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34 たくさんのしあわせ
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話が終わって三人が部屋を出ていって、アレックスとふたりきりになった。
アレックスは先ほどからずっと黙ったままだ。リュカが男娼だったことを知ればアレックスに軽蔑されるだろうと思っていたが、予想が当たってしまったらしい。
「あの……遅くなりましたが、お昼にしませんか?」
「ああ、そうだな」
職員を呼んで食事を部屋に運んでもらい、大きなテーブルにふたりで向かいあって座り、もくもくと食べた。
「もしかして、アレックス隊長もサシャと知り合いだったんですか?」
「そうだ。サシャとは、士官学校で同期生だったからな」
沈黙に耐えきれなくなって尋ねてみたが、アレックスが返事をしてくれて、ひどくほっとしてしまった。
「サシャが士官学校に……どうりで、姿がよくてすてきだなと思っていたんです」
笑って言ったが、アレックスはずっと無表情のままだった。アレックスがなにを考えているのか、少しもわからない。この数日で縮まったかのように思えていたふたりの距離は、また離れてしまった。
「……あの、俺のことが不快ですか? それなら出ていきます」
部屋を出て行こうとして立ち上がると、「違う!」とアレックスが声を荒らげた。
「自分に腹を立てているだけだ」
「自分に、ですか?」
リュカの問いかけに、アレックスは答えなかった。代わりに、べつの問いかけを返してくる。
「答えたくなければ答えなくていいが……おまえはいつから男娼の仕事をしていた?」
「客を取るようになったのは十八歳になってからです。その前は、子どものころから娼館で下働きをしていました」
アレックスの眉間に深い皺が刻まれる。当然の反応だが、胸が痛んだ。
「でも、俺はほかの男娼とは違ってまともに客を取っていたわけではないんです。酌や話をするだけでしたから」
「それでも、つらかっただろう」
「……いえ、俺よりもサシャやほかの男娼たちのほうがずっとつらかったはずです」
「だれかと比べる必要はない。おまえがどうだったのかと訊いているんだ」
――つらかった。
いつ本格的に客を取らされるのだろうかと、毎日のように怯えていた。客に身体を触られ、猫撫で声でベッドに誘われるのが怖かった。
父と兄はリュカを家族として扱ってくれなかった。妹に会いたくても会わせてもらえなかった。家に帰りたいのに、仕事中以外は鍵のかかった部屋に閉じ込められ、娼館から出ることさえかなわなかった。
リュカに自由はなかった。リュカは父の道具でしかなかった。このまま一生を娼館で終えるのかと思うと、眠れなくなることもたびたびあった。
「つらかった、です」
そう言ったきり泣き出したリュカを見て、アレックスが立ち上がり、リュカの隣に移動してくる。無言で頭を撫でられて、余計に涙が止まらなくなった。
「いままで、よくがんばったな。……これからは、なにがあってもオレがおまえを守ってやる。オレがおまえの望みをかなえてやる。――これから、おまえはどうしたい、リュカ?」
はじめて名前を呼ばれた。うれしくて、また涙がこぼれた。好きなひとにこんなことを言ってもらえるなんて、しあわせすぎてどうしたらいいのかわからない。いったい、このひとはどれだけたくさんのしあわせをくれるつもりなのか。
「妹に、会いたいです」
「わかった。今日は遅いから明日にしておけ」
「いえ、次の休みでかまいません」
「そうか、馬車を手配しておく。先に手紙を送っておくといい」
「はい、ありがとうございます」
そこで、アレックスはなにかをためらうかのように視線をさまよわせた。
「おまえが騎士団を辞めても――」
「ちょっと待ってください。俺は騎士団を辞めるつもりはありません。辞めたくありません」
アレックスはリュカが騎士団を辞めるものだと思っていたようだ。驚きに目を見開いている。
