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クレイルの父親が亡くなった。立派な騎士だったという。
母親も早くに亡くして下に弟妹もいる長男として色々大変らしい。そうメイド達から聞かされたが、「ふぅん」としか感じなかった。
てか、家族構成も知らない、興味なかったから。だが、私に影響はあった。
そう聞いた翌日、第二王子が私のところにやってきた。
「聖女様、私と結婚していただけませんか?」とか跪いて戯けた事を言いに。
えぇ、カリンにもハルカにもべったりだった奴ですよ聖女って額に入ってりゃ何でもOKな王子様ですよ、なんてわかりやすくて短絡的な方なんでしょーね?
「お断りです!」
敬語を使う必要性も感じない。
「何故です?」
手を握って顔を近付けるのやめろ。
「好きじゃないから!」
あんたも別に私の事好きじゃないだろ。
「やはりクレイルの事が?」
は?
「なんで……」
そうなる?
質問の意味が不明だっただけなのだが、これがマズかったらしい。
「やはり、そうか……」
とかぶつぶつ言う王子にそのまま押し倒されそうになった。
♢♦︎♦︎♢
バキッという音に続き、ガシャーン!!と派手な音に続き、性別はわからないが人のくぐもった声が聞こえ、人払いされてたメイド達をはじめ、そのメイド達に呼ばれてきた俺も慌てて部屋に飛び込むとベッドの傍らで怒りを滾らせているツキナと、反対側の壁にめり込む様にして叩きつけられた第二王子の姿があった。
何があったか一目瞭然だが、一応ツキナに確認した。
「ツキナ様、これは?」
「結婚しようとか言っていきなり押し倒してくるからむかついてぶっ飛ばした」
だろうな。
「てか、休んでる間誰も入れるなって言ったよね?何で王子と二人きりにしたの?もうここ出てっていい?」
「も、申し訳ありませんツキナ様!第二王子殿下が少しだけで良いから、決してツキナさまに危害は加えないからどうしても、と」
メイド達が平身低頭するがどうでもいい。
「あれが危害に当たらないってのが王族の考えなのね?私にはやっぱり無理、やってらんない」
すぐにでも出ていきそうなツキナをがっしと抱えて、
「とにかくここではおやすみになれないでしょう。部屋はーーそうだな、カンナ嬢が使っていた部屋がいい、すぐに用意してくれ。ツキナ様は私が連れて行く。第二王子は部下に伝えて連行しろ。国家反逆罪だ。第一王子にそうご報告を。」
「ちょっと!約束破ったのはそっちでしょ!?離して!なんで私が拘束されるの?!」
クレイルの手を思い切り振り払う。王子の時と同じように。
私には身体強化が使える。別に魔物じゃなくて対人間にだって有効なのだ。
「悪かった。君が国家反逆罪で不服と言うなら死刑にでもなんでもしよう」
思い切り良くて結構だが、
「罪状なんかどうでもいい!罰なんか必要なら自分で下せる!約束破る人間に囲まれてるのが嫌なだけ!」
おちおち休んでられない寝床ならいらない!
「身分上彼女達が押しきられてしまったのは仕方ないだろう!」
地雷踏みやがった!
「仕方ないで済ませるな!馬鹿!人を何だと思ってんの!?私がこんなとこで好きで聖女様やってるとでも思ってんの⁉︎毎日嫌で嫌で仕方なくやってんのよ!他にやる事ないから!これ以上ーー」
言い終わらないうちに胸元に抱きこまれて黙らせられる。
「頼むーー君まで、いなくならないでくれ」
「?!」
そういや、父親亡くしたばっかだっけか。
あーあの王子があんな行動に出たのはそれが原因か。元々この城で私が親しく話す男性はクレイルだけだ。
そのクレイルの父親が亡くなって、私がそれを慰めてるうちにくっついちゃったりしたら困るわけだ、聖女を妃にしてこの国での立場を強化したい自分としては。
クレイルは常に私のお付きとして認識されてるからーーとんだとばっちりだ。
そして、クレイルは母親も早くに亡くしていてーーだからって、いなくならないでくれ?
