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4話 機嫌の悪い日々
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週明けーー。臨海整備事業用地の土壌から汚染物質が検出された。
会議後、水城と中野を呼んで辞令ー内示だ。
「えっ……」
「安生社長から話がいくと思うが、TIILは中止だ。撤退の方向でいくことになった」
「ええっ、何故です」
「重金属汚染だ。今週末には明るみに出る」
「そんな……」
「君たちには悪いが、海外事業に回って欲しい。駐在員が足りないんだ。土曜日に見ただろう? あの反応の通りになったよ」
「あれを売り込むんですか」
「ああ」
中野は目を輝かせているが、水城はうつむいた。
「特に水城くん、君はアラビア語に長けている。今後は国王陛下の前で説明する場面も増えるだろう。営業能力だけでなくプラントにも詳しい君が適任なんだ」
行きましょうよ、水城さんーー。中野は上司の手を引く。
あのあと出雲に飛んだのだろうか。相変わらずポジティブだ。
「ーーー無理であれば致し方ない。安生社長に申し出てくれ」
ー。水城の口からは何の返事もなかった。
仕方ない。家族がいる上に彼は新事業に入れ込んでいた。
「失礼しますーー」
部下の中野に促され退室した。
社長も残念そうだ。
「会長、宇部の施設から連絡がありました」
部屋に戻ると意外な報告が。
「市川さん体調を崩してそこで休んでいるそうです」
体調をー?
「いかがいたしましょう」
「では迎えをやってくれ。空の旅は苦手らしいからな」
「はい」
空路一時間とはいえ、
山口は遠かったか……
暗雲である。
このときはまだあんなことになるなんて、夢にも思ってなかった。
「いやあ、九条くん、見たよ、幕張の。技術の進歩はすごいねえ」
ホテルの個室に明るい声が響く。
声の主ーー山口県知事に就任した長嶺氏は前からの友人だ。
隣にデザイナー御堂、知事側近の若い男が向かいに座る。
「そうか、君も千葉に来てたのか」
「いやいや、ネットでね。都合が合えばぜひ見てみたかったね」
歳は向こうが少し上だが、仕事上は自治体の外部アドバイザーという立場で接している。
「最新のゴミ処理施設。いいものがあるんだねえ」
「残念ながら国内では使えなくてね」
「そうだったか、残念だ」
知事はチラと御堂に視線を移した。
「これもあなたのデザインだとか。いい、持ってますねえ」
「ありがとうございます」
将来建て替える予定の公共施設をぜひ我が社にという。
公共施設なのであくまでも『世間話』としてだ。
「ぜひ我が県も導入したいものです」
「ええ」
彼女も返答に困るな。
ーーそれよりもだな。
ずらっと並んだ料理の一品、シュリンプカクテルが気になって仕方ない。
ーー私の皿にエビは出すなと言ってあるのに。先方持ちの接待では強く言えないか。我々企業では相手の好みを細かく調べ上げるのだが。所詮はお役所か。
「ーーああ、すまないがこれを下げてくれ」
グラスの縁に吊るされた小エビ。見るに耐えず給仕を呼んだ。
「なんだ、エビが嫌いかい?」
「まあね」
死体がグラスの縁にぶら下がっている。こんな残酷な盛り付け、よく思いつくものだ。
「気の毒に。お嬢さんが食べづらそうにしているじゃないか」知事はチラと隣に目をやった。
ーーああ、そうか。
「私を気にせず食べなさい」
「そうですよ、せっかくの料理だ、どうぞどうぞ」
「は、はあ。じゃあ、いただきます」
「どうぞどうぞ」
向き直して話を始める。
「どうだろうか。県の市民センターなんだが老朽化してきてね。建物としてはまだいけそうなんだが。複合モールはどうかと意見が出ていてね」
モール?
「リニューアルですか」御堂が尋ねた。
「……数年後の話だろう。それに我が社はモールはやってないのだが」
「え、そうだったか? 遊園地のようなものなかったか?」
「ああ、一箇所だけな。うちは父の代から伝統的に小売に手を出してないんだよ」
「そうだったか……。まあ、これからはどうなるかわからんだろう。一度見に来てくれよ。商工会の連中が頑張ってるんだがね。我が県も流行り物に乗っかりたいんだよ」
「流行り物?」
「ほら、鳥取空港が〇ナン空港に名前を変えただろう? 原作者が鳥取出身なんだ。今や大先生だよ。うちも県出身の有名人にあやかりたいのさ。我が県が誇る偉大な人物にね! ーー例えば星川先生だ」
言われてもそのうちのどれも知らない。これだからローカルな話題は困る。
「ーーーへえ、星川先生って山口ご出身なんですか。『ゴードン』とタイアップ……それじゃあこれからキャンペーンか何かなさるんですか」何も知らない自分に代わって御堂が返した。
「ええ、それで今私含めて走り回ってるんですよ。まず空港を『ゴードン』空港に名称変更したい。新幹線の駅も一つ専用のものを建て替えたい」
「新幹線もキャンペーン中なんでしたっけ。駅で見たことあります」
「おお、そうですか。みんな必死ですよ。できることならミュージアムもね。よその県に建てられでもしたら面目たたないですからね。我が県を『ゴードン』色に染めたい!ーーこれらは、私ではなく下から上がってきた意見なんです」
「…………」
唐突に何の話を始めるんだ。さっぱりわからず置いてけぼりだ。ゴードンとは何だ?
