氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第1章 レアスキルは偉大

53話 マジカルアイテムの製作

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 ショウ達はダンジョンの2階層に来ていた。フィールドエリアは鉱山らしき山も見えていて、アユミとカオリが先頭に立ち鉱山の方に向かう。

「それにしてもショウが鉱石を採りに来たとは思わなかったわ」
「錬金術はポーションだけじゃないからな」
「ホント、ショウの錬金術は万能スキルなんだね」
「まあな。これからレベルが上がればもっと色んな物が作れるようになると思うぜ」
「いずれあたし達の装備もよろしく頼むね」
「任せておけ。そのつもりだ」

 そう言うとアユミは笑顔になり、フィールドエリアの森に潜むオークをズバズバ切り裂いた。

「さすが切り込み隊長ね・・・」

 しゃべりながらも森に潜む魔物存在に気づき、叩き斬るアユミにシスティナは感心していた。そして、ショウ達は鉱山の場所に辿り着く。そこは生産者も護衛隊を雇い採掘をしているすり鉢状の場所だった。今まで数多くの採掘師がこの場所で採掘を行ってきたのがわかる。地球とは違いツルハシで山の斜面を掘ったり、シャベルで地面を掘ったりして鉄鉱石を入手するのである。しかし、この場所に来る採掘師の目当ては鉄鉱石ではなく魔鉄鉱石である。この魔鉄鉱石は魔力を含んだ鉱石で鉄より硬く軽い鉱石だ。ここに来る採掘師は採掘のスキルを持つ人間ばかりで、ある程度のレベルがある為魔鉄鉱石の在処が見当がつきその場所を掘り持ち帰るのである。

「ショウは魔鉄鉱石の在処がわかるの?」
「フッ・・・わからんな」
「じゃあ意味ないじゃない!」
「何を言っているんだ。俺には時空間倉庫があるんだから関係ないだろ?」

 そう言ってショウは、山肌の崖になっていた部分の土を時空間倉庫に収納してしまった。収納したアイテムとして時空間倉庫には鉄鉱石や魔鉄鉱石等何十トン単位で収納されていた。そして、山肌の土は時空間倉庫から取り出して捨てたらよかっただけである。

「「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」」
「ご主人様を見てたら採掘師の皆さんが哀れにみえますね」
「他の生産者の事は考えないようにするよ」

 周りの冒険者達や採掘師の生産者達は、ショウを呆然と見ていた。

「それで旦那様。魔鉄鉱石はどれくらい採掘できたんだ?」
「まあ、40トンってところだな」
「「「「「「「40トン!?」」」」」」」
「これだけあれば十分だ。後は薬草や癒し草などの採取をして帰るぞ」
「来るのも帰るのも一瞬だな・・・」
「簡単でいいだろ?それに冒険者ギルドにポーションも卸さないといけないんだから早く帰らないといけないしな」
「普通はこんな早く帰れないわよ」
「そう言うな。この魔鉄鉱石で作るアクセサリーがあれば、アスカ達はレベルが上がらなくても強くなれるんだからな」
「本当か?」
「当たり前だ。アクセサリーを楽しみにしててくれ」
「わかった!」

 そう言うアスカ達は満面の笑顔になり、ショウ達の護衛に勢を出すのだった。そして、家に帰ったショウは早速冒険者ギルドに買い取ってもらうポーションや、生産ギルドに買い取ってもらう純水を製作し、マートンの町の冒険者ギルドと生産ギルドにアイテムを買い取ってもらう。
 そして、家に帰ってきたショウはみんなの前で鉄鉱石を作業台に出し、ショウは錬金術の抽出を使い、鉄鉱石から鉄を抽出して10キログラムの鉄のインゴットを作り出した。次にショウはインゴットを錬成する。

 錬成とはポーションを製作するように、アイテムとアイテムを掛け合わせて別のアイテムを創り出すものだけではなく素材を使いアイテムを創り出すスキルである。今回は、鉄のインゴットを使いアクセサリーを創り出す。
 ショウは頭の中で、どんなアクセサリーにするかイメージを膨らませる。するとインゴットの一部が千切れてショウの手のひらでインゴットが形を変えていく。そして、出来上がったのはシンプルな指輪で鉄のリングが出来上がった。

「ショウそれってただのリングに見えるんだけど・・・」
「そうだな。これを装備しても何も変わらないよ」
「意味ないじゃん・・・」
「アユミはまだ錬金術の凄さを理解してないみたいだな。これからが真骨頂だ」

 そう言ってショウは、今作ったリングと先日大量に手に入れたゴブリンの魔石を錬成する。2つのアイテムが掛け合わさり鉄の指輪はうっすらと魔力を帯びたマジカルリングとなっていた。

