35 / 128
ダスク・ブリガンド編
4 暗殺集団ダスク
しおりを挟む
side ノア=オーガスト
昨日の話し合いの通り、オレたちはEDENに入る前に例の事件現場へと足を運ぶことにした。そこはやはりオレたちが昨日訪れた場所であり、見つかった変死体というのはシンが痛い目に合わせたあのおじさんで間違いないだろう。
例の武器屋の前には規制線がテープで引かれており、師団員以外は入れないようになっているようだった。何人かの師団員が出入りを繰り返し、調査を進めている様子が窺える。少しの間、野次馬に混じって観察していると、武器屋の中から見知った顔の男が現れた。体躯のいい薄水色の髪の男だ。
「あれはたしか……第三師団『凪』の師団長さんじゃなかったか?」
「あ、本当ですね。オスカーさんが出てくるなんて……今回の事件はよほど重大なものなのでしょうか?」
「知り合いか?ノア」
湊にそう聞かれオレはオスカーさんとの出会いの経緯を簡単に説明した。
「そうか。師団長たちはその名の通り、かなりの実力者のようだな」
「だな。ギルド長クラスなんじゃねぇか?」
「え?グレンのこと?確かにグレンはEDENのトップだけあってかなり強いけどさー。流石に師団長らには勝てないと思うけどー?」
グレンさんってまあまあいかつい顔してるし、腕とか手の甲にたくさん傷もあったから歴戦の猛者って感じで見た目からして強そうだったよなー。よく観察しなかったからわかんないけど、氣の量多そうだしその扱い方もかなりうまそうだよな。
「ちなみにオスカーさんって師団長の中だったら一番強いのか?」
オスカーさんはグレンさんより歳上っぽいよな。グレンさんと同じで見た目は相当の実力者って感じだけど、オスカーさんは豪快な笑いとかいい意味で遠慮がないとことかはグレンさんとはどこか違う印象を受けたんだよなー。グレンさんの方が落ち着いてる感じがするし。
「うーん、どうだろ?師団長間に序列は存在してないからねー。けどまあ、オスカーさんは師団長歴はどの師団長よりも断然豊富だから、その観点から見るならオスカーさんが一番かも?」
まあ強さっていうのは戦う相手との相性とか、そのときの健康状態なんかで左右されるものだし、はっきり決めるのは難しいか。実力を隠してる場合もあるしな。
「お?ボウズ、久しぶりだな」
目の前に現れたのは、今さっきまでの会話の中心人物であったオスカーさんだった。大きな剣を背負った男と会うのはこれで二度目ではあるけど、ザナックが所持していたものよりもはるかに大きいようにみえる。それにオスカーさん自体がザナックよりも身体がでかい。
オレと三十センチぐらいは離れてる気がする。
「どうも、オスカーさん」
「ちょうどよかった。ボウズに聞きたいことがあってな」
え、オレ何かしちゃったっけ?全く心当たりがないんだけど……?
「オレ、何かした?」
「ガッハッハ。ボウズが何かしたってわけじゃないぞ。昨日ボウズたちがあの武器屋から出てくるのを見たってやつがいてな。ちょっと話がしたいんだよ」
それは……確実にオレとシンが疑われてるってことだろ。
オレはオスカーさんに昨日のことを全て話した。もちろんシンがおじさんの手首を折ったこともだ。嘘をついたってこの人には見抜かれそうだったし、手首をへし折ったぐらいなら問題ないと踏んだからだ。どうせあのおじさんは死体になってるしな。
「なるほどな……ならその後に殺られたということだな」
やけにあっさりオレの証言を信じたオスカーさん。まあほんとのことだし、信じてくれるってならありがたい。
「オスカーさんが出てくるってことは、今回のこの騒ぎはかなり厄介な案件ってことだよねー?」
「お、嬢ちゃんはたしか、アグレッシブ・ガーディアンのカズハだったな」
久々にあの異名を呼ばれたカズハは、少し焦った様子を見せた。
「ちょっ……師団長にも伝わってるの?その名前……。あんま嬉しくないなー、もう……」
「ああ。俺としては一度手合わせ願いたいと思っているぞ、ボウズたちと同じでな」
オスカーさんは視線をオレとシンに向ける。冗談で言ってるとかではなさそうな感じだ。
「ま、それは後に取っておくとして……そうだな……場所を変えるか」