「当選前はそんなこと言ってなかったがね。ひたすら、国取り合戦は時代遅れだ、戦うのはやめましょう、ありのままでいいんですーー。ではなかったか? 何を率先して他県の真似をしようというのだ」
皮肉を込めて口を挟んだ。
「そう言わないでくれよ。どこ行ってもすごいんだよ。要請がねえ。私もそりゃ自分の夢だけを追っていたいよ。だがこれが現実なんだよーーー」
現実だと? そのゴドンなんとかが? 星川先生?
知事は身を乗り出した。
「なんだ、もしかして知らんのか? キミ、特撮世代だろう」知らないのはおかしいとでも言いたそうに。
ーーだからそれはなんなんだ?
「私が特撮?を見ると思うか?」
「名前くらいは知っているだろう」
「私は30手前までアメリカにいたんだ。流行モノには疎いよ。キミも知っているだろう」慎ましやかに反論した。「バットマンとスーパーマンの区別ならつくがね」
知事はやれやれと両手を挙げた。
「……まあ、後で調べてくれたまえ。今それで頑張ろうとしているんだよ、我が県あげて」
「知事、そこまでにしてください、あまり口外なさると後が困りますーー」
いかにも神経質そうなメガネの側近が口止めした。
「キミは今日の話理解できるのか?」
帰りの車で御堂に尋ねた。
「ええ」さっとタブレットを差し出される。「こちらが『ゴードン』です」
……日本独特のロボットか。どのみち我が社とは関わりがなさそうだが。
「あと、新幹線がなんだって?」
「はい。『ゴードン』の新幹線が新大阪~博多間を走っているんですよ。こちらです」とまた見せられる。
……車体をそれ仕様に塗り替えてるのか。シルバーと黒と蛍光色。どぎつい色だな。これが現にレールの上を走っているとは。我が国も変わったな……。
「昔の特撮…SFXのリメイクです」
星川氏は漫画家で、テレビシリーズ化された『メタル戦士ゴードン』は一斉を風靡し、とくにコインや廃鉄を吸着してボディや武器にするところが庶民に大受けしたのだという。当時は関連のメタルコインが大量に出回ったそうだ。
原作者星川氏が山口県出身であることに乗っかって県アピールしようというのである。
「いずれにしても我が社が関わることはなさそうだ、新幹線にモール……」
まるで結びつかない。やはりただの世間話で終わりそうだ。
「あのう……会長、あの方とは……」
「ああ、知り合いなんだよ」
「そうなんですか。なんだか知事さんていうより……営業のお話が流弁でした。お若いですし」
「民間人出身だからね。旅行会社にいたんだよ」
「それでですか、お話し方がそれっぽいなと。あと声が大きい」
「そうだね、まるで添乗員だよ、実際そうだった。昔から話がうまいね、まさか知事になるとは思わなかったが」
金を出しても聴く価値はある、彼の演説……。
「街頭演説をするから聞きにこないかと言われて福岡に行ったついでに寄ったことがあったな。下関だったか。スーパーマーケット前の広場のようなところだったが……」
何故かごみ問題…具体的には地域の焼却炉の話だった。えらく現実味を帯びていたのが印象的だ。
「……少し聞いて帰ろうと思っていたのに、結局全部聞き終えていた。しまいには拍手喝采だ。自分の経験に基づいた話ばかりでどこの政党の悪口を言うでもない。それまで築いて来た信頼の輪と言うのかね、世話した学校や企業や団体が自発的に動いて支持基盤が自然と増えていった。なんといっても保守中の保守の地で無所属当選したんだよ。見習わなければならないね」
「そうだったんですか……」
「だからと言って彼の言う事業とは遠く離れているがね」
「実現するといいですが……」
「随分先の話だろうね。それまで彼の任期が続けばよいが。……ただあの側近はすぐにでも変えたほうが良さそうだ」
ーーまあ無理だろう。夢と現実。そう簡単にいくはずがない。
会議後、水城と中野を呼んで辞令ー内示だ。
「えっ……」
「安生社長から話がいくと思うが、TIILは中止だ。撤退の方向でいくことになった」
「ええっ、何故です」
「重金属汚染だ。今週末には明るみに出る」
「そんな……」
「君たちには悪いが、海外事業に回って欲しい。駐在員が足りないんだ。土曜日に見ただろう? あの反応の通りになったよ」
「あれを売り込むんですか」
「ああ」
中野は目を輝かせているが、水城はうつむいた。
「特に水城くん、君はアラビア語に長けている。今後は国王陛下の前で説明する場面も増えるだろう。営業能力だけでなくプラントにも詳しい君が適任なんだ」
行きましょうよ、水城さんーー。中野は上司の手を引く。
あのあと出雲に飛んだのだろうか。相変わらずポジティブだ。
「ーーー無理であれば致し方ない。安生社長に申し出てくれ」
ー。水城の口からは何の返事もなかった。
仕方ない。家族がいる上に彼は新事業に入れ込んでいた。
「失礼しますーー」
部下の中野に促され退室した。
社長も残念そうだ。
「会長、宇部の施設から連絡がありました」
部屋に戻ると意外な報告が。
「市川さん体調を崩してそこで休んでいるそうです」
体調をー?
