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第4章 え? あたしが夜伽! それだけは勘弁してください
9 蓮花の決意 運命の分かれ道
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「今宵は蓮花を仕えさせましょうか? 彼女は陛下のお役に立つと思います」
「陛下、そろそろ景貴妃さまの元へ」
お付きの太監がさりげなく陛下に忠告をする。しかし、陛下は否と首を振り蓮花に酒のおかわりを要求した。
「今宵は永明宮で酒を楽しむ。景貴妃にはもう休めと伝えろ」
「かしこまりました」
ひとしきり酒を楽しみ、食事を楽しんだ赦鶯はおもむろに立ち上がった。
「お見送りたいします」
皇后と蓮花は立ち去る赦鶯を見送った。
赦鶯は付き従う太監に耳打ちをする。
何かを命じられた太監が、皇后の前にひざまずいた。
「陛下からのお言葉です。蓮花に慈桂宮に来るようにとのことです」
「では、すぐに蓮花に支度をさせましょう」
蓮花は手を強く握りしめた。いよいよ、陛下の寝殿に行くのだ。
皇后は蓮花の手をとる。
「蓮花、本当にいいのね? 今ならまだ引き返せるのよ」
いや、すでに命令は下った。行くしかないのだ。
「かまいません」
これもすべて、優しくしてくれた皇后のため。
いや、もとをただせば、どこの誰とも分からない卑しい身分の自分に、親切にしてくれた皇后の母である香麗夫人への恩返しだ。
侍女たちによって美しく着飾られた蓮花を、皇后はどこか複雑な目で見つめていた。そして、これが蓮花にとっても運命の分かれ道であった。
「陛下、そろそろ景貴妃さまの元へ」
お付きの太監がさりげなく陛下に忠告をする。しかし、陛下は否と首を振り蓮花に酒のおかわりを要求した。
「今宵は永明宮で酒を楽しむ。景貴妃にはもう休めと伝えろ」
「かしこまりました」
ひとしきり酒を楽しみ、食事を楽しんだ赦鶯はおもむろに立ち上がった。
「お見送りたいします」
皇后と蓮花は立ち去る赦鶯を見送った。
赦鶯は付き従う太監に耳打ちをする。
何かを命じられた太監が、皇后の前にひざまずいた。
「陛下からのお言葉です。蓮花に慈桂宮に来るようにとのことです」
「では、すぐに蓮花に支度をさせましょう」
蓮花は手を強く握りしめた。いよいよ、陛下の寝殿に行くのだ。
皇后は蓮花の手をとる。
「蓮花、本当にいいのね? 今ならまだ引き返せるのよ」
いや、すでに命令は下った。行くしかないのだ。
「かまいません」
これもすべて、優しくしてくれた皇后のため。
いや、もとをただせば、どこの誰とも分からない卑しい身分の自分に、親切にしてくれた皇后の母である香麗夫人への恩返しだ。
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