オスカーさんはオレたちについて来いといった様子で例の武器屋へと歩き出した。師団員でもないのに入ってもいいのかと思ったが、そこは師団長の権限で容易くパスできた。師団員にオスカーさんが事情を説明し、武器屋へと入る。さらにオスカーさんは人払いをし、部屋の中にはオレたちノアズアークとオスカーさんのみとなった。
「死体は昨日のうちに処理しちまったし、部屋もあらかた片付けた。ここなら誰かに聞かれることもないだろう」
まあさっきの多くの人が往来する大通りよりはマシだろう。だからって現場に部外者を連れ込むのはどうかと思うけどな。
「何故、俺たちをここに連れてきた?」
湊の疑問はオレたちも考えていたことだ。よほど人に聞かれたくない話なのだろうが、そもそもそんな重要な話をオレたちにする理由もわからない。
「ゴホン。お前たちは……『ダスク』、という名を知っているか?」
オスカーさんは先ほどとは違った深刻な雰囲気を纏っている。その瞳には少し殺気だったものまで感じられる。
「それってあの暗殺集団のことだよね?」
「ああ、その通りだ。そして今回の件は全てそいつら、ダスクの仕業だ」
「そんな……!」
オスカーさんとカズハのやりとりを聞き驚くエル。対してオレは全くピンときていない。
「……ん?ボウズは知らないのか?」
オレの考えを読むかのように、オスカーさんは図星をついてきた。
「ああ……」
「ふむ。珍しいな。ダスクの名はかなり知れ渡っているからな。知らない者はいないと思っていたが……まあいい。ダスクというのは暗殺を生業とする者どもが集まった組織だ。暗殺集団というのはそう珍しいものではないが、その中でもダスクは間違いなくトップレベルに危険な組織だ」
暗殺集団かー……。今までの人生で全く触れてこなかった部類の人間たちだ。オスカーさんのあの様子からして、それ相応に注意しなければならない相手みたいだな。
「全盛期に比べれば現在の勢力は落ちてきたと言っていいが、それでもダスクを壊滅させるには至っていない。そもそもダスクがどこを拠点としているかが不明な時点で、奴らを消滅させることなどできないのだがな」
所在不明か……それは結構厄介だな。実力云々の問題は置いとくとしても、相手の位置がわからなければ対処のしようがないしな。
「大帝国でも最近ダスクに暗殺されたと思われる事案が各地で報告されててな。そして今回、帝都内でも発生してしまったというわけだ。大帝国師団としては、これ以上の民への被害は抑えたいからな。ダスク掃討を視野に入れてるんだよ」
「なるほどな。でもそんな話オレたちにしてもいいのか?」
この話って部外者にしていいものじゃないだろう。
「そこのお前は陰陽術が使えるそうだな。そしてかなり高度な探知系の術を有すると聞いたが?」
「まあな。だからといってお前たちに協力する義理はねぇけどな」
オスカーさんのこの発言に秀はあまり驚いた様子はないようだ。……むしろオレの方が内心驚いてるかも。
「少しいいか?」
オスカーさんと秀が睨み合う中に湊は遠慮なく入っていった。
「ダスクとやらは暗殺の際、今回のように派手に対象を殺すのか?」
暗殺というのは対象の隙をついて誰にも気づかれずに殺すのが一般的だろう。少なくともオレの中ではそうだ。心臓を刺すなり首をかき切るなり……だというのに今回の遺体は三件とも変死体と思われてしまうほどにひどい有様らしい。
死体が破裂した、干からびたといった殺し方は常軌を逸したものと言っていいはずだ。そりゃあ、こういった効果をもたらす氣術は存在するとは思う。だがそれを暗殺で用いるかと言えば答えは否だ。よほど頭のいかれたやつではない限りは。
「いや、そうじゃない。ダスクは基本、黒いナイフを使用して殺しをする。変死体の体にはそのナイフがしっかりと刺さっていたからな。だからダスクの仕業だと分かったわけだ。……ただな、これは一般には知られていないが、どうやらダスクにはあの死神がいるようだ」
「死神ですか?!マーダーブラッドは絶滅してしまったのでは……?」
エルはまたもや驚愕の表情を浮かべた。その隣ではカズハもまた似たような様子でオスカーさんを見ていた。
「『グリム・リーパー』という名で恐れられているダスクのメンバーがいてな。そいつの眼を見た者は、体が破裂するもしくは干からびるらしい」
それって今回の変死体の状態と一致してんじゃん。それに黒いナイフも見つかっているのなら十中八九ダスクのメンバーであるグリム・リーパーってやつの仕業でほぼ確じゃないか?