「リュカ……おまえは自由なんだぞ。騎士以外の道も選べる」
「選べるのなら、俺は騎士になりたいです」
騎士団に入ったのは、父の命令でリュカの意思ではなかった。でも、アレックスの剣を振る姿を見て、騎士に憧れた。彼のように強くなりたいと思った。いままで父の言いなりで生きてきたが、はじめて夢ができた。
「俺は、これからもアレックス隊長の側仕えがしたいです」
アレックスのそばにいたい。
「わかった。そうすればいい」
穏やかな笑みを浮かべ、アレックスが頷く。
アレックスはリュカの願いを許してくれた。それだけで、もう十分だった。
「でも、魔力供給は……アレックス隊長の気が進まないのなら、しなくても大丈夫です」
リュカがそう言うと、アレックスの顔からたちまち笑みが消え去る。半ばあきれたような声が聞こえてきた。
「……あれだけのことをしておいて、おまえはまだそんなことを言っているのか」
「でも、アレックス隊長には好きなひとがいるんですよね? ……初恋だと殿下が仰ってました」
それを口にするだけで、じくじくと胸が痛む。アレックスに好きなひとがいるのはつらいが、側仕えとしてそばにいさせてもらえるだけで十分だ。
「あれは、おまえのことだ」
「……え?」
いま、アレックスはなんと言ったのか。
「覚えていないか? 十年前、王城のガーデンパーティで会ったのを。オレがおまえに魔力を供給して、片割れになってほしいと願った。あのときから、オレにとってはおまえだけがオレの片割れだった」
「覚えて、います。あれは、アレックス隊長だったんですね。……なぜ、最初に会ったときに言ってくれなかったのですか?」
あの少年がアレックスである可能性も考えたが、騎士団の寮ではじめて顔を合わせたときにアレックスがなにも言わなかったので、違うのだと思っていた。
「あのパーティのあと、リュカという名前からおまえのことを調べて、キルシュバウム家の次男だとわかった。何度もキルシュバウム家を訪れたがおまえには一度も会えず、何度も家のものに手紙を預けたが一度も返事はなかった。……それで、おまえに避けられているのだと考えた。同室になったオレがガーデンパーティで会った相手だとわかれば、おまえはまたオレを避けるかもしれない。そう思って、言い出せなかった」
「そんな……俺があなたを避けるわけありません。それに、俺はあなたからの手紙を一度も受け取っていません。……すみません、きっと父の仕業ですね」
アレックスはリュカに会いに来てくれていた。それなのに、リュカの家のせいでアレックスにかなしい思いをさせてしまった。
父はリュカが魔力欠乏体質であるとわかった時点で、男娼として働かせるつもりだった。だから、アレックスが片割れになりたいと申し出てもきっと拒否しただろう。
「おまえが謝ることじゃない。オレのほうこそ、おまえを信じなくて悪かった」
「アレックス隊長こそ、謝る必要はありません」
ふつうは手紙が渡されていないなんて思わない。本人に拒否されていると考えるのが当然だ。
「……つまり、オレは体よく追い払われていたということか。オレは魔力暴走を起こした公爵家の三男として有名だったからな、無理もない。いま思えば、おまえはそのころにはもう家にいなかったんだな」
「はい。ガーデンパーティのあと、すぐに娼館で働きはじめましたから」
「……もっと早くべつの可能性に気づいていれば、おまえを見つけられたかもしれないのに。……結局、おまえを助けたのはウィルフリッドだ。おまえはガーデンパーティでウィルフリッドに会っている。おまえがウィルフリッドについて話すのを聞いて、あいつのことが好きなのだと思った。あいつの片割れになるのを望んでいるのだと……」
ガーデンパーティであとからやってきた少年はウィルフリッドだったのだ。
アレックスには、ウィルフリッドと話してみたいと言ったことがある。あのときからリュカがウィルフリッドのことを好きなのだと勘違いしていたのだ。
