赤いスカートの少女が立っていた。
***********************************
もし、あなたの学校のトイレに**「入ってはいけない個室」**があれば——
決して、ノックしてはいけない。
そして、もし——
**「あそぼ」**と囁く声が聞こえたら。
その瞬間、あなたの背後には——
鏡の中から、こちらを見つめる少女がいるのだから。
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