「たしか、マーダーブラットの眼を見た者も体が爆発したかのように粉々になるとか体中の血液が抜かれてしまうとか言ってた気はするけど……これってそのグリム・リーパーの殺し方と同じだよね」
そうだったのか。ならグリム・リーパー=マーダーブラッドの生き残りとみてほぼ間違いなさそうだな。
「そうだ。つまりダスクにはかつての最高峰の暗殺部隊の子孫がいるということになる。俺はマーダーブラッドと戦ったことなどないが、文献には暗殺という分野だけでなく対人戦闘にも優れていたと書かれている。……油断はできない相手というわけだ」
マーダーブラッドには対象を殺害するという点に重きを置いた眼を有する。だからだろうな。オレやシンと同じように特殊な眼を持つというのは、ちょっと気になる。
「ボウズたちにこの話をしたのは、お前の力を借りたかったからだが……どうやらそれは難しそうだ」
オスカーさんは秀の力を借りることは諦めたのか、出口へと歩き出しドアノブに手をかけた。
「引き止めて悪かったな、ボウズども。ま、もし力を貸す気になってくれたのなら、いつでも俺のとこに来てくれや」
「って言われてもな……」
EDENのフリースペースに置かれたテーブルに座り、先ほどのオスカーさんとの会話を思い出す。
「秀の『水鞠』もそんなに万能じゃない。帝都内なら探知可能だろうけど、それより外にダスクの本拠地があるなら探知不可だしな」
秀が起点となって『水鞠』を使い、映像を届けるための水玉は一定以上秀から距離を離れすぎることはできない。秀の氣で水玉を操っているわけだからな。氣の届く範囲には誰にでも限界がある。
「オレとしてはオスカーさんには前に助けてもらった恩があるから手伝うこと自体はやぶさかではないんだけど……」
今まで誰にもその所在地を周知させなかった組織の情報を集めるのは、至難の業だ。走り回って情報を聞き出すより『水鞠』で調査する方が早いだろうけど、それで見つかる保証はどこにもない。
「正直力になれるかは微妙だしな……」
「そんなに難しく考えなくてもいいんじゃない?何か情報を得られたら教えてあげるってぐらいでさー。私たちは師団員じゃなくて冒険者なんだしー」
「私もノアさんと同じでオスカーさんのお手伝いをできることならしたいとは思いますが、この国を守る本職の方々に任せる方が得策だと思います。変に足を踏み入れて邪魔にでもなったら元も子もないですし」
「……それもそうだな」
気を張り詰めすぎるのも良くないしな。このことは頭の片隅にでも置いておこう。下手にオレたちが色々と介入する必要は、現状なさそうだ。
「あ、そういや、この後どうするかはまだ決めてなかったよな。湊とカズハはいつも通り手合わせする感じか?」
「うーん、そうだね。気晴らしにでもやっていこうかなー。湊はそれでいい?」
「ああ。別に構わない」
「あの!秀さん!」
エルは突然大声を上げて秀の名前を呼ぶ。何かあったのだろうか?