無理だよ。
だが、結局毒気を抜かれて別の部屋に連れていかれたてそこで休むように言われた。
そしてその日の夜遅くに、クレイルがやって来た。
「夜遅くにすまない。少しいいか?」
「湯浴みも済んで寝るとこなんで帰って下さい」
「第二王子の処分が決まった」
「そうですか」
「気にならないのか?」
「どうでも良いです」
「手厳しいな」
苦笑する顔が無駄にイケメンでむかつく。
「殴っていいですか?」
「いいぞ?自分の事情にかまけて君の警護が疎かになったのは確かだからな。」
「………」
私は無言で振りかぶった。
が、受け止められた。
「?!」
おとなしく殴られるような可愛げはないと思ってたが、そのまま押さえこまれるとは思わなかった。
なんで?
あの王子と同じようにしてるのに、効かない?
クレイルは掴んだ私の両手を軽く頭の横まであげながら(要するにフリーズ!て言われた時にするポーズの強制だ)抜かした。
「君の身体強化は敵を攻撃する一瞬に力を籠めてるだけだろう?その一瞬のタイミングを相手が見切っていた場合にはこうして押さえられて終わりだ。王子は油断しきっていたからもろに攻撃をくらっていたが、他の、いや、戦場では通じないぞ?」
「………!」
私は”その一瞬”で目の前の男に蹴りを入れた。
流石に避けきれなかったが(両手同士がつながれてるから当たり前だ)体を捻って避けたので僅かに当たっただけだ。
むかつく。
そんな事言われなくてもわかってる。
だがこれは歴代聖女がとってきた戦法だ。常に体力強化していたら消費が半端なくて自分の体がもたないからだ。
だから相手の懐に飛び込む瞬間だけ全部を半端なく強化して一撃必殺・離脱を繰り返す。
もちろんあの王子は魔物じゃないからそこまでやってはいない。一瞬の腕力強化だけだ。
今みたいに。そもそも私の戦い方は対魔物に特化してるのだ。直接触れる必要はなく、攻撃が届けばいい。
相手が死なないように手加減する必要もない。
それを「自分みたいに鍛えた男に君の戦い方は通じない」なんて諭される謂れはないっ!
ーー魔物みたいに攻撃してやろうか?そう思って睨みつける。
だが、それでもクレイルは私の腕を離さなかった。何の真似だ。
「離して」
「……少しは危機感を持て」
君は周りの男共からの視線に無頓着すぎる。
「!私に危機感が足りないって貴方何様なの?!」
「そういう意味じゃない」
俺はツキナの腕をそのまま抑えつけ部屋に踏み込み、ベッドに押し倒した。
彼女は睨みつけるだけで、これといった反応を示さない。
「離して、痛い」
「……嫌だと言ったら?」
「ぶちのめされたくなかったらどいて」
この時に至って、私はクレイルが自分に抱いてる感情に気付かなかったーーというか興味がなかったといった方が正しい。
だが、クレイルはそのまま私の体の上からどかなかった。
♢♢♢
ーー翌朝、目が覚めるとベッドの傍らに跪くクレイルの姿があった。
急いで起き上がろうとして自分が裸なのに気付き、毛布で体を覆って身を起こして睨みつける。
「……何のつもりなの」
「ーー傷つけてすまなかった」
「言いたい事はそれだけ?」
「ツキナ嬢……俺、いや私と結婚してくれないか」
「は?」
「俺はずっと君の事が好きだった、聖女だとわかってから距離を置かねばとも思った。だが…、昨日の一件で思った。君が他の男に触れられるのは耐えられない。どうか俺の妻に、いや家族になってほしい」
そこまで聞いて私は手近にあった燭台をクレイルに投げつけた。今度は避けなかった。
「甘ったれないで!貴方は家族を亡くしたその代わりを私で埋めようとしてるだけでしょうがっ!」
でなきゃ何で手を出すタイミングが今なんだ、母親の温もり求めてるだけだろうが。
あの王子の予測もあながち間違いじゃなかった…でもこいつは私を愛してなんかいない。勝手に自分の理想を私に投影して縋ってるだけだ。好意は持ってたとしても愛してる とかでは絶対ない。
単に家族の温もりに飢えてて、父親が亡くなった事でそれがこっちに向いただけの話だ。額面通りに受けるつもりはさらさらなかった。
顎から胸にかけて燭台がもろに当たってかなり痛い筈だがクレイルは沈痛な顔で俯いたままだ。
ーーそれで贖罪のつもりか?やっぱり馬鹿だ、この男は。
♢♦︎♦︎♢
互いが次の言葉を探す間もなく、
「聖女様!クレイル様はこちらにおいでですかっ?一大事でございます‼︎」
メイド頭の叫び声が響いた。
魔王が復活した。
メイドの一大事、の叫びの内容はそれだった。
厄介な事ではあったが助かった。あのまま求婚はうやむやになったからだ。
こっちには困惑しかなかったし、恋は思い込みと偶然の産物とはきくがーーラブ・イズ・ブラインドっだっけ?恋は盲目って。私には縁のない言葉だ。
多分、一生。
魔王の復活周期は不明で聖女の出現とワンセットではない。
復活条件は不明だが聖女がいる時に必ず現れるわけではなく、現れない事もある。一つだけ確かなのは、聖女がいない時には現れない。魔王の討伐は、聖女の力を持ってしても困難だからだ。
ーー何故いま。ツキナにこれ以上傷付いて欲しくはないのに。無理はさせたくないのに。
先代聖女の時は現れなかったって言ってたよね?まあ聖女がいる時ランダム出現らしいから、仕方ないっちゃ仕方ないけど。寿命もつかな?
ーーーどっちでもいいか。良い機会だ、使わせてもらおう。
この茶番を終わらせる為に。
母親も早くに亡くして下に弟妹もいる長男として色々大変らしい。そうメイド達から聞かされたが、「ふぅん」としか感じなかった。
てか、家族構成も知らない、興味なかったから。だが、私に影響はあった。
そう聞いた翌日、第二王子が私のところにやってきた。
「聖女様、私と結婚していただけませんか?」とか跪いて戯けた事を言いに。
えぇ、カリンにもハルカにもべったりだった奴ですよ聖女って額に入ってりゃ何でもOKな王子様ですよ、なんてわかりやすくて短絡的な方なんでしょーね?
「お断りです!」
敬語を使う必要性も感じない。
「何故です?」
手を握って顔を近付けるのやめろ。
「好きじゃないから!」
あんたも別に私の事好きじゃないだろ。
「やはりクレイルの事が?」
は?
「なんで……」
そうなる?
