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6話 甘い言葉にご用心
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「しっかしあんた色気ねーよなあ。浴衣はだけるでもなく」
起きたら布団の上にいた。いつの間にか寝息をたてていた私に気づいて高広くんは隣の部屋に行き、無事別々に夜を過ごしたらしい。
「兄さんはあんたのどこに惚れたんだろう。案外、あっさりした女のがよかったのかな」
知るか。私は女中のようなものですよ。旅館で言えば小回りの利く仲居さんというか。
部屋の座卓に並んでいるのは質素な和食。卵、焼き魚、海苔、みそ汁…。
「兄さんの人生に情熱なんて必要なかったんだな。今さら気づいたわ。」
冷静になってみると男子とお泊りをしたわけで、今のこの状態こそ全然色気がないよね?
「高広くんもそうでしょ」
「まあな」彼は朝風呂に浸かったとのことでこざっぱりしてる。
「兄さんいっつも喧嘩別れみたいになって続かないもんな。そっか、色気が邪魔なんだな。あんたみたいなのがちょうどいいんだ。」
悪かったな。私は逆に色気なさ過ぎて男のアンテナに引っ掛からなかったようだ。
「道で思い切りぶっ叩かれてたこともあったな。見ちゃったんだ、俺、ちょうど徹夜明けでカフェで寝てたのよ。それで、一緒にいたやつが……」
……おい、タカヒロ、起きろよ。……あれ、お前の兄貴じゃね?
「教えてくれて。背の高い女ですげー迫力だったわ。あれ系ダメだったんだ。今思うと納得。なんでそんな女とばかり付き合ってたんだろう」さあねえ。「なんでだと思う?」じっと見つめられた。
「顔で選んでたとか?」わたしは言った。
「選んでたわけじゃなかったと思う。兄さんは恋人を作るのもやめるのも早い……しいて言えば、あんたみたいな女がいなかった、とか?」
「失礼な言い方。私も別に彼氏いなかったわけじゃないですけどね」
「ふうん」高広くんは少し間をおいて、魚を処理していた。きれいな箸のもち方。卵焼きを上手に切り分けて少しだけつかむ。お手本のような和食の進め方。兄上と一緒だ。よくしつけられてるなあ。きちんと着替えてるし。服はしまむらじゃなさそうだ。私は新品のしまむら。
「それ、兄さんに話したら? 少しは男心を刺激しないと前に進まないよ?」
何ですと?
「何をどう進めるんだ」
「そりゃ次のステップだろ。さっさとくっついちまえよ」
そういうのいりませんから。変にやりすぎてぎくしゃくしちゃったら関係おじゃんだ。今の快適さを保つには現状維持! 一択だ。
「進めるんじゃなくて、保つ、でしょ」私も真似してお上品に箸を動かした。
「俺も出ていきやすいのになー」
「人のせいにしないでくれる」関係ないし。
「はあー。マジで色気ねえな。ブログもそんな感じだもんな。マヤさんと全然違う」
あのブログ見てるんだ。私は会長に教えてもらった彼女のブログを思い出した。英語で全然わからなくて、画像から推測するには、ライフスタイル系とも少し違う意識高い系だと認識している。
「その人は特別なの?」
「いや」彼は箸をおいた。
「昔の兄さんにとってはそうだったかもしれないけど。今は違う」
「ふうん?」
「あんた昨日うどん食ってたじゃん?」
「うん」
「兄さんはうどんやそばなんて絶対口にしなかった。実家でも出されたことなかったと思う。親父は働いてる頃は口にしたことあったかもしれないが」
おそらく彼からは『どうでもいいわ、そんなこと』みたいな表情に見えたのだろう、彼の目が私の目をとらえた。
「でもあんたの出すものは食べてるだろ? それが答えさ。」
ブログってみんなに見られてる可能性もあるのよね。たはは…。もうやめようかな。
「俺は長い間マヤさんに同情してたんだけど」
俳優のように一度下目遣いになり、再び私に視線を合わせると彼は、
「 今は違うよ。あんたと兄さんのこと応援してる。
…頑張ってね、お義姉さん。 」
う......うん?
「またすごい駅ー」
降りたのは駅というより草むらにただ乗降場が置いてあるだけ、みたいなところだった。
「ここだな。なるほどねー、眺めはいいなあ。」
なんとなくジブリっぽいのどかな里山。緑濃く、お茶畑の向こうにこんもりとした山があってアニメの風景画みたい。
「かわいー。いただきまーす」
上り下りのおき号が比較的短時間で見れるという隠れた名スポット、とのこと。ふもとに古民家カフェがあり、そこで一服した。
「はー、長旅はこれに限るー」
冷たいコーヒーフロートでエネルギー注入。
「いいねえ、景色最高」
「平日にしてはお客さん多いね」
「あんたみたいなスイーツ女子がね」
ふっ、スイーツ女子は立派に経済も流行も動かしてますよ。世の中キラキラなしじゃ成り立たないでしょ。素敵な森カフェ、おいしいスイーツ、見た目だけは王子様な男子。おっさんだらけだとこうはいかない。
「ほとんど車でやってくるんだろうなあ」狭い駐車場はほぼ満車。広めのテラスが解放されてて、そこでお茶してるのだ。
「だろうね」
高広くんはじっと目の前の里山風景を眺めていた。
……小さめの火山、茶畑、短時間で両方向の列車が撮影できる…。
「ここで間違いねーな」
何やらブツブツ唱えているけど、おきの通過時刻まで2時間くらいある。ここから動きたくないなあ。もうここから撮ればいいのに。
アップルウォッチ見ながら片手にスマホを掲げて、アングル決める…。
太陽は真上。
秘境駅を前にその瞬間を待ち続ける。
ちなみにカメラ構えてる人はあと一人しかいない。グレーのシャツ姿のお兄さんだ。
まあ、ドマイナーな列車&場所だろうし、ほとんどの企業はもう休み終わってるし、何より今はめちゃ暑い。
「あつー」
ほぼ真上からの直射日光がきつく、木陰で見守る。さっきのテラスが恋しい…振り返った時だった。
「え?」
どこからか、わらわらとおじさんたちが現れたのだ。通過時刻まであとちょっと…。
「小郷だな。あんたに逮捕状が出ている」
はい?
まるでテレビドラマのようなセリフに私は固まった。
いつの間にか写真撮ってた高広くんがそばに来て、「もう済んだよ、行こう」と手をつかまれた。いつの間にか目当ての列車は通り過ぎていた。
「でも、あの人…」
さっきまでカメラ構えていたグレーの男の人が、「おい!」「確保!」おじさんたちに囲まれ、「カメラに触るなあああ」激しく抵抗しながら身体をおさえられていた。「何アレ」「さあ」「盗撮?」「ちげーだろ、あんなの盗撮って何をするんだよ」「だから、…」
「すみません、ちょっとーー」
という声がして、すごい力で背後から肩をつかまれた。
―――え、私?
「…お話伺わせてもらえますか」
「え、いや、俺は」高広くんの周りにも明らかに旅行客でも地元の人でもないシャツ姿の男の人が立っている。
小川がちょろちょろ流れる小さな木陰に移動して、話は続いた。
「ここで何をされていたんですか?」
「鉄道写真撮ってました」
「ほう。他に仲間はーー」
「いませんよ。何ですか、これ」
「ちょっと署まで御同行願えますか」
ぎゃー、どういうこと?
少し南下すると津和野駅だ。
そこの警察署に来いと?
「だから写真撮ってただけですけど」
なんなのこれ。あのお兄さんはなんだったの?
「…ヤツは何も知らないと言ってます」若手の、薄いブルーのシャツ姿の刑事らしき人が来て告げた。
「そうか」
「じゃあ、誤認か? お嬢さん、素直に答えてねー、シロなら直ぐに帰しますからねー」
だから違うの! 何なの、ひょっとして高貴な方がお忍びで乗られていたとか? そんなの言ってくれないとわかりませんよね!
「まず、お名前を伺いましょうか」いかついパーマ頭刑事にぎろっと睨まれた。
ひぇっ、やばい。こんな所で捕まってる場合じゃない。明日は会社だぞ。
たまりかねて、わたしは言ってしまった。「お断りします! 黙秘」
「あー」めんどくせぇなあ…という表情された。
「これって、任意ですよね。じゃあ、拒否権発動します」
私はありったけのドラマの知識を組み合わせて叫んだ。そして、
「この人は九条高広君と言って、ちゃんとした青年です! お兄さんがT商事にいて…本当です、嘘じゃないです、調べてください、すぐわかります」
「うわーー、バカ、名前ばらすな」
高広くんに止められたけどもう遅い。
起きたら布団の上にいた。いつの間にか寝息をたてていた私に気づいて高広くんは隣の部屋に行き、無事別々に夜を過ごしたらしい。
「兄さんはあんたのどこに惚れたんだろう。案外、あっさりした女のがよかったのかな」
知るか。私は女中のようなものですよ。旅館で言えば小回りの利く仲居さんというか。
部屋の座卓に並んでいるのは質素な和食。卵、焼き魚、海苔、みそ汁…。
「兄さんの人生に情熱なんて必要なかったんだな。今さら気づいたわ。」
冷静になってみると男子とお泊りをしたわけで、今のこの状態こそ全然色気がないよね?
「高広くんもそうでしょ」
「まあな」彼は朝風呂に浸かったとのことでこざっぱりしてる。
「兄さんいっつも喧嘩別れみたいになって続かないもんな。そっか、色気が邪魔なんだな。あんたみたいなのがちょうどいいんだ。」
悪かったな。私は逆に色気なさ過ぎて男のアンテナに引っ掛からなかったようだ。
「道で思い切りぶっ叩かれてたこともあったな。見ちゃったんだ、俺、ちょうど徹夜明けでカフェで寝てたのよ。それで、一緒にいたやつが……」
……おい、タカヒロ、起きろよ。……あれ、お前の兄貴じゃね?
「教えてくれて。背の高い女ですげー迫力だったわ。あれ系ダメだったんだ。今思うと納得。なんでそんな女とばかり付き合ってたんだろう」さあねえ。「なんでだと思う?」じっと見つめられた。
「顔で選んでたとか?」わたしは言った。
「選んでたわけじゃなかったと思う。兄さんは恋人を作るのもやめるのも早い……しいて言えば、あんたみたいな女がいなかった、とか?」
「失礼な言い方。私も別に彼氏いなかったわけじゃないですけどね」
「ふうん」高広くんは少し間をおいて、魚を処理していた。きれいな箸のもち方。卵焼きを上手に切り分けて少しだけつかむ。お手本のような和食の進め方。兄上と一緒だ。よくしつけられてるなあ。きちんと着替えてるし。服はしまむらじゃなさそうだ。私は新品のしまむら。
「それ、兄さんに話したら? 少しは男心を刺激しないと前に進まないよ?」
何ですと?
「何をどう進めるんだ」
「そりゃ次のステップだろ。さっさとくっついちまえよ」
そういうのいりませんから。変にやりすぎてぎくしゃくしちゃったら関係おじゃんだ。今の快適さを保つには現状維持! 一択だ。
「進めるんじゃなくて、保つ、でしょ」私も真似してお上品に箸を動かした。
「俺も出ていきやすいのになー」
「人のせいにしないでくれる」関係ないし。
「はあー。マジで色気ねえな。ブログもそんな感じだもんな。マヤさんと全然違う」
あのブログ見てるんだ。私は会長に教えてもらった彼女のブログを思い出した。英語で全然わからなくて、画像から推測するには、ライフスタイル系とも少し違う意識高い系だと認識している。
「その人は特別なの?」
「いや」彼は箸をおいた。
「昔の兄さんにとってはそうだったかもしれないけど。今は違う」
「ふうん?」
「あんた昨日うどん食ってたじゃん?」
「うん」
「兄さんはうどんやそばなんて絶対口にしなかった。実家でも出されたことなかったと思う。親父は働いてる頃は口にしたことあったかもしれないが」
おそらく彼からは『どうでもいいわ、そんなこと』みたいな表情に見えたのだろう、彼の目が私の目をとらえた。
「でもあんたの出すものは食べてるだろ? それが答えさ。」
ブログってみんなに見られてる可能性もあるのよね。たはは…。もうやめようかな。
「俺は長い間マヤさんに同情してたんだけど」
俳優のように一度下目遣いになり、再び私に視線を合わせると彼は、
「 今は違うよ。あんたと兄さんのこと応援してる。
…頑張ってね、お義姉さん。 」
う......うん?
「またすごい駅ー」
降りたのは駅というより草むらにただ乗降場が置いてあるだけ、みたいなところだった。
「ここだな。なるほどねー、眺めはいいなあ。」
なんとなくジブリっぽいのどかな里山。緑濃く、お茶畑の向こうにこんもりとした山があってアニメの風景画みたい。
「かわいー。いただきまーす」
上り下りのおき号が比較的短時間で見れるという隠れた名スポット、とのこと。ふもとに古民家カフェがあり、そこで一服した。
「はー、長旅はこれに限るー」
冷たいコーヒーフロートでエネルギー注入。
「いいねえ、景色最高」
「平日にしてはお客さん多いね」
「あんたみたいなスイーツ女子がね」
ふっ、スイーツ女子は立派に経済も流行も動かしてますよ。世の中キラキラなしじゃ成り立たないでしょ。素敵な森カフェ、おいしいスイーツ、見た目だけは王子様な男子。おっさんだらけだとこうはいかない。
「ほとんど車でやってくるんだろうなあ」狭い駐車場はほぼ満車。広めのテラスが解放されてて、そこでお茶してるのだ。
「だろうね」
高広くんはじっと目の前の里山風景を眺めていた。
……小さめの火山、茶畑、短時間で両方向の列車が撮影できる…。
「ここで間違いねーな」
何やらブツブツ唱えているけど、おきの通過時刻まで2時間くらいある。ここから動きたくないなあ。もうここから撮ればいいのに。
アップルウォッチ見ながら片手にスマホを掲げて、アングル決める…。
太陽は真上。
秘境駅を前にその瞬間を待ち続ける。
ちなみにカメラ構えてる人はあと一人しかいない。グレーのシャツ姿のお兄さんだ。
まあ、ドマイナーな列車&場所だろうし、ほとんどの企業はもう休み終わってるし、何より今はめちゃ暑い。
「あつー」
ほぼ真上からの直射日光がきつく、木陰で見守る。さっきのテラスが恋しい…振り返った時だった。
「え?」
どこからか、わらわらとおじさんたちが現れたのだ。通過時刻まであとちょっと…。
「小郷だな。あんたに逮捕状が出ている」
はい?
まるでテレビドラマのようなセリフに私は固まった。
いつの間にか写真撮ってた高広くんがそばに来て、「もう済んだよ、行こう」と手をつかまれた。いつの間にか目当ての列車は通り過ぎていた。
「でも、あの人…」
さっきまでカメラ構えていたグレーの男の人が、「おい!」「確保!」おじさんたちに囲まれ、「カメラに触るなあああ」激しく抵抗しながら身体をおさえられていた。「何アレ」「さあ」「盗撮?」「ちげーだろ、あんなの盗撮って何をするんだよ」「だから、…」
「すみません、ちょっとーー」
という声がして、すごい力で背後から肩をつかまれた。
―――え、私?
「…お話伺わせてもらえますか」
「え、いや、俺は」高広くんの周りにも明らかに旅行客でも地元の人でもないシャツ姿の男の人が立っている。
小川がちょろちょろ流れる小さな木陰に移動して、話は続いた。
「ここで何をされていたんですか?」
「鉄道写真撮ってました」
「ほう。他に仲間はーー」
「いませんよ。何ですか、これ」
「ちょっと署まで御同行願えますか」
ぎゃー、どういうこと?
少し南下すると津和野駅だ。
そこの警察署に来いと?
「だから写真撮ってただけですけど」
なんなのこれ。あのお兄さんはなんだったの?
「…ヤツは何も知らないと言ってます」若手の、薄いブルーのシャツ姿の刑事らしき人が来て告げた。
「そうか」
「じゃあ、誤認か? お嬢さん、素直に答えてねー、シロなら直ぐに帰しますからねー」
だから違うの! 何なの、ひょっとして高貴な方がお忍びで乗られていたとか? そんなの言ってくれないとわかりませんよね!
「まず、お名前を伺いましょうか」いかついパーマ頭刑事にぎろっと睨まれた。
ひぇっ、やばい。こんな所で捕まってる場合じゃない。明日は会社だぞ。
たまりかねて、わたしは言ってしまった。「お断りします! 黙秘」
「あー」めんどくせぇなあ…という表情された。
「これって、任意ですよね。じゃあ、拒否権発動します」
私はありったけのドラマの知識を組み合わせて叫んだ。そして、
「この人は九条高広君と言って、ちゃんとした青年です! お兄さんがT商事にいて…本当です、嘘じゃないです、調べてください、すぐわかります」
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