「なんだ?」
エルは一度下を向き唇を噛み締めた。そしてすぐに勇気を振り絞ったかのような顔を上げてみせた。
「……私に、氣術を教えてくれませんか!」
秀はエルのその発言に驚くような素振りをすることなく、真剣に耳を傾けた。
「ほほう。なぜ俺に教わりたいんだ?」
「秀さんは私にとっての憧れであり、目標なんです」
エルってば、秀のことそんな風に見てくれてたんだなー。
自分が言われたわけでもないのに、なぜだか俺はこの時、自分のことのように嬉しいと感じた。
「秀さんは基本はパーティのサポートに回ることが多いですが、時には前線に立って仲間を守り抜いてくれます。……私は今まで後方で支援ばかりしていて、自ら死地に飛び込むことをしてきませんでした。私の役割はこれで合っていると、そう思っていたんです。……ですがこの前、皆さんに助けていただいて、黄金のリンゴを取りに行った時……私はカズハに守られるだけで何もすることができませんでした」
エルは自身の不甲斐なさに打ちひしがれるような、そんな声音で言葉を紡いでいく。
「その時強く思ったんです。このまま守られるだけの自分は嫌だと。せめて自分の身は自分で守れるくらいには強くならなきゃって。……だからサポーターとしてだけでなくアタッカーとしても優秀な秀さんに、私が強くなれるような指導をお願いしたいんです!」
不出来な自分を変えたいと強く願うエルの決意を、秀は噛み締めるかのように腕を組み目を瞑る。辺りはガヤガヤと他の冒険者たちの声で賑わっていたが、オレたちが座るこのテーブル付近だけは不思議と静寂に包まれていた。
覚悟に満ちた顔で秀の返事を待つエルは、秀に返答を催促することもなく、ただただ黙って待っていた。そして沈黙が破られる。
「……正直に言えばエルは後方で味方を支援する方が向いてるし、それは俺だけでなく誰の目から見てもそうだろう。それに後方にいる奴ってのは、敵に迫られた時に自分だけで対処できねぇことが多い。強敵であればなおさらだ。さらに言えば、そういう奴らは味方に守られるのが当たり前だと思ってるもんだ」
まあ、それは確かにそうかも。だけどオレ的には、エルはこのタイプには絶対に当てはまんないけどな!
「確かに俺たちをサポートしてくれる奴を俺たちが守るのは当然のことかもしれねぇが……それにはどうしたって限界がある。そっちに意識を割く余裕がない状況はいくらでも起こりうることだ。そうなった時自分を守れるのは……自分だけだ」
秀はその真剣な眼差しを緩め、一呼吸置いた。
「……ちと説教くさい感じになっちまったが、まあ要するにだな。俺はエルがそう思ってくれていたのは素直に嬉しかったってことだ。エルのその願いは、俺が責任を持って叶えてやんよ」
「っ!!あ、ありがとうございます!」
エルは満面の笑みで礼を述べ頭を下げた。その表情からは安堵と歓喜がうかがえた。
side 白髪の少年
「ありがとな。オレ、失くしてたの気づかなかったよ。君のおかげで助かった」
そう言いながらノアは少年の頭を優しく撫でてくれた。少年はまたあの不思議と温かい感覚に包まれた。そして思わず顔を綻ばせてしまった。
自分の醜く腐った心に一筋の光が差し込んだような感覚がした。
「……君、名前なんて言うんだ?」
「……」
少年の本当の名前を呼んでくれる人はこの世ではひとりだけだった。少年には親がいない。友達も仲間もいない。少年は生まれてからずっと孤独だった。唯一少年のことを気にかけてくれた女の子はいたが、もうずっと会ってはいなかった。
いつも少年が首にかけてる赤色のペンダントに刻まれた名を呼んでくれる人は、彼女しかいなかったのだ。だが少年にはノアがあの時の女の子と同じ雰囲気を醸し出しているように感じた。一緒にいると心があったかくなる。そんな感覚らしい。
だから、少年はできることなら、自身の名前を呼んでほしいのだ。穢れ切った自分の存在を、誰かに知ってほしいと。
独りは、寂しい……。
「あ、無理に答える必要はないからな」
「……リュウ……」
「リュウ、か。いい名前だな。とても強そうだ」
……ぼくの名前、ほめてくれた。
ノアは柔らかな笑みを少年に向けた。少年はなんだか恥ずかしくなってその場から立ち去ってしまった。だが、少年はあの妙に温かく身体が軽くなるような感覚を忘れたくないと思った。