「おまえの入団が決まったとき、ウィルフリッドからおまえを側仕えにして魔力を供給するように言われた。名前を見ておまえがオレの片割れなのだとわかったが、初日の夜にオレがくちづけようとしただけでおまえは怖がっていただろ。まともに魔力を供給すれば共鳴反応が出る。欲望のままおまえに触れて、おまえを怖がらせたくなかった。だから、おまえが寝ているあいだに魔力を供給することにした」
「そう、だったんですか……」
「……結局は勘違いだったわけだが、おまえがウィルフリッドの片割れになるのがいやで、おまえを奪われたくないあまりにひどいことばかりしてしまった。悪かった、リュカ」
突然アレックスに謝られて、驚いた。
「もしかして、それで自分に腹を立てていたんですか?」
「そうだ」
「俺は、ひどいことなんて少しもされていませんよ。あなたのものになれて、うれしかった。あなたのしてくれたこと、全部がうれしかった。……俺が自分の夢を見つけられたのは、アレックス隊長のおかげなんですよ。俺はあなたにたくさんのしあわせをいただきました。あなたのおかげで、俺はいますごくしあわせなんです」
リュカが笑みを浮かべながら口にしたことばに、アレックスが茫然と目を見開く。
「あなたが、好きです」
そう言って、自分からアレックスに顔を寄せていった。
唇が触れ合った瞬間、アレックスが笑みを浮かべて、目の前で水色の瞳がやわらかく湾曲する。
気持ちを通じ合わせたあとで交わすくちづけは甘く、泣きたくなるほどしあわせな気持ちになった。
魔力を供給するためではなく、愛しい相手だからくちづけたい。触れ合いたい。つながりたい。
「――リュカ、おまえを抱きたい」
わずかに唇を離し、熱い吐息をリュカの唇に吹きかけながら、アレックスが言った。
リュカが望んで応えてくれたときとは違う、アレックス自身の願い。同じ気持ちでうれしいと思うのに、アレックスにお願いをされているのだと思ったら、たまらなく興奮してしまった。
「はい。俺も、あなたに抱かれたいです」
そう言って、リュカもアレックスの唇に熱い息を吹きかけた。
アレックスは先ほどからずっと黙ったままだ。リュカが男娼だったことを知ればアレックスに軽蔑されるだろうと思っていたが、予想が当たってしまったらしい。
「あの……遅くなりましたが、お昼にしませんか?」
「ああ、そうだな」
職員を呼んで食事を部屋に運んでもらい、大きなテーブルにふたりで向かいあって座り、もくもくと食べた。
「もしかして、アレックス隊長もサシャと知り合いだったんですか?」
「そうだ。サシャとは、士官学校で同期生だったからな」
沈黙に耐えきれなくなって尋ねてみたが、アレックスが返事をしてくれて、ひどくほっとしてしまった。
「サシャが士官学校に……どうりで、姿がよくてすてきだなと思っていたんです」
笑って言ったが、アレックスはずっと無表情のままだった。アレックスがなにを考えているのか、少しもわからない。この数日で縮まったかのように思えていたふたりの距離は、また離れてしまった。
「……あの、俺のことが不快ですか? それなら出ていきます」
部屋を出て行こうとして立ち上がると、「違う!」とアレックスが声を荒らげた。
「自分に腹を立てているだけだ」
「自分に、ですか?」
リュカの問いかけに、アレックスは答えなかった。代わりに、べつの問いかけを返してくる。
「答えたくなければ答えなくていいが……おまえはいつから男娼の仕事をしていた?」
「客を取るようになったのは十八歳になってからです。その前は、子どものころから娼館で下働きをしていました」
アレックスの眉間に深い皺が刻まれる。当然の反応だが、胸が痛んだ。
「でも、俺はほかの男娼とは違ってまともに客を取っていたわけではないんです。酌や話をするだけでしたから」
「それでも、つらかっただろう」
「……いえ、俺よりもサシャやほかの男娼たちのほうがずっとつらかったはずです」
「だれかと比べる必要はない。おまえがどうだったのかと訊いているんだ」