「いかがいたしましょう」
「では迎えをやってくれ。空の旅は苦手らしいからな」
「はい」
空路一時間とはいえ、
山口は遠かったか……
暗雲である。
このときはまだあんなことになるなんて、夢にも思ってなかった。
「いやあ、九条くん、見たよ、幕張の。技術の進歩はすごいねえ」
ホテルの個室に明るい声が響く。
声の主ーー山口県知事に就任した長嶺氏は前からの友人だ。
隣にデザイナー御堂、知事側近の若い男が向かいに座る。
「そうか、君も千葉に来てたのか」
「いやいや、ネットでね。都合が合えばぜひ見てみたかったね」
歳は向こうが少し上だが、仕事上は自治体の外部アドバイザーという立場で接している。
「最新のゴミ処理施設。いいものがあるんだねえ」
「残念ながら国内では使えなくてね」
「そうだったか、残念だ」
知事はチラと御堂に視線を移した。
「これもあなたのデザインだとか。いい、持ってますねえ」
「ありがとうございます」
将来建て替える予定の公共施設をぜひ我が社にという。
公共施設なのであくまでも『世間話』としてだ。
「ぜひ我が県も導入したいものです」
「ええ」
彼女も返答に困るな。
ーーそれよりもだな。
ずらっと並んだ料理の一品、シュリンプカクテルが気になって仕方ない。
ーー私の皿にエビは出すなと言ってあるのに。先方持ちの接待では強く言えないか。我々企業では相手の好みを細かく調べ上げるのだが。所詮はお役所か。
「ーーああ、すまないがこれを下げてくれ」
グラスの縁に吊るされた小エビ。見るに耐えず給仕を呼んだ。
「なんだ、エビが嫌いかい?」
「まあね」
死体がグラスの縁にぶら下がっている。こんな残酷な盛り付け、よく思いつくものだ。
「気の毒に。お嬢さんが食べづらそうにしているじゃないか」知事はチラと隣に目をやった。
ーーああ、そうか。
「私を気にせず食べなさい」
「そうですよ、せっかくの料理だ、どうぞどうぞ」
「は、はあ。じゃあ、いただきます」
「どうぞどうぞ」
向き直して話を始める。
「どうだろうか。県の市民センターなんだが老朽化してきてね。建物としてはまだいけそうなんだが。複合モールはどうかと意見が出ていてね」
モール?
「リニューアルですか」御堂が尋ねた。
「……数年後の話だろう。それに我が社はモールはやってないのだが」
「え、そうだったか? 遊園地のようなものなかったか?」
「ああ、一箇所だけな。うちは父の代から伝統的に小売に手を出してないんだよ」
「そうだったか……。まあ、これからはどうなるかわからんだろう。一度見に来てくれよ。商工会の連中が頑張ってるんだがね。我が県も流行り物に乗っかりたいんだよ」
「流行り物?」
「ほら、鳥取空港が〇ナン空港に名前を変えただろう? 原作者が鳥取出身なんだ。今や大先生だよ。うちも県出身の有名人にあやかりたいのさ。我が県が誇る偉大な人物にね! ーー例えば星川先生だ」
言われてもそのうちのどれも知らない。これだからローカルな話題は困る。
「ーーーへえ、星川先生って山口ご出身なんですか。『ゴードン』とタイアップ……それじゃあこれからキャンペーンか何かなさるんですか」何も知らない自分に代わって御堂が返した。
「ええ、それで今私含めて走り回ってるんですよ。まず空港を『ゴードン』空港に名称変更したい。新幹線の駅も一つ専用のものを建て替えたい」
「新幹線もキャンペーン中なんでしたっけ。駅で見たことあります」
「おお、そうですか。みんな必死ですよ。できることならミュージアムもね。よその県に建てられでもしたら面目たたないですからね。我が県を『ゴードン』色に染めたい!ーーこれらは、私ではなく下から上がってきた意見なんです」
「…………」
唐突に何の話を始めるんだ。さっぱりわからず置いてけぼりだ。ゴードンとは何だ?