また会えるといいな……。
昨日の話し合いの通り、オレたちはEDENに入る前に例の事件現場へと足を運ぶことにした。そこはやはりオレたちが昨日訪れた場所であり、見つかった変死体というのはシンが痛い目に合わせたあのおじさんで間違いないだろう。
例の武器屋の前には規制線がテープで引かれており、師団員以外は入れないようになっているようだった。何人かの師団員が出入りを繰り返し、調査を進めている様子が窺える。少しの間、野次馬に混じって観察していると、武器屋の中から見知った顔の男が現れた。体躯のいい薄水色の髪の男だ。
「あれはたしか……第三師団『凪』の師団長さんじゃなかったか?」
「あ、本当ですね。オスカーさんが出てくるなんて……今回の事件はよほど重大なものなのでしょうか?」
「知り合いか?ノア」
湊にそう聞かれオレはオスカーさんとの出会いの経緯を簡単に説明した。
「そうか。師団長たちはその名の通り、かなりの実力者のようだな」
「だな。ギルド長クラスなんじゃねぇか?」
「え?グレンのこと?確かにグレンはEDENのトップだけあってかなり強いけどさー。流石に師団長らには勝てないと思うけどー?」
グレンさんってまあまあいかつい顔してるし、腕とか手の甲にたくさん傷もあったから歴戦の猛者って感じで見た目からして強そうだったよなー。よく観察しなかったからわかんないけど、氣の量多そうだしその扱い方もかなりうまそうだよな。
「ちなみにオスカーさんって師団長の中だったら一番強いのか?」
オスカーさんはグレンさんより歳上っぽいよな。グレンさんと同じで見た目は相当の実力者って感じだけど、オスカーさんは豪快な笑いとかいい意味で遠慮がないとことかはグレンさんとはどこか違う印象を受けたんだよなー。グレンさんの方が落ち着いてる感じがするし。
「うーん、どうだろ?師団長間に序列は存在してないからねー。けどまあ、オスカーさんは師団長歴はどの師団長よりも断然豊富だから、その観点から見るならオスカーさんが一番かも?」
まあ強さっていうのは戦う相手との相性とか、そのときの健康状態なんかで左右されるものだし、はっきり決めるのは難しいか。実力を隠してる場合もあるしな。
「お?ボウズ、久しぶりだな」
目の前に現れたのは、今さっきまでの会話の中心人物であったオスカーさんだった。大きな剣を背負った男と会うのはこれで二度目ではあるけど、ザナックが所持していたものよりもはるかに大きいようにみえる。それにオスカーさん自体がザナックよりも身体がでかい。
オレと三十センチぐらいは離れてる気がする。
「どうも、オスカーさん」
「ちょうどよかった。ボウズに聞きたいことがあってな」
え、オレ何かしちゃったっけ?全く心当たりがないんだけど……?
「オレ、何かした?」
「ガッハッハ。ボウズが何かしたってわけじゃないぞ。昨日ボウズたちがあの武器屋から出てくるのを見たってやつがいてな。ちょっと話がしたいんだよ」
それは……確実にオレとシンが疑われてるってことだろ。
オレはオスカーさんに昨日のことを全て話した。もちろんシンがおじさんの手首を折ったこともだ。嘘をついたってこの人には見抜かれそうだったし、手首をへし折ったぐらいなら問題ないと踏んだからだ。どうせあのおじさんは死体になってるしな。
「なるほどな……ならその後に殺られたということだな」
やけにあっさりオレの証言を信じたオスカーさん。まあほんとのことだし、信じてくれるってならありがたい。
「オスカーさんが出てくるってことは、今回のこの騒ぎはかなり厄介な案件ってことだよねー?」
「お、嬢ちゃんはたしか、アグレッシブ・ガーディアンのカズハだったな」
久々にあの異名を呼ばれたカズハは、少し焦った様子を見せた。
「ちょっ……師団長にも伝わってるの?その名前……。あんま嬉しくないなー、もう……」
「ああ。俺としては一度手合わせ願いたいと思っているぞ、ボウズたちと同じでな」
オスカーさんは視線をオレとシンに向ける。冗談で言ってるとかではなさそうな感じだ。
「ま、それは後に取っておくとして……そうだな……場所を変えるか」
オスカーさんはオレたちについて来いといった様子で例の武器屋へと歩き出した。師団員でもないのに入ってもいいのかと思ったが、そこは師団長の権限で容易くパスできた。師団員にオスカーさんが事情を説明し、武器屋へと入る。さらにオスカーさんは人払いをし、部屋の中にはオレたちノアズアークとオスカーさんのみとなった。