●プロテクションリング
 装備すると防御力が+5上昇する。売値8000ゴルド

「だけど、確かにこの指輪の防御力は凄いとは思うけど効果が低いんじゃない?」
「アユミ・・・まだ錬金術をみくびっているみたいだな?」
「だけどおじちゃん。アユミの言う通りこの指輪では、皮の鎧(低品質)ほどの防御力しかないよ」
「だよね・・・カホもよくわかっているじゃない」
「そりゃわかるよ。おじちゃんの目標はダンジョンの最深層だもん。この指輪では紙同然の防御力だよ」
「フッ・・・カホ、俺がそんな事も分からないとでも思っているのか?」
「そうは思わないよ・・・だけど」
「カホ、アユミ。旦那様は鉄鉱石ではなく魔鉄鉱石を採掘したんだろ?ならば鉄ではなく魔鉄でアクセサリーを作るんだよ」
「「あっ!そうか!」」
「じゃあ、おじちゃんのアクセサリーは更に効果の高い物が出来るって事?」
「まぁそうだな。しかし、アスカの考えもまだ違うな」
「なんでだよ・・・旦那様は魔鉄鉱石を40トンも採掘したんじゃないか」
「アスカもまだ錬金術をみくびっているみたいだな」
「ですね。主様あるじさまの考えが単語私わたくしにはわかりましてよ」
「なんだよ・・・スミエは何がわかったんだ?」
「アスカよろしくて!主様あるじさまの錬金術スキルは錬成・合成・抽出・分解複合スキルなんですよ」
「そんな事わかっているよ」
「つまりですね。合成を使って魔鉄鉱石から上位の鉱石を生み出す事にあります」
「さすがスミエだ!正解だ」

 ショウがスミエを褒めると、スミエは顔を赤らめ口角を上げたのだった。そして、ショウはスミエの言った通り魔鉄鉱石に抽出を使って10キログラムの魔鉄インゴットを作る。そして、魔鉄に合成を使うと1キログラムの紫魔鋼鉄パープルオーアが出来上がった。その紫魔鋼鉄パープルオーアを見たアリサが目をパチパチさせながら大声を上げたのだった。

「ご主人様・・・これって紫魔鋼鉄パープルオーアじゃないですか!」
「アリサの鑑定能力も上がってきたみたいだな」
「こんな高級品なかなか出回らないものですよ!確か1キログラムで1万5千ゴルドはしますよ」
「「「「「「「「1万5千ゴルド!?」」」」」」」」

 周りのいた全員が声を上げてびっくりした。

「やはりそうでしたか。この紫魔鋼鉄パープルオーアで作ったアクセサリーなら効果は魔鉄とは比べ物になりませんからね」
「フッ・・・スミエもまだ錬金術がわかっていないみたいだな」
「えっ?」

 ショウはスミエの勝ち誇る笑顔を見て、まだまだだなとフッと笑うのだった。そして、ショウは先程の工程を繰り返して1キログラムの紫魔鋼鉄パープルオーアのインゴットを10個作る。そして、10キログラムの紫魔鋼鉄パープルオーアに合成を使うと、そこには1キログラムのミスリルが出来上がったのだ。

「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
「嘘でしょ・・・これってミスリルですか?1キログラムで200万ゴルドはくだらないですよ!」
「さすがアリサ!ミスリルも鑑定出来たか?」
「まさかご主人様は最初からこれを作るつもり・・・いえ、これ以上の上位鋼鉄を作れるのですか?」
「とりあえず今はミスリルが限界だな・・・俺のレベルは31だからな。これ以上合成しても失敗すると思う」
「では、これ以上も作れるのですか?」
「このミスリルで作ったアクセサリーなら、アスカもレベルではない強化できるだろ?強化すればダンジョンの奥に潜れると俺のレベルも上がり易くなるからな」
「「「「「「「「凄い!」」」」」」」」

 ショウは、このミスリルを使って錬成をするとそこにはプロテクションリング(高品質)が出来上がった。そのプロテクションリングはミスリルとゴブリンナイトの魔石で作られて防御力は+50とあった。

●プロテクションリングミスリル製(高品質)
 装備すると防御力が50上昇。売値50万ゴルド

 1キログラムのミスリルがあったが、使ったミスリルは5グラムであり、同じプロテクションリングなら200個製作出来る事になる。

「って事は、200個のプロテクションリングで売値は1億ゴルドって事ですか?」
「さすがアリサ。計算が早いな」
「「「「「「「「1億ゴルド!?」」」」」」」」
「まぁ計算はあっているが、このミスリルは俺達だけだからな。売りには出さないよ」
「あっ・・・確かにその方がいいですね」

 アリサはミスリルの装備がどれだけ貴重な物かわかっていた。ミスリルの装備は年に一回ダンジョンから出現したらいい方で、いきなり50個のミスリル装備が出たらとんでもない事になるのは明白だった。

「だからな。冒険者ギルドに買い取ってもらうのは魔鉄で作ったアクセサリーにするんだよ」
「確かにそれなら騒ぎになる事はありませんね」

 そう言ってショウは魔鉄とゴブリンファイターの魔石でプロテクションリングを作った。

●プロテクションリング魔鉄製(高品質)
 装備すると防御力が+15上昇する。売値3万ゴルド

 魔鉄製でも+15も上昇する為高級品であり、この指輪だけでもチェーンメイル並みの防御力を誇る装備なのだ。
 そして、この装備が商人ギルドにとって更なる窮地に追い込む事になるのだった。
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