――つらかった。
いつ本格的に客を取らされるのだろうかと、毎日のように怯えていた。客に身体を触られ、猫撫で声でベッドに誘われるのが怖かった。
父と兄はリュカを家族として扱ってくれなかった。妹に会いたくても会わせてもらえなかった。家に帰りたいのに、仕事中以外は鍵のかかった部屋に閉じ込められ、娼館から出ることさえかなわなかった。
リュカに自由はなかった。リュカは父の道具でしかなかった。このまま一生を娼館で終えるのかと思うと、眠れなくなることもたびたびあった。
「つらかった、です」
そう言ったきり泣き出したリュカを見て、アレックスが立ち上がり、リュカの隣に移動してくる。無言で頭を撫でられて、余計に涙が止まらなくなった。
「いままで、よくがんばったな。……これからは、なにがあってもオレがおまえを守ってやる。オレがおまえの望みをかなえてやる。――これから、おまえはどうしたい、リュカ?」
はじめて名前を呼ばれた。うれしくて、また涙がこぼれた。好きなひとにこんなことを言ってもらえるなんて、しあわせすぎてどうしたらいいのかわからない。いったい、このひとはどれだけたくさんのしあわせをくれるつもりなのか。
「妹に、会いたいです」
「わかった。今日は遅いから明日にしておけ」
「いえ、次の休みでかまいません」
「そうか、馬車を手配しておく。先に手紙を送っておくといい」
「はい、ありがとうございます」
そこで、アレックスはなにかをためらうかのように視線をさまよわせた。
「おまえが騎士団を辞めても――」
「ちょっと待ってください。俺は騎士団を辞めるつもりはありません。辞めたくありません」
アレックスはリュカが騎士団を辞めるものだと思っていたようだ。驚きに目を見開いている。
「リュカ……おまえは自由なんだぞ。騎士以外の道も選べる」
「選べるのなら、俺は騎士になりたいです」
騎士団に入ったのは、父の命令でリュカの意思ではなかった。でも、アレックスの剣を振る姿を見て、騎士に憧れた。彼のように強くなりたいと思った。いままで父の言いなりで生きてきたが、はじめて夢ができた。
「俺は、これからもアレックス隊長の側仕えがしたいです」
アレックスのそばにいたい。
「わかった。そうすればいい」
穏やかな笑みを浮かべ、アレックスが頷く。
アレックスはリュカの願いを許してくれた。それだけで、もう十分だった。
「でも、魔力供給は……アレックス隊長の気が進まないのなら、しなくても大丈夫です」
リュカがそう言うと、アレックスの顔からたちまち笑みが消え去る。半ばあきれたような声が聞こえてきた。
「……あれだけのことをしておいて、おまえはまだそんなことを言っているのか」
「でも、アレックス隊長には好きなひとがいるんですよね? ……初恋だと殿下が仰ってました」
それを口にするだけで、じくじくと胸が痛む。アレックスに好きなひとがいるのはつらいが、側仕えとしてそばにいさせてもらえるだけで十分だ。
「あれは、おまえのことだ」
「……え?」
いま、アレックスはなんと言ったのか。
「覚えていないか? 十年前、王城のガーデンパーティで会ったのを。オレがおまえに魔力を供給して、片割れになってほしいと願った。あのときから、オレにとってはおまえだけがオレの片割れだった」
「覚えて、います。あれは、アレックス隊長だったんですね。……なぜ、最初に会ったときに言ってくれなかったのですか?」
あの少年がアレックスである可能性も考えたが、騎士団の寮ではじめて顔を合わせたときにアレックスがなにも言わなかったので、違うのだと思っていた。
「あのパーティのあと、リュカという名前からおまえのことを調べて、キルシュバウム家の次男だとわかった。何度もキルシュバウム家を訪れたがおまえには一度も会えず、何度も家のものに手紙を預けたが一度も返事はなかった。……それで、おまえに避けられているのだと考えた。同室になったオレがガーデンパーティで会った相手だとわかれば、おまえはまたオレを避けるかもしれない。そう思って、言い出せなかった」