「死体は昨日のうちに処理しちまったし、部屋もあらかた片付けた。ここなら誰かに聞かれることもないだろう」
まあさっきの多くの人が往来する大通りよりはマシだろう。だからって現場に部外者を連れ込むのはどうかと思うけどな。
「何故、俺たちをここに連れてきた?」
湊の疑問はオレたちも考えていたことだ。よほど人に聞かれたくない話なのだろうが、そもそもそんな重要な話をオレたちにする理由もわからない。
「ゴホン。お前たちは……『ダスク』、という名を知っているか?」
オスカーさんは先ほどとは違った深刻な雰囲気を纏っている。その瞳には少し殺気だったものまで感じられる。
「それってあの暗殺集団のことだよね?」
「ああ、その通りだ。そして今回の件は全てそいつら、ダスクの仕業だ」
「そんな……!」
オスカーさんとカズハのやりとりを聞き驚くエル。対してオレは全くピンときていない。
「……ん?ボウズは知らないのか?」
オレの考えを読むかのように、オスカーさんは図星をついてきた。
「ああ……」
「ふむ。珍しいな。ダスクの名はかなり知れ渡っているからな。知らない者はいないと思っていたが……まあいい。ダスクというのは暗殺を生業とする者どもが集まった組織だ。暗殺集団というのはそう珍しいものではないが、その中でもダスクは間違いなくトップレベルに危険な組織だ」
暗殺集団かー……。今までの人生で全く触れてこなかった部類の人間たちだ。オスカーさんのあの様子からして、それ相応に注意しなければならない相手みたいだな。
「全盛期に比べれば現在の勢力は落ちてきたと言っていいが、それでもダスクを壊滅させるには至っていない。そもそもダスクがどこを拠点としているかが不明な時点で、奴らを消滅させることなどできないのだがな」
所在不明か……それは結構厄介だな。実力云々の問題は置いとくとしても、相手の位置がわからなければ対処のしようがないしな。
「大帝国でも最近ダスクに暗殺されたと思われる事案が各地で報告されててな。そして今回、帝都内でも発生してしまったというわけだ。大帝国師団としては、これ以上の民への被害は抑えたいからな。ダスク掃討を視野に入れてるんだよ」
「なるほどな。でもそんな話オレたちにしてもいいのか?」
この話って部外者にしていいものじゃないだろう。
「そこのお前は陰陽術が使えるそうだな。そしてかなり高度な探知系の術を有すると聞いたが?」
「まあな。だからといってお前たちに協力する義理はねぇけどな」
オスカーさんのこの発言に秀はあまり驚いた様子はないようだ。……むしろオレの方が内心驚いてるかも。
「少しいいか?」
オスカーさんと秀が睨み合う中に湊は遠慮なく入っていった。
「ダスクとやらは暗殺の際、今回のように派手に対象を殺すのか?」
暗殺というのは対象の隙をついて誰にも気づかれずに殺すのが一般的だろう。少なくともオレの中ではそうだ。心臓を刺すなり首をかき切るなり……だというのに今回の遺体は三件とも変死体と思われてしまうほどにひどい有様らしい。
死体が破裂した、干からびたといった殺し方は常軌を逸したものと言っていいはずだ。そりゃあ、こういった効果をもたらす氣術は存在するとは思う。だがそれを暗殺で用いるかと言えば答えは否だ。よほど頭のいかれたやつではない限りは。
「いや、そうじゃない。ダスクは基本、黒いナイフを使用して殺しをする。変死体の体にはそのナイフがしっかりと刺さっていたからな。だからダスクの仕業だと分かったわけだ。……ただな、これは一般には知られていないが、どうやらダスクにはあの死神がいるようだ」
「死神ですか?!マーダーブラッドは絶滅してしまったのでは……?」
エルはまたもや驚愕の表情を浮かべた。その隣ではカズハもまた似たような様子でオスカーさんを見ていた。
「『グリム・リーパー』という名で恐れられているダスクのメンバーがいてな。そいつの眼を見た者は、体が破裂するもしくは干からびるらしい」
それって今回の変死体の状態と一致してんじゃん。それに黒いナイフも見つかっているのなら十中八九ダスクのメンバーであるグリム・リーパーってやつの仕業でほぼ確じゃないか?