「当選前はそんなこと言ってなかったがね。ひたすら、国取り合戦は時代遅れだ、戦うのはやめましょう、ありのままでいいんですーー。ではなかったか? 何を率先して他県の真似をしようというのだ」
皮肉を込めて口を挟んだ。
「そう言わないでくれよ。どこ行ってもすごいんだよ。要請がねえ。私もそりゃ自分の夢だけを追っていたいよ。だがこれが現実なんだよーーー」
現実だと? そのゴドンなんとかが? 星川先生?
知事は身を乗り出した。
「なんだ、もしかして知らんのか? キミ、特撮世代だろう」知らないのはおかしいとでも言いたそうに。
ーーだからそれはなんなんだ?
「私が特撮?を見ると思うか?」
「名前くらいは知っているだろう」
「私は30手前までアメリカにいたんだ。流行モノには疎いよ。キミも知っているだろう」慎ましやかに反論した。「バットマンとスーパーマンの区別ならつくがね」
知事はやれやれと両手を挙げた。
「……まあ、後で調べてくれたまえ。今それで頑張ろうとしているんだよ、我が県あげて」
「知事、そこまでにしてください、あまり口外なさると後が困りますーー」
いかにも神経質そうなメガネの側近が口止めした。
「キミは今日の話理解できるのか?」
帰りの車で御堂に尋ねた。
「ええ」さっとタブレットを差し出される。「こちらが『ゴードン』です」
……日本独特のロボットか。どのみち我が社とは関わりがなさそうだが。
「あと、新幹線がなんだって?」
「はい。『ゴードン』の新幹線が新大阪~博多間を走っているんですよ。こちらです」とまた見せられる。
……車体をそれ仕様に塗り替えてるのか。シルバーと黒と蛍光色。どぎつい色だな。これが現にレールの上を走っているとは。我が国も変わったな……。
「昔の特撮…SFXのリメイクです」
星川氏は漫画家で、テレビシリーズ化された『メタル戦士ゴードン』は一斉を風靡し、とくにコインや廃鉄を吸着してボディや武器にするところが庶民に大受けしたのだという。当時は関連のメタルコインが大量に出回ったそうだ。
原作者星川氏が山口県出身であることに乗っかって県アピールしようというのである。
「いずれにしても我が社が関わることはなさそうだ、新幹線にモール……」
まるで結びつかない。やはりただの世間話で終わりそうだ。
「あのう……会長、あの方とは……」
「ああ、知り合いなんだよ」
「そうなんですか。なんだか知事さんていうより……営業のお話が流弁でした。お若いですし」
「民間人出身だからね。旅行会社にいたんだよ」
「それでですか、お話し方がそれっぽいなと。あと声が大きい」
「そうだね、まるで添乗員だよ、実際そうだった。昔から話がうまいね、まさか知事になるとは思わなかったが」
金を出しても聴く価値はある、彼の演説……。
「街頭演説をするから聞きにこないかと言われて福岡に行ったついでに寄ったことがあったな。下関だったか。スーパーマーケット前の広場のようなところだったが……」
何故かごみ問題…具体的には地域の焼却炉の話だった。えらく現実味を帯びていたのが印象的だ。
「……少し聞いて帰ろうと思っていたのに、結局全部聞き終えていた。しまいには拍手喝采だ。自分の経験に基づいた話ばかりでどこの政党の悪口を言うでもない。それまで築いて来た信頼の輪と言うのかね、世話した学校や企業や団体が自発的に動いて支持基盤が自然と増えていった。なんといっても保守中の保守の地で無所属当選したんだよ。見習わなければならないね」
「そうだったんですか……」
「だからと言って彼の言う事業とは遠く離れているがね」
「実現するといいですが……」
「随分先の話だろうね。それまで彼の任期が続けばよいが。……ただあの側近はすぐにでも変えたほうが良さそうだ」
ーーまあ無理だろう。夢と現実。そう簡単にいくはずがない。
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