質問の意味が不明だっただけなのだが、これがマズかったらしい。
「やはり、そうか……」
とかぶつぶつ言う王子にそのまま押し倒されそうになった。
♢♦︎♦︎♢
バキッという音に続き、ガシャーン!!と派手な音に続き、性別はわからないが人のくぐもった声が聞こえ、人払いされてたメイド達をはじめ、そのメイド達に呼ばれてきた俺も慌てて部屋に飛び込むとベッドの傍らで怒りを滾らせているツキナと、反対側の壁にめり込む様にして叩きつけられた第二王子の姿があった。
何があったか一目瞭然だが、一応ツキナに確認した。
「ツキナ様、これは?」
「結婚しようとか言っていきなり押し倒してくるからむかついてぶっ飛ばした」
だろうな。
「てか、休んでる間誰も入れるなって言ったよね?何で王子と二人きりにしたの?もうここ出てっていい?」
「も、申し訳ありませんツキナ様!第二王子殿下が少しだけで良いから、決してツキナさまに危害は加えないからどうしても、と」
メイド達が平身低頭するがどうでもいい。
「あれが危害に当たらないってのが王族の考えなのね?私にはやっぱり無理、やってらんない」
すぐにでも出ていきそうなツキナをがっしと抱えて、
「とにかくここではおやすみになれないでしょう。部屋はーーそうだな、カンナ嬢が使っていた部屋がいい、すぐに用意してくれ。ツキナ様は私が連れて行く。第二王子は部下に伝えて連行しろ。国家反逆罪だ。第一王子にそうご報告を。」
「ちょっと!約束破ったのはそっちでしょ!?離して!なんで私が拘束されるの?!」
クレイルの手を思い切り振り払う。王子の時と同じように。
私には身体強化が使える。別に魔物じゃなくて対人間にだって有効なのだ。
「悪かった。君が国家反逆罪で不服と言うなら死刑にでもなんでもしよう」
思い切り良くて結構だが、
「罪状なんかどうでもいい!罰なんか必要なら自分で下せる!約束破る人間に囲まれてるのが嫌なだけ!」
おちおち休んでられない寝床ならいらない!
「身分上彼女達が押しきられてしまったのは仕方ないだろう!」
地雷踏みやがった!
「仕方ないで済ませるな!馬鹿!人を何だと思ってんの!?私がこんなとこで好きで聖女様やってるとでも思ってんの⁉︎毎日嫌で嫌で仕方なくやってんのよ!他にやる事ないから!これ以上ーー」
言い終わらないうちに胸元に抱きこまれて黙らせられる。
「頼むーー君まで、いなくならないでくれ」
「?!」
そういや、父親亡くしたばっかだっけか。
あーあの王子があんな行動に出たのはそれが原因か。元々この城で私が親しく話す男性はクレイルだけだ。
そのクレイルの父親が亡くなって、私がそれを慰めてるうちにくっついちゃったりしたら困るわけだ、聖女を妃にしてこの国での立場を強化したい自分としては。
クレイルは常に私のお付きとして認識されてるからーーとんだとばっちりだ。
そして、クレイルは母親も早くに亡くしていてーーだからって、いなくならないでくれ?
無理だよ。
だが、結局毒気を抜かれて別の部屋に連れていかれたてそこで休むように言われた。
そしてその日の夜遅くに、クレイルがやって来た。
「夜遅くにすまない。少しいいか?」
「湯浴みも済んで寝るとこなんで帰って下さい」
「第二王子の処分が決まった」
「そうですか」
「気にならないのか?」
「どうでも良いです」
「手厳しいな」
苦笑する顔が無駄にイケメンでむかつく。
「殴っていいですか?」
「いいぞ?自分の事情にかまけて君の警護が疎かになったのは確かだからな。」
「………」
私は無言で振りかぶった。
が、受け止められた。
「?!」
おとなしく殴られるような可愛げはないと思ってたが、そのまま押さえこまれるとは思わなかった。
なんで?
あの王子と同じようにしてるのに、効かない?
クレイルは掴んだ私の両手を軽く頭の横まであげながら(要するにフリーズ!て言われた時にするポーズの強制だ)抜かした。
「君の身体強化は敵を攻撃する一瞬に力を籠めてるだけだろう?その一瞬のタイミングを相手が見切っていた場合にはこうして押さえられて終わりだ。王子は油断しきっていたからもろに攻撃をくらっていたが、他の、いや、戦場では通じないぞ?」
「………!」
私は”その一瞬”で目の前の男に蹴りを入れた。
流石に避けきれなかったが(両手同士がつながれてるから当たり前だ)体を捻って避けたので僅かに当たっただけだ。
むかつく。
そんな事言われなくてもわかってる。
だがこれは歴代聖女がとってきた戦法だ。常に体力強化していたら消費が半端なくて自分の体がもたないからだ。
だから相手の懐に飛び込む瞬間だけ全部を半端なく強化して一撃必殺・離脱を繰り返す。
もちろんあの王子は魔物じゃないからそこまでやってはいない。一瞬の腕力強化だけだ。
今みたいに。そもそも私の戦い方は対魔物に特化してるのだ。直接触れる必要はなく、攻撃が届けばいい。
相手が死なないように手加減する必要もない。
それを「自分みたいに鍛えた男に君の戦い方は通じない」なんて諭される謂れはないっ!
ーー魔物みたいに攻撃してやろうか?そう思って睨みつける。
だが、それでもクレイルは私の腕を離さなかった。何の真似だ。
「離して」
「……少しは危機感を持て」
君は周りの男共からの視線に無頓着すぎる。
「!私に危機感が足りないって貴方何様なの?!」
「そういう意味じゃない」
俺はツキナの腕をそのまま抑えつけ部屋に踏み込み、ベッドに押し倒した。
彼女は睨みつけるだけで、これといった反応を示さない。
「離して、痛い」
「……嫌だと言ったら?」
「ぶちのめされたくなかったらどいて」
この時に至って、私はクレイルが自分に抱いてる感情に気付かなかったーーというか興味がなかったといった方が正しい。
だが、クレイルはそのまま私の体の上からどかなかった。
♢♢♢
ーー翌朝、目が覚めるとベッドの傍らに跪くクレイルの姿があった。
急いで起き上がろうとして自分が裸なのに気付き、毛布で体を覆って身を起こして睨みつける。
「……何のつもりなの」
「ーー傷つけてすまなかった」
「言いたい事はそれだけ?」
「ツキナ嬢……俺、いや私と結婚してくれないか」
「は?」
「俺はずっと君の事が好きだった、聖女だとわかってから距離を置かねばとも思った。だが…、昨日の一件で思った。君が他の男に触れられるのは耐えられない。どうか俺の妻に、いや家族になってほしい」
そこまで聞いて私は手近にあった燭台をクレイルに投げつけた。今度は避けなかった。
「甘ったれないで!貴方は家族を亡くしたその代わりを私で埋めようとしてるだけでしょうがっ!」
でなきゃ何で手を出すタイミングが今なんだ、母親の温もり求めてるだけだろうが。
あの王子の予測もあながち間違いじゃなかった…でもこいつは私を愛してなんかいない。勝手に自分の理想を私に投影して縋ってるだけだ。好意は持ってたとしても愛してる とかでは絶対ない。
単に家族の温もりに飢えてて、父親が亡くなった事でそれがこっちに向いただけの話だ。額面通りに受けるつもりはさらさらなかった。
顎から胸にかけて燭台がもろに当たってかなり痛い筈だがクレイルは沈痛な顔で俯いたままだ。
ーーそれで贖罪のつもりか?やっぱり馬鹿だ、この男は。
♢♦︎♦︎♢
互いが次の言葉を探す間もなく、
「聖女様!クレイル様はこちらにおいでですかっ?一大事でございます‼︎」
メイド頭の叫び声が響いた。
魔王が復活した。
メイドの一大事、の叫びの内容はそれだった。
厄介な事ではあったが助かった。あのまま求婚はうやむやになったからだ。
こっちには困惑しかなかったし、恋は思い込みと偶然の産物とはきくがーーラブ・イズ・ブラインドっだっけ?恋は盲目って。私には縁のない言葉だ。
多分、一生。
魔王の復活周期は不明で聖女の出現とワンセットではない。
復活条件は不明だが聖女がいる時に必ず現れるわけではなく、現れない事もある。一つだけ確かなのは、聖女がいない時には現れない。魔王の討伐は、聖女の力を持ってしても困難だからだ。
ーー何故いま。ツキナにこれ以上傷付いて欲しくはないのに。無理はさせたくないのに。
先代聖女の時は現れなかったって言ってたよね?まあ聖女がいる時ランダム出現らしいから、仕方ないっちゃ仕方ないけど。寿命もつかな?
ーーーどっちでもいいか。良い機会だ、使わせてもらおう。
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