「たしか、マーダーブラットの眼を見た者も体が爆発したかのように粉々になるとか体中の血液が抜かれてしまうとか言ってた気はするけど……これってそのグリム・リーパーの殺し方と同じだよね」
そうだったのか。ならグリム・リーパー=マーダーブラッドの生き残りとみてほぼ間違いなさそうだな。
「そうだ。つまりダスクにはかつての最高峰の暗殺部隊の子孫がいるということになる。俺はマーダーブラッドと戦ったことなどないが、文献には暗殺という分野だけでなく対人戦闘にも優れていたと書かれている。……油断はできない相手というわけだ」
マーダーブラッドには対象を殺害するという点に重きを置いた眼を有する。だからだろうな。オレやシンと同じように特殊な眼を持つというのは、ちょっと気になる。
「ボウズたちにこの話をしたのは、お前の力を借りたかったからだが……どうやらそれは難しそうだ」
オスカーさんは秀の力を借りることは諦めたのか、出口へと歩き出しドアノブに手をかけた。
「引き止めて悪かったな、ボウズども。ま、もし力を貸す気になってくれたのなら、いつでも俺のとこに来てくれや」
「って言われてもな……」
EDENのフリースペースに置かれたテーブルに座り、先ほどのオスカーさんとの会話を思い出す。
「秀の『水鞠』もそんなに万能じゃない。帝都内なら探知可能だろうけど、それより外にダスクの本拠地があるなら探知不可だしな」
秀が起点となって『水鞠』を使い、映像を届けるための水玉は一定以上秀から距離を離れすぎることはできない。秀の氣で水玉を操っているわけだからな。氣の届く範囲には誰にでも限界がある。
「オレとしてはオスカーさんには前に助けてもらった恩があるから手伝うこと自体はやぶさかではないんだけど……」
今まで誰にもその所在地を周知させなかった組織の情報を集めるのは、至難の業だ。走り回って情報を聞き出すより『水鞠』で調査する方が早いだろうけど、それで見つかる保証はどこにもない。
「正直力になれるかは微妙だしな……」
「そんなに難しく考えなくてもいいんじゃない?何か情報を得られたら教えてあげるってぐらいでさー。私たちは師団員じゃなくて冒険者なんだしー」
「私もノアさんと同じでオスカーさんのお手伝いをできることならしたいとは思いますが、この国を守る本職の方々に任せる方が得策だと思います。変に足を踏み入れて邪魔にでもなったら元も子もないですし」
「……それもそうだな」
気を張り詰めすぎるのも良くないしな。このことは頭の片隅にでも置いておこう。下手にオレたちが色々と介入する必要は、現状なさそうだ。
「あ、そういや、この後どうするかはまだ決めてなかったよな。湊とカズハはいつも通り手合わせする感じか?」
「うーん、そうだね。気晴らしにでもやっていこうかなー。湊はそれでいい?」
「ああ。別に構わない」
「あの!秀さん!」
エルは突然大声を上げて秀の名前を呼ぶ。何かあったのだろうか?
「なんだ?」
エルは一度下を向き唇を噛み締めた。そしてすぐに勇気を振り絞ったかのような顔を上げてみせた。
「……私に、氣術を教えてくれませんか!」
秀はエルのその発言に驚くような素振りをすることなく、真剣に耳を傾けた。
「ほほう。なぜ俺に教わりたいんだ?」
「秀さんは私にとっての憧れであり、目標なんです」
エルってば、秀のことそんな風に見てくれてたんだなー。
自分が言われたわけでもないのに、なぜだか俺はこの時、自分のことのように嬉しいと感じた。
「秀さんは基本はパーティのサポートに回ることが多いですが、時には前線に立って仲間を守り抜いてくれます。……私は今まで後方で支援ばかりしていて、自ら死地に飛び込むことをしてきませんでした。私の役割はこれで合っていると、そう思っていたんです。……ですがこの前、皆さんに助けていただいて、黄金のリンゴを取りに行った時……私はカズハに守られるだけで何もすることができませんでした」
エルは自身の不甲斐なさに打ちひしがれるような、そんな声音で言葉を紡いでいく。
「その時強く思ったんです。このまま守られるだけの自分は嫌だと。せめて自分の身は自分で守れるくらいには強くならなきゃって。……だからサポーターとしてだけでなくアタッカーとしても優秀な秀さんに、私が強くなれるような指導をお願いしたいんです!」
不出来な自分を変えたいと強く願うエルの決意を、秀は噛み締めるかのように腕を組み目を瞑る。辺りはガヤガヤと他の冒険者たちの声で賑わっていたが、オレたちが座るこのテーブル付近だけは不思議と静寂に包まれていた。
覚悟に満ちた顔で秀の返事を待つエルは、秀に返答を催促することもなく、ただただ黙って待っていた。そして沈黙が破られる。
「……正直に言えばエルは後方で味方を支援する方が向いてるし、それは俺だけでなく誰の目から見てもそうだろう。それに後方にいる奴ってのは、敵に迫られた時に自分だけで対処できねぇことが多い。強敵であればなおさらだ。さらに言えば、そういう奴らは味方に守られるのが当たり前だと思ってるもんだ」
まあ、それは確かにそうかも。だけどオレ的には、エルはこのタイプには絶対に当てはまんないけどな!