「そんな……俺があなたを避けるわけありません。それに、俺はあなたからの手紙を一度も受け取っていません。……すみません、きっと父の仕業ですね」
アレックスはリュカに会いに来てくれていた。それなのに、リュカの家のせいでアレックスにかなしい思いをさせてしまった。
父はリュカが魔力欠乏体質であるとわかった時点で、男娼として働かせるつもりだった。だから、アレックスが片割れになりたいと申し出てもきっと拒否しただろう。
「おまえが謝ることじゃない。オレのほうこそ、おまえを信じなくて悪かった」
「アレックス隊長こそ、謝る必要はありません」
ふつうは手紙が渡されていないなんて思わない。本人に拒否されていると考えるのが当然だ。
「……つまり、オレは体よく追い払われていたということか。オレは魔力暴走を起こした公爵家の三男として有名だったからな、無理もない。いま思えば、おまえはそのころにはもう家にいなかったんだな」
「はい。ガーデンパーティのあと、すぐに娼館で働きはじめましたから」
「……もっと早くべつの可能性に気づいていれば、おまえを見つけられたかもしれないのに。……結局、おまえを助けたのはウィルフリッドだ。おまえはガーデンパーティでウィルフリッドに会っている。おまえがウィルフリッドについて話すのを聞いて、あいつのことが好きなのだと思った。あいつの片割れになるのを望んでいるのだと……」
ガーデンパーティであとからやってきた少年はウィルフリッドだったのだ。
アレックスには、ウィルフリッドと話してみたいと言ったことがある。あのときからリュカがウィルフリッドのことを好きなのだと勘違いしていたのだ。
「おまえの入団が決まったとき、ウィルフリッドからおまえを側仕えにして魔力を供給するように言われた。名前を見ておまえがオレの片割れなのだとわかったが、初日の夜にオレがくちづけようとしただけでおまえは怖がっていただろ。まともに魔力を供給すれば共鳴反応が出る。欲望のままおまえに触れて、おまえを怖がらせたくなかった。だから、おまえが寝ているあいだに魔力を供給することにした」
「そう、だったんですか……」
「……結局は勘違いだったわけだが、おまえがウィルフリッドの片割れになるのがいやで、おまえを奪われたくないあまりにひどいことばかりしてしまった。悪かった、リュカ」
突然アレックスに謝られて、驚いた。
「もしかして、それで自分に腹を立てていたんですか?」
「そうだ」
「俺は、ひどいことなんて少しもされていませんよ。あなたのものになれて、うれしかった。あなたのしてくれたこと、全部がうれしかった。……俺が自分の夢を見つけられたのは、アレックス隊長のおかげなんですよ。俺はあなたにたくさんのしあわせをいただきました。あなたのおかげで、俺はいますごくしあわせなんです」
リュカが笑みを浮かべながら口にしたことばに、アレックスが茫然と目を見開く。
「あなたが、好きです」
そう言って、自分からアレックスに顔を寄せていった。
唇が触れ合った瞬間、アレックスが笑みを浮かべて、目の前で水色の瞳がやわらかく湾曲する。
気持ちを通じ合わせたあとで交わすくちづけは甘く、泣きたくなるほどしあわせな気持ちになった。
魔力を供給するためではなく、愛しい相手だからくちづけたい。触れ合いたい。つながりたい。
「――リュカ、おまえを抱きたい」
わずかに唇を離し、熱い吐息をリュカの唇に吹きかけながら、アレックスが言った。
リュカが望んで応えてくれたときとは違う、アレックス自身の願い。同じ気持ちでうれしいと思うのに、アレックスにお願いをされているのだと思ったら、たまらなく興奮してしまった。
「はい。俺も、あなたに抱かれたいです」
そう言って、リュカもアレックスの唇に熱い息を吹きかけた。
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