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1987年3月24日金曜 終業式 その7
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「間に合ったか。」
聞き覚えのある尖った声がした。振り返ると古河だった。
「津山、受け取れ。」彼はサッカーボールを僕に向けて蹴った。僕は構える余裕もなかった。「ボス」僕の顔面にサッカーボールが直撃した。
「…おい、古河、そりゃないだろ。」
僕は涙を拭いて古河にボールを思い切りぶつけた。
「別れだからってしけたツラしやがって。このボールはお前にやる。俺が21日に決めたシュートのボールと同じ型だ。」
どこまでキザなやつだ。なんかのアニメの一場面みたいだった。僕は、笑いがこみ上げて来るのを感じた。
「ほら、亘理、武田、津山になんか書いてやれ。サインボールになった方が価値が上がる。」
「…ふふふ。ははっ。」
僕はさっきまで泣いていたが、古河の計らいに笑い始めた。
「奥寺もたのむ」
古河が奥寺にペンを回した。奥寺も泣き止んだようだった。古河からサインペンをひったくって、サインを書き始めた。池上くんもいつのまにかサインペンを持っていた。
「津山、お前、いつだったか、俺がいなくなっても、奥寺の事よろしくって言ってたな。」
「ああ、でも、俺、奥寺の尻に敷かれる古河の方が心配だ。」
「なんだってぇ?」
古河が僕を小突いた。こんな風にじゃれ合うのもこれでお終いだ。
「きっとお前ら、別れ側に泣いたりしてるだろうから、俺が行かないと締まらないかと思って、きてやったんだ。」
「ああ、泣いた泣いた。本当に泣いた。」
古河は僕の目をのぞき込んだ。そして目が合うと、視線を遠くにそらした。古河の目にも光るものがあった。古河の視線の先に、人影が見えた。
「…ようやく、ヒロイン到着か。」
古河は小さくつぶやいた。
聞き覚えのある尖った声がした。振り返ると古河だった。
「津山、受け取れ。」彼はサッカーボールを僕に向けて蹴った。僕は構える余裕もなかった。「ボス」僕の顔面にサッカーボールが直撃した。
「…おい、古河、そりゃないだろ。」
僕は涙を拭いて古河にボールを思い切りぶつけた。
「別れだからってしけたツラしやがって。このボールはお前にやる。俺が21日に決めたシュートのボールと同じ型だ。」
どこまでキザなやつだ。なんかのアニメの一場面みたいだった。僕は、笑いがこみ上げて来るのを感じた。
「ほら、亘理、武田、津山になんか書いてやれ。サインボールになった方が価値が上がる。」
「…ふふふ。ははっ。」
僕はさっきまで泣いていたが、古河の計らいに笑い始めた。
「奥寺もたのむ」
古河が奥寺にペンを回した。奥寺も泣き止んだようだった。古河からサインペンをひったくって、サインを書き始めた。池上くんもいつのまにかサインペンを持っていた。
「津山、お前、いつだったか、俺がいなくなっても、奥寺の事よろしくって言ってたな。」
「ああ、でも、俺、奥寺の尻に敷かれる古河の方が心配だ。」
「なんだってぇ?」
古河が僕を小突いた。こんな風にじゃれ合うのもこれでお終いだ。
「きっとお前ら、別れ側に泣いたりしてるだろうから、俺が行かないと締まらないかと思って、きてやったんだ。」
「ああ、泣いた泣いた。本当に泣いた。」
古河は僕の目をのぞき込んだ。そして目が合うと、視線を遠くにそらした。古河の目にも光るものがあった。古河の視線の先に、人影が見えた。
「…ようやく、ヒロイン到着か。」
古河は小さくつぶやいた。
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