「確かに俺たちをサポートしてくれる奴を俺たちが守るのは当然のことかもしれねぇが……それにはどうしたって限界がある。そっちに意識を割く余裕がない状況はいくらでも起こりうることだ。そうなった時自分を守れるのは……自分だけだ」
秀はその真剣な眼差しを緩め、一呼吸置いた。
「……ちと説教くさい感じになっちまったが、まあ要するにだな。俺はエルがそう思ってくれていたのは素直に嬉しかったってことだ。エルのその願いは、俺が責任を持って叶えてやんよ」
「っ!!あ、ありがとうございます!」
エルは満面の笑みで礼を述べ頭を下げた。その表情からは安堵と歓喜がうかがえた。
side 白髪の少年
「ありがとな。オレ、失くしてたの気づかなかったよ。君のおかげで助かった」
そう言いながらノアは少年の頭を優しく撫でてくれた。少年はまたあの不思議と温かい感覚に包まれた。そして思わず顔を綻ばせてしまった。
自分の醜く腐った心に一筋の光が差し込んだような感覚がした。
「……君、名前なんて言うんだ?」
「……」
少年の本当の名前を呼んでくれる人はこの世ではひとりだけだった。少年には親がいない。友達も仲間もいない。少年は生まれてからずっと孤独だった。唯一少年のことを気にかけてくれた女の子はいたが、もうずっと会ってはいなかった。
いつも少年が首にかけてる赤色のペンダントに刻まれた名を呼んでくれる人は、彼女しかいなかったのだ。だが少年にはノアがあの時の女の子と同じ雰囲気を醸し出しているように感じた。一緒にいると心があったかくなる。そんな感覚らしい。
だから、少年はできることなら、自身の名前を呼んでほしいのだ。穢れ切った自分の存在を、誰かに知ってほしいと。
独りは、寂しい……。
「あ、無理に答える必要はないからな」
「……リュウ……」
「リュウ、か。いい名前だな。とても強そうだ」
……ぼくの名前、ほめてくれた。
ノアは柔らかな笑みを少年に向けた。少年はなんだか恥ずかしくなってその場から立ち去ってしまった。だが、少年はあの妙に温かく身体が軽くなるような感覚を忘れたくないと思った。
また会えるといいな……。
10
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
独身おじさんの異世界おひとりさまライフ〜金や評価は要りません。コーヒーとタバコ、そして本があれば最高です〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
ブラック企業で身も心もすり減らした相馬蓮司(42歳)。
過労死の果てに辿り着いたのは、剣と魔法の異世界だった。
神様から「万能スキル」を押し付けられたものの、蓮司が選んだのは──戦いでも冒険でもない。
静かな辺境の村外れで、珈琲と煙草の店を開く。
作り出す珈琲は、病も呪いも吹き飛ばし、煙草は吸っただけで魔力上限を突破。
伝説級アイテム扱いされ、貴族も英雄も列をなすが──本人は、そんな騒ぎに興味なし。
「……うまい珈琲と煙草があれば、それでいい」
誰かと群れる気も、誰かに媚びる気もない。
ただ、自分のためだけに、今日も一杯と一服を楽しむ。
誰にも縛られず、誰にも迎合しない孤高のおっさんによる、異世界マイペースライフ、ここに開店!
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる