123 / 153
8話 そして神戸
2
しおりを挟む
神社でお参りしていこうと思っただけだ。スマホは仕方ない…。これ以上何もありませんようにと。そのつもりで境内に向かったところで話しかけられた。
「トムブラウンのメガネどこで売ってますか?」帽子を深くかぶって目つきが鋭い男だった。
・・・は?
「トムブラウン?」
「あれ、違うのかな? そのバッグ、プラダですよね」
「プラダじゃないです」
「え」
「ミュウミュウ」
「プラダじゃん」
「は?プラダとミュウミュウは違いますけど」
「似たようなもんだろ。
…生田神社、午後3時半、プラダのバッグ、合ってんじゃん、
ほいこれ、交換」
何かを手渡す。紙包み?
「受け取っただろう、
いいから早く金よこせよ」
「いりませんよ、押し売り反対」
「なんだとー、ねーちゃん、いまさら…」
「おい、待て」
「堂川だな」
「覚醒剤取締法違反および禁止薬物売買の現行犯で逮捕する」
「や、やべー」
男は逃げ出そうとするが男女の捜査員に押さえられていた。
「あなたも来てもらえますか」
「ええ?」
「何だこのにおい、
こいつも関係者か?」
何か聞いたような声で言われて顔見てびっくりした。
この顔、
高広くん!
向こうでパンパン鳴ってる…銃撃戦?
こわっ。
どんぱちやってる横で香苗も連行された。
うそでしょ、うそでしょ―――。
赤色灯付けた車、、、乗りたくなーい…。
その後薬物の買い手の女が逮捕され、疑いは晴れた。
「プラダのバッグが目印か。あんたがそんな紛らわしいバッグ持ってるから・・・何よりもその匂いだ!」捜査員の一人が食い下がる。「あんた、その匂いは何なんだ?」だが指摘はその男だけで、一緒にいた女刑事田中美影は何もにおわないという。
「匂い?私にはわかりませんが」
「神経の奥まで入り込むような・・・
生物由来か、
たちが悪いぜ」
やばいやばいやばい。
「フェロモン系ですか?
現物がないので何とも・・・」女刑事が同情の目を香苗に向ける。
男は科捜研で調べてもらうと言い出す。抵抗する香苗。押し問答が続き、とっくに鳥取行き特急は行ってしまった。日が暮れても折り合いがつかず、女刑事の家に泊まるよう言われる。
「逃げ出さないようにな」
「不破さん…いいんですか?誤認逮捕なんてやめてくださいよ」
調書を取られ、しぶしぶ名前を書く。ついでに男の名前を聞く。男の名前が不破了だと知り、香苗は記憶をたどる。不破了、ふわりょう、ふわ…えーと、あれは羽田空港で…。
案内されたアパートは御影地区にあった。
「御影に住んでる美影でーす、なんつって^^」女刑事は明るく案内するが、そこはいわゆる汚部屋だった。愕然とする香苗と不破。そして、彼は警察官ではなくいわゆるマトリだと知る。
高広に似ているが視線は鋭い。
その目…絶対疑ってかかってるでしょ。
だからー怪しいものではございません!
知り合い(会長)の知り合い(おとうと)からもらっただけ。
今は亡き携帯、
あれがあれば一発解決しそうなのに。高広くんにつなげば…。
香苗は不運を呪った。
連休初日からこれとか!
まあ真の初日は明日なんですけどね。会長に合わせてとったから。
やっぱり秘書室潜入の方がよかった…。
「トムブラウンのメガネどこで売ってますか?」帽子を深くかぶって目つきが鋭い男だった。
・・・は?
「トムブラウン?」
「あれ、違うのかな? そのバッグ、プラダですよね」
「プラダじゃないです」
「え」
「ミュウミュウ」
「プラダじゃん」
「は?プラダとミュウミュウは違いますけど」
「似たようなもんだろ。
…生田神社、午後3時半、プラダのバッグ、合ってんじゃん、
ほいこれ、交換」
何かを手渡す。紙包み?
「受け取っただろう、
いいから早く金よこせよ」
「いりませんよ、押し売り反対」
「なんだとー、ねーちゃん、いまさら…」
「おい、待て」
「堂川だな」
「覚醒剤取締法違反および禁止薬物売買の現行犯で逮捕する」
「や、やべー」
男は逃げ出そうとするが男女の捜査員に押さえられていた。
「あなたも来てもらえますか」
「ええ?」
「何だこのにおい、
こいつも関係者か?」
何か聞いたような声で言われて顔見てびっくりした。
この顔、
高広くん!
向こうでパンパン鳴ってる…銃撃戦?
こわっ。
どんぱちやってる横で香苗も連行された。
うそでしょ、うそでしょ―――。
赤色灯付けた車、、、乗りたくなーい…。
その後薬物の買い手の女が逮捕され、疑いは晴れた。
「プラダのバッグが目印か。あんたがそんな紛らわしいバッグ持ってるから・・・何よりもその匂いだ!」捜査員の一人が食い下がる。「あんた、その匂いは何なんだ?」だが指摘はその男だけで、一緒にいた女刑事田中美影は何もにおわないという。
「匂い?私にはわかりませんが」
「神経の奥まで入り込むような・・・
生物由来か、
たちが悪いぜ」
やばいやばいやばい。
「フェロモン系ですか?
現物がないので何とも・・・」女刑事が同情の目を香苗に向ける。
男は科捜研で調べてもらうと言い出す。抵抗する香苗。押し問答が続き、とっくに鳥取行き特急は行ってしまった。日が暮れても折り合いがつかず、女刑事の家に泊まるよう言われる。
「逃げ出さないようにな」
「不破さん…いいんですか?誤認逮捕なんてやめてくださいよ」
調書を取られ、しぶしぶ名前を書く。ついでに男の名前を聞く。男の名前が不破了だと知り、香苗は記憶をたどる。不破了、ふわりょう、ふわ…えーと、あれは羽田空港で…。
案内されたアパートは御影地区にあった。
「御影に住んでる美影でーす、なんつって^^」女刑事は明るく案内するが、そこはいわゆる汚部屋だった。愕然とする香苗と不破。そして、彼は警察官ではなくいわゆるマトリだと知る。
高広に似ているが視線は鋭い。
その目…絶対疑ってかかってるでしょ。
だからー怪しいものではございません!
知り合い(会長)の知り合い(おとうと)からもらっただけ。
今は亡き携帯、
あれがあれば一発解決しそうなのに。高広くんにつなげば…。
香苗は不運を呪った。
連休初日からこれとか!
まあ真の初日は明日なんですけどね。会長に合わせてとったから。
やっぱり秘書室潜入の方がよかった…。
14
あなたにおすすめの小説
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
妖狐の嫁入り
山田あとり
恋愛
「――おまえを祓うなどできない。あきらめて、俺と生きてくれ」
稲荷神社の娘・遥香(はるか)は、妖狐の血をひくために狐憑きとさげすまれ、ひっそり生きてきた。
ある日、村八分となっている遥香を探して来たのは怨霊や魔物を祓う軍人・彰良(あきら)。
彼は陰陽師の名門・芳川家の男だった。
帝国陸軍で共に任務にあたることになった二人だったが、実は彰良にもある秘密が――。
自己評価は低いが芯に強さを秘める女が、理解者を得て才能を開花させる!
&
苦しみを抱え屈折した男が、真っ直ぐな優しさに触れ愛を知る!
明治中期風の横浜と帝都を駆ける、あやかし異能ロマンス譚です。
可愛い妖怪・豆腐小僧も戦うよ!
※この作品は、カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる