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家族
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下駄箱まで来るとスクールカバンを床に置き、上履きを脱いで自分の下足のあるスペースに持って行く……――。
「……ん?」
(何だこれ……、手紙?)
靴の奥の方に、見覚えのない封筒が置かれていた。
(しかも花柄って……目立つな)
どうでもいいところに注目しながら、手紙と思われるそれを手に取る。
表には俺の名前が書き込まれているから間違って入れたのではないと分かる。
小さくて丸い字。
筆跡からして女子生徒だろうか。
裏には差し出し人の名前があるはず……、と思ったが書かれていない。
(誰からの手紙か、他の奴に知られないようにってことか。――それとも、ただの書き忘れか……)
封筒に書かれていたら、外から丸見えで他人も気付くだろう。
だが、中の手紙にのみだったら、開いた人間にしか知ることができない。
(変に噂を立てられたくないってことなら、俺もコイツの考えに賛成だけどな。――けど、俺への配慮はなってないな)
可愛い花柄の封筒に眉を寄せる。
「……だから、目立つって」
ポツリと鬱陶しがるように言葉を吐き出して、床に置きっ放しにしているカバンに封筒を押し込んだ。
「何? 今の可愛い便せん」
「……見てたのか」
まあ隣に立っているのだから見られても仕方ないが。
唐木が興味津々といった様子で俺のカバンに視線を落としている。
「もしかして、ラブレター? 誰からだったの?」
「さあ? 中までは見てないからな」
「読まないの?」
「……お前、ここで読めってか?」
「あれ、照れてるの? 相見って照れるの?」
「最後意味分からん。――そんなんじゃないから」
さっさと靴を履き替えて外に出る。
唐木もすぐに俺に追いついて来た。
「くすくす……」
「……なんだよ?」
小さく笑う唐木に首を傾げる。
「ううん。相見って、優しいなーと思ってさ」
「? ……なんで」
「その子のこと考えて、一人になったら読むつもりなんでしょ?」
まあ当たりだ。
それが根本的な理由まで当ててくるかは定かではないが。
黙秘する俺を肯定と取ったのか、唐木は続けた。
「人前で読まれるのって、恥ずかしいからね。まあ、読む側も恥ずかしいとは思うけど、相見の場合は前者が正解でしょ。どう? 当たり?」
自信満々に語る唐木だが、予想通りの回答に俺の口元が緩んだ。
「その顔は! もしかして、はずれ?」
「いや、正解だ」
「やった!」
「けど、全てじゃない」
「え? なにそれ!」
コロコロ変わる唐木の表情に笑いを堪えつつ、一呼吸置く。
「――まあ、正解したんだからもういいだろ。この話は終わりだ」
「ちぇ。気になるな~」
ぼやきながらも諦めてくれた様子の友人に安堵する。
「……ん?」
(何だこれ……、手紙?)
靴の奥の方に、見覚えのない封筒が置かれていた。
(しかも花柄って……目立つな)
どうでもいいところに注目しながら、手紙と思われるそれを手に取る。
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小さくて丸い字。
筆跡からして女子生徒だろうか。
裏には差し出し人の名前があるはず……、と思ったが書かれていない。
(誰からの手紙か、他の奴に知られないようにってことか。――それとも、ただの書き忘れか……)
封筒に書かれていたら、外から丸見えで他人も気付くだろう。
だが、中の手紙にのみだったら、開いた人間にしか知ることができない。
(変に噂を立てられたくないってことなら、俺もコイツの考えに賛成だけどな。――けど、俺への配慮はなってないな)
可愛い花柄の封筒に眉を寄せる。
「……だから、目立つって」
ポツリと鬱陶しがるように言葉を吐き出して、床に置きっ放しにしているカバンに封筒を押し込んだ。
「何? 今の可愛い便せん」
「……見てたのか」
まあ隣に立っているのだから見られても仕方ないが。
唐木が興味津々といった様子で俺のカバンに視線を落としている。
「もしかして、ラブレター? 誰からだったの?」
「さあ? 中までは見てないからな」
「読まないの?」
「……お前、ここで読めってか?」
「あれ、照れてるの? 相見って照れるの?」
「最後意味分からん。――そんなんじゃないから」
さっさと靴を履き替えて外に出る。
唐木もすぐに俺に追いついて来た。
「くすくす……」
「……なんだよ?」
小さく笑う唐木に首を傾げる。
「ううん。相見って、優しいなーと思ってさ」
「? ……なんで」
「その子のこと考えて、一人になったら読むつもりなんでしょ?」
まあ当たりだ。
それが根本的な理由まで当ててくるかは定かではないが。
黙秘する俺を肯定と取ったのか、唐木は続けた。
「人前で読まれるのって、恥ずかしいからね。まあ、読む側も恥ずかしいとは思うけど、相見の場合は前者が正解でしょ。どう? 当たり?」
自信満々に語る唐木だが、予想通りの回答に俺の口元が緩んだ。
「その顔は! もしかして、はずれ?」
「いや、正解だ」
「やった!」
「けど、全てじゃない」
「え? なにそれ!」
コロコロ変わる唐木の表情に笑いを堪えつつ、一呼吸置く。
「――まあ、正解したんだからもういいだろ。この話は終わりだ」
「ちぇ。気になるな~」
ぼやきながらも諦めてくれた様子の友人に安堵する。
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